急性期病院とは?回復期や慢性期との違いや看護師が担う役割を解説!

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「急性期病院に挑戦してみたい」「スキルアップを図りたい」と考える看護師もいるのではないでしょうか。急性期病院では、24時間体制で患者さんの治療に努めます。

この記事では、急性期病院とはどのような医療機関なのか、看護師に求められる役割は何かを解説します。看護師として働くうえで知っておきたい要素や将来的に目指せるキャリアについてもまとめました。

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急性期病院とは

急性期病院とは、24時間体制で急性疾患や重症に対する治療を行う医療機関です。一般病院や療養型病院、リハビリテーション病院などにある機能で、急性期の患者さんを支えるために医療体制が整備されています。なお、急性期とは、急激に病気の症状が発生し、発症後14日以内の時期を指します。

救急医療の種類

ケガをしたり、病気を発症したりした人のうち、すぐに医療センターで治療を受ける必要がある患者さんに対して行われるのが、救急医療です。急性期病院の救急医療では、一次・二次・三次の3つの段階に分けられています。

救急体制特徴
一次救急とは比較的軽症の急性期患者さんが対象。救急車を使わず、タクシーや自家用車での来院傾向がある。夜間や休日に対応する救急医療センターや診療所が多く、病床はほとんどない
二次救急とは手術や入院が必要な重症の患者さんが対象。24時間365日の体制で受け入れを行う。一次救急から患者さんが案内されることもある
三次救急とは二次救急では対応が不可能な重症の患者さんが対象。高度救急医療センターや救急医療センターが指定されている。救急医療の教育の場としての役割も担う

救急体制の数字が高くなるほど、患者さんの重症度や緊急性も高くなるのが特徴です。機能を3段階にすることで、重篤な患者さんも迅速に医療を受けられる体制が設けられています。

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急性期病院における看護師の配置

急性期病院における看護師の配置基準は、一般病棟の7:1よりも高くなっています。表では、高度急性期機能の人員配置例を一覧にしました。

高度急性期機能看護師の配置基準
集中治療室(ICU)下限2:1(1日の平均で1.5:1以上を推奨)
循環器疾患集中治療室(CCU)常時2:1(必要時は1.5:1以上)
高度治療室(HCU)4:1

患者さんの状態に合わせて安全な治療を行うためにも、重症度にあわせて看護師の配置が決められています。それぞれの現場で働く看護師の仕事内容は、下記の関連記事にまとめているので、あわせてご確認ください。

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急性期病院で対応する患者さんの特徴

急性期病院では、高度な手術を必要とされる方はもちろん、中程度や軽度の急性疾患の患者さんを受け入れています。診療密度は、高度急性期が高く、亜急性期等に向かうにつれて低くなるのが基本です。

分類患者さんの特徴
高度急性期・発症や受傷直後で重症の状態にある
・心臓外科や移植手術のように、高度な手術を必要とする
・複数の合併症を有するなど、総合的な医療を要する
・難治性疾患や希少疾患といった、原因ならびに治療法が未解明の疾患をもつ
一般急性期・中程度の急性疾患である
・一般的な手術を必要としている
・術後の症状安定前、あるいは急性期リハビリを要する
亜急性期等・軽度の急性疾患である
・急性増悪した在宅慢性疾患がある
・後遺症や入院生活のための機能が低下し、リハビリを必要とする
・緩和ケアを要する
・脊髄損傷や筋ジストロフィーといった特殊疾患がある

参照:厚生労働省「急性期医療に関する作業グループ第1回及び第2回会合資料(p.3)」

急性期病院では年齢や性別を問わず患者さんの受け入れを行っていますが、急性疾患になりやすい高齢者の対応が多い傾向にあるようです。短期間で患者さんを安定の状態につなげるためにも、医師や看護師、理学療法士など幅広い職種との連携が求められます。

出典

急性期病院の患者さんの入院期間

急性期病院の患者さんの入院期間は、14日ほどが目安となっています。その理由は、入院当日から14日以上が経過すると診療報酬加算を受けられなくなるからです。患者さんの入れ替わりが激しい傾向にありますが、より多くの人々へ医療を提供するためにも、急性期病院では患者さんの早期退院や転院が行われています。

