
「退院支援看護師を目指したいけれど、持っておくと有利な資格はある?」と気になっている看護師は多いのではないでしょうか。
退院支援看護師は求人案件数が少なく、キャリアチェンジの難しさに悩んでしまうケースは珍しくありません。
ここでは、退院支援看護師として持っておくと有利な資格や、退院支援看護師を目指す方法などについて詳しく紹介します。
この記事を最後まで読み終えてもらえたら、退院支援看護師におすすめの資格が分かり、前向きに取得を検討できるでしょう。
退院支援看護師へのキャリアチェンジを視野に入れて、資格を取得したい方はぜひ参考にしてください。
退院支援看護師とは、入院中の患者様に対して退院調整や退院支援を行い、退院後も必要なケアを受けながら生活できるようにサポートする看護師です。
ここでは、退院支援看護師とはどのような役割を担うのか、分かりやすく解説します。
退院支援の役割・仕事内容は、「退院支援」「退院調整」に分けられます。
| 退院支援 | 入院中の患者様に必要な介入をアセスメントし、連携部門に橋渡しする |
| 退院調整 | 退院していく患者様がスムーズに生活できるように、地域の医療機関や介護・福祉サービスへつなげる |
患者様やご家族の自己決定を支援するために、各病棟で実施される退院前のカンファレンスに参加することもあるでしょう。
医療ソーシャルワーカー(MSW)とは、患者様が治療に専念できるように、問題解決に向けて社会福祉の面からサポートする職種です。
退院支援看護師と同様に入院患者様の退院支援に関わりますが、アセスメントの視点が異なります。
| 職種 | アセスメントの視点 |
| 退院支援看護師 | 看護師としての専門性を発揮し、患者様の心身の状態から必要な支援を検討する |
| 医療ソーシャルワーカー | 家庭の事情や経済面など、生活に関する問題や悩みに寄り添う |
他職種が連携しながら退院支援に取り組むことで、さまざまな角度で患者様をアセスメントでき、よりニーズに合ったサポートにつながりやすくなるでしょう。
退院調整部門や地域連携室は、複数の職種の1~7名ほどで構成され、看護師の配置人数は1~2名ほどとされます。
日本訪問看護振興財団の「退院調整看護師に関する実態調査 (P23)」によると、558病院において退院調整部門に配置されている職員の職種は下記のとおりです。
| 職種 | 割合(%) |
| 医療ソーシャルワーカー(MSW) | 86.9% |
| 看護師 | 84.2% |
| 社会福祉士 | 70.4% |
| 医師・歯科医師 | 26.3% |
| 事務 | 41.4% |
退院調整部門で看護師のニーズは高いものの、配置人数が多くないので、狭き門と言えるでしょう。
また、同じく「退院調整看護師に関する実態調査 (P14)」では、150床以上の病院における退院調整部門の有無について、下記のように報告されています。
| 回答 | 割合(%) |
| 退院調整部門を設けている | 67.1% |
| 現在は設置していないが今後設置予定である | 9.9% |
| 設置する予定はない | 18.7% |
半数以上の病院で退院調整部門を設けていることがうかがえます。
特に、退院調整部門が設置されていない小規模の病院では、病棟看護師が退院支援を担うケースが一般的です。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」によると、看護師の給与は下記のとおりです。
| 職種 | きまって支給する現金給与額 | 年間賞与 その他特別給与額 | 年収 |
| 看護師 | 352,100円 | 856,500円 | 5081,700円 |
退院支援看護師は患者様やご家族対応のために、日勤帯を中心に働きます。
夜勤手当が支給されないので、一般的な看護師の給与よりも低くなる傾向にあるでしょう。
ただし、資格を取得していれば手当が支給されるので、大幅な給与ダウンを避けやすいです。
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退院支援看護師になるのに特別な資格は必要ありません。
看護師の国家資格があれば、退院支援看護師として働くことができるでしょう。
ただし、退院支援看護師は求人案件数が少ないうえ、介護・福祉サービスや在宅ケアに関する豊富な知識が求められます。
したがって、特定の資格を取得することで、部署異動や転職を有利に進めやすくなるでしょう。
