派遣看護師は社会保険に入れる?加入の条件やメリットを紹介します!

2022.9.2

考えるナース

転職して派遣看護師として働きたい方は、「社会保険には加入できるの?」と気になるでしょう。

「社会保険」と一口にいっても、その種類は複数あり、加入条件も異なります。

この記事では、社会保険に加入するための条件を各保険の特徴とともにご紹介!

また、派遣看護師が社会保険に入るメリットや、加入しない場合に入るべき保険についても解説します。

社会保険に入るかどうかで、保険料の額や受けられる保障の有無も変わってくるので、よく確認しておきましょう。

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派遣看護師は社会保険に加入できるの?

一定の条件を満たせば、「派遣社員」という雇用形態でも、正社員の看護師と同様に社会保険に加入できます

派遣看護師として、フルでシフトを入れる予定ならば、労働時間・日数などの条件を満たして、社会保険に加入できる可能性が高いでしょう。

反対に、週に2~3日程度のシフトで働きたい方や短時間の勤務を希望する方は、社会保険への加入が難しい可能性も。詳しい加入資格については、次の項でご説明します。

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派遣看護師が社会保険に加入するための条件

社会保険は、厳密にいうと「健康保険」「厚生年金保険」「介護保険」「雇用保険」「労災保険」の5種類に分けられます。ただし一般的には、「健康保険」と「厚生年金保険」の2つを指して「社会保険」と呼ぶことが多いでしょう。

この項では、5種類の保険の概要とともに、加入条件を見ていきます。

「健康保険」の加入条件

健康保険とは、加入者の保険料をもとに、怪我や病気により病院などを受診する際の医療費の自己負担額を軽減できる公的医療保険制度です。派遣看護師が会社の健康保険に加入する条件は主に2つあり、以下の「条件1」もしくは「条件2のすべて」に該当すれば加入できます。

条件1

1週間の労働時間、および、1ヵ月の労働日数が、勤務先に所属する正社員の4分の3以上になる予定である

条件2

  • 1週間に20時間以上働く予定である
  • 勤務先での雇用期間が1年以上の予定である
  • 月の賃金が8.8万以上ある
  • 学生ではない
  • 勤務先の従業員数が501名以上である

注意したいのが、加入条件にある「勤務先」とは、実際に派遣看護師として仕事をする派遣先の施設や病院を指すのではなく、雇用契約を結ぶ「派遣会社」を指す点です。保険の加入手続きも、派遣会社が行います。

また、厚生労働省の「社会保険の適用拡大特設サイト」によると、2022年10月以降は加入対象が拡大します。雇用期間の条件は「2ヵ月以上」に、勤務先の従業員数の条件は「101人以上」に変更される予定です。さらに2024年には、勤務先の従業員数に関する条件は、「51人以上」まで引き下げられます。

出典:厚生労働省「社会保険の適用拡大特設サイト」(2022年8月18日)

「厚生年金保険」の加入条件

厚生年金保険とは、会社に勤める人が加入する公的な年金制度です。20歳以上60歳未満の国民全員が加入する「国民年金」とは別に、勤務先で加入します。厚生年金保険(以下、「厚生年金」と略す)の加入条件は健康保険と同じで、健康保険の加入条件に当てはまる派遣看護師は、厚生年金に加入できます。

「雇用保険」の加入条件

雇用保険とは、労働者が失業した際にも安心して暮らせるよう、給付金の支給や就労支援を行う制度です。派遣看護師として雇用保険に加入するための主な条件は、以下のとおりです。

  • 勤務先での雇用期間が31日以上の予定である
  • 1週間の労働時間が20時間以上の予定である
  • 学生ではない

雇用保険においても、健康保険や厚生年金と同様に、「勤務先」=「契約を結ぶ派遣会社」を指します。

「介護保険」の加入条件

介護保険とは、将来介護が必要になったときのために備えて、保険料を支払う制度です。保険料は就職の有無に関係なく、40歳以上の方ならば納める義務があります。40歳以上で派遣看護師として勤務する場合は、給与から自動的に保険料が天引きされます。

「労災保険」の加入条件

労災保険とは、労働が原因で、病気や怪我をした際に保険給付を受けられる制度です。働く方にとって労災保険への加入は、任意ではなく義務にあたります。

派遣看護師が雇用契約を結んで働く際は、労働日数に関わらず、派遣会社の労災保険に加入します。なお、保険料は派遣会社が全額負担してくれるので、金銭的な心配は不要です。

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派遣看護師が社会保険に加入するメリット

金銭面で保障を受けられたり、負担を軽減できたりするのが、社会保険に加入するメリットです。以下で詳しく見ていきましょう。

保険料の一部を職場に負担してもらえる

社会保険の代表的な2つである健康保険と厚生年金に加入すると、派遣会社が保険料の半額を納めてくれます。被保険者となる看護師の負担額は、半分で済むのがメリットです。

また、派遣看護師が健康保険や厚生年金に加入すると、条件に該当する年収130万円未満の家族を扶養に入れることが可能です。被扶養者となる家族は保険料の支払いを免除されるため、家族の保険料の負担を抑えたい方は、社会保険に加入すると良いでしょう。

