
看護の現場において、膀胱留置カテーテルが必要になる患者さんは少なくありません。
膀胱留置カテーテルは、カテーテルの挿入自体はもちろんのこと、その後も管理を適切に行わないと感染のリスクを伴います。
本記事では、膀胱留置カテーテルの看護について最低限知っておきたい知識を網羅していますので、臨床に活かしていただけたら幸いです。

膀胱留置カテーテルは、尿道から膀胱へ挿入し膀胱内にバルーンを留置して固定することで、膀胱内に溜まった尿を体外へ排出する管のことです。
排尿困難な尿のドレナージや、正確な尿量測定を目的として行われる処置の1つです。
膀胱留置カテーテルによる持続的導尿は、間欠的導尿を繰り返すよりも痛みが少なく、尿量をより正確に把握できるといったメリットがあります。
膀胱留置カテーテルの適応となるのは以下のような場合です。
膀胱留置カテーテルにはいくつかの種類があり、患者さんやその時々の状態によって使い分けが必要です。
カテーテルの選択の際にポイントとなるのは以下のとおりです。
| サイズ(太さ) | 6Fr~30Fr 成人には14Fr~18Frを用いることが多いが、血尿などによるカテーテル閉塞が懸念される場合は20Fr以上を選択することもある。 ※膀胱留置カテーテルのサイズには「Fr(フレンチ)」を用いる。臨床では「フレ」と呼ぶことも多い。 |
| 固定用バルーンの容量 | 小児:2.5ml~5ml 成人※:10ml~30ml ※成人の場合、一般的には10mlを用いる。また前立腺切除術後などで出血の可能性がある場合には、創部の圧迫止血の目的で20ml以上のものを用いることもある。 |
| ルーメン(2way ・3way) | 一般的には2way(排液ルーメン+バルーンルーメン)を用いる。ただしカテーテル留置中に膀胱洗浄が必要となる場合を想定して3way(排液ルーメン+バルーンルーメン+注入用ルーメン)とすることもある |
| 先端部 | ホイッスルチップ:一般的なもので、先端は直線状。 チーマンカテーテル:先端部が曲がっており尿道狭窄があっても挿入しやすい。 |
この章では、膀胱留置カテーテルの挿入手順と注意点について解説します。
必要な物品は以下のとおりです。
膀胱留置カテーテル挿入に必要な物品がまとめて梱包されているキットもあります。
事前に部署の物品を確認しておくことをおすすめします。
また膀胱留置カテーテルの挿入は無菌操作が必要な処置であるため、物品が不足していたとしても途中で取りに戻ることはできません。
処置に入る前に、物品がすべて揃っているかどうかを確認しましょう。
続いて実際の手順と注意点について解説します。
| 手順 | ポイント・注意点 |
| 1.マスク・エプロン・ 未滅菌手袋を装着する | – |
| 2.患者さんに膀胱カテーテル 挿入の目的や処置の流れ、 所要時間を説明し、同意を得る | 羞恥心や苦痛を伴う処置のた め丁寧に説明する。 同室者に聞こえないよう 声の大きさに配慮する。 |
| 3.環境を整える(カーテンを閉める、 周りの物を片付ける) | 清潔操作が必要なため、 周りの私物は患者さんの協力の もと片付ける。 |

| 4.患者さんの準備をする ①患者さんの腹部から陰部にかけて バスタオルなどの掛け物で覆った後、 下半身の衣類や下着を脱いでもらう ②下肢にバスタオルを巻きつける ③布団類はコンパクトにまとめ、 足元に置いておく ④臀部の下に処置用シーツを敷く | ①②露出が最低限になるように、また患者さんが寒い思いをしないように配慮する。 ③布団類が処置の邪魔にならないよう注意する。 ④消毒液や尿などによるベッドの汚染を防ぐため、臀部とその周囲を十分にカバーできる大きさのシーツを選ぶ |
| 5.体位を整える ・男性:下肢を軽く開いてもらう ・女性:両膝を立て開脚してもらう | 処置中はできるだけ体動を起こさ ないよう依頼する。体位の維持 が難しい場合は、枕やバスタオル などで下肢を支える。 |
