
「準公務員看護師とは?」と気になっている方はいるでしょう。準公務員看護師とは、かつて国が運営しており、現在は法人化されている医療機関で働く看護師のことです。この記事では、準公務員看護師が活躍する場所や働くメリット・デメリットを解説。公務員看護師との違いや給料もまとめています。準公務員看護師として働きたいと考えている方はぜひ、ご一読ください。
準公務員看護師とは、以前は国が運営し、現在は法人化されている医療機関で働く看護師のことです。準公務員はみなし公務員とも呼ばれます。純粋な公務員ではないものの、社会全体の利益のために働いているので、公務員と同等の待遇が受けられるのが特徴です。
公務員看護師が国や地方自治体に雇用されているのに対し、準公務員看護師の雇用主は法人です。つまり、一般企業で経営者に雇用されているのに近い状態といえます。
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準公務員看護師が活躍する場所には、「国立病院機構」「国公立大学付属病院」「国立高度専門医療研究センター(NC)」「国家公務員共済組合連合会(KKR)病院」などがあります。各病院の概要を詳しく見ていきましょう。
国立病院機構とは、東京都の目黒区にある本部と、140の病院により構成される独立行政法人です。元々は国が運営していましたが、2004年に法人化されました。医療の提供だけでなく、医療に関する調査や研究、技術者の研修も行う機関です。
「配布資料 資料2-1 令和6年度業務実績評価説明資料 ※会議後一部修正(P1)」によると、2025年4月1日時点で臨床研究部が75病院、臨床研究センターが10病院あり、職員6万2,476人のうち約4万人が準公務員看護師です。
国公立大学の医学部に付属している病院は、現在ではほとんどが国立大学法人などの運営に変わっています。附属の大学の看護学科を卒業した看護師が多く働いているのが特徴です。2021年度で42の国立大学があり、以下のような専門外来が設けられています。
尿失禁対応外来やがんゲノム医療外来などを開設している病院もあるので、「深めたい専門分野がある」「最新の医療技術に触れたい」といった看護師はやりがいを感じられるでしょう。
国立高度専門医療研究センターとは、がんや脳卒中など、罹患する人が多い疾患を専門に調査・研究する機関です。ナショナルセンター(NC)とも呼ばれます。国立高度専門医療研究センターには、以下の6種類です。
「国立高度専門医療研究センターの組織のあり方について(P1)」によると、以前は国が運営していましたが、2010年に独立行政法人化、2015年には国立研究開発法人化されました。
KKR病院とは「国家公務員共済組合連合会病院」の略称です。国家公務員やその家族への福祉事業として、国家公務員共済組合連合会という独立行政法人が運営している病院を指します。保健医療機関として一般患者の利用も可能です。KKR-国家公務員共済組合連合会「Nurse Guide(ナースガイド)(P3 )」の2023年3月末時点のデータによると、9,627名の準公務員看護師が働いています。
準公務員看護師と公務員看護師は、働く職場に違いがあります。以下に職場の例をまとめました。
| 準公務員看護師 | 公務員看護師 | |
| 国家公務員看護師 | 地方公務員看護師 | |
| ・国立病院機構 ・国公立大学付属病院 ・国立高度専門医療研究センター(NC) ・国家公務員共済組合連合会(KKR)病院 ・赤十字病院 ・済生会病院 ・労災病院 | ・自衛隊病院 ・医療刑務所 ・宮内庁病院 ・国立ハンセン病療養所 | ・県立や市立の病院 ・公立の幼稚園や保育園、看護学校 ・市町村の保健所や保健センター |
準公務員看護師の主な職場は、元々国は運営していたものの、現在は法人化されている医療施設です。対して、公務員看護師は、国や都道府県が運営する医療機関で働いています。公務員看護師は働く場所によって地方公務員か国家公務員かが変わるのが特徴です。
地方公務員看護師は、都道府県や市町村が運営する病院や公立の施設で働くのに対し、国家公務員看護師は厚生労働省といった官公庁や自衛隊病院などで勤務します。
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病院で働く公務員看護師とは?メリット・デメリットを紹介
