
「心療内科の看護師に興味がある」「どんな仕事をしているのか知りたい」と考えている方もいるでしょう。心療内科とは、心身症を治療する診療科の一つです。ここでは、心療内科看護師の仕事内容や求められるスキルについて解説します。向いている人やメリット・デメリットについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
心療内科は、精神的なストレスが原因で体に現れる病気を、内科的アプローチで治療する診療科です。身体面と心理面の両方から患者さんの不調を総合的に診察し、適切な治療を行います。おもに治療対象とするのは、過敏性腸症候群や緊張型頭痛などの心身症と呼ばれる症状です。
心療内科の治療は、薬物療法が中心です。患者さんの症状に合わせて、抗不安薬や抗うつ剤、睡眠薬などが処方されます。薬物療法に加えて、カウンセリングや心理療法も行うのが心療内科の治療の特徴です。
また、患者さんの生活リズムを整えるために、起床時間や服薬管理などの指導も実施します。デイケアは、定期的な通院で生活リズムを整え、社会復帰を支援するサービスです。リワークは、職場復帰を支援するサービスで、カウンセリングや復職に向けた訓練を行います。
精神科がうつ病や統合失調症などの精神疾患そのものを治療するのに対し、心療内科は、ストレスが原因で引き起こされる体の不調(心身症)を主に治療します。ただし、心療内科でも精神疾患を扱う場合があり、両者の明確な線引きはありません。病院の方針によって診察内容が異なることもあります。
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心療内科の看護師の仕事内容は、医師の診察や検査の補助で、点滴や注射、薬の管理・説明などを行います。精神的な不安定さがある患者さんが落ち着いて診療を受けられるようにサポートすることも、心療内科看護師の大切な役割です。
心療内科の看護師の仕事内容は、患者さんの不安や緊張を和らげ、治療に専念できるようにサポートすることです。診察や検査の案内をしたり、問診票が書きにくい状態の患者さんを補助したりします。診察を待つ間に不調を感じる患者さんもいるため、落ち着ける場所に案内して少し休んでもらうといった臨機応変な対応も必要です。
心療内科の看護師は、患者さんの採血や注射・点滴を行います。採血は、心身の両面から不調の原因を探ったり、薬剤治療の経過を診たりする血液検査のために実施します。病気の治療のために注射や点滴を行うことはありませんが、体調を整える効果が期待されるビタミン注射・点滴やプラセンタ注射を自費診療で行う場合があるようです。
心療内科で働く看護師の仕事内容には、患者さん対応や採血以外の院内業務も含まれます。薬剤の在庫管理・発注をはじめ、電話対応や予約受付、事務作業をする場合もあるでしょう。職場によっても異なりますが、心療内科の看護師が担う仕事の範囲は幅広いといえます。
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精神科の看護師の仕事内容とは?やりがいや給料、転職体験談を解説!
心療内科は、クリニックの看護に必要な基本的なスキルがあれば働けるといえます。外来看護の経験や、患者さん対応の基本的な能力があると評価されやすいかもしれません。この項では、心療内科の看護で求められる能力を紹介します。
心療内科の看護師は心身症に関する知識を身につけることで、患者さんへの対応に役立てられます。心療内科を受診する患者さんは精神的な不調を抱えている場合が多いため、それぞれの疾患の症状を知っておくと、適切な支援に活かせるでしょう。
心療内科の看護師は、患者さん一人ひとりに合わせたコミュニケーションスキルが求められ、表情や言葉遣いにも特に配慮する必要があります。また、言葉として表出しない患者さんの訴えを読み取る観察力も大切です。不安の強い患者さんが安心できるような関わりが求められます。
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精神科看護師になるには?必要な資格やスキル、向いている人の特徴を解説
看護師が心療内科で働くメリットには、「メンタルケアに対する知識が身につく」「比較的穏やかなペースで働ける」などがあります。ここでは、心療内科の看護師になる3つのメリットについてまとめました。
心療内科を受診する患者さんへの看護を通じて、精神疾患やメンタルケアに関する理解が深まります。メンタルケアの専門知識を持ち、経験を積むことで、自身のスキルアップにも繋がるでしょう。体調が優れない人は精神面も不安定になりやすいため、メンタルケアの知識はほかの診療科の患者さんを看護する際にも役立てられます。
心療内科の看護師は、比較的穏やかな仕事のペースで働きやすいのもメリットの1つです。心療内科では、緊急を要する患者さんがほとんど来ないため、落ち着いて仕事ができます。ほかの診療科に比べて、一人ひとりの患者さんとじっくり向き合う時間が多い職場です。
また、患者さんの診察時間をある程度確保するために、余裕のある予約スケジュールにしている心療内科クリニックが多い傾向にあります。予想外の出来事や慌ただしい対応が苦手な看護師にとっても、精神的な負担は少ないでしょう。
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心療内科は入院施設がないことが多いため、夜勤やオンコールが少ないこともメリットの一つです。日勤で規則正しい生活を送りたい人や、子育てと仕事を両立したい人にとって適した職場環境だといえます。一部の夜間診療を行っている施設では夜勤が必要な場合もあるため、事前に確認が必要です。
心療内科看護師には、働くうえで大変なことやデメリットもあります。ここでは、心療内科の看護師になる3つのデメリットについてまとめているので、メリットとあわせて確認してみてください。
心療内科の看護師は、ほかの診療科と比べて患者さんへの直接的な処置を経験する機会が少ないため、基本的な看護スキルの向上が目指しにくいといえます。病床を持たない心療内科クリニックも多く、病棟看護の実践から遠ざかってしまうことをデメリットに感じる人もいるかもしれません。
