認定看護師の種類一覧!分野別の内容の違いや難易度、資格取得の方法を解説

認定看護師の種類って?分野別の違いを詳しく解説のイメージ

「認定看護師の種類にはどのようなものがある?」と気になっている人もいるでしょう。2026年度をもって教育が終了する認定看護分野A課程は21種類、2020年度から開始されたB課程は19種類です。本記事では、それぞれの種類の詳細をはじめ、認定看護師になる方法について詳しく解説。認定看護師に向いている人やメリットも紹介しますので、キャリアプランの参考にしてみてください。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

認定看護師とは?

認定看護師とは、日本看護協会の認定資格であり、高度化・専門化が進む医療現場において、質の高い看護を実践できると認められた看護師のことを指します。認定看護師の資格を取得すると、特定の看護分野のスペシャリストとして、看護ケアの広がりやサービスの質の向上に貢献することが可能です。

認定看護師の役割

認定看護師が果たす役割は、実践・指導・相談の3つです。日本看護協会では、以下のように詳細を定めています。

認定看護師は特定の看護分野において、以下の3つの役割を果たします。
1.個人、家族及び集団に対して、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
2.看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
3.看護職等に対しコンサルテーションを行う。(相談)

引用:認定看護師

職場全体がより良い看護サービスを提供していけるよう、現場の最前線で状況に応じた最適な改善策の提案および実行を担うのが、認定看護師の役割です。

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専門看護師との違い

日本看護協会の認定資格には、認定看護師のほかに専門看護師もあります。双方の大きな違いは、認定看護師が3つの役割を果たすのに対して、専門看護師は「実践」「相談」「調整」「倫理調整」「教育」「研究」の6つの役割を果たすという点です。
専門看護師の分野は14種類に分かれており、登録者数は日本看護協会「専門看護師・都道府県別専門看護師登録者数」3,473名(2024年12月時点)。なお、専門看護師を目指すには、看護系の大学院で修士課程を修了する必要があります。

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認定看護師の登録者数の推移

認定看護師の人数は年々増加しており、多くの資格取得者が全国各地で活躍しています。近年の、認定看護師認定者数の推移は下記のとおりです。

認定看護師登録者数
2021年2万2,577人
2022年2万3,260人
2023年2万4,095人
2024年2万4,974人

参照:日本看護協会「認定看護師(認定看護師認定者数推移)

上記は、全国で認定看護師として登録されている人全体の数です。認定看護師の分野ごとに見ると、登録者数にはばらつきがあります。

出典
日本看護協会「認定看護師」(2025年9月26日参照)
日本看護協会「専門看護師」(2025年9月26日参照)
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【A課程とB課程】認定看護師の種類一覧

認定看護師の種類は、A課程は21分野、B課程は19分野になっています。認定看護師資格制度は改正し、新制度であるB課程に移行している途中です。A課程は2026年度をもって教育終了し、B課程が2020年度から教育を開始しています。
それぞれの認定看護分野の種類について、下記の表にまとめましたので確認してみてください。

