
「看護師の離職率は高いって本当?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。看護師の離職率は11%で、一般労働者と比較しても離職率に大差はありません。本記事では、看護師の離職率を病床規模や設置主体、都道府県といったカテゴリ別に比較しながら解説します。看護師が離職を検討する理由や転職のポイントなども紹介しますので、ぜひご一読ください。
日本看護協会の「2025年病院看護実態調査結果(P6)」では、2024年度の正規雇用看護職員の離職率は11.0%となっています。一方、厚生労働省の「令和6年雇用動向調査結果の概要(P1)」では、一般労働者の離職率は11.6%でした。
| 年度 | 正規雇用の看護職員の離職率の推移 |
| 2024年度 | 11.0% |
| 2023年度 | 11.3% |
| 2022年度 | 11.8% |
| 2021年度 | 11.6% |
| 2020年度 | 10.6% |
参照:日本看護協会「2025 年 病院看護実態調査結果(P6)」
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要(P1)」
看護師の離職率は、一般労働者と比べて大きな差はありません。「看護師は離職率が高い」というイメージを持たれることもありますが、最新の調査結果では一般的な離職率とほぼ同じ水準であることが分かります。
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離職率は経験のある看護師だけでなく新卒看護師についても公表されています。日本看護協会の「2025年病院看護実態調査結果(P6)」によると、新卒看護師の離職率は8.4%でした。正規雇用の看護師と比較すると低い結果です。
| 年度 | 新卒看護職員の離職率の推移 |
| 2024年度 | 8.4% |
| 2023年度 | 8.8% |
| 2022年度 | 10.2% |
| 2021年度 | 10.3% |
| 2020年度 | 8.2% |
参照:日本看護協会「2025 年 病院看護実態調査結果(P6)」
近年は、新人職員を対象とした教育プログラムや相談体制、プリセプター制度などの支援に力を入れている病院が増えています。また、「お礼奉公」と呼ばれる奨学金制度を活用している新卒看護師の場合、退職したくても決められた期間の間は離職を我慢するケースも関係しているかもしれません。
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看護師の離職率は全国で一律ではなく、病院の規模や設置主体、地域によって違いがあります。同じ看護師でも働く環境によって離職率に差があるため、それぞれのデータを比較すると特徴が分かるかもしれません。ここでは、カテゴリ別に離職率を比較してみましたので、参考にしてみてください。
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病床規模によって、看護師の離職率には違いがみられます。日本看護協会「2025年病院看護実態調査結果(P6)」では、病床規模が小さい病院ほど離職率が高い傾向にあることが分かりました。特に、99床以下の病院と500床以上の病院とでは差がみられます。
| 病床数 | 正規雇用看護職員の離職率 |
| 99床以下 | 13.1% |
| 100~199床 | 12.6% |
| 200~299床 | 11.3% |
| 300~399床 | 11.1% |
| 400~499床 | 10.1% |
| 500床以上 | 10.0% |
参照:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査結果(P6)」
病床規模が大きい病院は職員数が多く、教育や支援体制を整えやすい傾向があります。一方、小規模病院では一人当たりの業務負担や夜勤の負担が大きくなりやすく、離職率へ影響している可能性があるかもしれません。
病院の設置主体によっても、看護師の離職率は異なります。日本看護協会「2025年病院看護実態調査結果(P6)」では、会社や公立病院は離職率が低い一方で、民間病院は離職率が高い傾向がみられました。以下で、設置主体ごとの離職率を比較しています。
| 設置主体 | 正規雇用看護師の離職率 |
| 国立 | 9.6% |
| 公立 | 8.0% |
| 日本赤十字社 | 8.7% |
| 済生会 | 11.3% |
| 厚生連 | 9.6% |
| その他公的医療機関 | 13.9% |
| 社会保険関係団体 | 10.0% |
