
「認知症分野の看護に活かせる資格はある?どのように取得できるの?」と気になっている看護師もいるのではないでしょうか。認知症分野の看護に活用できる資格は複数あります。
この記事では、看護師向けの認知症分野の資格について情報をまとめました。それぞれの資格を活かせる場面や取得方法、必要な費用、難易度などを解説していますので、認知症分野の看護でスキルアップを目指したい方は、参考にしてみてください。
認知症分野の看護に役立つ資格には、認知症ケア専門士や認知症看護認定看護師、認知症介助士などの資格が挙げられます。ここでは、それぞれの資格における簡単な特徴をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
認知症ケア専門士は、認知症患者さんやご家族に対し、質の高いサービス提供ができる資格です。一般社団法人日本認知症ケア学会が認定しています。認定者の中には、介護福祉士やケアマネジャーなどの介護系職種に次いで、看護師も多くいるようです。
認知症看護認定看護師は、公益社団法人日本看護協会が認定している資格です。認知症の分野に特化し、専門知識やスキルを活かして水準の高い看護ケアを行えます。認知症看護認定看護師の登録者数は、2025年12月時点でA課程が2,001名、B課程が569名となっています。
認知症介助士は、高齢者に接する機会の多い人や、高齢者向けのサービスを提供する場において、適切なコミュニケーションや対応が取れるようになる資格です。特別な受験要件は無く、検定試験に合格することで資格を取得できるため、働きながらでも目指しやすいのが特徴です。
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認知症ケア専門士とは、認知症ケアに対する学識・技能・倫理観を備えた専門技術士として、認知症ケア技術の向上や保健・福祉に貢献することを目的としている資格です。認知症ケアに特化した人材育成のため、生涯学習の機会を提供する制度として設けられています。
認知症ケア専門士の資格を活かせる環境には、グループホームや有料老人ホーム、介護保険施設などが挙げられます。介護施設で働く看護師はもちろんのこと、医療現場で活躍する看護師の場合であっても、資格取得によって身に付けた内容を有効活用することが可能です。認知症分野に特化した病院やクリニックなら、ほかの看護師へ認知症ケアに関する知識・技術の共有ができます。
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認知症ケア専門士の資格を取得するには、認知症ケアの実務経験が10年内に3年以上必要です。保有資格の有無や年齢は問われないため、要件を満たしていれば職種問わず誰でも受験できます。
第1次認定試験(Web試験)で、基礎・総論・各論・社会資源の4分野すべてにおいて70%以上の正答率を出せれば、第2次認定試験(論述試験)を受けることが可能です。第1次試験と第2次試験の両方に合格すると、倫理研修を受けられます。所定の書類を提出して登録申請を行い、カードを受け取ることで、晴れて認知症ケア専門士の資格が取得できる流れです。
認知症ケア専門士の合格率は、例年約50%ほどのようです。そのため、比較的難易度は高いといえるでしょう。
第1次認定試験は4分野それぞれで70%以上の正答率を残す必要がありますが、万が一不合格になっても、合格した分野は5年間有効です。不合格分野のみの受験が可能なので、しっかりと対策をすれば合格を目指せます。
認知症ケア専門士の資格取得には、審査料や認定料が必要です。第1次試験と第2次試験それぞれの審査料と、試験合格後の認定料で合計して3〜4万円ほどかかります。また、認知症ケア専門士の資格を更新する場合は、更新料が約1万円です。試験対策でテキストを使用する場合は、別途費用がかかることも理解しておきましょう。
認知症ケア専門士の資格を取得しても、明確な役割を与えられる環境は少ない可能性があります。あくまでも認知症分野におけるスキルアップを目的として、資格を取得するのがおすすめです。
認知症ケア専門士の資格を取得すれば、認知症患者さんの気持ちに寄り添い、どのようなフォローをすれば良いのか適切な判断ができるようになります。認知症患者さんやご家族、周囲のスタッフともより良い信頼関係を築けるでしょう。認知症看護師の資格は更新制のため、継続的な学習を続けられるのもメリットといえます。
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認知症看護認定看護師とは、認知症看護分野において、臨床推論力と病態判断力を活かし、認知症患者さんに最適な症状緩和ケアを実践することを目的としている資格です。認知症患者さんの意思を尊重し、状況に応じたケアの実践やサポート、健康管理などを行います。
認知症看護認定看護師は、実践・指導・相談の役割を担う存在です。認知症患者さんの症状マネジメントやコミュニケーション手段の提案、ご家族への心理的・社会的支援などを行います。病棟で活躍する認知症看護認定看護師が多い傾向にありますが、介護施設や訪問看護ステーション、クリニックなどでも資格を活かすことが可能です。
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認知症看護認定看護師の資格を取得するには、まずは指定の教育機関を修了する必要があります。制度改定によりA課程は2026年度で終了するため、これから目指す方は基本的に認知症看護認定看護師B課程の教育機関へ入学することになるでしょう。入学には、以下の要件が求められます。
