
看護師のなかには「精神科の仕事が怖い…」とお悩みの方もいるかもしれません。精神科の看護師は、精神科の病棟や訪問看護ステーションにおいて、主にコミュニケーションによって患者さまや利用者さまをケアする仕事です。この記事では、精神科の看護師として働くのが怖い理由と対処法を解説。精神科看護に向いている人や働き方の魅力も紹介しますので参考にしてみてください。
精神科の看護師として働くのが怖い理由には、「患者さまや利用者さまの変化を外見から判断しにくい」「危険行動や暴言の情報を目にする機会が多い」など、さまざまな問題があります。ここでは、看護師が精神科で働くのが怖いと感じてしまう代表的な理由をご紹介します。
精神科の看護師として働くのが怖い理由の一つには、患者さまや利用者さまの状態を把握しにくい点があるでしょう。しかし、精神科の場合は身体疾患と異なり、見た目から容態を把握するのが難しい分野。安定期と不安定なときの波があり、精神状態が不安定な際には、突発的な言動や行動がみられることもあります。
自傷や他害行為、暴力や暴言の可能性に不安を覚える看護師もいるかもしれません。また、希死念慮などの場面に遭遇することもあります。そうした場面での患者さまや利用者さまへの対応が心配なことも、精神科で働く際の懸念事項の一つといえます。
精神科の患者さまには、反応がなく意思疎通が難しい方もいるでしょう。また、自分の言動により否定したように受け取られたり、傷つけたりしてしまわないかを不安に思う看護師もいるかもしれません。
経験や知識の不足から、精神科の看護師として働くのが怖い場合もあります。これまで精神科領域に携わったことがなく、知識や経験がない看護師は不安に感じるかもしれません。ネガティブな発言を多く聞いていると、感情移入してしまい、ケアする側である看護師の気持ちが落ち込む場合もあるでしょう。
精神科訪問看護では、利用者さまを1人でケアするため、患者さまの精神的ケアと物理的な安全確保の両方をこなすプレッシャーがあります。「危険物により自傷や他害をしないか」「突発的に外出しないか」など、気が張ることも多いでしょう。
レバウェル看護公式Instagramのストーリーズアンケート「勤めたくない科ある?」によると、精神科を含む回答結果は以下のようになりました。
| 精神科 | 14票 |
| 小児科 | 8票 |
| 循環器科 | 7票 |
| 整形外科、脳神経外科 | 3票 |
※回答人数50、回答数55
※複数回答可
小児科や循環器科、整形外科、脳神経外科もありますが、なかでも精神科を敬遠する看護師は一定数いるようです。
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精神科看護師の実際の仕事内容はどういったものなのでしょうか。仕事内容を以下にまとめましたので、ご覧ください。
| 仕事内容 | 仕事の詳細 |
| 再発や再入院を防ぐ | 入院治療後に自宅で再発し、再度入院が必要になった場合、自宅に訪問してケアする |
| 患者さまの自立を支援する | ADL(日常生活動作)、IADL(手段的日常生活動作)を評価しながら、社会活動に参加できるように支援する |
| 生活の支援や生活リズムを調整する | 睡眠や食事、不規則な睡眠時間などは症状の悪化に繋がるので、精神科看護師が生活スタイルをケアする |
| 社会資源の活用して社会復帰できるよう支援する | 訪問看護、グループホーム、就労移行支援などの社会資源を活用してよりよい生き方ができるように支援する |
| 服薬の管理や支援をする、指導をする | ・病棟で入院中には必要のなかった自身またはご家族による服薬管理が必要 ・飲み忘れや過剰服薬を防ぐ ・医師や薬局と連携しながら、副作用の確認や服薬中の観察、早期の発見も含めてケアする |
| リハビリテーション | 家事や散歩など患者さまの症状や体調に合ったリハビリで支援する |
| 精神状態のセルフコントロールを支援する | 自身の精神をセルフコントロールできる状態になることを目指す |
| コミュニケーションで症状観察したり家族の支援をしたりする | ・孤独から対人関係を築いたり、人とコミュニケーションを上手くとれないことで症状の悪化に繋がることもある ・ご家族や患者さまとのあいだに精神科看護師が入り、QOLが上がるようにサポートする |
| 地域・医療機関との連携 | ・訪問看護の場合は、主治医の指示でご自宅に伺い、ケア ・主治医への相談や報告のほか、相談支援専門員、ヘルパー事業所、区市区町村の担当保健師 |