出典
厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要」(2025年12月23日参照)
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急性期とほかの病院・医療機能にみられる違いとは

ここでは、急性期病院とほかの病院・医療機能にみられる違いをまとめました。どのような役割が求められるのかをチェックしてみましょう。

急性期病院と救急病院の違い

前述の通り、急性期病院では病気のなり始めから14日以内の患者さんに治療や手術を行うのが基本です。
消防法の規定によると、救急病院は「救急隊によって搬送される傷病者の医療を担う医療機関」を指します。具体的な対応例は、脳梗塞や心筋梗塞、事故による外傷などです。

急性期病院と救急病院は、必ずしもそれぞれが独立しているとは限りません。規模の大きい病院では、急性期病棟と救急病棟の両方が含まれている傾向にあります。また、救急外来で受け入れをした患者さんが、急性期病棟で入院することもあるようです。

出典
e-GOv法令検索「救急病院等を定める省令」(2025年12月23日参照)

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高度急性期・急性期・回復期・慢性期の違い

患者さんに提供する医療機能は、高度急性期・急性期・回復期・慢性期の4つに分けられます。主な違いは以下のとおりです。

高度急性期機能とは急性期の患者さんが早期安定化するよう、診療密度の特に高い医療を提供する
急性期機能とは急性期の患者さんが早期安定化するよう、医療を提供する
回復期機能とは急性期を経過した患者さんへ、在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する。
特に、脳血管疾患や大腿骨頚部骨折等の患者さんを集中的に対応
慢性期機能とは長期の療養が必要な患者さんを入院させる。
重度の障害がある方や筋ジストロフィー患者さん、難病患者などに対応

参照:厚生労働省「新たな地域医療構想について(p.74)」

患者さんの状態に合わせて、急性期から回復期へ、回復期から慢性期へ段階的に医療を行っていきます。患者さんが回復期や慢性期に移行したら、急性期病院を退院したり別の病棟に移動したりするのが基本です。反対に、患者さんの症状に悪化がみられる場合、回復期や急性期の機能に戻って対応することもあるようです。

出典
厚生労働省「新たな地域医療構想について」(2025年12月23日参照)

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急性期病院で働く看護師の役割と仕事内容とは

急性期病院で働く看護師は、救急医療への対応や高度な手術の補助、退院支援などを実施しています。患者さんの早期回復を支援するため、迅速な対応が求められるでしょう。

救急医療への対応

  • 夜間や休日の救急搬送
  • 救命救急医療の実施
  • 救急車の受け入れ

救急搬送がスムーズに行われるほど、一人でも多くの患者さんを受け入れることが可能です。急性期病院で働く看護師は、24時間体制で専門性の高い医療の提供に努めます。

高度かつ幅広い手術の補助

  • 全身麻酔の手術
  • 人工心肺を用いた手術
  • 胸腔鏡下や腹腔鏡下の手術

急性期病院では、患者さんの状態を考慮するためにも、円滑なチームワークで手術を実施します。現場で働く看護師には、先を見通すアセスメント能力やコミュニケーション能力が必要です。

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退院支援

  • 希望に沿った退院準備の実施(在宅療養や後方病床など)
  • 患者さんやご家族に必要な手続きの説明
  • 退院支援の記録作成

急性期病院の患者さんは入院期間が短めな傾向にあるため、在宅医療や後方病床への転院について検討する必要があります。退院後も安心して生活を続けられるよう、看護師はサポートに注力する姿勢が重要です。

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看護師が急性期病院で働くには

看護師として急性期病院で勤務するためには、「看護師免許」の取得が必須です。それ以外に必要な資格はありませんが、業務に関連する資格を有していたり、働くうえでの姿勢がマッチしていたりすると、戦力として期待してもらえる可能性があります。

急性期病院で働く際に役立つ資格

急性期病院で働く看護師には、急性疾患に関する資格が役立ちます。具体的な例は以下のとおりです。

  • BLSプロバイダー(一次救命処置)
  • ACLSプロバイダー(二次心肺蘇生法)
  • PALSプロバイダー(小児二次救命処置法)
  • 急性期ケア専門士
  • 循環器専門ナース
  • 3学会合同呼吸療法認定士