A課程
21分野
B課程
19分野
知識と技術の一部(新制度移行後)
救急看護クリティカルケア(統合)・クリティカル期にある患者さんの重篤化回避、二次的合併症の予防、早期回復支援
・身体所見から病態を判断し、人工呼吸や薬剤投与の管理
集中ケア
緩和ケア緩和ケア(統合)・苦痛を緩和し、QOL向上を目指すマネジメント
・患者さんやご家族への喪失と悲嘆のケア
・痛みの総合的な評価と個別的ケア
がん性疼痛看護
がん化学療法看護がん薬物療法看護(名称変更)・がん薬物療法の安全な取り扱いと適切な投与管理
・副作用症状の緩和およびセルフケア支援
・患者さんとご家族の支援
訪問看護在宅ケア(名称変更)・在宅療養者の主体性を尊重したセルフケア支援およびケースマネジメント看護技術の提供と管理
・意思決定支援と終末期ケア
・カニューレやカテーテルの管理、褥瘡の処置
不妊症看護生殖看護(名称変更)・生殖医療に関する情報提供および自己決定の支援、指導
・患者さんとご家族の安全を守る看護実践とケア
透析看護腎不全看護(名称変更)・疾病や合併症の進展予防、早期発見
・安全かつ安楽な透析治療等の管理
・長期療養生活におけるセルフケア支援および自己決定の支援
摂食・嚥下障害看護摂食嚥下障害看護(名称変更)・摂食嚥下機能の評価および誤嚥性肺炎、窒息、栄養低下、脱水の予防
・適切かつ安全な摂食嚥下訓練の選択および実施
小児救急看護小児プライマリケア(名称変更)・救急時の子どもの病態に応じた迅速な救命技術、重症化予防、トリアージの実施
・育児不安への対応、虐待の予防と早期発見
・子どもの事故防止
脳卒中リハビリテーション看護脳卒中看護(名称変更)・脳卒中患者さんの重篤化を予防するためのモニタリングとケア
・生活再構築のための機能回復支援、意思決定支援
・身体所見から必要な薬剤の投与ができる知識と技術
慢性呼吸器疾患看護呼吸器疾患看護(名称変更)・安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた呼吸器機能の評価および呼吸管理
・呼吸機能維持および向上のための呼吸リハビリテーションの実施
・急性増悪予防のためのセルフケア支援
慢性心不全看護心不全看護(名称変更)・安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた生活調整およびセルフケア支援
・心不全増悪因子の評価およびモニタリング
・症状緩和のためのケア
・持続点滴中の管理
感染管理感染管理・医療関連感染サーベイランスの実践
・各施設の状況の評価と感染予防、管理システムの構築
糖尿病看護糖尿病看護・血糖パターンマネジメント、フットケア等の疾病管理および療養生活支援
新生児集中ケア新生児集中ケア・ハイリスク新生児の病態変化を予測した重篤化の予防
・生理学的安定と発育促進のためのケアおよび親子関係形成のための支援
手術看護手術看護・手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための安全管理(体温・体位管理、手術機材・機器の適切な管理等)
・周手術期(術前・中・後)における継続看護の実践
乳がん看護乳がん看護・集学的治療を受ける患者さんのセルフケアおよび自己決定の支援
・ボディイメージの変容による心理や社会的問題に対する支援
認知症看護認知症看護・認知症の各期に応じた療養環境の調整およびケア体制の構築
・行動心理症状の緩和や予防
がん放射線療法看護がん放射線療法看護・がん放射線治療に伴う副作用症状の予防、緩和およびセルフケア支援
・安全および安楽な治療環境の提供
皮膚・排泄ケア皮膚・排泄ケア・褥瘡といった創傷管理およびストーマ、失禁等の排泄管理
・患者さんやご家族の自己管理およびセルフケア支援

参照:日本看護協会「認定看護師

認定看護師の種類が改正された背景には、「医療提供体制の変化や将来のニーズへの対応」という目的があります。より水準の高い看護実践ができる認定看護師を社会に送り出すべく、「特定行為研修を組み込んだB課程認定看護師教育の開始」「認定看護分野の再編」が実施されました。
特定行為研修を組み込むことによって、医師の業務の一部を認定看護師が対応できるようになるというメリットがあります。

出典
日本看護協会「認定看護師」(2025年9月26日参照)

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認定看護師になるには

レバウェル看護【公式】Instagram(@levwell_kango)でアンケートを実施したところ、31%の看護師さんが、認定看護師の資格を「いつか取りたい!」と回答しました。
認定看護師になるには、条件を満たした上で、認定看護師認定審査に合格することが必要です。以下で、資格取得の方法や費用を詳しくみていきましょう。

認定看護師の種類の決め方

取得する認定看護師の種類は、どの分野のエキスパートになりたいかという視点で選びましょう。資格を取得することで、特定分野における影響力がアップするため、「自身が望む分野」「興味がある分野」を目指すとモチベーションを維持できるはずです。入念に下調べを行い、認定分野ごとに求められる基準をしっかりと把握することが重要になります。