精神科の看護師は、アセスメントや服薬管理から、社会活動への自立まで幅広く支援するのが特徴といえます。
ここでは、看護師が知っておきたい精神科看護の特徴をご紹介します。精神科での勤務に興味・関心のある看護師はぜひ参考にしてみてください。
精神科看護の特徴の一つが、危険物の持ち込みチェックが厳しいことです。自傷や他害を防ぐため、入院時や泊まりなどの外出から戻った際には、危険な可能性のある持ち物を預かります。
精神科看護では、長期で入院されている患者さまが多くいることが特徴で、なかには10年以上のあいだ入院されている方も。そのため、病院や施設の仕組みや、ほかの患者さまについて詳しい患者さまもいるようです。
慢性期病棟では、向精神薬の注射や定期的な採血などを行い、精神科訪問看護では、内服管理などを行います。とはいえ、精神科では身体の疾患を扱っているわけではありません。看護師が行う身体的な医療行為は少なく、基本的にはコミュニケーションによるケアが主といえます。
精神科看護の特徴の一つが、男性看護師の比率が高い点です。職場によっては症状が悪化した際に暴力的になる患者さま・利用者さまもいるため、制止できる男性看護師が多い傾向にあります。
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ここでは、精神科の看護師として働くのが怖いときの対処法を解説しますので、参考にご覧ください。
精神科の看護師として働くのが怖い場合、上司や同僚など周囲の人に相談してみるのも一つの方法です。長く働いている先輩や上司などに相談することで、より良い対応方法に辿り着けることもあるでしょう。
精神科の看護では、看護師1人で問題を抱え込まないことがポイントです。自身のみで患者さまへのケアが難しい際には、他職種の職員や患者さまのご家族も巻き込んだ支援を試みましょう。複数人の視点で問題解決の方法を話し合うことで、適切な対応方法が見つかる場合があります。
本記事の「長期で入院している患者さまが多い」でも述べたように、精神科では10年以上にわたり入院している患者さまも少なくありません。既往歴や発症のきっかけなどを改めて確認し、患者さま・利用者さまを深く知る工夫をすることが大切です。
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精神分野のケアに悩んだ際は、あらためて自身のスキルを見直してみましょう。精神科看護が未経験だと、患者さまを尊重しながらも、自身の感情をコントロールするのは難しく感じるかもしれません。そうした際は、心理学やカウンセリングの技術を学んだうえで対応すると効果的でしょう。
精神科看護に辛さを感じる看護師は、自身が関わることで患者さまや利用者さまに生じた変化を、客観的に振り返ってみるのがおすすめです。それにより怖いという感情に支配されず、成功体験から自身を取り戻せる場合があります。
仕事と休日にメリハリをつけて余暇を満喫することも、精神科看護師にとっては大切です。「運動をする」「友人と交流する」などして、休日は思い切ってリラックスしておくと、仕事に対する前向きな気持ちが湧いてくるかもしれません。
精神科で働く怖さを軽減するには転職も視野に入れましょう。たとえば、精神科看護師の負担や安全性について対策を講じている職場には、CVPPPと呼ばれる「包括的暴力防止プログラム」を採用した職場もあります。CVPPPは患者さまの尊厳を守りつつ、暴力に対処するもので、患者さまと看護師双方の安全や安心を守るプログラムです。
精神科領域に興味があるものの、精神科病棟や精神科訪問看護が合わない場合は、心療内科クリニックへの転職を視野に入れても良いかもしれません。精神科領域での勤務がどうしても怖い場合は、転職サービスに相談するのも良いでしょう。
自分に合う職場に転職することで「精神科看護師として働くのが怖い」という気持ちを軽減できる可能性もあります。レバウェル看護を利用した精神科看護師の転職事例を以下にご紹介します。
前職は精神科病棟で勤務していたKさん。男性患者さまからの暴力で大怪我を負った経験から、男性のいない職場を希望されていました。キャリアアドバイザーによる応募先の交渉で、女性比率の高い病棟への転職が無事決定。現在は夜勤時も看護助手との協力体制が構築された職場で安心して働けているようです。
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精神科看護師に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
