
訪問入浴の看護師の仕事内容に興味をお持ちの方は多いでしょう。訪問入浴の看護師の仕事内容は、利用者さまの健康観察や入浴前の清潔ケア、入浴後の処置など多岐にわたります。この記事では、訪問入浴の看護師の仕事内容や1日の流れ、メリット・デメリットを解説。向いている人や転職時のポイントもまとめていますので、参考にしてみてください。
訪問入浴とは、要介護1以上の認定を受けている方の自宅にスタッフが訪問し、入浴の時間を提供するサービスです。ここでは、訪問入浴の概要や訪問入浴の対象となる方を解説しますので、ぜひご一読ください。
訪問入浴とは、3人1組で利用者さまの自宅を訪問し入浴を支援するサービスです。利用者さまの自宅に移動式の簡易浴槽を運んで組み立て、入浴を提供します。職員構成は基本的に「利用者さまの健康状態をチェックする看護師」「入浴介助および入浴車の運転や浴槽の運搬をする介護職員2名」の3名です。訪問入浴では1日に6~8件ほど、利用者宅を訪問します。
訪問入浴を利用できるのは、医師の入浴許可があり、かつ基本的に要介護1~5の認定を受けた方です。厚生労働省「訪問入浴介護(P11)」によると、要介護度4~5の認定を受けた方の利用が多い傾向にあります。疾患や障害、怪我などによる歩行の難しさで入浴が困難な方や、人工呼吸器の使用で既存の浴室で入浴できない方が訪問入浴の対象です。定期利用やお看取りが近づくことで「最後にお風呂に入りたい」「お風呂に入れてあげたい」などのニーズも生まれます。
訪問入浴で働く看護師の仕事内容には、「利用者さまの健康観察」「入浴前の清潔ケアや入浴後の処置」「洗髪や洗身など入浴介助」などがあります。ここでは、各項目を詳しく解説します。
訪問入浴の看護師は、主に利用者さまの健康観察を行います。入浴前はバイタルサインや体調確認による入浴判断を実施。入浴は血圧や脈拍、呼吸状態などに変動をもたらすため、入浴中から入浴後まで、全身状態の観察をすることがポイントです。入浴後の体調や身体状態の異変は、ケアマネジャーや訪問看護師に連携します。
入浴前の清潔ケアや入浴後の処置も、看護師の仕事です。脱衣時に全身の皮膚状態を確認したり、入浴後に保湿剤や軟膏の塗布や湿布薬の貼付、爪切りなどの簡易的な処置をしたりすることも。
訪問入浴の看護師は医療行為ができないので、必要な際は訪問看護師に連携します。入浴前後の保湿ケアや、お湯がかからないようにカテーテルや褥瘡部分を防水シート等で保護するまでは対応できますが、痰吸引やカテーテルチューブの交換、褥瘡への処置といった医療的ケアはできません。
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洗髪や洗身など入浴介助も、訪問入浴看護師の仕事内容の一つです。訪問入浴は利用者さまの安全を守りながら限られた時間でサービスを提供する必要があり、チーム全員で連携する必要があります。看護師は皮膚の状態チェックを行いながら、介護職と協力して洗髪や洗身を行います。
訪問入浴看護師の仕事内容には、ご家族からの健康相談への対応も含まれます。日常的に利用者さまを支えているご家族は、介護の疲れやストレスから不安や孤独を抱えていることも。入浴を促す声かけの仕方や肌の保湿など、ご家族から悩みを相談された際には、ケアや観察のポイントを伝えます。医療のプロである看護師の助言によって、ご家族に安心感を与えることも、訪問入浴における看護師の役目です。
ここでは、訪問入浴看護師の1日のスケジュールを紹介します。
| 8:30 | ・事務所に出勤し、1日のスケジュールを確認する ・必要物品を準備後、入浴車で1件目の訪問先へ向かう |
| 9:00 | ・午前中に2~3件ほど入浴サービスを提供する |
| 12:00 | ・入浴車内や事務所で昼休憩を取る |
| 13:00 | ・午後に3~5件ほど入浴サービスを提供する |
| 16:30 | ・事務所に帰社し、業務報告書の作成や備品の片づけなどを行う |
| 17:30 | ・業務が終了したら退勤する |
訪問入浴の看護師は、基本的に日勤のみで夜勤のない勤務スタイルです。定時で退勤できるように1日の訪問件数が調整されているので、基本的には定時で退勤しやすいでしょう。ただし、水回りのトラブルや交通渋滞などによっては、予定が遅延する可能性もあります。
ここでは、訪問入浴の看護師として働く際のメリット・デメリットを解説します。