準公務員看護師の給料額は、法人の種類ごとにさまざまです。ここでは、法人ごとや看護師全体と比較しながら、準公務員看護師の給料について解説します。
2024年病院看護実態調査報告書(P88,P90,P92)のデータを参考に、新卒と勤続10年目の看護師の平均給与をまとめました。
| 新卒看護師(高卒+3 年課程新卒)の初任給 | 新卒看護師(大卒)の初任給 | 勤続 10 年、31~32 歳、非管理職の看護師の月額給与 | |
| 国立 | 28万1,518円 | 29万2,734円 | 35万582円 |
| 公立 | 28万3,503円 | 29万3,473円 | 35万4,488円 |
| 日本赤十字社 | 30万31円 | 30万8,461円 | 37万679円 |
| 済生会 | 28万2,881円 | 29万2,526円 | 35万3,242円 |
参照:2024年病院看護実態調査報告書(P88,P90,P92)
日本赤十字社が最も高い給与で、国立・公立・済生会は同程度の金額です。日本赤十字社の給与は、日本赤十字社の独自規定に基づくため、少し高めになっていると予想されます。
同調査(P20)によると、看護師全体の平均給与は以下の結果になりました。
| 新卒看護師(高卒+3 年課程新)の平均税込給与総額 | 新卒看護師(大卒)の平均税込給与総額 | 勤続 10 年、31~32 歳、非管理職の看護師の月額給与 | |
| 看護師全体 | 27万6,127円 | 28万4,063円 | 33万4,325円 |
準公務員看護師は、新卒看護師や非管理職の看護師であっても、民間病院も含む看護師の平均と比べると給与が高いです。
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準公務員看護師として働くメリットには、「雇用や給料が安定」「教育体制」などが挙げられます。以下で詳しくまとめたので、参考にしてみてください。
準公務員看護師は、雇用や給料が安定しています。その理由は、公共性の高い医療機関は民間の病院と比べ、経営が安定しているからです。経営難で解雇されたり、給料が著しく下がったりする可能性も少ないでしょう。また、公務員看護師は、雇用の安定性から雇用保険の加入対象者にはなりません。しかし、準公務員看護師の場合、職場によっては雇用保険に加入できるため、退職時の失業手当を受け取れる場合があります。
法人が運営する病院は研修制度が充実しています。キャリアアップを目指す準公務員看護師にとっては大きなメリットでしょう。たとえば、国立大学病院看護部長会議「数字で見る」によると、国立大学病院には2024年時点で認定看護師が295名、認定看護師が1,044名。
同調査によると、呼吸器や薬剤投与といった21区分で特定行為区分別研修を修了した在職者は2,239名います。準公務員看護師の職場は、資格取得支援の体制が整っている傾向にあるため、奨学金制度や休職制度を活用しながら、認定看護師や専門看護師の資格取得を目指せます。
準公務員看護師が働く国立病院機構やKKR病院は、全国にあります。家庭の都合で引っ越しをする場合であっても、転勤の希望が通れば転職活動をせずに仕事を続けられるでしょう。異動や転勤の申請が確実に通るわけではないが、民間の医療機関よりも選択肢を広げやすい可能性があります。
準公務員看護師のメリットは、福利厚生面で公務員と同等の待遇が受けられることです。手当や休暇制度、子育て支援を始めとした福利厚生が充実している環境といえるでしょう。
子どもが3才になる前日まで育児休業制度が取得できたり、出産時に給付金が支給されたりします。KKR病院では、年次有給休暇が最大年20日と多めで、慶弔休暇や介護休暇、結婚休暇の制度も。国立病院機構の「けっこういいぞ! – NHO(P2)」によると、国立病院機構の109の病院に院内保育所が完備されています。
準公務員看護師になるデメリットには、「副業が原則として禁止されている」「評価が年功序列の傾向にある」などがあります。メリットと併せてご確認ください。
準公務員看護師は、副業やアルバイトが禁止されている傾向にあります。副業によって別の収入源を確保したい方にとっては、デメリットに感じる可能性があるでしょう。ただし、職場によっては、事前に届け出をすれば副業が許可される場合もあるようです。副業を検討している場合は、応募予定の病院の規定や就業規則を確認しましょう。
