
看護師のなかには「異動が不安」と感じる方もいるでしょう。異動は知識や経験を増やす機会ともいえますが、基本的に事前相談なしで決定されるため、戸惑う場合も多いかもしれません。この記事では、看護師の異動が行われる理由や異動のメリット・デメリットを解説。慣れるまでに心掛けたい行動や、異動がつらい・辞めたいと感じた際の対処法も紹介しますので、参考にしてみてください。
大学病院や総合病院の看護師にとって、異動や配置転換は発生する可能性のあることです。異動の辞令は「上司から伝えられる」「書面で告げられる」などの手段で前もって知らされるのが一般的ですが、突然の通達に戸惑ってしまう場合もあるかもしれません。以下では、病院が看護師に異動を命じる理由を解説します。
職場の人員調整のために、異動を行う病院や施設は多いでしょう。一般的に、看護師は女性が多い職場なので、産休や育休などによって人員の入れ替わりが多く発生することもあります。在籍する看護師の経験値に偏りが生まれたり、新人指導をする看護師の確保が難しくなったりするのを防ぐ目的もあるようです。
組織や部署の活性化のために、異動を行う職場もあります。同じ環境や人間関係の維持は働きやすさがある反面、変化が少なくなることも。緊張感がなくなると、ミスの原因になることもあります。マンネリ化を防ぐことで緊張感を維持したり、新たな人間関係を構築して職場の活性化を図ったりするのも異動がなされる理由の一つです。
職場の人間関係や風通しを良くするために、異動辞令が出される場合もあります。同じ部署で同じ職員が長く働くと、意見が言いにくいといった問題があっても人間関係が固定されており解決が難しくなることも。人材が入れ替わることで、コミュニケーションの取り方を無理なく変えることにもつながるので、異動を実施する職場もあるでしょう。
職員のキャリアアップを支援するために、定期的な異動を実施している職場もあります。異動によって、治療や療養の全体像を把握する視点を養ってほしいといった意図がある場合も。専門性を上げたい看護師を支援するために、病院側の了承が得られれば、希望の部署への異動が叶うこともあります。多様な経験と知識を持つジェネラリストを育成するために、ローテーションで異動を実施する職場もあるようです。
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看護師の異動は、入職・退職・中途採用で変化の多い4月や10月が多いといわれています。4月は新卒看護師が多く入職するので特に大規模な配置転換が行われやすいでしょう。異動の1ヶ月前には辞令が下ることが多いため、3月〜9月頃から辞令を気にする看護師もいるかもしれません。異動は、ある程度のスキルが身についているとされる3年目以降が対象になりやすいといえます。
異動経験は社会人としての成長を促す機会になるので、キャリア形成に役立つといえます。ここでは、看護師が別の部署に異動するメリットを紹介します。
別の部署への異動は、異なる知識や技術を身につける機会になるでしょう。診療科ごとに業務は異なるので経験の幅が広がり、スキルを更新できます。たとえば、外科系の部署では手術前のケアやオペ対応が磨けますが、内科系の部署では内服薬や抗がん剤、慢性疾患の患者さまのケアの知識が身につきます。
多様な臨床経験によりキャリアアップしやすくなるのも、看護師が別の部署に異動するメリットの一つです。任される業務の幅が広がると、ジェネラリストとして管理職の道に進むキャリアも見えてきます。多様な部署を経験することで、適応力や柔軟性のある看護師になれ、自信にもつながるでしょう。
看護師が別の部署へ異動すると、仕事内容や人間関係が変わり新鮮な気持ちで働けるといえます。仕事内容や人間関係が変わると、介護職や福祉職など、ほかの職種との接点が増え、視野が広がるかもしれません。
異動にはメリットがある一方、デメリットがあるのも事実。ここでは、看護師が別の部署に異動する際にデメリットに感じやすいことを紹介します。
別の部署に異動すると、新たな仕事や環境に慣れるまでは大きな負担を感じやすいといえます。仕事を一から覚える必要があるので、慣れるまではミスが増えてしまうことも。一時的に自信を失ったり、新人時代に戻ったように感じたりして辛いこともあるでしょう。
看護師が別の部署に異動する際、人間関係を一から構築する必要があります。「上司と合わない」「希望ではない部署に異動が決定してしまった」といったことが起きる可能性もあります。相談しやすいスタッフが増えると楽になるものですが、慣れるまではストレス増加やモチベーション低下につながるかもしれません。