| 6.処置がしやすいように物品を配置する ①膿盆やビニール袋は患者さんの足元に置く ②カテーテルキットを患者さんの下肢の間に置き、そっと開封する | 物品をワゴンではなくベッド上の 処置をする場所の近くに置く ことで、清潔にすべきところが不 潔になるリスクを減らし、処置自 体をスムーズに進められる。 ①膿盆やビニール袋は、使用済み の物品を捨てやすい位置に置く。 滅菌手袋装着後は物品の移動が できないため注意する。 ②勢いよく開封すると物品がキッ トの外へ出てしまう可能性が あり、注意する。開封後も、中 身には触れないよう注意する |
| 7.未滅菌手袋を外し、手指消毒を行う | 以降は無菌操作となるため、アル コール消毒液を2プッシュつけ、15 秒かけてしっかり両手に擦り込む。 |
| 8.滅菌手袋を装着する ①滅菌手袋の包みを開き、 手首側が手前になるように置く ②手袋を装着する方ではない方の 手で手袋の折り返し部分をつかみ、折り返し部分以外の場所に触れないように注意しながら装着する ③もう片方の手にも装着する(手袋 を装着した方の手でもう一方の手袋 の折り返し部分を持ち、伸ばしなが ら装着する) | 滅菌手袋装着時は、手袋の折り返 し部分にだけ触れる。最初に装着 した側の手袋の折り返し部分のみ 不潔な箇所になるため、清潔な部 分で触れないようにする。 |
| 9.処置キットの準備を行う ①滅菌トレイ内の綿球に ポビドンヨードを浸す ②トレイ内の所定の場所に潤滑剤を 垂らす | – |
| 10.蓄尿バッグのクレンメが閉じて いることを確認する | クレンメが開いているとカテーテ ル挿入後すぐに尿が流れ出てしま うことがあり、不潔になる |
| 11.バルーンに破損がないか確認する ①滅菌蒸留水入りのシリンジを固定 水注入口に挿入し、バルーン内に蒸 留水を注入する ②バルーンが膨らむことを確認した ら、蒸留水をシリンジ内に戻す ③シリンジは固定水注入口に挿した ままにしておく | バルーンが破損しているとカテー テルが上手く留置できないため、 きちんと膨らむか、 水が漏れないかを確認する。 ①カテーテルキットを使わない場 合も、バルーン固定には滅菌蒸留 水を使用する。生理食塩液を使うと、バルーン内で結晶化し、 水が抜けなくなってしまう可能性がある。 |
| 12.尿道口を消毒する 女性の場合は、看護師の非利き手で 小陰唇を開いたまま、小陰唇の中央 を上から下に消毒した後、左と右を それぞれ上から下に消毒する。計3回 消毒する。綿球は毎回交換する。 | 陰部に触れた手は不潔になるため、カテーテルを持たないよう注意する。 女性の場合、尿道口が汚染されないよう、一方向に消毒するのがポイント。 カテーテルを挿入するまで小陰唇は開いたままにしておく。 閉じると消毒していない部分が清潔しておくべき場所に触れ、不潔になる可能性がある。 |
| 13.カテーテルに潤滑剤を塗る 利き手でカテーテルの先端から10cm 程度のところを持ち、先端から5cm 程度の部分まで潤滑剤をつける。 | カテーテルの中に潤滑剤が入り込まないよう注意。 潤滑剤が足りないと患者さんが苦痛を感じやすいため、カテーテル先端から5cmの範囲に適量を満遍なく付ける |
