
「給料が低い」「もっと年収をアップさせたい」とお悩みの看護助手の方もいるでしょう。看護助手の処遇改善も行われていますが、資格必須の看護職員と比べると、給料の水準が低い傾向にあるのが現状です。
この記事では、看護助手の平均年収や条件別で見る給料事情を紹介します。看護助手が給料をアップさせる方法も解説していますので、ぜひご一読ください。
看護助手とは、看護師の業務をサポートする仕事です。「ナースエイド」や「看護補助者」と呼ばれることもあります。
看護助手の主な業務は、食事の配膳や排泄・入浴の介助など患者さんの生活援助のサポートと、ベッドメーキングを始めとした環境整備です。専門的な看護ケアに直接携わらず、看護師や准看護師の指示の下で補助的な仕事を行います。
看護助手は資格を持っていなくてもなれるため、看護学生が経験を積むためにアルバイトとして働く場合もあるようです。
▼関連記事
資格がなくても医療現場で働ける「看護助手」って、どんなお仕事?
「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」によると、看護助手の平均月給は22万2,500円です。平均月給をもとに1ヶ月の手取りを算出(平均月給×0.8)すると、17万8,000円になります。この調査で参照した平均月給は夜勤・残業手当を含まない金額です。就業状況によっては、実際に受け取る給与がこれより高い場合も考えられます。
同調査より、看護助手の賞与(年間)額は平均51万3,600円です。これらを参考にして年収を算出すると、318万3,600円になります。(月給×12ヶ月分+ボーナスで算出)
以下の表は、看護助手の平均月給・平均賞与・平均年収を一覧にまとめたものです。
| 平均月給 | 平均賞与(年間) | 平均年収 |
| 22万2,500円 | 51万3,600円 | 318万3,600円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)」
職場の給与体系によって、給料や賞与、手当などの支給額は異なります。転職の際は求人票でよく確認しましょう。一度、現在の職場の給料明細を詳しく見てみると、参考になるかもしれません。
「令和5年賃金基本統計調査 短時間労働者」によると、看護助手の平均時給は1,386円(夜勤手当・残業手当は含まれない)、平均賞与(年間)は5万4,700円です。職場によっては、時給制の看護助手は賞与がない場合も。また、夜勤専従で働く看護助手の時給は、日勤の人よりも高めの傾向にあります。
看護助手の給料事情を4つの条件別に見ていきます。職場の所在地や年齢、経験年数など、条件によって給料水準は変わるため、確認してみてください。
「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」によると、看護助手の平均年収が比較的高い傾向にある都道府県は大阪府です。大阪府の看護助手の平均月給は24万3,300円、平均賞与(年間)は41万2,700円で、平均年収を算出すると(平均月給×12ヶ月分+ボーナス)333万2,300円になります。
以下に、大阪府と東京都の平均給料・賞与・年収を表にしてまとめました。
| 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 | |
| 大阪府 | 24万3,300円 | 41万2,700円 | 333万2,300円 |
| 東京都 | 23万400円 | 24万8,300円 | 301万3,100円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(都道府県、職種、性別)」
首都である東京都の看護助手の月給も23万400円と高めですが、賞与は24万8,300円で大阪府に比べると低くなっています。大阪府は月給・賞与ともに高水準のため、平均年収がほかの地域よりも高い結果に。月給だけでなく賞与も含め、年収で比較すると、同じ看護助手でも給与に地域差があることが分かります。
「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」のデータから、年代別で看護助手の月給を見ていきます。以下の表は、5歳区切りで分けた年代ごとの看護助手の平均月給です。
| 年齢 | 平均月給 |
| 20~24歳 | 20万6,300円 |
| 25~29歳 | 21万3,000円 |
| 30~34歳 | 20万8,800円 |
| 35~39歳 | 23万6,700円 |
| 40~44歳 | 22万7,600円 |
| 45~49歳 | 23万800円 |
| 50~54歳 | 23万3,900円 |
| 55~59歳 | 22万7,700円 |
| 60~64歳 | 21万2,600円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種、年齢階級別)」
上記の表から、年齢による大きな給料の差はあまり見られません。しかし、経験年数が浅い20代前半は平均月給が低めの傾向です。30~34歳で平均月給が一度下がるのは、育児などで雇用形態が変化することに伴う給料の変動だと考えられます。
「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」によると、経験年数ごとの看護助手の平均月給料と賞与は以下のとおりです。
| 経験年数 | 平均月給 | 平均賞与(年間) |
| 0年 | 18万6,700円 | 3万5,400円 |
| 1~4年 | 19万5,100円 | 33万1,200円 |
| 5~9年 | 20万1,900円 | 55万9,300円 |
| 10~14年 | 21万1,800円 | 65万1,500円 |
| 15年以上 | 23万1,300円 | 65万4,100円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種、性、経験年数階級別)」
平均月給で見ると、経験年数を重ねるごとに少しずつ増える傾向にあるようです。また、経験年数10~14年になるまでは、勤務経験が長くなるにつれて平均賞与がアップしていくことが分かります。
「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」から、男女別の平均給料をまとめました。以下の表の平均年収は、平均月給と平均賞与から算出(平均月給×12ヶ月分+ボーナス)しています。
| 性別 | 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 |
| 女性 | 21万9,800円 | 53万3,100円 | 317万700円 |
| 男性 | 23万9,400円 | 39万1,500円 | 326万4,300円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)」
女性の平均月給は、21万9,800円と男性の平均23万9,400円よりも下回っていますが、平均賞与を見ると約14万円ほど上回る結果です。この差は、勤続年数や雇用形態によるものだと考えられます。
全産業で見ると平均年収の男女差は150万円以上あることから、看護助手の給料は性別による差が小さい方だといえるでしょう。
▼関連記事
看護助手になるには?仕事内容やメリットデメリットも併せて解説!
