
「緩和ケア看護師を続けるのが辛い…」と悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。緩和ケアは看護師としてのやりがいを感じられる反面、看取りや急変などに立ち会う機会も多く、メンタルダウンにつながりやすいです。本記事では、緩和ケア看護師が辛い理由や辞めたいときの対処法などをご紹介します。緩和ケア看護師を続けるか迷っている方は、辛い気持ちを解消して仕事を続けるためのヒントにしてください。
「緩和ケアの看護師を続けるのが辛いのはどうして?」と気になっている方は少なくありません。
ここでは、緩和ケアの看護師が辛い理由について詳しくご紹介していきます。
緩和ケア看護師ならではの辛さに共感したい方は確認してみましょう。
緩和ケアでは、患者さまやご家族と積極的にコミュニケーションをとりながら心身のケアにあたるため、受け持ち患者さまに対しての思い入れも強くなりやすい傾向にあります。
関わりの深い患者さまの急変や看取りに立ち会う機会も多く、喪失感に苦しむ看護師は少なくありません。
緩和ケア看護師は、自身の感情をコントロールしながら患者さまやご家族に向き合っていく必要があるでしょう。
緩和ケアの看護師は、患者さまやご家族のさまざまな苦痛や不安、悩みに寄り添います。精神的なケアが良い方向に向かったときや、患者さまやご家族から労いの言葉をもらったときは、やりがいを感じられるでしょう。
その一方で、死に向かって徐々に変化する身体や限られた時間を患者さま自身が受け入れられず、不安やイライラ、焦燥感といったネガティブな感情を抱える方も多いです。そうした患者さまの姿に戸惑ったり、疲労したりするご家族も少なくありません。
患者さまやご家族から、やり場のないネガティブな感情や言葉をぶつけられて辛いと感じる看護師もいるでしょう。
緩和ケア看護師の役割の一つに、患者さまの苦痛を和らげ、QOLの向上を目指したケアが挙げられます。
しかし、患者さまへのケアのほかにも、看護計画書や報告書の作成、医師・患者さまとのムンテラ、エンゼルケアなど、緩和ケア看護師の業務は多岐にわたります。業務量の多さから残業も発生しやすい傾向にあり、ワークライフバランスを重視したい看護師にとっては働きにくさを感じるかもしれません。
緩和ケア看護師は、痛みや呼吸困難感、吐き気といったさまざまな苦痛を抱える患者さまに対して、薬物によるコントロールをはかったり、体位の調整を行ったりして対応していきます。
中にはアロマやリンパドレナージといった、西洋医学ではない知識や技術を身に付けられる職場もあるでしょう。
しかし、積極的に治療を行っていく診療科目ではないため、最新の医療知識や技術に関わる機会が少なめです。スキルアップへの不安や物足りなさから、「緩和ケアの看護師は辛い」と感じやすいでしょう。
終末期の方やがん患者さまに対して、「苦痛を和らげてあげたい」「気持ちに寄り添った看護を提供したい」など、高い理想をもって入職する看護師もいるのではないでしょうか。
しかし、業務量の多さから思ったとおりの看護ができなかったり、患者さまとの関係性に悩んだりすることもあるでしょう。
理想と現実にギャップにバーンアウトを起こし、緩和ケア看護師として自信を失くしてしまう方も珍しくありません。
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ここでは、緩和ケアの看護師が辛いときの対処法について解説していきます。
今の職場を離れる前に、まずは対処法を試してみましょう。
緩和ケア看護師は、揺れ動きやすい患者さまやご家族の気持ちに対して、しっかりと寄り添った対応が求められます。しかし、患者さまやご家族に感情移入し過ぎると、急変や看取りに立ち会った際、気持ちの整理がつきにくくなるでしょう。
感情をコントロールしながら日々の業務に取り組めるように、患者さまやご家族とは一定の距離感を保つことも大切です。
退勤後や休日は、仕事とは切り離して過ごすことで、ストレス解消や疲労回復が期待できます。
仕事で感じた辛さを次の勤務日に持ち越さないように、プライベートな時間を楽しむようにしましょう。
また、業務量が多く、肉体的に負担がかかっているなら、しっかり休息をとるのもおすすめです。
緩和ケア看護師が抱えている悩みの多くは、終末期看護や死といった重いテーマとなるので、家族や友人には気軽に相談しにくいものです。
もしも「なかなか気分がリフレッシュしない」「辛い気持ちを誰かに聞いてほしい」と悩んでいるなら、同僚の看護師や上司に相談してみましょう。
看護師同士なら自身の経験を踏まえた適切なアドバイスをもらうことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。
悩みを打ち明けることで共感が得られ、気持ちが楽になる場合もあります。
キャリアやスキルに不安を感じているなら、緩和ケアの専門性を高めるためにも認定看護師の取得がおすすめです。
看護師としての実務経験5年以上、うち3年以上は緩和ケア分野で実務研修がある看護師は、認定看護師を目指せます。
職場ごとに目指せる認定看護師の専門領域をご紹介していくので確認してみましょう。
日本看護協会の「認定看護師」によると、認定看護師の専門領域は以下のとおりです。
| 認定看護師の専門領域 | 知識・技術 |
| 緩和ケア認定 | 疼痛、呼吸困難、全身倦怠感、浮腫などの苦痛症状の緩和患者さま・ご家族への喪失と悲嘆のケア痛みの総合的な評価と個別的ケア薬剤の適切な使用および疼痛緩和 |
| がん薬物療法看護 | がん化学療法薬の安全な取り扱いと適切な投与管理副作用症状の緩和およびセルフケア支援 |