訪問入浴の看護師のメリットには、「仕事内容に医療行為は含まれない」「オンコールや夜勤がない」といった点があります。
訪問入浴の看護師の仕事内容には、医療行為は含まれません。訪問入浴サービスの看護師は、医療行為を訪問看護師に依頼する必要があります。入浴支援は介護職員が主に実施するので、訪問看護より医療的なケアは少ないといえます。
訪問入浴看護師は日勤帯のみの勤務となるため、夜勤やオンコールの対応が不要です。土日休みの仕事のほか、派遣・パート・単発バイトなどの求人があります。職場によっては週末の休みが取りやすかったり、Wワーク希望の方も働きやすかったりするでしょう。訪問スケジュールに従って動くので、基本的に残業は少なめで、子どもの送迎や家事との両立を叶えやすいといえます。
訪問入浴看護師の仕事は、未経験者やブランクのある人も活躍しやすいといえます。急変が少なく、看護師個人が大きな責任を負う場面が比較的少ないので、ブランクがある方や医療的スキルに自信のない方も働きやすいでしょう。
訪問入浴の看護師として働く際は、「体力仕事で身体的な負担がかかる」「看護師は1人なので判断に迷う場合がある」といった大変さやデメリットもあるでしょう。
体力仕事で身体的な負担がかかるのは、訪問入浴の看護師として働く大変さの一つ。訪問入浴の利用者さまのなかには、自力で寝返りを打つのが難しい方もいるので、ベッド・浴槽間の移乗介助や、更衣の介助などの力仕事も必要です。エレベーターのない自宅もあるので、連続勤務が続くと疲れが取れないと感じることも。
訪問入浴の看護師は、1人で看護業務を行うので、ときには判断に迷う場合もあります。介護職とチームで動くものの、医療従事者は自分1人であるためです。利用者さまの体調を観察する際に、「入浴して問題ないか」「医師に判断を仰ぐべきか」と迷うことがあるかもしれません。日頃からご家族と対話したり、出勤前に利用者さまの情報を読み込んだりしておくなど、情報収集を積み重ねるといった工夫が必要です。
訪問入浴では、1件60分前後の訪問時間内で浴槽準備から片づけまでを実施。健康状態の確認や着替え、洗髪含む入浴も行います。介護職員が浴槽にお湯を溜めているあいだにバイタルを確認するといった効率の良い動きが必要といえます。時間内に終えられるように業務をこなす必要があるので、人によっては体力面で「想像より大変できつい」「しんどくて辞めたい」と感じる可能性もあるかもしれません。
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ここでは、訪問入浴で働くのに向いている看護師の傾向を解説しますので、ご自身に照らし合わせてみてください。
訪問入浴で働くのに向いている看護師には、人の笑顔を見るのが好きといった傾向があります。訪問入浴を利用される方の多くは、加齢や障害、疾患などによって、自宅の浴槽に入るのが難しい状況にあるでしょう。そういった利用者さまがお湯に浸かった瞬間に「気持ちいい」と笑顔になったり、入浴後にさっぱりとした表情をする姿に立ち会えます。
協調性があり連携を取れる看護師も、訪問入浴の仕事に向いています。訪問入浴は「看護師1名・介護職員2名」の3人チームで1台の訪問車に乗り、1日5〜7件近くを回るチームプレイの仕事です。主体的に段取りを確認する声かけをしたり、介助の補助に入ったりするなど、チームの一員として協調性を発揮しながら仕事ができる人は活躍できるでしょう。
相手の気持ちに配慮できる方は訪問入浴の仕事に向いているといえます。訪問入浴は、自宅というプライベートな空間で介助を行う仕事。利用者さまやご家族が置かれている状況を丁寧に汲み取ったり、言葉にできない気持ちに寄り添ったりする配慮が大切です。たとえば、肌の露出に抵抗がある利用者さまには、バスタオルのかけ方を工夫して露出を最小限に抑えたり、丁寧な声かけを増やしたりするといった対応が必要です。
ここでは、訪問入浴で勤務する看護師の平均給与を「常勤」「パート・アルバイト」に分けて解説します。
一般的に、正職員(常勤)で働く訪問看護師の月給は約25万円~35万円、平均年収は380万円〜400万円ほどです。厚生労働省の「職業情報提供サイト(job tag)」によると、看護師全体の平均年収は約525万円なので、訪問看護師の年収は100万円ほど低いといえます。夜勤手当やオンコール手当が支給されないため、訪問入浴看護師の給料は、一般的な看護師の給与よりも少ないといえるでしょう。なお、基本給や賞与の額は事業所や地域によって異なります。