| 公益法人 | 13.0% |
| 私立学校法人 | 11.2% |
| 医療法人 | 14.0% |
| 社会福祉法人 | 12.3% |
| 医療生協 | 14.4% |
| 会社 | 7.3% |
| その他の法人 | 11.5% |
| 個人 | 9.5% |
参照:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査結果(P7)」
公立や国立は比較的離職率が低い傾向にあります。一方で、民間病院は設置主体によって規模や診療内容、人員配置が幅広く、離職率にも差が生じやすいことが特徴です。設置主体だけでなく、教育体制や夜勤の負担、職員への支援制度もあわせて確認すると、職場の特徴を把握しやすくなるはずです。
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看護師の離職率は、病院の規模や設置主体だけでなく、都道府県によっても違いがあります。都市部と地方では離職率に傾向の差がみられるため、地域ごとのデータを比較すると特徴を把握しやすくなるはずです。以下では、日本看護協会「2025年病院看護実態調査結果(P8)」の結果を基に、離職率が高い都道府県と低い都道府県を紹介します。
離職率が高い都道府県には、都市圏が多く含まれています。病院数や求人数が多い地域ほど転職という選択肢を選びやすく、職員の流動性が高くなる傾向があるのかもしれません。
| 順位 | 都道府県 | 正規雇用看護師の離職率 |
| 1位 | 大阪府・奈良県 | 14.1% |
| 2位 | 神奈川県 | 13.3% |
| 3位 | 東京都 | 13.0% |
| 4位 | 千葉県 | 12.9% |
| 5位 | 兵庫県 | 12.7% |
参照:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査結果(P8)」
上位には関西圏や首都圏の都道府県が並びました。都市部は勤務先の選択肢が多く、自分に合う職場を求めて転職する看護師も少なくありません。そのため、人材の入れ替わりが比較的活発になり、離職率が高くなる傾向がみられます。
地域によって医療提供体制や転職市場の状況は異なり、離職率にも違いがみられます。離職率が低い都道府県には、東北地方や四国地方が多く含まれる結果となりました。
| 順位 | 都道府県 | 正規雇用看護師の離職率 |
| 1位 | 山形県 | 7.1% |
| 2位 | 徳島県 | 7.2% |
| 3位 | 青森県 | 7.3% |
| 4位 | 秋田県 | 7.4% |
| 5位 | 岩手県 | 7.5% |
参照:日本看護協会「2025年 病院看護実態調査結果(P8)」
離職率が低い地域では、都市部と比べて病院数や求人が限られるため、転職せず同じ職場で勤務を続ける看護師が多い傾向にあるようです。地域に根差した医療を提供する病院も多く、長く勤務する職員が職場を支えるケースも少なくありません。
看護師が離職を考える理由は1つではなく、さまざまな要因が重なることもあります。以下では、多くの看護師が離職を検討する主な理由を紹介します。
看護師は夜勤を含む不規則な勤務が多く、生活リズムが乱れやすい仕事です。長時間の立ち仕事や患者さんの移乗・移送といった身体的な負担も重なり、疲労が蓄積する方も少なくありません。十分な休息時間を確保しにくい勤務が続くと、体力面への不安から離職を考えるきっかけになることがあります。
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看護師は患者さんへのケアだけでなく、多くの職員と連携しながら業務を進めます。医師やリハビリスタッフ、医療ソーシャルワーカーなどとの連携が欠かせないため、人間関係に悩みを抱えるケースもあるはずです。相談しにくい職場環境やコミュニケーション不足が続くと、精神的な負担が大きくなり、離職を考える理由につながるケースがあります。
給与や手当が業務量に見合わないと感じたり、慢性的な人手不足によって残業が増えたりすると、働き続けることに対して不安を抱く方もいるのではないでしょうか。有給休暇を取得しにくい環境や職員への支援制度が十分でない職場では、仕事と生活の両立が難しくなり、転職や離職を検討するきっかけになりやすくなります。
結婚や出産、子育てなどで生活環境が変わると、これまでと同じ働き方を続けることが難しくなる場合もあるのではないでしょうか。夜勤や長時間勤務との両立が難しくなり、勤務時間を見直したいと考える看護師も少なくありません。家族との時間を確保しながら働くために、日勤中心の職場や柔軟な勤務体制を整えた職場への転職を検討するケースもあります。