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認定看護師の資格取得に必要な条件

認定看護師の資格取得に必要な条件は、以下のとおりです。下記の条件を満たした上で、認定看護師認定審査を受験します。3年以上の認定看護分野の実務研修が求められるため、具体的な計画を練っておくことが大切です。

  • 日本国の看護師免許を有すること
  • 実務研修が通算5年以上あること(うち3年以上は認定看護分野の実務研修)
  • 認定看護師教育機関を入学、修了していること

実務研修の詳しい要件は、受験する認定看護分野それぞれで異なります。
たとえば、小児プライマリケアだと、年数に加えて、小児患者さんやご家族の看護を5例以上担当、人工呼吸器及び気管カニューレを装着している小児の看護を経験していることが望ましいなどの要件が定められている要です。

認定看護師の教育課程

認定看護師認定審査を受けるには、認定看護師教育機関への入学・修了が必要です。認定看護師教育機関におけるA課程とB課程の違いを下記にまとめましたので、参考にしてみてください。

A課程B課程
開講期間6ヵ月以上1年以内1年以内
時間数600時間以上800時間程度
(+特別行為研修)
方法集合教育集合教育(一部、eラーニング)

今から認定看護師の資格取得を目指す方は、B課程を受けることになるケースがほとんどでしょう。なお、双方の大きな違いは、看護分野の種類と特定行為研修が組み込まれているか否かです。
A課程を修了し、すでに認定看護師の資格を持っている方は、B課程認定看護師へ移行することもできます。移行には、特定行為研修の受講と手続きが必要です。

認定看護師の試験形式

認定看護師の審査には、書類選考と筆記試験があります。筆記試験はマークシートで四肢択一形式、時間は100分間です。試験の出題方式は以下のとおりです。

出題方式出題数配点
客観式一般問題20問50点
客観式状況設定問題20問100点
40問150点

問題の方式は2種類で、認定看護師の教育課程で履修した内容から出題されます。「客観式状況設定問題」の方は配点が高いため、しっかりとした対策が必要です。

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認定看護師の難易度

認定看護師になる難易度が高いと感じる人も少なくないでしょう。まず、取得に必要な実務研修をクリアするのに最短で5年、教育機関の修了で約1年という短くない時間がかかります。分野によっては開講している教育機関が限られており、入学するために引っ越しが必要なケースも。
公的に発表されている情報はありませんが、他機関の調査によると、認定看護師試験の合格率は90%前後となっているようです。充分な勉強をすれば、試験自体の難易度はそれほど高くないかもしれません。

認定看護師の資格取得に必要な費用

認定看護師の資格を取得するまでには、入学金・授業料・審査料・認定料などの費用がかかります。具体的な費用は、教育機関や認定看護分野によって異なりますが、最低でも100万円前後はかかると想定しておいた方が良いでしょう。
なお、日本看護協会では、認定看護師教育課程受講者(特定行為研修の受講者)を対象とした奨学金制度も設けているため、活用も検討してみてください。奨学金の募集概要例は下記のとおりです

認定看護師教育課程・奨学金の特徴
貸与額年額120万円以内(任意設定)
貸与期間1年間
制限の有無地域・年齢・所得制限なし
併用の有無ほかの奨学金、給付金等と併用可

教育機関に通学している間も、通学費や実習時の協力病院への交通費、宿泊費用をはじめ、課題やレポートに必要な書籍や文献の取り寄せなどの費用が必要となります。資金準備は計画的に行うようにしてください。
また、合格後は5年ごとの資格更新が必要なため、更新審査料が都度かかることもおさえておきましょう。

出典
日本看護協会「認定看護師」(2025年9月26日参照)
日本看護協会「認定看護師教育課程奨学金」(2025年9月26日参照)

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認定看護師に向いている人の特徴

認定看護師に向いている人の特徴は、「特定の分野で専門性を高めたい人」「特定港研修を受講したい人」です。以下で、詳しく解説します。

特定の分野で専門性を高めたい人

認定看護師の資格は、特定の分野でスペシャリストを目指したい人向けです。認定看護師になれば、その分野のスキルを発揮できる場所でキャリアを積み、現場の看護師のリーダーとして活躍することが期待されます。