条件を満たしたうえで教育カリキュラムを修了し、認定審査に合格すると資格を取得することが可能です。なお、認知症認定看護師の資格は5年ごとの更新制となっています。
認定看護師になるための教育機関は数が限られており、受講定員もあるため、入学自体が困難な場合もあります。認定審査はカリキュラムに沿った内容が出題されるので、難易度は比較的高くないといえるでしょう。各教育機関が発表している情報によると、認知症看護認定看護師の合格率は高めのようです。
認知症看護認定看護師の資格を取得するための費用は、約140万円です。入試検定費用や教育機関への入学金・授業料・実習費用、審査費用・認定費用などがかかります。そのほかにも、通学に必要な交通費や宿泊費、テキスト代などが必要になるかもしれません。
認知症分野の資格のなかでは、取得にかかる費用が高いため、余裕を持って準備しておくことが重要です。
先述のとおり、認知症看護認定看護師になるには140万円ほどの費用がかかります。認知症認定看護師の資格を取得したとしても、資格手当やキャリアアップに反映されるかは職場の体制によって異なるのが現状です。待遇面の改善に必ずしも期待できるとは限りません。
しかし、認知症看護認定看護師の資格を取得すれば、専門的な知識や技術を活用できることから、認知症患者さんのサポートをしやすくなります。的確なケアを提供することにより、現場を取りまとめるリーダーとして活躍できるのもメリットです。周囲を支える存在として、医療・福祉現場における需要が高いでしょう。
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認知症介助士とは、認知症の状態にある方が安心して社会参加できるよう、寄り添ったコミュニケーション・接遇・応対・環境づくりなどを身につけることを目的とした資格です。誰もが認知症になる可能性のある社会で、認知症を医療や福祉の問題と捉えず、地域社会全体で暮らしやすい環境づくりを担う存在といえます。
認知症介助士の資格を取得するには、公益財団法人日本ケアフィット共育機構が主催するセミナーと検定試験を受ける方法や、全国にある試験会場でWeb受験する方法があります。受験資格は特になく、認知症介助士検定試験に合格すれば、ワンステップで資格を得ることが可能です。なお、資格には有効期限がないため、更新手続きの必要はありません。
公益財団法人日本ケアフィット共育機構が公表している情報によると、認知症介助士の合格率は約8割のようです。セミナーの受講後、その日のうちに検定試験を受けられるので、学習内容をきちんと理解していれば、合格を目指せるでしょう。
認知症介助士の資格取得にかかる費用は、選択する受験方法によって異なります。セミナーと検定試験を1日で受ける場合、受講料とテキスト代で合わせて2万円ほどです。
独学で検定試験のみを受ける場合は、受験料のみで約3,000円となっています。ただし、独学の場合も公式テキストによる学習が奨励されているため、テキストを持っていない場合はプラスの費用が必要です。
認知症ケア専門士や認知症看護認定看護師といった、認知症分野で役立つ資格は、看護現場における需要が高いといえます。少子高齢化が進む現代社会においては、今後の需要も右肩上がりになるでしょう。
これまでに紹介してきた認知症分野の資格を取得すれば、医療・介護現場で活躍の幅が広がる可能性もあります。「認知症患者さんに寄り添った看護を提供していきたい」「認知症に関する知識を深めてスキルアップを図りたい」というような目標を叶えたいと考えているなら、認知症分野で役立つ資格取得がおすすめです。
ここでは、看護師の認知症分野で役立つ資格に関する質問を、Q&A形式で回答していきます。
認知症介護基礎研修や、認知症介護実践研修がおすすめです。これらの研修を活用すれば、認知症ケアを行ううえでの基礎的な知識・技術を身につけられます。認知症に対する正しい情報を有していれば、認知症患者さんへ質の高いケアを提供することが可能です。
グループホームや特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、介護医療院などで活用できます。また、認知症に特化した病院やクリニックでも、資格取得を通じて得たことを仕事で役立てられるでしょう。「介護施設で働く看護師の仕事内容とは?メリット・デメリットや向いている人」の記事では、介護現場で活躍する看護師の働き方についてまとめています。
看護師が認知症分野で役立てる資格には、認知症ケア専門士や認知症看護認定看護師、認知症介助士などが挙げられます。それぞれの資格は、受験要件や取得の難易度、費用などが異なるので注意が必要です。
介護現場で働く看護師はもちろん、医療現場においても認知症分野の資格取得で学んだ内容を活用できます。どの資格なら自分が取得できそうか、職場で役立てられそうかをチェックし、向いていると思う認知症分野の資格取得を目指しましょう。
「職場に資格取得に関するサポート制度がない」「実務経験の積める職場や資格取得費用のサポートがある職場、勉強時間が確保できる職場で資格を取得したい」とお考えの看護師は、「レバウェル看護」にご相談ください。
「レバウェル看護」では、認知症に関する資格取得の支援制度を整備している職場をお伝えすることが可能です。どのような制度を有しているのかを事前に確認できるため、ミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。サービスは無料で利用できますので、お気軽にご登録ください。
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