これらの資格は、急性期病院で働きながら取得を目指すことも可能です。関連資格について勉強をしていれば、転職活動時にその旨をアピールできるでしょう。

急性期病院に向いている人の特徴

急性期病院は多忙な日々が連続するため、一定のタフさや積極性のある人が活躍しやすいでしょう。急性期病院で働くのに向いている人には、以下のような特徴が挙げられます。

  • プレッシャーに強い
  • 体力がある
  • 医療知識や看護スキルの専門性を高めたい
  • 診療科の垣根を問わず経験を積みたい
  • 気持ちの切り替えができる

なお、向いている人の特徴はあくまでも例を記載しています。「急性期病院の仕事に携わってみたい」「患者さんを支えたい」という気持ちが強い方は、チャレンジを検討してみるのも手です。
自身の向き不向きについて理解を深めたい場合は、「看護師の急性期・慢性期の向き不向きを知りたい!それぞれの特徴を紹介」の記事をご一読ください。

看護師が急性期病院で勤務するメリットとデメリットとは

この項では、看護師が急性期病院で働くメリットとデメリットをまとめました。それぞれの内容を参考に、看護師として長期の活躍ができそうかどうかを判断してみてください。

メリット

レバウェル看護【公式】Instagram (@levwell_kango)では、急性期病院で働く看護師を対象に「やりがいに関するアンケート」を実施しました。看護師として働くやりがいやメリットは、以下の回答が参考にできるでしょう。

急性期ならではの「やりがい」って?

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レバウェル看護公式Instagram

急性期病院では幅広い疾患に対応することから、看護の知識や技術を高められるメリットがあります。急性期病院での勤務経験があれば、専門性を評価されて転職が有利にはたらく可能性もあるでしょう。

デメリット

急性期病院は緊張感のある現場のため、患者さん一人ひとりと向き合うことが難しいのが現状です。医師からの指示や対応すべき処置も多く、インシデントのリスクが起こりやすいデメリットがあります。また、決して誰かのせいではないと理解していても、救えなかった患者さんのことを考えると気が滅入ってしまうことも考えられるでしょう。

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看護師が急性期を辞めたい理由とは?後悔を防ぐ対処法や転職先の候補を解説

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急性期病院で経験を重ねると目指せるキャリアとは

急性期病院で働く看護師は、幅広い疾患に対する知識や看護スキルを高めることが可能です。急性期でキャリアアップする選択肢としては、「クリティカルケア認定看護師」「急性・重症患者看護専門看護師」の2つが挙げられます。

クリティカルケア認定看護師

クリティカルケア認定看護師は、急性期の患者さんの重篤化回避や合併症予防を行い、早期回復支援の役割を担います。クリティカルケアとは、病気や事故による外傷、大きな手術で危機的状況にある患者さんを対象とした看護を指します。
クリティカルケア認定看護師になるには、5年以上の実務経験(そのうち3年以上は認定看護分野での実務経験)が必要です。要件を満たし、認定看護師の養成機関で所定の単位を取得したら、認定審査への合格が求められます。

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クリティカルケア認定看護師とは?資格取得の流れやかかる費用・時間も紹介

急性・重症患者看護専門看護師

急性・重症患者看護専門看護師は、緊急度や重症度の高い患者さんへ集中的な看護を提供する役割を担います。より良い医療を行えるよう、患者さん本人とご家族への支援、職員間の調整などに努めるプロフェッショナルです。
急性・重症患者看護専門看護師になるには、認定看護師と同様に5年以上の実務経験(そのうち3年以上は専門看護分野での実務経験)が必要になります。加えて、看護系の大学院で2年の修士課程を修了し、認定審査に合格すると資格取得を実現することが可能です。

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急性期病院へ転職成功した看護師の体験談

この項では、急性期病院に転職した看護師の事例を紹介します。急性期病院での働き方に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

未経験であっても人柄で採用が決まったYさんの事例

30歳で看護師免許を取得したYさんは、療養病棟や一般病棟、介護付き有料老人ホームなどで勤務してきました。39歳になりお子さんが誕生したこともあり、年収アップを目指して急性期病院への転職を希望されました。しかし、急性期が未経験のためか、自分で求人に応募してもなかなか採用されず、レバウェル看護にご相談されました。

