
看護師のなかには「もっと楽な科に転職したい」と考える方もいるでしょう。楽に感じる条件は人により異なりますが、「精神的・体力的な楽さ」を求める人は多いかもしれません。この記事では、看護師が楽な科と感じやすい職場や、病院以外で負担を感じにくい仕事を解説。自分に楽な科を選ぶメリット・デメリットや、働きやすいと思える科へ転職する方法も紹介しますので、自分に合った働き方を見つけるヒントにしてください。
看護師が精神的に楽な科と感じやすい職場には、眼科や皮膚科、整形外科などが挙げられるでしょう。この項では、看護師が精神的に楽な科と感じやすい職場とその理由を詳しく紹介します。
眼科で働く看護師は、視力検査やカルテの記入などを行います。眼科は目の病気や検診に関する診療が中心で、看護師は医師のサポートに徹するのが特徴です。生死を左右したり重大なミスを起こしたりする事態はほとんどなく、精神的に楽な科だといえるでしょう。ただし、眼科特有の検査や機器を扱うため、入職後は知識・スキルの習得が必要です。
▼関連記事
眼科看護師の役割・仕事内容は?向いている人の特徴やキャリアパス例も紹介
皮膚科で働く看護師の仕事内容は、患者さまに渡す薬の説明や塗布、診察の補助などです。命を左右する看護業務はなく、体力を使う仕事も少ないため業務面で楽な科といえます。皮膚科看護師は採血や点滴を実施する機会もほとんどないので、注射スキルに自信がない看護師にもおすすめの職場です。
▼関連記事
皮膚科看護師のメリットとは?役割・仕事内容や向いている人の特徴も紹介
整形外科で働く看護師は、リハビリのサポートや包帯の交換、診察室への案内などを主に行います。看護業務に携わるうえで、命に関わる場面が少ないため精神的に楽な科だと感じやすいかもしれません。患者さまとコミュニケーションを取りながら見守る機会が多いことから、明るい雰囲気のクリニックもあるようです。
▼関連記事
整形外科看護師の仕事内容は?やりがいや平均給与、業務に役立つ資格も解説
耳鼻咽喉科で働く看護師は、注射や点滴、入院している患者の健康チェックなどを行います。来院される患者さまは、症状が軽微で体調が急変する可能性が低いです。ルーティンワーク業務が中心で基本的に夜勤がないため、業務面でも体力面でも楽な科だと感じやすいかもしれません。
▼関連記事
耳鼻科看護師とは?病棟・クリニックの仕事内容は?向いている人や関連資格
看護師が体力的に楽な科と感じやすい職場には、「心療内科・精神科」「美容外科」「泌尿器科」があります。
心療内科や精神科の看護師は、対話によるケアを中心に、問診や薬剤の管理などを行います。心療内科や精神科は医療行為が少なく、精神面でのサポートを行うのが特徴です。心療内科は入院設備がない場合が多く、夜勤が発生しないことで楽に感じるかもしれません。
▼関連記事
心療内科看護師の仕事内容・役割は?精神科との違いや働くメリットも解説
精神科の看護師の仕事内容とは?やりがいや給料、転職体験談を解説!
美容外科も体力的に楽な科と感じやすいといえます。容態が落ち着いている患者さまが多いので、基本的に移動や介助といった業務が発生しません。美容外科は予約制が採用されていることが多く、イレギュラー業務が発生しにくい環境です。突発的な処置を求められる機会もないので、体力的な負担が軽減できるかもしれません。
▼関連記事
美容外科看護師の働き方とは?仕事内容や年収事情、求人を探すコツを解説!
泌尿器科の看護師は、患者さまの健康状態の確認や点滴などを行います。看護師が難しい処置を実施することはあまりなく、緊急性も比較的低めなのが特徴です。介助がなくても体を動かせる状態の患者さまが多い傾向にあるため、力が必要な介助を行う機会が少ない科といえます。泌尿器科には男性特有の疾患が多く存在します。患者さまや職員に男性が多くなる傾向にあるので、女性のみの職場が苦手な方にとっては働きやすいことも。
▼関連記事
泌尿器科看護師の仕事内容・役割とは?メリットやキャリアパスをご紹介!