「看護助手の給料はほかと比べて安いの?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。この項では、ほかの職業と看護助手の給料を比較しますので、参考にしてみてください。
まず、次の表は「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」から、全産業と看護助手の平均月給・賞与・年収(平均月給×12ヶ月分+ボーナスで算出)をまとめたものです。
| 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 | |
| 全産業 | 34万6,700円 | 90万9,000円 | 506万9,400円 |
| 看護助手 | 22万2,500円 | 51万3,600円 | 318万3,600円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)、(学歴、年齢階級別)」
看護助手の平均年収は全産業平均よりも約190万円ほど低いようです。この背景には、看護助手の仕事は資格がなくても働けるため、資格が必要な専門職よりも給料が低くなる傾向にあることが関わっていると考えられます。
次に、看護助手と看護師・准看護師の給料を比べてみます。「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」を参考に、平均月給・賞与・年収(平均月給×12ヶ月分+ボーナスで算出)を表にまとめました。
| 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 | |
| 看護助手 | 22万2,500円 | 51万3,600円 | 318万3,600円 |
| 准看護師 | 28万6,800円 | 62万9,500円 | 407万1,100円 |
| 看護師 | 35万2,100円 | 85万6,500円 | 508万1,700円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)」
准看護師の平均年収は約400万円、看護師は約500万円でした。同じ看護に携わる職員でも、資格を持っていることが必須の看護師・准看護師に比べると、看護助手の給料は低い傾向にあります。より高い専門性が求められる看護師は、この中では月給・賞与ともに高めになっているようです。
看護助手と介護職員は基本的な業務内容が近い職業です。そこで「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者」から、両者の平均給料を以下の表にまとめて比較しました。(平均年収は、平均月給×12ヶ月分+ボーナスで算出)
| 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 | |
| 看護助手 | 22万2,500円 | 51万3,600円 | 318万3,600円 |
| 介護職員 | 26万3,600円 | 55万600円 | 371万3,800円 |
参考:e-Stat「令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)」
平均年収で見ると、看護助手は介護職員よりも約50万円ほど下回っていることが分かります。しかし、介護職員の方には社会福祉士といった有資格者も含まれている点を考慮すると、看護助手の方が給料が低いと一概にはいえません。
看護助手の給料は、高い方ではないかもしれませんが、無資格・未経験でも看護師の指示を受けながら仕事を覚えられるというメリットがあります。給料に不満がある看護助手の方は、やりがいや働く環境にも目を向けて考えてみましょう。
▼関連記事
【2024年版】看護師の平均年収はいくら?給料・ボーナス・新卒の初任給も解説
看護助手の給料は、これから賃上げされていく見込みがあります。この項では、看護助手の近年の給料推移と処遇改善について紹介しますので、確認してみてください。
「賃金構造基本統計調査 一般労働者」から、近年の看護助手の平均月給・賞与・平均年収(月給×12ヶ月分+ボーナスで算出)を表にまとめました。
| 平均月給 | 平均賞与 | 平均年収 | |
| 2023 | 22万2,500円 | 51万3,600円 | 318万3,600円 |
| 2022 | 21万9,400円 | 45万6,800円 | 308万9,600円 |
| 2021 | 21万6,100円 | 44万9,800円 | 304万3,000円 |
参考:e-Stat「賃金構造基本統計調査 一般労働者(職種別)2023・2022・2021」