ここでは、看護師が異動先に慣れるまでに心掛けたい行動を紹介します。部署異動に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
現在の部署から新しい環境に慣れるまでは、異動先の仕事内容やルールを調べるようにしてみてください。異動先で求められるスキル・知識をできるだけ入念に予習しておくと、新しい業務への戸惑いを減らせるはずです。準備しておくことで気持ちに余裕が生まれ、教育担当者からの指導内容も頭に入りやすくなるでしょう。
良好な人間関係を築くために、異動先には自分から明るく挨拶をするのがおすすめです。1週間以内を目安に早めに挨拶しておくことで、同僚や上司に好印象を与えることができるでしょう。自己紹介だけでなく仕事への抱負も簡潔に伝えておくと、業務の相談や雑談などの際に話しやすくなるかもしれません。
看護師が異動先に慣れるまでは、積極的に質問して業務への意欲を示すことが大切です。新卒でなくとも、遠慮しすぎず質問しましょう。独自のルールやマニュアルについても質問し、学ぶ意欲を示すことで、周囲の協力を得やすくなるはずです。
異動はキャリアが広がるチャンスでもありますが、人によっては心身の負担が大きくなってしまうことも。ここでは、看護師が異動後にストレスを感じる理由を解説しますので、参考にしてみてください。
現在の自分と、新たに求められるスキルや専門性とのギャップに、ストレスを感じる方もいるでしょう。早く独り立ちしたい意欲と、思うように仕事を覚えられないことへのジレンマで自己嫌悪に陥ってしまう看護師もいるかもしれません。こうしたストレスや悩みを感じた際は、経験がないことにプレッシャーを感じすぎないことが大切です。
異動先とは別の部署でキャリアを積みたい方もいるかもしれません。現在の仕事にやりがいが多ければ、別部署への異動は物足りなさや失望の気持ちを生むこともあります。経験が浅い看護師の場合は、意図せぬ部署に配属になると、別の分野で経験を積みたいと焦りを感じるかもしれません。希望と異なる部署に配属された看護師の体験談は、「看護師1年目です。希望と異なる部署に配属されて毎日辛いです。1年目での部署異動は可能でしょうか?」も、ご覧ください。
異動したことで、残業や夜勤が増えて体力的にきついと感じる看護師もいるかもしれません。現在の職場が日勤のみで、夜勤ありの職場へ異動する場合や、定時勤務が多かった部署から残業の多い部署へ異動する場合など、現在の環境から新たな職場に適応するまで負担があるでしょう。
看護師の異動は基本的には拒否できませんが、例外として異動が取り消される場合もあります。異動に対する悩みや不安を抱える方に向けて、異動の拒否や例外に関する概要を解説しますので、ぜひご一読ください。
基本的に、看護師は異動を拒否できません。異動指示のほとんどは、就業規則に基づき発令される業務命令であるためです。雇用契約書や就業規則に配置転換を命じられる旨が記載されていれば、従うのが一般的です。どうしても納得できない際は、上司に相談する方法もありますが、異動が取り消しになることは少ないと知っておきましょう。
以下のような場合、異動を拒否できる可能性があります。
異動が原因で労働者の精神面が大きく崩れるといったことがあると、業務に支障が発生するので、異動先の変更がなされる可能性があります。異動で被る不利益が大きい場合も、異動を拒否できる可能性があるでしょう。職場側の不当な目的による異動は、人事権の濫用とみなされ、異動が取り消しになることがあります。異動辞令が不当と感じる際は、労働組合へ相談するのも一つです。
看護師が異動がつらい・辞めたいといった悩みへの対処法には、「休息も意識する」「キャリアアップの機会と捉える」といった方法があります。
異動によって辞めたい気持ちが生まれた際は、焦らず休息も意識しながら働いてみるのも一つです。2~3ヶ月といった観察期間を設け、モチベーション維持のためにもオンオフのメリハリを付けてみましょう。休日はしっかり休むことで意欲的に働けるかもしれません。すぐに新しい業務をスムーズにできるようになる方は少ないものです。指導者のサポートを受けながら、着実に習得していく意識を持つうちに仕事に慣れ、やりがいや興味が生まれることもあります。
異動をキャリアアップやスキルアップにつながる機会と捉えると、前向きになれるかもしれません。異動先の仕事をこなしていくなかで、現在の環境では気づかなかった価値観や看護観に出会え、より自分に合った分野が見つかる可能性もあります。異動先の仕事から得られるものを理解し、看護師として働くうえでプラスになる面を探してみるのもおすすめです。