ここでは、病院以外で負担を感じにくい仕事として「訪問看護師」「健診・検診センターの看護師」などを解説します。
訪問看護師は、利用者さんのもとへ伺い療養のサポートや介護を行います。病院のように大人数で働く職種でないため、人間関係の悩みを抱えにくいのが特徴です。特に、移動中や休憩中は1人でいられる時間もあり、人によっては精神的な負担を感じにくい仕事といえるかもしれません。
▼関連記事
訪問看護師の仕事内容とは?1日の流れや働くやりがい・注意点を解説
健診・検診センターの看護師は、健康診断や診察のサポートを行います。基本的に健康な方の対応をするため容態の急変や緊急手術などがなく、精神的に楽な科・仕事といえます。一人ひとりの患者さまと接する時間が短く、関係性を築く必要がないことに気楽さを感じる人もいるようです。
▼関連記事
検診センターで働く看護師の仕事内容とは?給料や転職のポイントも紹介
デイサービスの看護師は、利用者さんの体調管理や食事の補助を行います。自立度が高い方が主に利用する施設のため、看護処置をすることはほとんどありません。看護師にとって業務面で楽な仕事といえます。利用者さんと会話し、レクリエーションをすることもあるため、コミュニケーション力は必要です。
▼関連記事
デイサービスの看護師とは?仕事内容や転職のメリット、求人応募のポイント
産業看護師とは、企業に所属し、従業員の看護処置や健康診断を行う仕事です。基本的にデスクワークのため、業務面は比較的楽だと感じやすいでしょう。土日休みで残業が少ない傾向にある点も、私生活とのバランスを重視する看護師にとって大きなメリットです。
▼関連記事
産業看護師とは?企業の仕事内容や保健師との違い、転職のメリットを解説
看護師が自分にとって楽な科を選ぶと、自分の時間を充実させられたり、心身の負担を減らせたりします。具体的なメリットは以下で解説しますので、転職を検討中の方は確認してみてください。
看護師が自分にとって楽な科を選ぶと、充実した休日や終業後の時間を過ごせるようになるかもしれません。残業が多かったり、休みが取りづらかったりする科は、疲れが溜まって仕事以外の時間も十分にリフレッシュできません。心身の負担が軽めで楽な科を選ぶと、仕事もプライベートも大切にでき、精神的な安定にもつながります。
看護師が業務面で楽な科には、業務内容を覚えやすいメリットがあります。簡単な看護処置や同じ作業が多ければ、慣れてくると余裕をもって業務を行えるようになるはずです。イレギュラーな対応が少ないと、自分なりに効率の良い仕事の進め方を探せるようにもなります。
看護師の力仕事が少なく体力面で楽な科を選ぶと、仕事の疲労を軽減できるかもしれません。仕事の疲労感が減れば休みの日に充実した過ごし方ができ、ストレスを解消することにもつながります。腰痛や膝痛、腱鞘炎といった身体的な症状がある場合にも、無理なく働きやすいでしょう。
看護師が自分にとって楽な科を選ぶことにはメリットがある一方で、キャリアアップに繋がりにくかったり給与が下がったりといったデメリットも。デメリットも理解したうえで、仕事や診療科を選んでみてください。
看護師が自分にとって楽な科を選ぶ際のデメリットの1つに、キャリアアップにつながりにくい点が挙げられます。医療的な処置が少ないルーティンワークだと、新しい知識が身につきにくく、看護技術の向上が難しいかもしれません。キャリアアップ・スキルアップを目指す看護師は、キャリアプランをよく練ってから転職を決めることが大切です。
▼関連記事
看護師がキャリアプランを立てるには?主な方向性や面接での回答例
看護師が現在よりも楽だと感じられる科へ転職をすると、前職よりも給料が下がる可能性があります。業務面が比較的楽な科で給与が高いところもありますが、夜勤や残業が少ないとその分の手当支給額は減るのが実情です。収入にも重きを置きたい方にとっては、転職がデメリットになるかもしれません。
看護師が自分にとって楽な科を選ぶと、やりがいやモチベーションの維持が難しくなる場合があります。看護業務が比較的楽な科は、臨床現場で経験を積んで成長したい方には物足りなく感じるかもしれません。看護師のスキルを最大限に活かせない可能性もあるため、やりたい看護を見直してみることも大切です。
看護師が働きやすいと思える自分にとって楽な科へ転職するには、情報収集をしたり、転職エージェントを活用したりする方法があります。入職後のミスマッチを防ぐためにも、丁寧に転職前の準備を行いましょう。
転職活動を始める前に、まずは自分が仕事や職場に求める条件を明確にしましょう。「楽な科に転職したい」看護師が転職する際の希望条件には、以下のような例が挙げられます。
漠然と楽な科に転職したいと思っているだけでは、自分に合う求人は見つかりにくいかもしれません。現在の生活と照らし合わせ、優先順位を決めながら希望条件を絞り込んでみてください。
▼関連記事
看護師が転職先を選ぶ決め手は?理想の職場の探し方とおすすめの求人を解説
看護師が働きやすいと思える科へ転職する方法の一つが、患者さまの傾向や看護体制を確認しておくことです。「急性期の患者さまは多いか」「病棟はあるか」「看護師の人数はどのくらいか」といった点を事前に確認しておくと、働き方のイメージをつかみやすくなります。
看護師が自分にとって楽な科へ転職するには、実際に働いている知人に相談するのもおすすめです。職場の環境や人間関係は、実際に入ってみないと分からないことも多いでしょう。すでに働いている知人に、職場の良い点・悪い点を聞いて判断すれば、入ってから後悔する可能性は低くなります。入社後に相談できる相手がいる点も大きなメリットです。