一方、精神科看護師に向いていないのは、多種多様な医療行為で自身の看護スキルを高めたい人といえるでしょう。入職・転職時は、医療行為をメインとしたいのか、コミュニケーションによるケアがしたいのか見極めて働くことが大切です。
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ここでは、精神科看護師として働く魅力・やりがいをご紹介します。精神科看護師に興味のある方は、ぜひ参考にお読みください。
患者さま・利用者さまと深く関わる看護を目指す方には、精神科看護は理想的な仕事といえるかもしれません。精神科は、ほかの診療科に比べ、長期にわたり治療が必要な患者さまが多いのが特徴。また、精神科領域のなかでも、訪問看護は時間中は担当の利用者さまに集中したケアを提供できます。
自分の言動や行動が症状改善の一因になる点にやりがいを感じる看護師もいるでしょう。看護師は通常、医師の指示がなければ治療行為を行えません。しかし、コミュニケーションをケアの主な方法とする精神科では、看護師の言動や行動が直接患者さまの症状改善に繋がることも。
看護師に任せられる仕事の裁量が大きい点が、精神科看護の魅力です。正解がない難しさはあるものの、自身の言動や行動で患者さまや利用者さまの症状が改善したり、笑顔が増えたりするなどの変化があるとやりがいに繋がるでしょう。
精神科看護師として働くことで、自身の内面も成長すると感じる方もいるかもしれません。精神科看護は当事者の内面に深く寄り添う業務のため、人間への理解が深まります。就労支援や他職種の職員との協力など、地域全体で患者さまや利用者さまをケアすることも多く、広い視野を持って看護の経験を積めるでしょう。
職場にもよりますが、精神科では急変の対応が少ないのが特徴です。そのため、夜勤の休憩や仮眠を落ち着いて取れ、残業が少ない傾向にあります。ほかの診療科と異なり、精神科看護の病棟勤務では基本的に夜間の定期的な注射もありません。
「慢性期病棟では状態が落ち着いた患者さまが多い」「精神科看護の訪問看護ステーションでは、基本的にオンコールがない職場が多い」など、ワークライフバランスをとりやすいといえます。
ここでは、「精神科の看護師として働くのが怖い」という方に多い質問をQ&A形式で回答していきます。
精神科看護師のあるあるには、「戸締りや鍵の管理に敏感になる」ことが挙げられるでしょう。症状の重い患者さまが過ごす閉鎖病棟では、安全確保のために出入り口や隔離室を施錠し、職員が鍵を管理します。訪問看護では、退出経路を事前にチェックすることも。
精神科看護をすると必ずしも精神を病むとは言い切れませんが、症状によって生じる暴言やネガティブな発言などに遭遇すると、思い詰めてしまう看護師もいるでしょう。詳しくは「精神科看護師は病むって本当?仕事のやりがいや役割についても解説」をご覧ください。
職場によっては、精神科看護師として勤務すると、危険手当が付きます。ほかの診療科と同じく夜勤手当も付きますが、精神科では残業が少なめな分、給与総額は一般病棟より低い傾向にあるようです。
「精神科看護師として働くのが怖い」と感じる理由には、「患者さまや利用者さまの変化を外見から判断しにくい」「危険行動や暴言の情報を目にする機会が多い」「自分の影響が与える影響が大きい」などがあります。「精神科看護の知識や経験がない不安」「1人でケアすることへのプレッシャー」から、怖いと感じる看護師もいるようです。
精神科看護師の仕事が怖い場合の対処法としては、「他職種や患者本人のご家族なども含んだ周囲への相談」「カウンセリングスキルや心理学を学ぶ」「休日にリフレッシュする」といったことが有効でしょう。精神科看護師として勤務経験がある方は、精神科ならではのやりがいや喜びを思い出すのも良いでしょう。ただし、どうしても怖い気持ちが消えない場合は、自分に合う職場に転職することも視野に入れることも大切です。
とはいえ、転職を決意した際でも、「1人では自分に合う精神科看護師の求人を見つけられない」「自分に合った転職先の選び方が分からない」など、悩む看護師もいるでしょう。「レバウェル看護」では、キャリアアドバイザーが求人探しから転職活動全般までサポートいたします。精神科看護師をはじめ、自分に合った求人を効率よく見つけられるでしょう。求人情報はLINEやメールで取得可能ですので、ぜひお気軽にご登録ください。
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