| 14.カテーテルを挿入する ①尿道口からゆっくりとカテーテル を挿入する。 男性:非利き手で陰茎を立てた状態 で、カテーテルを20cm程度すすめる 女性:4~5cm程度カテーテルをすすめる ②カテーテルが膀胱内に入ると尿の 流出が得られる。 尿流出が確認できたら、さらに 2~3cm程度カテーテルをすすめる。 | ①尿の流出が得られない場合や 患者さんの痛みの訴えが強い場合 には、無理して挿入しない。 一度カテーテルを抜き、 医師へ相談する。 無理して挿入すると尿道損傷の リスクがある。 【男性】陰茎の形や尿道の走行の 向きによって挿入しにくいことが ある。抵抗がある場合は、陰茎の向きを 少しずつ変えながら実施する。 【女性】尿道口がわかりにくく、 膣へ誤挿入してしまうことがある。 膣へ誤挿入した場合は、一度カテーテルを引き抜く。再度陰部の消毒を行い、新しいカテーテルで挿入し直す。 尿道口がわかりにくい場合には、誤挿入したカテーテルを 抜かずにそのままにしておいても良い。 ②尿流出が認められた位置では、 カテーテルはまだ尿道内にある ことが考えられる。 そのままバルーンを膨らませると 尿道損傷が起こるため、 2~3cm追加でカテーテルを進めておく。 |
| 15.固定用バルーンを膨らませる | 固定水注入口に挿しておいた シリンジの内筒をゆっくりと 押し、蒸留水を注入する。 |
| 16.カテーテルが適切に留置できたか 確認する | カテーテルを軽く引き、抜けない ことと、患者さんの痛みがない ことの2点を確認する。 |
| 17.カテーテルの留置を確認できた ら、手順16.で確認のために引いたカ テーテルを元の位置まで再度挿入する | – |
18.陰部を清拭する(ガーゼやおしぼりなどを使用する) | 皮膚が消毒液などで汚染された まま固定テープを貼ると 皮膚トラブルのリスクが高まる。 きれいに拭き取り、十分に乾燥させる。 |
| 19.カテーテルを固定する。その際、 カテーテルにはゆとりをもたせる。 ・男性:下腹部にテープ固定 ・女性:大腿部にテープ固定 | カテーテルにゆとりがない状態で 固定すると、体動によりカテーテルが引っ張られ、抜去しやすくなる。 摩擦により尿道粘膜が傷つく 可能性もあるため、少々たわみ を作る。男性は陰茎を上向き にし下腹部に固定する。 下向きに固定すると、 陰茎や陰嚢にテンションが かかってしまい、びらんの形成や 尿道損傷などのリスクが高まるため、固定の方向には十分注意する。 しっかり固定しようとするあまり カテーテルを強く押し付けた状態で テープを貼ると、カテーテルが当た る部分の皮膚に褥瘡が発生するリス クがある。固定テープを長方形に切 り、左右から1~2cm分程度Yの字 型の切れ込みを入れ、カテーテルに 沿わせるように貼るとずれにくく、 褥瘡形成リスクも低減できる。 |
| 20.更衣をし、ベッド上の物品をワゴンに戻す | 患者さんに処置が終了したことを伝 え、物品の片付け忘れがないか確認 する。 |
| 21.蓄尿バッグを、膀胱より 低く、床につかない高さで固定する (付属の紐やプラスチック製の固定ベルトを用いて、ベッド柵や点滴スタンドなどに固定する。) | 蓄尿バッグを膀胱より高い位置に固 定すると、尿が逆流し尿路感染症の リスクが高まる。また床についてし まっても排尿口が汚染され、尿路感 染症のリスクが高まる。 |
| 22.蓄尿バッグにカバーを被せる | 患者さんのプライバシーを守る |
| 23.膀胱留置カテーテル挿入中の注意 点を患者さんに説明する・体動はゆっ くりとしてもらう・カテーテルを引っ 張らないようにしてもらう・固定テー プが剥がれかけたら教えてもらう・水 分制限がない場合は、こまめな飲水を お願いする・固定テープ周囲の皮膚の 掻痒感や、尿道の痛みなど違和感があ ればすぐに教えてもらう | こまめに水分摂取をしてもらい、尿 量を確保することで尿路感染症を予防する。 テープかぶれを防ぐために、固定用 テープは最低でも1日に1回貼りか える。その際、毎回少しずつテープ を貼る位置をずらすと皮膚トラブル のリスクを低減できる。 |
ここからは、膀胱留置カテーテル挿入中の看護について解説します。
膀胱留置カテーテル挿入中は、尿路感染や尿路・膀胱結石、尿道損傷、膀胱刺激症状の出現や尿漏れなどの合併症が生じる可能性があります。