将来の年金受給額が増える

厚生年金に加入すると、将来もらえる年金額が増えるのがメリットです。国民年金のみに加入している方は、65歳になった際に「老齢基礎年金」しか受け取れませんが、厚生年金に加入すれば「老齢基礎年金」にプラスして「老齢厚生年金」を受給できます。安心して老後を迎えるために、厚生年金に加入して派遣看護師として働くのも一つの方法です。

休職や失業をした場合に手当を受け取れる

健康保険に加入すると、万が一病気や怪我を理由に仕事を休み、給与を受け取れなかった場合に、傷病手当金を受給できます。

また、雇用保険に加入すると、会社都合や自己都合により離職した際に、失業手当を受け取ることが可能です。いずれの場合も、受給には一定の条件があるものの、社会保険に加入することで、いざというときに経済的不安を軽減できるでしょう。

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社会保険に加入しない場合はどうする?

厚生労働省の「我が国の医療保険について」および「公的年金制度はどのような仕組みなの?」によると、日本には国民の安全安心な暮らしを守るために「国民皆保険」「国民皆年金」という制度があり、国民は公的な医療保険と年金制度に加入しなければなりません。

もし派遣看護師として働く際に、社会保険(健康保険・厚生年金)に加入しない場合はどうすれば良いのかを、以下で見ていきましょう。

出典:厚生労働省「我が国の医療保険について」「公的年金制度はどのような仕組みなの?」(2022年8月19日)

健康保険は国民健康保険に加入する

健康保険の加入条件を満たせない方は、国民健康保険に加入して派遣看護師として働くのも一つの方法です。家族の扶養に入っていない看護師は、国民健康保険に加入できます。ただし国民健康保険は、社会保険の場合と異なり、被保険者となる看護師自身が保険料の全額を支払なければならないので注意しましょう。

前職の健康保険を任意継続する

前職で加入していた健康保険を任意継続する方法もあります。任意継続とは、前職で2ヵ月以上会社の健康保険に加入していた方が、退職後も同じ保険に2年間継続して加入できる制度です。保険料は、被保険者である看護師の全額負担となるため、前職で働いていた際の倍になります。

ただし前職の収入額によっては、国民健康保険に加入するよりも任意継続するほうが、保険料を安く済ませられるケースも。人によってどちらが負担減になるかは異なります。

厚生年金を国民年金に切り替える

年金には、健康保険のような任意継続制度はありません。厚生年金の加入条件に該当しない看護師は、国民年金のみに加入することになります。これまで厚生年金に加入していて、国民年金のみに切り替える方は、お住まいの市町村の役所へ行き、退職日から2週間以内に手続きを行いましょう。

家族の扶養に入る

130万円未満の収入で派遣看護師として勤務する場合は、家族の扶養に入るのも一つの方法です。扶養に入ると、自身で社会保険料を支払う必要がありません。

医療保険については、扶養者となる家族の健康保険に入ることになり、医療費の自己負担が軽くなる制度も適用されます。また、国民年金を納めているものと見なされ、看護師自身は保険料の負担なしで、将来「老齢基礎年金」を受給することが可能です。

社会保険に入りたくないとき

加入条件を満たす場合は、原則として本人の意思に関わらず、社会保険に入らなければなりません。

もし社会保険に加入せずに派遣看護師の仕事をしたい方は、勤務日数や時間を減らすなどして、働き方を調整すると良いでしょう。

できれば、派遣会社と雇用契約を結ぶ前に「社会保険には加入せずに働きたい」と伝えて、条件に合う派遣先を探すのがベストです。派遣先によっては、最低勤務時間を定めている病院や企業もあり、労働時間を減らすことで派遣先を変更しなければならない可能性もあるので注意しましょう。

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まとめ

派遣看護師として働く際は、労働時間や日数などに関する条件を満たせば、社会保険に加入できます。また、給与や雇用期間、登録する派遣会社の従業員数なども、加入条件に関わる項目の一つです。

社会保険に入れば、万が一の際に傷病手当金や失業手当を受給できたり、老後にもらえる年金額が増えたりします。また、会社が保険料の一部を負担してくれるため、看護師自身で支払う保険料の額を抑えられるのがメリットです。

社会保険に加入しながら派遣社員と働きたい看護師は、加入条件をよく確認したうえで、登録する派遣会社や勤務時間などを検討しましょう。

派遣看護師の仕事をお探しの方は、「レバウェル看護」を利用してみませんか。レバウェル看護では、あなたが叶えたい働き方を丁寧にヒアリングし、ご希望にマッチする派遣先をご紹介します。もちろん、条件を満たす方は「レバウェル看護」との雇用契約のもと、社会保険に加入して働くことが可能です。

また、実際に派遣看護師として就業される際は、派遣先との条件交渉や、仕事におけるお悩みの相談対応といったサポートも実施いたします。

すべて無料でご利用いただけるので、まずは派遣という働き方について話を聞いてみたいという方も、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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