
リアリティショックに陥っている新人看護師もいるでしょう。リアリティショックを受けると、仕事のモチベーションが下がり、離職に繋がる場合もあります。本記事では、看護師が仕事でギャップを感じる要因やリアリティショックを乗り越える方法などを解説します。リアリティショックを防ぐための対策もご紹介していますので、これから転職活動をされる予定の方は、参考にしてください。
看護師のリアリティショックとは、「看護師に対して抱くイメージと現実とのギャップにショックを受けること」を指します。
リアリティショックの概念は、1958年に米国の組織心理学者E.C.ヒューズによって提唱されたもので、決して新しくはありません。また、新卒看護師のリアリティショックについては、Kramerが研究を行っており、1974年に著者を発行しています。
リアリティショックは、入社間もない新人看護師や2年目看護師など、経験が浅めの看護師などが陥りやすいといわれています。しかし、育休復帰した看護師や管理職になったばかりの看護師なども、「想像していた業務と違った…」と感じることはあり、どの看護師もリアリティショックを受ける可能性はあるでしょう。
リアリティショックを受ける要因に「実際の能力と求められるスキルに差がある」「想像していた待遇ではなかった」などが多いようです。ここでは、新人看護師がリアリティショックに陥る要因を5つご紹介します。
看護学校で学んだ内容以上に、高いスキルや知識を求められたという新人看護師は多いはずです。できないことを指摘されるばかりだと、徐々に自信が失われていきます。忙し過ぎて、理想の看護が実践できず、葛藤している看護師もいるでしょう。「看護師はもっとやりがいのある仕事だと思っていた」と、ギャップを感じてしまうかもしれません。
想像していたような教育が受けられないのも、リアリティショックに悩む要因の1つです。先輩から一つひとつ教えてもらえると思っていたのに、忙し過ぎて指導を受ける時間がないことは、よくあることかもしれません。
また、指導方法が厳し過ぎるのも、モチベーションが低下する原因です。看護師としての基礎を作る新人看護師期間に、思ったような教育が受けられないと、不安は募るばかりでしょう。
患者さんの看取りの経験で、リアリティショックに陥る看護師もいるかもしれません。看護師の仕事をしている以上、患者さんの死に立ち会う機会はあるでしょう。
しかし、「何もできなかった」と無力感に苛まれ、自分を責めてしまう看護師もいます。これほど辛い思いをするくらいなら看護師を辞めたいと、離職に繋がる場合もあるようです。
社会に出れば、幅広い年齢の人達と一緒に働く必要があります。年齢がかけ離れている人ばかりだと、ジェネレーションギャップに悩むこともあるでしょう。想像よりもピリピリした雰囲気で、ギスギスした人間関係に苦労することもあるかもしれません。辛いことを一緒に共有したり、気持ちを話したりできる同年代は、とても貴重です。
▼関連記事
看護師の転職に人間関係の悩みはつきもの?その原因や職場での改善方法とは
想像と違う待遇や勤務条件に後悔する看護師もいるかもしれません。「思ったよりも給料が安い」「休暇が取りにくい」などは、入社後のギャップに繋がります。待遇面への不満は、資格を取得したり、転職したりしない限り自力での解決が難しいのが現状です。
▼関連記事
看護師が転職後に感じるギャップにはどのようなものがある?対処法も解説
リアリティショックを受けると、仕事のモチベーションが下がり、早期離職に繋がる可能性もゼロではありません。ここでは、リアリティショックが看護師に及ぼす影響を解説します。
リアリティショックを抱えたままだと、仕事のモチベーションは下がっていく一方です。「なんのために看護師をやっているんだろう…」と、看護師として働く意義が見出せず、やりがいを感じにくくなっています。
自信を取り戻すには、小さな達成感を積み重ねることが大切です。自己肯定感を上げることで、自分を認められるようになり、仕事へのモチベーション回復に繋がります。
リアリティショックは、メンタルヘルスの不調にも繋がる場合があります。心の不調は、周囲から気付かれにくく、ケアが遅れてしまい回復までに時間がかかる場合も少なくありません。高ストレス状態が続けば、心の病気を引き起こす可能性もあります。セルフでできるストレスチェックなどを活用して、自分の不調に早く気付くことが大切です。
リアリティショックは、早期離職のリスクも高めます。リアリティショックから抜け出すには周囲からのフォローが必要ですが、そこまでのサポートに繋げられない現状があるのも事実です。1人ではどうすることもできず、退職を選ぶ看護師もいます。短期離職は、次の転職で不利になる可能性も。離職するかどうかの判断は慎重にした方が良いでしょう。
▼関連記事
看護師が短期退職すると転職に不利?職場が合わなかったときの対処法とは
リアリティショックを克服するには、心身をリフレッシュや周囲への相談が効果的です。ここでは、看護師がリアリティショックを乗り越える方法をご紹介します。
思い切って休暇を取り、自分を休ませてあげることが大切です。夜勤での不規則な生活や睡眠不足なども、ストレスと関連しているかもしれません。体も心も疲弊していては、前向きな思考は難しいでしょう。まずは、自分の体を第一に考えることが先決です。
リアリティショックを乗り越えるには、誰かに相談することも解決の第一歩です。同じ状況を経験している先輩や同僚であれば、共感が得られやすいでしょう。辛い気持ちを吐き出すだけで、気持ちが楽になることもあります。
また、リアリティショックの克服には、周囲に気付いてもらうことも大切です。自分の状況を周囲に知らせておくことで、フォローを受けやすいかもしれません。
部署異動や転職で、職場環境を変えてみるのも、選択肢の1つです。今の部署で求められる看護と、自分のやりたい看護が合っていない可能性もあります。職場環境を変えた方がいいかの判断は難しいかもしれませんが、今すぐ転職すると決めなくても、いざというときに備えて情報収集だけでもしておくと良いでしょう。
現在、求人をお探しの看護師で「イメージと実際にギャップがあったらどうしよう」という方もなかにはいるでしょう。ここでは、看護師が転職前にできるリアリティショックへの対策をご紹介します。
ギャップを埋めるには、入念な情報収集が大切です。イメージと現実との差が大きいとリアリティショックを受けやすいため、イメージ部分の情報を徹底的に集めておくと良いでしょう。情報収集は、病院見学や病院のWebサイトからする方法もあれば、転職エージェントなどの外部の機関を使って行う手段もあります。
職場見学も、ギャップを埋めるためには効果的です。イメージでいろいろ想像するよりも、実際に見た方が確実な情報が得られます。肌で感じた雰囲気や自分の目で見た現場の看護師の様子は、貴重な情報だといえるでしょう。
▼関連記事
看護師の転職に職場見学は必要?服装マナーや聞くことリストをご紹介!