訪問入浴のアルバイト・パートの平均時給は1,600円~2,500円です。レバウェル看護の2024年3月の調査によるとパート看護師の平均時給は1,383円なので、夜勤なしの看護師の仕事としては基本給が高めといえるでしょう。基本給や賞与の額は求人によって異なるものの、職場によっては地域手当が付いて年収が上がることもあります。
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ここでは、看護師が訪問入浴事業所に転職する際のポイントを解説します。訪問入浴への転職を検討している方は、ぜひご覧ください。
看護師が訪問入浴の事業所に転職する場合、ミスマッチが起きないように仕事内容と働き方が自分に合うかを入念に調べておきましょう。訪問入浴では、医療処置を担当しない一方で、浴槽の搬入をサポートしたり、体格差のある利用者さまの移乗を日常的に行ったりします。体力面やチーム制の勤務など、働き方が理想に近いかを具体的にイメージすることが大切です。
看護師が訪問入浴事業所に転職する際は、志望動機を通じて応募先に熱意を伝えるよう意識してみてください。利用者さまやご家族と深く関わる訪問入浴の現場では、ホスピタリティや介護職と円滑に連携するための協調性も重視されます。夜勤の有無といった条件面だけではなく、「なぜ訪問入浴なのか」を自身の言葉で伝えることがポイントです。「在宅で頑張るご家族の支えになりたい」「患者さま一人ひとりを笑顔にしたい」など、前向きな姿勢や意欲を示しましょう。
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看護師が訪問入浴事業所に転職する際のポイントとして、転職エージェントへの相談も挙げられます。看護師専門の転職エージェントを活用すると、効率的な情報収集が叶うので、自分に合う訪問入浴の求人を見つけやすいでしょう。1日の訪問件数や介護業務の比率など、求人票だけでは見えにくいリアルな労働環境を見極めることもできます。体力面に不安がある場合、「まずは週3日から始めたい」といった交渉を代わりにしてもらえることも。
ここでは、訪問入浴の仕事内容に興味がある看護師によくある質問をQ&A形式で解説します。
訪問入浴で働く看護師に求められるのは、アセスメント能力やコミュニケーションスキルでしょう。訪問入浴では、限られた時間で体調変化を瞬時に見極める必要があります。初めてサービスを利用される利用者さまやご家族は、「どういった方が来るのか」と緊張するものです。明るい笑顔や声かけで安心感を与えるスキルが求められます。
初めて訪問入浴の現場に出る際は、お客様の自宅というプライベートな空間にお邪魔するので、礼儀を忘れないようにしましょう。介護職に敬意を払い、プロとして協力し合う意識も大切です。 「まずは丁寧な挨拶をする」といった小さな心がけが、働きやすい環境につながるでしょう。
訪問入浴とは、利用者さまの自宅に移動式の浴槽を運び、入浴を提供するサービスです。「入浴介助や入浴車の運転、浴槽の運搬をする介護職員2名」を含めた3名で、1日6~8件ほどを訪問します。
訪問入浴で働く看護師は利用者さまの入浴可否を判断する重要な役割を担っており、医療従事者の視点で利用者さまの健康観察を実施。「入浴前の清潔ケアや入浴後の処置」「ご家族からの健康相談への対応」といった仕事も行います。職場によっては、洗髪や洗身など入浴介助を補助することも。
訪問入浴看護師のメリットには、「仕事内容に医療行為が含まれない」「オンコールや夜勤がない」などの点が挙げられます。一方、体力仕事であったり、限られた時間内で要望に応える大変さがあるでしょう。チームでプライベートな空間に介入する立場のため、人の笑顔を見るのが好きで協調性がある方は、訪問入浴の看護師に向いているといえるでしょう。
訪問入浴への転職を決意した際、1人で転職活動を進めることに不安を感じる場合もあるかもしれません。レバウェル看護では、キャリアアドバイザーが履歴書の志望動機の書き方や、面接のアドバイスをいたします。訪問入浴を含め、条件に合った求人を見つけたい方は、お気軽にご相談ください。
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