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準公務員看護師は実力ではなく、経験年数や年齢に応じた年功序列型で評価されるようです。「国家公務員医療職俸給表(三)」や「地方公務員の給料表」の「級」と「号」の基準に応じて、給料に反映されます。勤続年数に応じて「号」が上がり、収入が上がっていく仕組みです。給料表に従うため、民間病院のような地域格差が出にくいが、その分、若いうちから昇給アップを狙いたい場合は不満に感じやすいかもしれません。
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準公務員看護師になるには、「志望する医療機関の採用情報の確認」「転職エージェント経由の応募」を意識するのがポイントです。
準公務員看護師として働きたい場合は、公務員試験を受ける必要はありません。民間の病院と同じく、求人情報やWebサイトから問い合わせて応募します。なかには、「欠員に応じて採用試験合格者が採用される」といった仕組みを備えた職場もあるため、募集情報は定期的にチェックしておきましょう。
準公務員看護師は福利厚生が充実していることから、求人の倍率が高くなります。効率的に内定を得たい場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。看護師の求人情報を随時把握している転職エージェントを利用することで、在職中でも最新情報を効率良く得られるでしょう。看護師転職に精通したキャリアアドバイザーのアドバイスで、病院が求める人物像に沿った面接対策も行えます。
ここでは、準公務員の看護師に関するよくある質問をQ&A形式でお答えします。
各施設に応じたレベル制度がある病院が多いので、スキルを身につけながら専門看護師や認定看護師、看護管理者など多様なキャリアパスが選べます。なかには、多様な症例に対応できる専門看護師や認定看護師などを育成するため、資格取得支援制度を設けた職場も。管理職への登用制度を活用し、マネジメント層を目指すことも可能です。
64歳を定年退職とし、22歳から42年間働くと仮定した場合、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の生涯賃金は、約2億1,827万4,000円。一方、準公務員看護師の年収は510万596円なので、生涯賃金は2億1,422万5,032円。なお、上記はレバウェル看護の国立・公立病院の月給とボーナスを参考に、月給35万2,016円×12ヶ月分+ボーナス87万6,404円で計算しています(2024年3月時点)。
職場によって異なりますが、国立病院機構「独立行政法人国立病院機構職員退職手当規程
(P1,P4)」によると、退職金は3年目で約35万円、5年目で約63万円です。準公務員看護師の退職金は、各病院の規定で確認できることが多いので、確認しておきましょう。
準公務員看護師とは、以前は国が運営し、現在は法人化されている医療機関で働く看護師です。準公務員看護師が活躍する場所には、「国立病院機構」「国公立大学付属病院」「国立高度専門医療研究センター(NC)」「国家公務員共済組合連合会(KKR)病院」などがあります。
準公務員看護師として働くデメリットには、「副業が原則禁止」「評価が年功序列の傾向」などのデメリットがある一方、「副業が原則禁止」「評価が年功序列の傾向」などのメリットも。
準公務員看護師として働きたい場合は、民間の病院と同じく、求人情報を見て応募します。公務員試験を受ける必要はありませんが、準公務員看護師は福利厚生が充実しているので求人の倍率が高くなりがちです。
1人での転職活動が不安な方は、ぜひレバウェル看護のキャリアアドバイザーにご相談ください。レバウェル看護では、キャリアアドバイザーが履歴書の志望動機の書き方や面接のアドバイスをいたします。準公務員看護師を含め、条件に合った求人を幅広く紹介可能です。求人はLINEやメールで好きな時に得られ、面接日程の調整も代行可能なので在職中でも安心です。この機会にお気軽にお問い合わせください。
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