特定行為研修を受けたい人

認定看護師の新制度であるB課程には、特定行為研修も組み込まれています。そのため、教育課程を修了すると、実施できる処置の幅も広がるでしょう。スムーズでタイムリーなケアが行えるようになり、現場での主体的な処置が可能になります。
現在、人工呼吸器の管理や気管カニューレの交換など、38行為が特定。認定看護師教育課程では、その分野に関連する特定行為研修が組み込まれています。

出典
厚生労働省「看護師の特定行為研修制度ポータルサイト」(2025年9月26日参照)

認定看護師になるメリット

この項では、認定看護師になるメリットを解説します。資格を取得しようか迷っている方は、参考にしてみてください。

資格手当が支給される場合がある

認定看護師の資格を取得すると、手当が支給される場合もあるようです。日本看護協会の資料によると、41.2%の職場が認定看護師の資格手当を支給しています。以下の表は、資格手当の支給方法と平均支給額をまとめたものです。

資格手当の支給方法割合平均支給額
毎月支払われる92.2%8,530円
賞与時に支払われる1.0%5万4,059円
資格取得時に一時金として0.3%23万8,125円

参照:日本看護協会「「2022年度専門看護師・認定看護師に対する評価・処遇に関する調査」報告書(p.27)

資格手当を支給している職場の9割以上が、毎月の給与で支払っていることが分かります。平均支給額は約8,000円で、その分の給与アップが望めるかもしれません。

キャリアアップに活かせる

認定看護師の資格保有は専門性の証明になるため、希望の部署に異動しやすくなったり、評価に繋がったりします。昇格を目指している方は、キャリアアップの助けになるでしょう。何より、専門性が磨かれて自分自身が成長できるため、自信にもなります。

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転職で有利になる可能性がある

転職の際、認定看護師の資格を持っていると、スキルを評価してもらいやすいといえます。採用選考で有利に働く場合もあるでしょう。また、高い専門性を有するとして、給料交渉ができる可能性もあります。

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認定看護師の種類に関するよくある質問

ここでは、認定看護師の種類に関するよくある質問に対して、Q&A形式でお答えします。

小児プライマリケア認定看護師の活躍の場の種類は?

小児プライマリケア認定看護師が活躍している場所は、病院の小児科やNICUがほとんどです。なかには、在宅療養する医療的ケア児を対象にした訪問看護で、専門性を活かしている認定看護師もいます。詳しくは「小児プライマリケア認定看護師になるには?役割や資格取得のメリットも解説」も参考にご覧ください。

認定看護師と専門看護師の種類の数はどれくらいですか?

認定看護師の種類の数は、現行の認定看護分野(A課程)では21種類、新たな認定看護分野(B課程)では19種類です。また、専門看護師は14種類となっています。専門看護師の概要については「専門看護師との違い」を参考にしてみてください。

特定の種類の認定看護師を目指して転職した人の例はある?

実際に自分の希望する分野で認定看護師を目指して、資格取得支援制度のある職場へ転職する人はいます。たとえば、「2年目で転職するのは早すぎる?目標があれば転職は成功させられる」は、精神科認定看護師を目指して転職を実現した看護師さんの例です。また、新生児集中ケアの認定看護師を目指すべく、転居込みで転職先を決めた例「『新生児集中ケアの認定看護師になりたい!』求人の少ないNICUへの転職」もあります。

まとめ

認定看護師の種類は、現行のA課程では21分野、新制度のB課程では19分野です。認定看護師になるには、通算5年以上の実務研修(うち3年以上は認定看護分野)や認定看護師教育機関の入学・修了をクリアする必要があります。そのため、事前に具体的なプランを立てておくことが大切です。なお、病院によっては、資格取得支援制度があったり、資格手当が支給されたりすることも。現在の職場のサポート体制が不十分と感じる場合は、転職を検討するのも一つの手といえるでしょう。

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この記事を書いた人
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