
「人手不足で大変」とお悩みの看護師さんもいるでしょう。看護師の数は高まる需要に追いつかず、求職者数よりも求人数が多いのが現状です。
この記事では、看護師の人手不足によって起こる影響や足りない理由を解説します。看護師不足に対して医療現場で行われている改善策や、人手に余裕がある職場に転職するコツも紹介していますので、参考にしてみてください。
人手不足といわれる看護師業界ですが、「どのくらい人手が足りないの?」「看護師の数は少ない?」と疑問に感じている人もいるかもしれません。ここでは、データと合わせて看護師の人手不足の現状を見ていきます。
厚生労働省の「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況(1p)」によると、就業している看護師の数は増加傾向にあります。以下は、同資料をもとに看護師(保健師・助産師・看護師・準看護師を含めた看護職員)の就業者数の推移をまとめたものです。
| 年 | 看護職員の就業者数 |
| 2014年 | 約157万人 |
| 2017年 | 約166万人 |
| 2020年 | 約173万人 |
参考:厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況(7p)」
以上のように、看護師の就業者数は増加傾向です。しかし、詳しいデータを見ていくと「それを上回る需要の高まりがある」「若い職員の割合が減っている」ことで、将来的に看護師不足はより顕著になると考えられます。
厚生労働省「同資料(7p)」は、医療需要の高まりにより、2025年には約180万人以上の看護師が必要になると指摘。また、「同資料(3p)」より、就業している看護職員の「年齢割合」を見ると、60代以上の割合が増加している一方で、25~44歳の層の割合は減少傾向です。
「有効求人倍率」とは、求職者数に対する求人数の割合のことです。有効求人倍率が、基準となる「1」以上だと求職者に対して求人数が多い状態と分かります。
厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況(7p)」によると、2022年度の看護師(准看護師含む)有効求人倍率は2.20倍です。この数値から、看護師は、求職者より求人数が2倍ほども多く、ニーズに対して働く人が足りていないといえます。
同年の全職業の有効求人倍率は1.19倍のため、看護業界は特に人手が足りないことが浮き彫りになっているデータです。
求職者に対して求人数が多いと現場は看護師の確保が難しいため、離職する看護師が出れば、職場の人手は不足する可能性が高いでしょう。
日本看護協会「2023年病院看護実態調査報告書(9p)」によると、2022年度の正規雇用看護師の離職率は11.8%です。以下の表は、看護師離職率の近年の推移になります。
| 年代 | 看護職員(正規雇用)の離職率 |
| 2022年度 | 11.8% |
| 2021年度 | 11.6% |
| 2020年度 | 10.6% |
| 2019年度 | 11.5% |
参考:日本看護協会
「2020年病院看護実態調査報告書」
「2021年病院看護・外来看護実態調査報告書」
「2022年病院看護・助産実態調査報告書」
「2023年病院看護実態調査報告書」
近年の推移を見ると、看護師離職率は11%前後でほぼ横ばいです。看護師の確保が難しい現状では、離職率が下がらなければ人材不足は改善に向かわないでしょう。
出典
厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」2023年9月(2025年1月30日参照)
日本看護協会
「2020年病院看護実態調査報告書(7p)」
「2021年病院看護・外来看護実態調査報告書(13p)」
「2022年病院看護・助産実態調査報告書(7p)」
「2023年病院看護実態調査報告書(9p)」(2025年1月30日参照)
この項では、看護師の人手不足がどのような影響を及ぼすのか解説していきます。地域によっては、すでに深刻な問題になっている所もあるでしょう。
看護師が人手不足になると、看護業務が円滑に行えなくなり、忙しさによる焦りや疲弊で医療ミスのリスクが上がる可能性があります。職場全体が日々の業務をこなすことで精一杯な状況だと、看護の見直し・質の向上まで手が回らないでしょう。
厚生労働省「コメディカルの不足(2p)」でも、病床の看護師配置数が多いほど、患者さんの安全性は高くなると示されています。
看護師は入職後からもその職場の仕事を学んでいく必要があります。しかし、人手不足だと新人看護師の教育に人員や時間を割けないこともあるでしょう。職場での人材教育が十分に行われなければ、将来的に高度な専門性をもった看護師が不足するかもしれません。
看護師不足は医療機関の運営にも関わります。看護師不足の影響で、病床数を維持できず、受け入れられる患者さんの人数を減らさなくてはならないことにも繋がりかねません。
すでに、人口が少ない地域の看護師・医師不足は深刻な状況で、近隣の医療機関がなくなってしまった地域も実際にあるようです。看護師不足は、地域医療にもダメージを与えるといえます。
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「看護師はなぜ人手不足なの?」と気になる人も少なくないでしょう。ここでは、看護が人手不足な理由を3つに絞って解説します。
現在の日本は、高齢者の割合が多く看護需要が高まっています。一方で、そもそも働き手となる現役世代の人口が少ないため、看護の道を目指す人が大幅に増えない限り、看護師も減っていくでしょう。
また、医療技術の高度化に伴って、看護師に求められるスキルが上がっていることも、人材不足に影響していると考えられます。
看護師は、一人ひとりの業務負担が重い傾向にある仕事です。業務の多さ・忙しさ・休みの取れなさが働きにくさに繋がり、結果的に人手不足になっている職場も少なくありません。
また、看護師が不足していても、新しい人材を迎えて教育する余裕がなかったり、労働環境の大変さから職員が定着しなかったりする勤務先もあるようです。
看護師の職場は、夜勤やオンコールがあり、シフト制で休日が不規則な場合も多い傾向です。看護師の不規則な勤務時間は心身の負担になり、肉体労働も多いことから身体を壊して辞めるケースも。長く勤務し続けるにはハードな労働環境といえます。仕事と家庭生活の両立の大変さから、退職を選ぶ看護師もいるでしょう。