キャリアアドバイザーは、仕事に対する意欲や考え方から「Yさんの強みは人柄だ」と判断し、希望条件と合う急性期病院にいくつかあたってみることに。そのうち2つの病院から、面接の承諾をいただきました。1つは全国的に有名な大規模急性期病院で、Yさんが働いてみたいと考えていた病院でした。
縁を感じたアドバイザーは、その夢を叶えてほしいと思い、履歴書作成や面接のアドバイスをして、Yさんの魅力を引き出せるようサポートに注力しました。

▼続きはこちらから
未経験の急性期で不採用続き…諦めかけた看護師が人柄で採用された職場とは

キャリアプランを固めて目標が明確になったUさんの事例

看護師免許を取得後に療養型病院に就職したUさんは、医療行為の少ない環境と夜勤の経験がないことから、「このままだと同年代に置いていかれる」と感じてほかの病院へ転職します。しかし、転職先でも周囲のレベルについていけない不安があり、1年未満で退職。再度、転職活動をするためにレバウェル看護へご相談いただきました。

キャリアアドバイザーは、他人と比較して悩むUさんに、自分が目指したい看護師像について考えてみることをアドバイスします。自身のキャリアプランをイメージしたUさんは、「将来的に訪問看護に携わりたい」「将来に向けて急性期で基礎を身につけたい」という目標を見つけました。Uさんの目標と希望をもとに、アドバイザーはある小規模な急性期病院を紹介します。

▼続きはこちらから
周りの看護師に置いていかれる…お悩みを解決したアドバイザーの提案とは?

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「急性期病院とは?」と興味を持つ看護師によくある質問

ここでは、急性期病院とはどのような医療機関なのかと気になっている看護師を対象に、よくある質問へ回答していきます。今後の選択肢を増やすためにも、ぜひ参考にしてみてください。

急性期病院で働くには何が必要ですか?

看護師が急性期病院で働くには、集中力や体力、ストレス耐性などが必要です。仕事についていけるか不安な場合は、基礎の振り返りや体力づくりに力を入れましょう。急性期病院は病床数が多く長時間気を抜けないことから、自分なりにリラックスできる方法を確立するのがおすすめです。

回復期や慢性期の看護師は急性期病院で働けますか?

回復期病棟や慢性期病棟で働いている看護師も、急性期病院に異動・転職することが可能です。回復期や慢性期から急性期に移ると、慌ただしさに慣れるまでに時間がかかる場合もあります。これまでの業務経験を活かしながら、急性期病院で求められる対応を一つひとつ吸収していくことが重要です。

働きやすい急性期病院の求人を探すコツはありますか?

経験が浅い新人看護師や急性期が未経験の看護師の場合は、教育ならびに研修が充実しているかどうかを確認するのがポイントです。時間外労働がどれくらい発生するのかも知っておくと、入職後のミスマッチを避けやすいでしょう。残業の目安を調べるのが難しい場合は、転職エージェントを使って情報収集するのがおすすめです。

まとめ

急性期病院とは、怪我や病気になり始めた人の治療を行っている機関を指します。急性期病院で看護師として勤務すれば、専門性の高い知識や技能を身につけることが可能です。幅広い経験を積みたい方や、将来的に認定看護師や専門看護師を目指したい方にもおすすめといえるでしょう。

急性期病院で働いてみたいと考える場合は、医療業界に詳しい転職エージェントを利用するのも手です。看護師に特化したレバウェル看護では、キャリアアドバイザーがあなたの希望条件や経歴に合わせて人材を募集している仕事の提案をします。
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この記事を書いた人
「レバウェル看護」編集部
「レバウェル看護」は累計利用者数47万人(※)を超える看護師専門の転職支援サービス。 編集部の制作体制には看護師経験者や現役看護師を交え、これまでに1,000記事以上(※)を執筆。看護師にとっての悩み・不安・疑問を一番に相談する"相談窓口"になることを目指し、医療・介護の現場で尽力している方々をサポートするためのコンテンツを発信中。 (※)2023年6月時点
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