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2015年10月15日

「~しなければ」と決めているのは自分

23歳の正看護師のFさんは、
新卒で500床規模の急性期病院の外科病棟に就職したものの、
忙しく、残業も多い環境の中で、
うつ病を発症されてしまいました。

結局、10ヶ月ほどで退職され、
休養しようと思ったものの、不安になり、
復職したい、とご相談くださったのでした。

Fさんにいくつかの求人をご提案してみましたが、
「4月から入職しなければダメなんです」
と何度も口にされながらも、
どうしても一歩を踏み出す決意ができず、
お電話でのやり取りが続きました。

「早く仕事しなければいけないのに、もう看護師はできない」
と悲観的になったり、
「自分のためにも家族のためにも、必ず仕事をしなきゃ!」
と前向きになったり、
ネガティブとポジティブを繰り返すFさん。

このままでは何も変わらないと感じ、
「焦らずに『ここだ』という職場を探しましょう」
とお話ししてみました。

始めはなかなか焦りから抜け出せなかったFさんですが、
「こんな職場もありますよ」、「こういう働き方もいいですよね」など、
急いで面接へ進まずに、
気楽に話し合うようにしていたところ、
ある日、Fさんの方から
「求職活動をする決心がつきました」
という言葉をいただけ、
本格的に職場を探すことになりました。

そして、回復期リハビリテーション病院や療養型病院などの
比較的落ち着いた職場を3つ選び、面接を設定しました。

しかし、最初の面接当日、
約束の時間直前になって、
Fさんから「今日は行けない」
とのお電話が入ったのです。

事情をお聞きすると、
前日眠れなかったために、寝過ごしてしまったとのこと。
その日は、やむをえなく、
先方に連絡をしてキャンセル。
別の日に仕切直すこととなりました。

しきりにご自分を責めるFさん。
退職後は、日中はほとんど家にいて、
外出は夕方遅くなってから
という不規則な生活が続いており、
朝、起きることができなかったのです。

また、こうして電話してくださる朝から日中にかけては、
比較的、気持ちが明るくいられるのに対し、
夕方から夜にかけて不安が強くなり、
頭痛がすることもあると言うことでした。

そこで、まず生活を規則的にしてみることに決めて、
毎朝、同じ時間に起き、日中に軽い運動をして、
夜はしっかり眠るという生活を繰り返していただきました。

Fさんが、だいぶ朝起きる生活に慣れたころ、
「Fさんは、いつも自分を追い立てて、
 できていないと自分を責めてしまいますが、
 『~しなければ』と決めているのは自分なんですよ」
とお伝えてしてみました。

Fさんは、いつも焦りばかりが強くなり、
そのせいで自分自身を萎縮させ、
動けなくさせていたのです。

「そうですね」とだけ返してくださったFさんでしたが、
その後、Fさんの雰囲気は柔らかくなり、
初めにおしゃっていた4月の期限が過ぎてしまっても焦ることなく、
復帰に向けて、コツコツと努力できるようになりました。

Fさんと話し合いの上、
気持ちが安定している日勤帯から始めるということで、
150床のケアミックスの療養病棟の面接を受けることに。

面接の練習をして、
当日も時間通りに起きることができ、
今回は無事に面接を行い、
内定をもらうことができました。

病棟主任さんからは、
「うちは丁寧に教えるから、経験が少なくても大丈夫よ」
と言っていただけ、
今は、毎朝の通勤も問題なく通えています。

それから1ヶ月が経ち、
頻繁に来ていたFさんからの電話がなく、
ちょっと心配になった私は、
病棟主任さんに様子を聞いてみましたが、
Fさんは真面目に努力されているとのこと。
しかし、主任さんは、
「調子がいい日に頑張りすぎるのが心配ですけど」
とおっしゃっていました。
そのFさんを思いやる声に、
もう自分の出番は終了したのだな、と実感しました。

Fさん、今、あなたには見守ってくれている人がいます。
焦らずに、今できる範囲のことを積み重ねていってくださいね。

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