認定看護師の費用はどれくらい?職場の支援や奨学金の制度を受けられる?

2023.2.15

スキルアップと円マークが記された木製ブロックが積み重なっているイメージ

認定看護師の資格取得にはどれくらいの費用が必要になるのか、気になる方もいるでしょう。認定看護師になるには、認定・審査はもちろん、状況に応じて交通費や教材などにも費用がかかります。
この記事では、認定看護師の資格取得に必要な費用・更新や再認定に求められる費用・取得を目指す過程で必要な費用などを解説。看護師としてキャリアアップを考えるうえで、認定看護師についても理解を深めたい方は、ぜひご一読ください。

認定看護師の資格取得に必要な費用

認定看護師の資格取得には、約140万円の費用が必要です。なお、認定看護師の資格取得に必要な費用は、分野や教育機関によっても変化します。以下の表で認定看護師の資格取得に求められる費用についてまとめたので、チェックしてみましょう。

入試検定費用約5万円
入学金約5万円
授業料約70万~110万円
実習費用約10万円~
審査費用5万1,700円
認定費用5万1,700円

実習費用に関しては、授業料に含まれる場合と含まれない場合があります。認定看護師の資格取得を目指す際は、ある程度余裕をもって費用を確保しておくのがおすすめです。

看護研修学校で認知症看護学科を受講した場合の費用

認知症看護分野の認定看護師になるためには、121万9,400円以上の費用がかかります。ここでは、看護研修学校で認知症看護学科を受講した場合に発生する費用をまとめました。

入試検定費用約5万円
入学金5万円(※会員価格)
授業料101万6,000円(※会員価格)
審査費用5万1,700円
認定費用5万1,700円

そのほか、通学や実習のための交通費、機器・通信費、教材費などは自己負担になります。日本看護協会の会員ではない場合は、入学金や授業料の会員価格が適応されないので注意しましょう。

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認定看護師の更新審査・再認定審査を受けるための費用

認定看護師は、更新審査や再認定審査にも費用がかかります。この項では、それぞれにどれほどの費用が必要なのかをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

認定看護師の更新審査の費用

認定看護師はレベル保持を目的として、認定更新制を施行しています。認定看護師の更新審査は、認定後5年ごとに実施。更新の審査料には、3万800円の費用が必要です。更新審査に通過すると、登録手続きとして2万900円の振込が求められます。

認定看護師の再認定審査の費用

認定看護師の資格を失効後、再び資格を得たいという場合には、再認定審査を受けなければなりません。再認定審査の費用は更新と同様、3万800円となっています。また、再認定審査の登録手続きも、2万900円が別途必要です。

出典
日本看護協会「審査に関するご案内 認定看護師」(2023年2月14日)

認定看護師を目指すうえで生じる可能性のある費用

認定看護師を目指すうえでは、教育機関に納めるもの以外にも、交通費や参考書籍代といった費用が必要になる可能性があります。具体的には、以下のような例が挙げられるでしょう。

引っ越し代教育機関でスムーズに実習を受けるため、引っ越しを伴う場合がある
家賃・光熱費住居に伴って発生。地域によっては家賃が高くなる
宿泊費用教育機関の近くでホテルやマンスリーマンションを利用する場合に生じる
交通費目的としている講義が遠い病院だと交通費がかさむ
参考書籍代人によっては金額が大きくなる
パソコン費用ノートパソコンを所持していない場合は別途費用の確保が求められる

自分が目指したい分野の教育機関によっては、交通費や宿泊費用の金額が大きくなることも考えられます。また、家庭のある方が実習中にホテルやマンスリーマンションを利用する場合、ご家族の生活費とは別に、単身での生活費がかかるので注意が必要です。
参考書籍にかかる費用は人それぞれですが、学習内容をしっかりと理解したいと考える人は10万円程度必要になる可能性もあります。それぞれの金額がかさむと、合計で100万円ほどの追加費用が発生することもあり得るでしょう。

職場によって認定看護師にかかる費用の支援制度は異なる

認定看護師にかかる費用の支援制度は、職場によって違いがあります。
支援制度が充実している病院なら、資格取得にかかる費用の自己負担を減らせるでしょう。たとえば、助成金を無利息で借りられたり、交通費や認定費用を支援してもらえたりすることが可能です。場合によっては、認定看護師に必要な費用を全額負担してもらえる可能性もあります。
すべての病院が認定看護師の支援制度を取り揃えているとは限らないため、どのようなサポートを受けられるかは事前に確認しておきましょう。

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認定看護師の費用には奨学金を利用できる

病院の資格取得支援制度以外にも、奨学金を利用して認定看護師を目指す方法があります。奨学金の利用条件や額は教育機関によって異なるため、どのような体制が整備されているかは受験を考えている教育機関のWebサイトを確認することが重要です。

日本看護協会における奨学金制度の概要

認定看護師を目指す方は、日本看護協会の「認定看護師教育課程奨学金」を利用できます。こちらの奨学金なら、地域・年齢・所得制限なしで年額120万円以内を一括貸与することが可能です。ほかの奨学金や給付金との併用ができ、貸与期間は1年間となっています。

認定看護師教育課程奨学金の応募資格は以下のとおりです。

  • 保助看法による保健師・助産師または看護師の免許を有すること
  • 認定看護師教育課程に在籍していることまたは認定看護師の資格を有し、特定行為研修指定研修機関において特定行為研修を受講していること
  • 認定看護師教育課程または特定行為研修修了後、保健医療分野の現場に2年以上就業する意思があること

申し込みの期間は決まっているので、奨学金制度の利用を検討している方は期限内に行いましょう。

出典
日本看護協会「認定看護師教育課程奨学金」(2023年2月14日)

認定看護師の費用に関する質問

ここでは、認定看護師の費用に関する質問を、Q&A形式でお答えしていきます。

認定看護師と専門看護師の費用の違いを知りたいです

認定看護師の資格取得には約140万円、専門看護師の場合は約150万~200万円必要です。専門看護師の方が取得にかかる費用が高いという違いがあります。認定看護師に必要な費用の内訳については、本記事の「認定看護師の資格取得に必要な費用」で解説しているので、合わせて参考にしてください。

働きながら認定看護師を取得する際に費用負担を軽くするには?

資格取得支援制度のある病院なら、その制度を利用すれば自己負担を軽減できます。職場に資格取得支援制度がない場合は、制度を導入している病院へ転職するのも手です。本記事の「職場によって認定看護師にかかる費用の支援制度は異なる」でも、サポート体制の違いについて触れています。

まとめ

認定看護師の資格取得には、約140万円の費用が必要とされています。具体的な金額は認定看護師の分野や教育機関によって異なりますが、余裕をもって費用を確保しておくことが大切です。認定看護師の資格は、更新や再認定にも費用が発生するので注意しましょう。
また、認定看護師を目指すうえで宿泊費や交通費、参考書籍代なども別途必要になります。職場によっては認定看護師の資格取得支援制度があるので、自己負担を軽減することが可能です。また、応募条件を満たしていれば日本看護協会の奨学金も利用できます。

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