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この項では、看護師の人手不足を解消するのに必要な要素を解説します。人手が集まりやすい職場の特徴にもふれますので、転職する際の参考にしてみてください。
厚生労働省「働き方改革関連法案」2019年施行に伴い、看護職の働き方の見直しも行われています。これにより、労働時間の適正な把握の実施、時間外労働の罰則付き上限規則、年次有給休暇の年5日取得が雇用主側に義務付けられるようになりました。
残業の削減や休暇を取得しやすくする仕組みづくりを全体で積極的に行っている職場は、看護師にとって働きやすい環境だといえます。
給与や福利厚生の充実も、看護師の働きがいに大きく関わっています。職場によって差が出る部分のため、より好待遇の職場に人材は集まりやすく、そうした職場は人手不足になりにくいでしょう。また、院内保育所や時短勤務、休暇制度を利用してライフスタイルに合わせた働き方ができるかどうかも、働きやすさの観点では大切です。
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医療現場の中には、ICTツールを使った記録業務の効率化や他職種との分担によって、看護師の業務負担を軽減しようと取り組んでいる職場もあるようです。看護師の業務量が減って余裕が生まれれば、看護ケアの内容を充実させられるでしょう。看護にやりがいをもって働ける職場では、看護師が定着しやすく、人手不足も改善される可能性があります。
教育体制の整備やキャリアアップ支援を行っている職場では、看護師はモチベーションを維持しながら長く働き続けられるでしょう。スキルアップを叶えられて、努力が認められる環境が整っている職場は、人材が豊富になると考えられます。
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ここでは、人手不足や多忙に悩んで「レバウェル看護」に相談し、転職を成功させた看護師さんの体験談を紹介します。
Eさんは地域で唯一の大きな総合病院で2年働いてきた看護師さんです。多忙さや身体的な負担感を理由に、「レバウェル看護」に転職相談をしました。日勤のクリニックを希望するEさんは、日勤という条件以外にこだわりもなく転職を急ぐ様子です。キャリアアドバイザーが詳しく話を聞いてみると、多忙な職場で新人教育が十分に受けられず、2年目になっても夜勤を担当させてもらえないことに悩んでいるとのこと。「本当は看護業務をしっかり身に付けて、夜勤もできるようになりたい」というEさんの本音を引き出したキャリアアドバイザーは、当初の希望だったクリニックではなく、「クリニカルラダーシステム」がある病院を提案することにしました。
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残業が多く、休み希望もなかなか通らない職場から転職することにした20代の看護師さん。結婚や出産といったライフプランも考えると転職先が決めきれず、「レバウェル看護」に相談しました。転職先を絞りきれないという悩みに、キャリアアドバイザーがアドバイスしたのは「希望条件を書き出し、優先順位をつけること」でした。希望条件を明確にしたこちらの看護師さんは、より好条件の病院に転職を成功させます。
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休みを重視!看護師の転職成功事例【レバウェル看護|旧 看護のお仕事】
求人を探す際は、「看護師の配置数」や「離職率」をチェックすると、その職場の人員が充足しているかどうか調べる参考になります。
看護師の確保が難しい状況のため、スタッフの離職後に人員が補充できていない職場もなかにはあるでしょう。気になる求人を見つけたら、その職場の病床数・入院している患者さんの状態と、看護師の配置人数のバランスが取れているか確認してみてください。また、離職率もその職場が働きやすいかどうかの判断材料になります。
求人を出している施設の詳しい情報は、自分で調べるのは難しいかもしれません。看護師が転職する際は、エージェントに相談するのがおすすめです。施設の詳しい情報を得て、希望条件に合う求人を効率的に探しましょう。
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ここで、職場の人手不足で悩む看護師の疑問について、Q&A形式でお答えします。
まずは、労働環境や業務負担の改善を上司に求めてみましょう。人手不足がすぐに解消されるのは難しいかもしれませんが、業務の効率化や人員配置の調整を検討してもらえるかもしれません。また、看護師として転職し、職場を変えることで働きやすく感じることも。病院以外の選択肢も考えてみてください。
給与面のほかに、教育体制やキャリアアップ支援を整備している職場や、休暇制度が充実していて年間休日数も多めの病院は、働きやすく人材の定着もしやすいと考えられます。業務の効率化に取り組んでいるかどうかも、チェックしてみましょう。
個人では、後輩看護師の教育に携わり、スキルアップをサポートすることも人手不足を解消するためにできることの1つだといえます。また、業務の効率化や労働環境の改善を管理者に求め、チーム全体での取り組みを目指して声をあげることも大切です。
看護師の人手不足は、有効求人倍率の高さからよく伺えます。増大する医療需要に、就業する看護師の数が追いついていないのが現状です。業務の負担が重く、大変な労働環境になりやすい看護師は、長く働き続けるにはハードな仕事であることも、看護師が不足する理由の1つだといえるでしょう。求職者よりも求人数が多い状態の看護業界では、より好条件の職場に人材が集まりやすいといえます。転職の際は給与だけでなく、休暇制度や教育・研修制度、業務の負担軽減の取り組みなどの、看護師が働きやすい環境を整備している職場かどうかも確認しましょう。
「1人では働きやすい環境の転職先を見つけられない」とお悩みの方は、「レバウェル看護」に相談してみませんか?「レバウェル看護」は看護師に特化した転職支援サービスです。
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