看護助手の給料は、2021年から2023年にかけて徐々に上がり、2023年は近年で見ても平均月給・賞与ともにもっとも高い額です。平均年収で見ると、2年で約14万アップしており、この先も看護助手の給料は少しずつ増加していく見込みはあるといえます。
政府による看護助手の処遇改善事業が令和6年に行われ、2~5月の賃金引上げ分として、看護助手1人につき月額6,000円が対象施設に支給されました。
この事業は、看護助手の給料水準を上げて人材の定着を図ることが目的のため、今後も継続した賃上げが期待できると考えられます。
▼関連記事
看護師の給料はこれから上がる?賃上げの現状や収入アップの方法も解説
看護助手で働く中で、給料をアップさせる方法はあります。給料に不満がある看護助手の方は、次に紹介する方法をおさえておきましょう。
看護助手は夜間の勤務をすると、夜勤手当が支給されます。現在の職場で給料アップを目指す看護助手の方は、夜勤の回数を増やすことがおすすめです。夜勤は心身の負担も少なくないため、自分の体調や体力を考慮して検討してみてください。
看護助手には、看護助手主任やケアワーカーリーダーという役職があります。役職に就くと、手当の支給や給料アップが見込めます。給料面だけでなく、昇進を目標にすることで仕事に張り合いが出るという人もいるはず。将来的に役職に就きたい看護助手は、豊富な経験や責任感、リーダーシップを身につけていくことが大切です。
経験年数による大幅な給料アップは望めない可能性がありますが、賞与は経験年数によって上がっていく傾向です。そのため、経験年数を重ねるにつれて年収は上がっていくと考えられます。詳しくは、「【経験年数別】看護助手の給料平均」をご覧ください。
看護助手になるために必須の資格はありません。しかし、「看護助手認定実務者試験」という民間資格は、看護助手としての知識・スキルの証明になるもので、取得すると資格手当の支給による年収アップを狙えます。
資格を取っておくことで、転職にも有利になると考えられるため、取得を検討してみてください。
現在の職場で給料アップが見込めないという看護助手の方は、高給与な職場に転職も検討しましょう。看護助手として転職する場合、実務経験が評価され、今より高い給料で採用される可能性もあります。求職活動の際は、給料だけでなく賞与や夜勤手当額も求人票で確認することが大切です。
▼関連記事
看護師は転職で給料交渉できる!最適なタイミングと年収アップのコツ
看護助手が希望に合う職場に転職するためには、転職エージェントを活用することがおすすめです。転職のアドバイスが受けられるだけでなく、希望の条件にマッチする求人をプロの視点で探してもらえます。
転職アドバイザーに相談する際は、希望の条件や現在の不満、ゆずれないポイントなどをしっかりと伝えることが重要です。自分に合ったサポートを受けて、転職を成功させましょう。
医療事務の平均年収は200万円前後だといわれています。看護助手の平均年収は300万円ほどなので、看護助手の方が高い傾向です。ただし、どちらの職業も雇用形態によって給与
水準が変わることを考慮する必要があります。
地域や病院にもよりますが、高待遇な求人は人気があり、競争率が高いのが現状だといえます。効率良く条件の良い求人を見つけるには、転職エージェントの活用がおすすめです。幅広い求人の中から自分に合った転職先を見つけましょう。
看護助手(ナースエイド)は、看護師の指示のもと看護のサポートや患者さんのケアを行う仕事です。未経験・無資格でなれる看護助手の給料は、資格や専門性が必須の看護師と准看護師と比べると低いですが、処遇改善により賃上げが進む見込みもあります。看護助手は経験年数による基本給の大幅な増加は見られませんが、長く務めると賞与は増えるため年収は上がっていく傾向です。さらに給料アップを目指したい看護助手は、夜勤の回数を増やしたり、資格取得やキャリアアップをしたりするという方法もあります。また、看護助手の給料には地域差があるため、給与水準が高い場所にある職場を選んで転職するのも手です。
「給料アップを目指したい」と考えている方は、「レバウェル看護」に相談してみませんか?
「レバウェル看護」では、看護の現場に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたの悩みをヒアリングし、希望に合った求人をご紹介します。初回の電話相談後はLINEやメールでやり取りが可能です。忙しくても自分のペースで転職活動を進められます。
高給与な看護助手の求人を見つけたい方は、「レバウェル看護」をお気軽にご活用ください。
記事の制作について
「レバウェル看護 看護師さん向けお役立ち情報」では、
記事の制作・公開にあたってのポリシーを定めています。
詳細は下記よりご確認いただけます。
キャリア
働く場所
選考対策
資格
その他
読みもの
連載