合併症の早期発見のために、患者さんの状態を十分に観察しましょう。
膀胱留置カテーテルによる合併症で最も頻度が高いのが、尿路感染症です。
膀胱留置カテーテルを使用中に細菌尿が発生するリスクは留置1日につき3~10%であり、30日目には100%に至ります。
細菌尿を認めた患者さんのうち、10~25%に尿路感染の症状が見られるため、頻度は決して低くはないでしょう。
膀胱留置カテーテル挿入中は膀胱内と体外が常に繋がった状態のため、カテーテルと尿道口の隙間から細菌が侵入し、尿路感染症を起こしやすくなります。
通常、尿道は粘液の存在や自浄作用によって細菌から身を守っています。しかし膀胱留置カテーテルを挿入した状態では粘液の分泌や自浄作用の機能が低下し、尿路感染症を起こしやすい状態となります。
尿路感染症が悪化すると、尿路結石や膀胱炎、腎盂腎炎や前立腺炎へ発展するリスクがあるため、膀胱留置カテーテルの必要性を十分に検討し、可能な範囲で早期の抜去が望まれます。
尿路感染症の症状は次のとおりです。
| 尿性状 | 尿浮遊物、尿混濁、血尿、尿臭など |
| 患者さんの自覚症状・状態 | 発熱、腰背部痛、下腹部痛、吐き気、嘔吐など |
確定診断は尿検査や尿培養、血液検査などの結果に基づいて行われ、治療は抗菌薬の投与が一般的です。また補液や経口飲水による水分摂取で尿流出を促進するのも重要だと考えられています。
膀胱留置カテーテルの挿入期間が長くなると、尿中物質の結晶化によりカテーテル周囲に結石ができることがあります。
強い疼痛や尿流出の減少・消失、血尿などが見られるため、注意深く観察しましょう。
膀胱留置カテーテルは、挿入が困難であるにも関わらず無理矢理挿入したり、カテーテル先端が膀胱に達していない状態でバルーンを膨らませたりすることにより、尿道損傷が起こるリスクがあります。
損傷部位に出血や炎症が起こることがあります。
膀胱留置カテーテル挿入中は膀胱内に尿が溜まることがなく常に体外へ排出されるため、膀胱の弾力性や拡張性が失われ、膀胱が尿を溜める力が弱まってしまうことがあります。
この状態を膀胱萎縮と呼びます。
膀胱留置カテーテルを抜去する前の膀胱訓練が有効なこともあるため、可能な範囲で実施できると良いでしょう。訓練ではカテーテルをコッヘルなどでクランプして一時的に尿の排出を止め、患者さんが尿意を感じられたらクランプを解除します。
カテーテルやバルーンによる尿道や膀胱への物理的な刺激、あるいは膀胱留置カテーテル挿入の合併症である尿路感染症が原因となり、下腹部痛や尿意などの膀胱刺激症状の出現や尿漏れを認めることがあります。
膀胱留置カテーテルの周囲に炎症が起こると、尿道と皮膚に瘻孔ができることがあります。
また膀胱留置カテーテルの固定による圧迫が強すぎる場合には、潰瘍を形成してしまうこともあります。
固定用テープを貼り替える際には毎度固定位置を変えるなど、同一部位の圧迫を避けましょう。
陰部の発赤や出血、疼痛の有無を確認し、症状を認めたら医師へ報告します。
尿中に浮遊物を認める場合などには、膀胱留置カテーテルが閉塞してしまうことがあります。
再度新しいカテーテルを挿入するとなると患者さんの苦痛を伴うため、尿流出が少ないときや浮遊物を認めるときには、適宜ミルキングを実施しましょう。
ミルキングは、手でもできますが、ミルキングローラーを用いるとやりやすいでしょう。
膀胱留置カテーテルのミルキングについては以下の記事もご参照ください。
▼関連記事
ミルキングローラーがなくても膀胱留置カテーテルをミルキングする方法とは?【コタエンジェルのハテナース解説講座】vol.8|レバウェル看護 お役立ち情報 (kango-oshigoto.jp)
尿道バルーン留置患者が尿砂の塊で閉鎖する原因とその対応とは?|レバウェル看護 技術Q&A(旧ハテナース) (kango-oshigoto.jp)