より細かい情報を得たい場合は、転職エージェントの活用がおすすめです。勤務条件の詳細や内部情報まで、自分1人では入手できない情報が得られます。分からないことがあれば、キャリアアドバイザーが応募先に質問してくれることも。効率的に情報収集をしたい看護師は、ぜひ利用を検討してみましょう。
▼関連記事
看護師転職の注意点とは?後悔しないための方法を失敗談とともに解説!
ここでは、リアリティショックに悩み転職した看護師の体験談を、2つご紹介します。
34歳で「看護師になる」と一大決心し、正看護師免許を取得されたMさん。看護学校を卒業後は、リハビリテーション病院に入職しますが、忙し過ぎて患者さんとのコミュニケーションはほぼなく、教育を受ける機会はまったくというほどありませんでした。
理想の看護とかけ離れた現実に悩み、レバウェル看護に相談します。勧められるがまま、深く考えずに今の職場への入職を決めてしまったと、後悔しているMさん。「今度はしっかりと考えて自身の進む道を決めたい」と、転職を決意されました。キャリアアドバイザーは、Mさんと何度も話し合いを重ね、Mさんが理想とする看護や希望条件を考えると、療養病棟が最適だと判断します。
▼続きはこちらから
34歳で看護師デビューしたのに雑務ばかり…理想の看護師になるための転職
新卒で療養病棟に就職し、4ヶ月で退職してしまったTさん。退職後は、医療とは関係のないアルバイトで、1年間勤務していました。しかし、資格を活かしたいという思いが消えず、また看護師に戻ろうと、レバウェルに相談がありました。前の職場では、周りに20代がいない環境で、職場環境についていけず早期退職にいたったとのこと。そこで、キャリアアドバイザーは、「一緒に悩める同年代」がいる職場を提案します。
▼続きはこちらから
相談し合える仲間と働きたい…仕事探しで職場の雰囲気を確認する方法とは
リアリティショックは、仕事や職場環境、待遇面などにギャップを感じ、引き起こされます。新人看護師がリアリティショックを感じやすいといわれていますが、転職間もない看護師なども陥る可能性はあり、職場環境が変わる際は注意が必要です。
万が一、リアリティショックから抜け出せないときは、休息や周囲への相談など、気持ちを整理する時間を作ってあげましょう。
これから転職をお考えの看護師は、入職後にリアリティショックを受けないよう対策が必要です。求人を探すときは、職場見学も活用して、できるだけ多くの情報を集めましょう。
「転職後にリアリティショックを受けて後悔したくない」という看護師は、レバウェル看護にご相談ください。レバウェル看護は、情報収集のみのご利用も可能です。入職後のミスマッチを防ぐために、キャリアアドバイザーが応募先の情報をしっかり伝えます。現時点で転職をお考えでない看護師のご利用も承っております。転職した方が良いかどうかの判断に迷っている方も、安心してご相談ください。サービスはすべて無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
ここでは、リアリティショックに悩む看護師によくある質問をQ&A形式で回答していきます。
憧れで入職したけど、実際に働いてみると仕事が合わず苦労する可能性もゼロではないでしょう。憧れがモチベーションや向上心に繋がる場合はOKですが、職場を選ぶ前の情報収集は大切です。後悔を防ぐためには、「こんなはずじゃなかった」というギャップを、転職前にいかに減らしておくかが鍵だといえます。職場を選ぶときは、本記事の「看護師が転職前にできるリアリティショックの対策」も参考にしてみてください。
自分が看護師に向いていないと思うときは、仕事にストレスを感じている場合が多いでしょう。周りに相談したり、心身を休ませたりする期間が必要かもしれません。また、職場が自分に合っていない可能性も考えられます。気持ちが改善しない場合は、転職を視野に入れてみると良いでしょう。看護師に向いていないと感じたときの対処法「看護師に向いていない人の特徴や性格を解説!おすすめの職場や対処法も」の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載