緩和ケアやがん看護に特化した認定看護師を目指すことで、より質の高い看護の提供に貢献できるでしょう。
特に緩和ケア病棟は、積極的に治療は行わない方針ですが、患者さまが希望すれば化学療法を受けることもあります。
化学療法を行う機会がある病棟なら、化学療法に特化したがん薬物療法看護も選択肢に入るでしょう。
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緩和ケア認定看護師になるには?認定審査に必要な手続きやかかる費用を紹介
日本看護協会の「認定看護師」によると、認定看護師の専門領域は以下のとおりです。
| 認定看護師の専門領域 | 知識・技術 |
| 緩和ケア認定 | 疼痛、呼吸困難、全身倦怠感、浮腫などの苦痛症状の緩和患者さま・ご家族への喪失と悲嘆のケア |
| がん薬物療法看護 | がん化学療法薬の安全な取り扱いと適切な投与管理副作用症状の緩和およびセルフケア支援 |
| 訪問看護 | 在宅療養者の主体性を尊重したセルフケア支援およびケースマネジメント看護技術の提供と管理 |
緩和ケアやがん看護に特化した認定看護師ではなく、訪問看護領域の認定看護師を目指すこともできます。
「緩和ケアだけでなく、訪問看護師としてもスキルアップしたい」という方におすすめです。
「対処法を取り入れてみたけれど、緩和ケア看護師を続けられそうにない」という方は少なくありません。
ここでは、緩和ケア看護師が辛くて辞めたいときはどうすればよいのか、詳しくご紹介していきます。
疲労やストレスから業務を続けるのが難しい場合、まずは休職して心身のコンディションを整えるのがおすすめです。
心身の不調が回復してから、復帰か転職を慎重に検討するとよいでしょう。
また、業務で負担に感じていることや、配慮してもらいたいことがあれば、休職時の面談で上司に伝えると復帰後も働きやすいです。
「転職はハードルが高いけれど、緩和ケア看護師を続けるのは辛い」と悩んでいるなら、ほかの部署への異動も選択肢の一つです。
部署異動なら待遇が大きく変わることがなく、転職活動の手間や時間もかかりません。
消化器内科や呼吸器内科、血液内科など、がん患者さまの多い病棟なら緩和ケア看護師で培った経験やスキルを活かしやすいでしょう。
部署異動が難しい方や、思い切って環境を変えたい方は転職を視野に入れてみると良いでしょう。転職を機に、緩和ケア看護師としての悩みだけでなく、勤務条件や待遇といった点も一緒に改善できる可能性があります。
看護師向けの転職エージェントを利用すれば、希望に合った求人案件が見つかりやすいかもしれません。
緩和ケア看護師として働き続けるのが難しい場合、ほかの職場への異動や転職がおすすめです。
ここでは、緩和ケア看護師ならではの辛さを感じにくい職場をご紹介していきます。部署異動や転職を検討している方は参考にしてください。
クリニックや外来の患者さまは、容体が比較的落ち着いており1人で来院される方が多いです。
急変や看取りに対応する機会が少ないため、精神的な負担がかかりにくいでしょう。予約制のクリニックであれば、業務の見通しが立てやすく残業も少ない傾向にあります。
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回復期リハビリテーション病棟は、患者さまがリハビリに取り組みながら回復していく姿を見届けられます。
回復期の患者さまが入院しており、緊急入院や急変、看取りなどが少なく、定時で退勤しやすいでしょう。プライベートを重視しながら働きたい方にぴったりです。
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介護老人保健施設は、在宅復帰を目指す高齢者が短期間入所する施設です。
医療機関と介護施設の間に位置づけられるので、病棟の勤務に慣れている看護師も働きやすいといえるでしょう。夜勤があるので、収入が大きく下がる心配もいりません。
施設によっては看取りにも対応していますが、看取りの件数は緩和ケアよりも少ない傾向にあります。
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ここでは、緩和ケア看護師が辛い場合によくある質問をご紹介していきます。
それぞれの質問について詳しくお答えしていくので、疑問を解消させましょう。
看護師が一人前として認められるには、2~3年ほどかかるのが一般的です。
緩和ケアは専門性が高い一方で、看護技術や処置を求められる機会が少ないという特徴があります。
また、新卒・第二新卒など臨床経験の少ない看護師でも就職できる職場です。
まずは2~3年を目安に働き、スキルや経験を積むとよいでしょう。
経験年数や看取り対応を重ねることで、気持ちを上手く切り替えられるようになる看護師は多いです。しかし、中にはメンタルダウンしてしまう看護師もいるので、必ずしも慣れるとは限りません。
どうしても看取りの立ち合いが辛いようであれば、無理に耐えようとするのではなく、看取りの少ない職場への異動や転職を検討してみましょう。
緩和ケア看護師は、急変や看取り対応といった感情コントロールを求められる場面が多いです。特に緩和ケアへの高い理想を掲げて入職した場合、現実とのギャップが生じてバーンアウトする看護師も少なくありません。
緩和ケア看護師を続けるのが辛ければ、リフレッシュによる気分転換や、信頼できる同僚や上司への相談など、自分に合った対処法を取り入れるのがおすすめです。
どうしても今の職場を辞めたい方は、緩和ケア看護師ならではの辛さを感じにくい職場への部署異動や転職も視野に入れてみましょう。
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