心療内科の治療は長期にわたることが多く、すぐに効果が目に見えにくいことが特徴です。患者さんの回復がゆっくりであるため、短期間で結果を求める看護師はモチベーションを維持しにくい可能性があります。
心療内科の看護師は、精神的に不安定な患者さんとの関わりで、心の負担を感じる場合もあります。仕事と割り切って、うまく気持ちを切り替えることが必要です。患者さんに感情移入しすぎると、精神的に疲弊してしまうリスクがあります。
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看護師のメンタルケアで必要なのは?見逃せないサインと心の健康を保つ方法
この項では、心療内科看護師に向いている人の特徴を紹介します。心療内科の看護に向いているかどうか検討する参考にしてみてください。
心療内科が対応する心因性の病気は、治療期間が長くなる傾向です。そのため、患者さんとじっくり向き合う時間を大切にしたい看護師に向いているでしょう。患者さんの回復を長期にわたって見守ることで、達成感ややりがいを感じやすいといえます。
心療内科を受診する患者さんは精神的に不安定な場合も少なくありません。看護師は傾聴しつつ、感情移入しすぎない適切な距離感を保つことが大切です。気持ちの切り替えやメンタルセルフケアが得意な人は、心療内科の看護師に向いているといえます。
この項では、心療内科看護師の仕事に活かせる資格を紹介します。転職に役立つ場合もあるので、心療内科でキャリアを積みたい人は参考にしてみてください。
精神看護専門看護師は、日本看護協会が認定する看護師の上位資格です。精神疾患がある患者さんへの看護や、リエゾン精神看護の領域で高い専門性を発揮できる知識・技術の習得を目指します。
資格取得を目指すには、看護師として5年以上勤務し、うち3年以上は精神看護分野で実務経験を積むことが必要です。その後、看護系大学院を修了し、専門看護師認定審査に合格すると、精神看護専門看護師として認定されます。資格を維持するためには、5年ごとの更新が求められます。
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専門看護師とは?役割と資格の取得方法を解説!認定看護師との違いも
精神科認定看護師は、日本精神科看護協会が認定する資格です。精神科領域の優れた看護実践能力を身につけることを目指します。資格の取得には、約1年間の教育課程(オンライン座学+演習)を受け、修了試験・認定試験に合格することが必要です。取得にかかる費用は、約87万円とされています。
メンタルケア心理士(R)は、特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会の認定資格です。医療や福祉などの現場で行う、相談援助やカウンセリング、心理療法の基礎能力向上を目指します。
文部科学省後援こころ検定(R)2級の合格者が対象で、資格を取得するにはメンタルケア学術学会指定教育機関でメンタルケア心理士(R)教育課程を修了し、認定試験に合格することが必要です。
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メンタルケア心理士とは?看護師が資格を取得するメリットや試験概要を解説
臨床心理士は、公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格です。臨床心理学に基づく知識・技術を用いて、心理的課題を抱える人を援助するスキルの獲得を目指します。看護師が臨床心理士の資格取得を目指す場合、心理学専攻の大学院修士課程を修了し、資格審査に合格することが必要です。認定後は、5年ごとに資格更新審査が行われます。
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看護師が臨床心理士になるためには?資格取得方法や公認心理士との違いとは
JADP認定メンタル心理カウンセラー(R)は、一般財団法人 日本能力開発推進協会の認定資格です。カリキュラムでは、カウンセリングの知識から、心理学・精神医学の基礎知識も学べます。資格を取得するには、指定講座をおよそ2ヵ月受講し、検定試験に合格することが必要です。オンラインで受講・受験が可能なため、働きながら目指しやすい資格といえます。
公認心理士とは、心理支援のスペシャリストで国家資格です。看護師から公認心理士を目指す場合、心理系の4年制大学に入り直して必要な単位を取ったあと、大学院を修了するか、公認心理士として2年以上の実務研修を積み、試験に合格する必要があります。
公認心理士という独立した専門職のため、認定されると医療機関で心理士として働く選択肢も増えるでしょう。
ここでは、心療内科の看護師に関するよくある質問に対してQ&A方式で回答します。
心療内科の単科クリニックは、病床をもたず外来診療のみの傾向にあるため、看護師が病棟業務を行うことは基本的にないでしょう。精神科と心療内科が併設している有床病院の場合、看護体制によっては病棟の業務も担う可能性があります。
心療内科の看護師は、来院した患者さんが安心して診療を受けられるよう手助けする役割を担います。そのため、心身症や精神疾患の基礎を学び、受診する患者さんに多い症状を知っておくと対応に活かせるでしょう。詳しくは、記事内の「心療内科看護師の仕事に求められる能力」で確認してみてください。
志望動機は「精神看護に関心があり、経験を積みたい」「患者さんを長期的に支える看護を実践したい」など、心療内科看護師の役割を踏まえたものにすると、仕事への理解を評価されやすくなるかもしれません。志望動機の具体的な例文は、「心療内科に転職する看護師の志望動機とは?よくある理由や書き方と例文紹介」の記事をご覧ください。
心療内科は、ストレスや緊張といった「精神面の不調が原因で体に現れる病気(心身症)」を治療する診療科です。心療内科の看護師の仕事内容は、患者さんの案内や受診のサポート、採血、院内の雑務など幅広くあります。医療的な処置を実施することは比較的少ないため、スキルアップの機会は得られにくいでしょう。
長期的に患者さんと関わる看護がしたい人や、心身の両面からアプローチする治療に携わりたい人は心療内科の仕事にやりがいを感じるかもしれません。
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