尿路感染を防ぐうえで重要なポイントは、蓄尿バッグは、常に膀胱より低く床につかない位置で固定することです。

歩行や動作により蓄尿バッグの位置がずれることがあるため、訪室時は必ずバッグの位置を確認しましょう。
またこのことについて患者さんにも説明し、注意してもらえると良いでしょう。
蓄尿バッグ内の尿は定期的に排出します。蓄尿バッグ内が尿で満杯になった状態ではカテーテル内に尿が逆流し尿路感染のリスクが高まります。
そのため、バッグ内の尿の排出の時間を決めておく、訪室時は必ず尿量を確認するなど、工夫すると良いでしょう。
蓄尿バッグから尿を排出する際の手順と注意点は次のとおりです。
| 手順 | ポイント |
| 1.尿器、アルコール綿をを準備する | – |
| 2.蓄尿バッグの排尿口に尿器を近づける※直接触れないように注意する | 排尿口と尿器が直接触れると不潔になる |
| 3.蓄尿バッグの排尿口をアルコール綿で消毒する | – |
| 4.蓄尿バッグのクレンメをゆっくりと解放する | クレンメを一気に解放すると尿が勢いよく出て床などを汚染する可能性がある |
| 5.尿がすべて排出されたら、排尿口をアルコール面で消毒し、クレンメを閉じて収納する | 不潔にならないよう、十分に消毒する。クレンメを閉じ忘れると尿路感染のリスクが高まるため、クレンメを閉じたことを必ず確認する。 |
| 6.尿量・尿性状を観察し、尿器を片付ける | – |
膀胱留置カテーテル挿入中は、日常生活援助においても注意が必要です。
入浴やシャワーの際は、カテーテルから蓄尿バッグを外し、カテーテルキャップを挿入します。
固定用テープは濡れると剥がれやすくなるため、入浴後は必ず貼り換えましょう。
また、歩行や移動時には、蓄尿バッグの高さを適切に保つことや、転倒によるカテーテル閉塞、事故抜去にも注意が必要です。患者さんにも指導し、膀胱留置カテーテルの管理を安全に行えるよう協力してもらいましょう。
膀胱留置カテーテル挿入中は、尿検査の指示が出ることも少なくないはずです。
膀胱留置カテーテル挿入中に尿検査の指示が出たら、尿検体はサンプルポートから採取します。

サンプルポートは、尿検体を採取するための、ゴムでできたパーツです。サンプルポートをアルコール面で十分に消毒してからシリンジを挿入し、内筒をゆっくり引くと尿検体を清潔な状態で採取できます。
しかし、カテーテル内に尿が溜まっておらずすべて蓄尿バッグ内に落ちてしまっている際には、サンプルポートからの検体採取はできません。
その場合は、サンプルポートより蓄尿バッグ側のチューブ(膀胱留置カテーテルと蓄尿バッグを繋いでいるチューブ)を一時的に鉗子でクランプし、尿が溜まるのを待ちます。
尿検査に必要な量を採取できたらクランプは速やかに解除しましょう。
クランプに用いる鉗子は、プラスチック製のものが理想的です。
プラスチック製の鉗子がなくステンレス製の鉗子を用いる場合は、鉗子によるチューブ損傷を防ぐため、チューブをガーゼで保護してからクランプしましょう。
クランプするのは膀胱留置カテーテルと蓄尿バッグを繋いでいるチューブであり、膀胱留置カテーテルそのものではありません。膀胱留置カテーテル自体をクランプすることがないように注意しましょう。
誤って膀胱留置カテーテル自体をクランプすると、バルーンの破損や尿道損傷が起こる可能性があります。
膀胱留置カテーテルは抜去時にも注意が必要です。
手順とポイントをまとめます。
| 手順 | ポイント |
| 1.未滅菌手袋・エプロン・サージカルマスク・処置シーツ・シリンジ・おしぼり・ビニール袋もしくは膿盆を用意する | – |
| 2.患者さんに膀胱留置カテーテル抜去について説明し同意を得る | 処置中は羞恥心に配慮する※具体的な方法は「膀胱留置カテーテル挿入」の手順参照 |
| 3.手指消毒の後、エプロンと未滅菌手袋、マスクを装着する | – |
