
情報収集に苦手意識を抱く新人看護師は少なくないはず。
なかには先輩看護師から「なんで情報収集ができていないの」と指導を受けてしまう新人看護師もいるかもしれません。
今回は、新人看護師の情報収集のコツやポイントについて具体的に解説します。
情報収集の方法に悩んでいる人はぜひ参考にし、日々の情報収集に取り入れてみてください。
看護における情報収集の最大の目的は、患者さんの身体的・心理的・社会的状態を正しく把握し、適切な看護を提供することです。
情報収集が不足した場合、正しい看護の提供はおろか、インシデントやアクシデントなどの医療事故をも発生させてしまう可能性があることを十分理解しておく必要があります。
また、情報収集は患者さんとの信頼関係を構築するためにも重要です。
病気や障害などで入院を必要とする患者さんは、身体的にも精神的にも大きな負担を抱えています。そのような状況の中、看護師の理解不足や対応などによって患者さんにさらなる負担や不安を抱かせてしまうことがないように、情報収集しておく必要があります。
ここでは、新人看護師がやってしまいがちなNGな情報収集方法について解説します。
情報収集の際、カルテに記載されているすべての情報をメモしようとしていませんか?
新人看護師は、患者・病態理解に必要な知識や経験が少ないため、一から百まですべての情報をメモしてしまいがちです。しかし、その方法は効率的とはいえません。また、大切な情報や優先すべきことが埋もれてしまい、情報が整理できなくなってしまいます。
情報収集と聞くと、新人看護師は特にカルテの情報ばかりに目がいってしまうのではないでしょうか。実は、最も重要なのは、患者さんを直接観察し、そしてコミュニケーションから得られた情報です。
最も新しく、そして必要となるのは患者さんから直接得る情報であることを覚えておきましょう。
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新人看護師の情報収集のポイントは、優先順位をつけることです。
すべてを把握するのは難しいため、直接命に関わることや緊急性の高い情報を優先的にチェックしましょう。
また、複数の患者さんを受け持つ場合は、より一層情報収集に時間がかかるため、重症度の高い患者さんから優先的に情報収集を進めることをおすすめします。
退院が近く状態が安定している患者さんの情報は、急性期の患者さんほど時間を要さないため、最後に回しましょう。
また、各患者さんにおいて、最低限把握しておきたい情報は以下の6つです。
順に解説します。
患者さんを担当するうえで、最も大切なのは現病歴・既往歴。なぜ入院に至ったのかを把握し、入院日数・経過・症状なども順にチェックしましょう。
これらの情報は、現在の患者さんの状態を把握するために重要な項目です。
また既往歴に関しては、重症度の高いものを優先的に確認します。特に、今回の入院目的との関連性や治療の継続状況については必ず把握しておきましょう。
なかには、服薬コンプライアンス不良により病状を悪化させ入退院を繰り返す患者さんもいることを覚えておく必要があります。
続いて、バイタルサインを確認します。
バイタルサインとは、体温、脈拍数、呼吸数、血圧、経皮的酸素飽和度(SpO2)など、患者さんの状態をそのまま表した数字であり、非常に重要です。
バイタルサインは「点」で確認するだけでなく、「線」で考えることが重要です。受け持ち日より3日程度さかのぼってバイタルサインを確認し、患者さんの経過や治療効果について把握しましょう。
数値からそのときの状況を推測するのも良いトレーニングになります。慣れるまでは難しいかもしれませんが、バイタルサインとともに医師記録や看護記録を参照すると、患者さんの状態が見えてきやすくなります。
検査内容と検査結果の確認も、患者さんの状態把握には欠かせません。
いつ・どのような検査が行われ、結果がどうであったのか、またその結果に対してどのような治療が行われているのか、あるいは経過観察されているのかについて理解します。
血液検査データなど、数値からのアセスメントが難しい場合には、検査項目や正常値・異常値などが書かれた本や資料の活用をおすすめします。
続いて、医師の指示と治療内容を確認します。
医師の指示には、点滴や内服薬、手術など治療に関する指示から、安静度、モニター管理などに関するものまで、いろいろな種類があります。
治療に関するものは、自分の受け持ち時間帯に投与すべき薬剤の内容や投与時間、手術時間、処置内容や時間などについて細かく把握する必要があります。
また、安静度の指示も重要です。看護師が患者さんの安静度を正しく理解し伝えられなければ、患者さんが無理をして転倒や転落などの事故につながりかねないからです。
患者さんには、看護計画が立案されているため、内容を理解し、計画に沿った看護を提供しましょう。
また、余裕があれば、立案されている看護計画が今の患者さんの状態に合ったものであるかどうかを考えられれば理想的です。看護計画が今の患者さんの状態にそぐわない場合には、内容の修正や新規立案が必要となることも、理解しておきましょう。
受け持ち時間帯、また受け持つ日に行われる処置や検査、治療についても確認しましょう。
新人看護師は、つい視野が狭くなり自分の受け持ち時間帯のみの確認となってしまいますが、自分の受け持ち時間よりも後におこなわれる処置や検査であっても、内容によっては事前準備などが必要となることがあり、注意が必要です。
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新人看護師は、はじめは少ない人数の受け持ちから開始されますが、徐々に受け持ち患者さんの人数が増えていくため、いかに効率良く情報収集するかがカギとなります。
情報収集を効率的に行うためにすべきことは次の3つです。
新人看護師が効率良く情報収集するためには、病態生理への理解が必要不可欠です。
疾患の原因や症状、検査、治療について理解できていれば、必要な情報をピックアップするのにかかる時間を短縮でき、情報収集漏れも減らせるはずです。
病棟でよくみる疾患については、しっかりと勉強しておきましょう。
患者さんの状態を把握するにあたり、検査内容や検査結果についての理解も重要です。
検査は疾患の特定だけでなく、治療効果の判定のデータとしても重要な要素。
慣れるまでは、本や資料を活用しながらの情報収集をおすすめします。
新人看護師が効率良く情報収集するためには、電子カルテシステムへの理解も必要です。
自分が知りたい情報が電子カルテ内のどこに記載されているのかがわからない状態では、情報収集に膨大な時間がかかってしまいます。
慣れないうちはよくみる項目についてだけでも良いので、電子カルテの操作方法や確認する場所を覚えましょう。
最後に、新人看護師の情報収集に関するよくある質問とその答えを2つ紹介します。
仕事に慣れてきて受け持つ患者さんの人数が増えてくると、情報を把握しきれなくなることもあるかもしれません。
その場合は、より一層優先順位を考えて情報収集する必要があります。
詳しくは、「情報収集のポイント」で解説しているため、参考にしてみてください。
転職先での慣れない勤務で、情報収集がうまくできないのは無理ありません。
先輩看護師にアドバイスをもらうと、収集する情報の観点にずれがなくなります。
勤務交代時や休憩時などに、積極的に他看護師との情報共有を心がけるのも有効です。
今回は、新人看護師の情報収集のコツやポイントについて解説しました。
情報収集に対して苦手意識を抱く新人看護師も、コツ・ポイントを把握し実践に活かせれば、徐々に苦手意識が薄れ、効率的な情報収集ができるようになるはずです。
少しずつ感覚をつかんでいきましょう。
とはいえ、情報収集が苦手でうまく職場に馴染めず、自分に合った職場に転職したいと考える新人看護師もいることでしょう。
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