1人で求人を探すと情報の幅が狭くなり、希望する職場に出会えないこともあるので、転職サイト・エージェントを活用しましょう。転職エージェントは自分の希望を伝えれば、条件にあった求人を幅広い選択肢から提案してくれるのでおすすめです。エージェントによっては非公開求人を扱っている場合もあるので、好条件の職場に効率よく出会える可能性があります。
▼関連記事
看護師が転職先を自分で探す5つの方法!エージェントを併用するメリットも
ここでは、職場選びの迷いを抱えて「レバウェル看護」へご相談くださった、2人の看護師の転職体験談をご紹介します。
安定した仕事を求めて看護師になったKさんは、新卒で急性期の職場に入職しました。しかし、労働環境の過酷さから退職。転職の希望条件は「しっかりと教育を受けられる」「休みが取れる」など多くの求人が当てはまるものでしたが、どの職場を提案してもピンとこない様子です。キャリアアドバイザーが詳しく話を聞いたところ、Kさんの本当の悩みは看護師としての夢がないことのようでした。「やりたい看護を見つけられるように、さまざまな領域に挑戦したい」という転職の軸が定まったKさんに、キャリアアドバイザーはある病院の求人を提案します。
▼続きはこちら
新しい職場の具体的なイメージがない…本当の悩みと向き合い見つけた転職先
急性期病院で10年以上勤務してきたTさんは、体力的な負担から40歳を機に退職し、負担の少ない職場への転職を希望していました。当初はクリニックを探していましたが、他社から紹介された「高給与・近場・定時退社」の有料老人ホームへ入職しました。しかし、実際の現場では介護ケアの負担が大きく腰痛が悪化。十分な看護ケアができず、人間関係も難しかったようです。あらためて話し合いを行うと、「採血や点滴などのスキルを活かしたい」との本音が見えてきました。そこで、身体的負担がなくベテランとしての技術を存分に発揮できる健診センターを提案したところ、無事入職が決定しました。
▼続きはこちらから
無理なく働ける職場を探したい!転職失敗で気付いた本当にやりたい仕事とは
ここでは、楽な科に転職したいと思っている看護師によくある疑問に対して、Q&A形式でお答えします。
看護師に人気のある科が楽な科とは限りません。しかし、働きやすさを魅力に診療科を選ぶ人もいるので、職場選びの目安になるでしょう。一般的には、消化器内科や小児科、内科などは人気があるかもしれません。「精神的な負担を減らしたい」「子どもに関わる業務に就きたい」といった方にはやりがいが大きい診療科でしょう。
新人看護師におすすめな負担の少ない診療科は、耳鼻科や眼科です。耳鼻科はルーティンワークが主なので、慣れると比較的働きやすい診療科かもしれません。眼科は眼科特有の知識はいるものの、検査の流れがルーティン化されている場合が多いといえます。新人看護師の配属については、「新人看護師の配属先はどのように決まる?主な診療科や向いている人の特徴も」も参考にしてみてください。
眼科クリニックや皮膚科クリニック、耳鼻科クリニックなどが挙げられます。眼科や皮膚科、耳鼻科などのクリニック看護師は、医師の診療サポート業務がメインです。点滴や採血の機会も少なめのため、苦手意識がある方も働きやすいといえます。内科系の慢性期病棟や療養型病棟にいるのは、急性期を脱した患者さまであり、状態が比較的安定しているのが特徴です。看護師が対応する緊急入院や急変の処置は少なめといえるでしょう。
美容外科や有料老人ホームの仕事は、比較的少ない負担で高給を得やすいかもしれません。美容外科の場合、医療保険適用外の施術は、職場ごとに価格を定められるため高い利益を得やすいといえます。有料老人ホームの仕事は、入居者さんの健康管理が主です。経験者や管理職の枠で入職できると、給与設定が高くなる可能性もあります。
一般的に、循環器科や脳神経外科は「大変」「忙しい」とされることが多いです。循環器科では検査や医療処置が多く、重症患者さまの容態によっては残業での対応になる可能性もあります。脳神経外科は手術対応や急患対応など、緊張感の漂う現場が多いといえます。患者さまの生死に関わる業務が多いので、やりがいがある反面、対応にプレッシャーを感じるかもしれません。
看護師にとって楽な科は、「精神的なプレッシャーが少ない診療科」「体力的に楽と感じる診療科」に分かれるでしょう。精神的に楽な科と感じやすい職場は、「眼科」「皮膚科」「整形外科」「耳鼻咽喉科」などです。体力的に楽な科と感じやすい職場には、「心療内科・精神科」「美容外科」「泌尿器科」があります。
看護師が病院以外で負担を感じにくい仕事には、「訪問看護師」「健診・検診センターの看護師」「デイサービスの看護師」「産業看護師」が挙げられます。
自分にとって楽な科に転職することには、プライベートの時間が充実したり、業務内容を覚えやすいといったメリットがあります。一方で、キャリアアップにつながりにくかったり、モチベーションの維持が難しくなったりする可能性も。自己分析や情報収集をしっかりと行い、自分に合う職場を探すことが大切です。
とはいえ、「1人では自分に合う診療科・職場が分からない」とお悩みの方もいるでしょう。「レバウェル看護」では、キャリアアドバイザーがヒアリングや実際の転職事例をとおして向いている職場を提案可能です。自分で探すよりも希望条件に合った働きやすい求人が見つかる可能性が高まります。求人情報のやり取りはLINEやメールで可能ですので、ぜひご活用ください。
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載