| 4.臀部の下に処置シーツを敷く | – |
| 5.ビニール袋もしくは膿盆は、抜去したカテーテルをすぐに入れられる位置に置いておく | – |
| 6.ミルキングをして、カテーテル・チューブ内の尿を蓄尿バッグへ流す | – |
| 7.カテーテルを引っ張らないように注意しながら、固定用テープをゆっくりと剥がす | 粘着が強い場合は、剥離剤を用いることで皮膚への負担が減らせる。水で濡らしても良い。 |
| 8.固定用蒸留水注入口にシリンジを挿入し、固定水が自然に抜けてくるのを待つ | 挿入した量の水が引けるまで待つ |
| 9.シリンジの自然な動きが止まったら、内筒を軽く引き、固定水をすべて抜き切る | 固定に使った量の水をしっかり抜ききらずにカテーテルを抜去すると、尿道損傷のリスクがある |
| 10.陰部をガーゼやペーパーで押さえながら、カテーテルをゆっくりと引き抜く。その際、尿が逆流しないよう、カテーテルの一部分を指で潰しておく | 患者さんに痛みがないか確認しながら行う |
| 11.カテーテルが抜去できたら、ビニール袋あるいは膿盆にカテーテルを破棄する | – |
| 12.固定テープを貼っていた部分の皮膚状態を観察する | かぶれや発赤、潰瘍形成がないかを確認する |
| 13.陰部やその周囲を清拭し、衣服などを整える | – |
無事にカテーテルを抜去できた後は、尿意が感じられるか・自然排尿が得られるかを確認します。

膀胱留置カテーテル抜去後には、尿失禁や尿閉、血尿などが生じることがあります。これらの所見が認められたら、医師へ報告し指示を仰ぎましょう。
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尿道留置カテーテル抜去後、排尿までの目安時間について知りたい
本記事では、膀胱留置カテーテル挿入中の看護について解説しました。
膀胱留置カテーテルは、挿入時も留置中も常に感染予防への注意が重要です。不潔にならないよう、注意を払いましょう。
膀胱留置カテーテルの看護に関するほかの記事もぜひご覧ください。
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看護師から寄せられる“よくある質問”
Q. 現役看護師が一番稼げる科はどこ?
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Q. 看護師がのんびり働ける勤務先は?
病院であれば緊急対応や体力を消耗する業務が少ない外来や回復期・慢性期病棟。病院の外来やクリニックであれば重症患者の処置が少ない診療科は比較的落ち着いた環境といえるでしょう。自身のペースを大事に働きたい方は、現職の悩みを解決できるような環境・働き方を選ぶことがポイントです。「のんびり働きたい看護師向け!おすすめの職場や病院以外の仕事を紹介」では、のんびり働ける勤務先の条件や、おすすめの職場・診療科、のんびり働ける仕事のメリットやデメリットも解説しています。職場探しの参考にしてください。
Q. 看護師1年目で転職しても大丈夫?
1年目であっても転職は可能です。新卒として入職後3年以内に転職する「第ニ新卒」を歓迎する求人も多数出ている状況です。心身に不調がある場合や、職場でハラスメント・法律違反が横行している場合は、無理せず環境を変えたほうが安心です。「看護師1年目で転職しても大丈夫。病院以外の職場や好印象の退職理由を紹介」では1年目の看護師が転職したくなる理由や、仕事が辛いときの対処法、 おすすめの職場などをまとめています。新人看護師が転職に成功するコツや退職の際の注意点も解説しているので、参考にしてみてください。
Q. お礼奉公中でも転職は可能?
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