異動がつらい・辞めたいと感じた際は、上司への相談も視野に入れておきましょう。どのような業務が合わないのかを具体的に伝え、アドバイスをもらうようにしてみてください。家庭の事情によって異動先の仕事や環境が合わないと感じている場合は、可能な範囲で事情を伝えておくのがおすすめです。アドバイスをもらったり、環境調整を依頼したりする際は、看護師としての目標や熱意も伝えると、受け止めてもらいやすいかもしれません。
どうしても異動に対する不安や悩みが解決しない方は、職場自体が合っていない可能性もあります。病院によって、異動に対する方針や考え方は異なるものです。自分に合った職場へ転職することで、現在より働きやすくなる場合もあるでしょう。異動というシステム自体が合わない場合、複数の部署を持たない小規模な病院やクリニック、介護施設などで働くのが向いているかもしれません。活躍できる職場は現在の場所だけではないので、視野を広げて転職の一歩を踏み出すのも一つです。
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看護師の異動先が合わず辞めたいときはどうする?対処法と転職のヒント
ここでは、看護師の異動について悩む方によくある質問をQ&A形式で解説します。
主に、「業務に慣れてきた2~5年目」「専門的なスキルがある」といった看護師が異動の対象になることが多いといえます。「〇年目の看護師はキャリア開発のために異動させる」といった職場もあります。認定看護師や専門看護師などの資格があると、スキルを活かせる異動先を打診されることもあるでしょう。
看護師が異動希望を出す際は、新しいスキルの習得や会社への貢献に対する意欲的な姿勢を伝えるのがポイントです。「緩和ケアを学んで、入退院の全体像を学びたい」「介護やリハビリなど幅広い知識を身につけ、いずれは管理者として貢献したい」など、キャリアプランのイメージが伝わるような文章がおすすめです。
同じ職場内で異動する人もいれば、辞令が出ずに部署がずっと変わらない看護師もいるかもしれません。理由としては、上司や職場の方針・判断によるものや、本人自身の希望によるものなどが考えられます。人によっては転職の際に異動に関する条件を提示しており、異動がない場合もあるでしょう。
職歴欄には、「令和〇年△月 循環器内科へ部署異動」といったように、異動時期と異動先の部署名を簡潔に記入しましょう。職務内容を記載する際は、「検査補助や患者さまへの生活指導」「年間〇件の検査補助を担当」など、行った業務や得たスキルが伝わるよう書くのがおすすめです。職務経歴書の詳しい書き方に関しては、「看護師の職務経歴書の書き方を例文付きで紹介!自己PRのコツも解説」の記事を参考にしてください。
複数の部署がある大学病院や総合病院では、看護師は異動の辞令を受ける場合があります。異動が実施される理由には、「人員調整」「組織や部署の活性化」「キャリアアップ支援」などがあります。異動は環境が大きく変わるので、不安になる方も多いでしょう。しかし、「異なる知識や技術を習得する機会になる」「多様な臨床経験でキャリアアップしやすくなる」といったメリットもあります。
異動先に慣れるまでは、「異動先の仕事内容やルールを調べる」「自分から早めに挨拶する」などの行動を取るのがおすすめです。異動に対して、つらさや辞めたいといった感情が強い際は、焦らず休息を意識しながら働くことも大切です。異動をキャリアアップの機会と捉えたり、上司に相談してアドバイスをもらったりすることも、気持ちを軽くするきっかけになるかもしれません。
どうしても異動先が合わないと感じる場合は、転職を検討するのも一つです。とはいえ、異動を命じられた際、「異動に従うべきか、転職すべきかを判断できない」とお悩みの方もいるでしょう。そうした方は、看護師に特化した転職エージェントの「レバウェル看護」にぜひご相談ください。
「レバウェル看護」では、これまでのキャリアも踏まえ、キャリアアドバイザーが異動や転職に関するアドバイスを実施。異動の選択肢も踏まえたうえで、希望条件や適性に合った職場を提案いたします。求人情報はLINEやメールで取得できますので、自分のペースで転職活動をスタートできるでしょう。相談のみの利用も可能なので、「まずは視野を広げたい」と考える方もお気軽にお問い合わせください。
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