現在の職場では経験できる診療科や業務に限りがあり、新しい知識や技術を身に付けたいと考えて離職する看護師もいます。たとえば、認定看護師や専門看護師を目指したり、急性期病院や訪問看護、企業へ活躍の場を広げるのも理由の1つです。将来のキャリアを見据え、経験を積める環境を求めて転職を選ぶケースもあります。
日本看護協会の「2025年病院看護実態調査結果(P10)」によると、看護職員としての適性や看護実践能力への不安感の強さも離職率に関係していることが分かります。ここでは、看護師が感じやすい精神的なプレッシャーについて紹介します。
患者さんへの対応や医療処置に自信が持てず、「看護師に向いていないのでは」と悩んでしまう方も少なくありません。レバウェル看護公式Instagramのストーリーズアンケートでは、『看護師向いてない…って悩んだことある?』という質問に対し、約90%の方が「ある」と回答しました。
新人看護師や経験の浅い時期は不安を抱きやすいものの、経験を重ねたり周囲の支援を受けたりすることで、自信につながる可能性も高まるはずです。
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転職を考え始めたときは、すぐに転職先を決めるのではなく、自分に合った職場かどうかを見極めることが大切です。ここでは、転職を成功させるためのポイントを紹介します。
転職活動を始める前に、「夜勤を減らしたい」「患者さんとじっくり関わりたい」「給与や勤務時間を見直したい」など、転職の目的を整理しておくことが重要です。優先したい条件が明確になると、自分に合う求人を選びやすくなります。譲れない条件と妥協できる条件を分けて考えることも、納得できる転職につながります。
求人票だけでは、実際の働き方や職場の雰囲気までは分からないことがあります。勤務時間や夜勤の回数、教育・支援制度、職員の配置、離職率などを幅広く確認すると、入職後のギャップを減らしやすくなります。気になる病院や施設があれば、職場見学や説明会へ参加して、自分の目で確かめることも大切です。
転職エージェントを利用すると、一般には公開されていない求人を紹介してもらえる場合があります。求人票だけでは分かりにくい職場の特徴や離職率、教育体制などを教えてもらえることもあり、比較しながら応募先を選びやすくなります。履歴書の添削や面接対策といったサポートも受けられるため、初めて転職する看護師にも活用しやすいサービスです。
ここでは、看護師の離職率に関する質問にQ&A形式でお答えしていきます。
転職回数だけで不利になるとは限りません。採用では回数よりも転職理由やこれまでの経験、入職後に長く勤務できるかが重視される傾向です。一方で、就職後3年以内といった短期間で離職を繰り返している場合は採用担当者が理由を確認することもあります。面接では転職理由を前向きに説明し、経験をどのように活かしたいかを伝えることが大切です。
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離職率が低い職場は、職員が長く働きやすい環境を整えている傾向があります。たとえば、勤務時間を調整しやすい柔軟な働き方を取り入れていたり、夜勤の負担を軽減する体制を整えていたりする職場もあります。福利厚生や新人への支援制度、業務効率化への取り組みが充実している施設は、定着率が高くなる傾向です。
離職率は求人票に掲載されていないことも多いため、病院や施設の採用ページだけでは把握しにくい場合があります。転職エージェントを利用すると、求人情報に加えて職員の定着状況や職場の雰囲気、教育・支援体制などを教えてもらえることがあります。複数の求人を比較しながら、自分に合った職場を探しやすくなる点もメリットです。
2024年度の看護師の離職率は11.0%で、一般労働者の離職率と大きな差はありません。一方で、病院の規模や設置主体、都道府県によって離職率には違いがみられます。離職を考える際は数字だけで判断するのではなく、夜勤の負担や待遇面なども含めて確認することが重要です。自分に合った職場環境を選ぶことで、長く働き続けやすくなります。
「離職を考えているが転職すべきか迷っている」「離職率の低い職場を探したい」とお悩みの方は、レバウェル看護に相談してみませんか?専任のキャリアアドバイザーが、現在の状況をヒアリングした内容をもとに解決方法をご提案します。登録から利用までサービスはすべて無料ですので、お気軽にお問い合わせくださいね。
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