特定の資格取得者は、退院支援看護師の求人案件で優遇されることがあります。
退院支援看護師として持っておくと有利な資格は下記のとおりです。
それぞれの資格の特徴について詳しく解説するのでチェックしてみましょう。
ケアマネジャーは、要介護者が介護保険サービスを受けられるように、ケアプランの作成や事業者との調整を行います。
退院支援看護師は介護保険サービスの提案や、介護事業所との連携が欠かせません。
ケアマネジャーの知識は、退院調整や退院支援で存分に発揮することができます。
また、退院支援看護師の求人案件の中には、ケアマネジャーの資格取得者を優遇していることもあるでしょう。
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保健師の役割は、地域全体の健康問題の解決を目指して、地域住民の健康を支援することです。
地域医療に関する知識を持っている保健師は、退院調整部門で重宝されます。
ただし、看護師として働き始めてから保健師の国家資格を取得するには、保健師養成学校に通うか、保健師養成コースのある4年制大学に編入しなければなりません。
通信教育がないので、取得のハードルはやや高いです。
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在宅ケア認定看護師は、在宅分野において高い水準の看護を実践する看護師です。
在宅ケアに関する専門性を高めることで、退院後の生活を見据えた支援がしやすくなるでしょう。
また、地域の訪問看護師とのコミュニケーションが円滑に進み、連携の強化が高まります。
在宅ケアに重点を置いてサポートしたい看護師や、訪問看護師としてのキャリアチェンジも視野に入れている看護師にぴったりです。
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地域看護専門看護師は、地域医療や在宅医療に関する専門的な知識を習得します。
したがって、退院後の患者様が地域で必要な医療や介護・福祉サービスを理解できるようになるでしょう。
また、地域の医師やケアマネジャーなど他職種と連携するスキルを磨けます。
ただし、専門看護師は大学院に進学しなければならないため、認定看護師よりも取得までに時間がかかる点に注意してください。
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専門看護師(CNS)とは?目指す方法やかかる費用、メリットをご紹介
在宅看護専門看護師は在宅療養者やそのご家族が住み慣れた我が家で、在宅ケアを受けられるように支援します。
在宅ケア認定看護師の役割は、実践・指導・相談にとどまるのに対し、在宅看護専門看護師の役割は実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究と幅広いです。
より専門的な実践スキルを磨き、退院支援に活かしたい看護師に向いているでしょう。
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認定看護師と専門看護師の違いって?役割や資格取得の条件を比較して解説
退院支援看護師は病棟看護師とは異なる働き方となるため、人によって向き・不向きが分かれる可能性があります。
退院支援看護師が向いている人の特徴は下記のとおりです。
これから退院支援看護師を目指したい方は、当てはまる特徴があるかチェックしてみましょう。
患者様やそのご家族は退院後の生活や環境について、さまざまな要望を抱いているものです。
希望通りに療養を受けられるように、退院支援看護師は自己決定を支援する必要があります。
そのため、患者様の思いを受け止め、寄り添える看護師が望ましいでしょう。
入院中の患者様は、全員元気に回復して退院していくとは限りません。
退院支援看護師は退院後に療養が必要な患者様に対して、介護・福祉サービスや社会資源を提案します。
介護・福祉に関する知識は、退院支援や退院調整で活かすことができるでしょう。
退院支援看護師は入院患者様に対して、医療的ケアを提供する機会はほとんどありません。
最新の医療に関われないため、積極的に医療スキルを磨きたい看護師だと、ミスマッチが生じる可能性があります。
一方、経験・知識を活かして働きたい看護師や、体力的負担の少ない職場を希望する看護師なら長く勤めやすい職場と言えるでしょう。
退院支援看護師は院内に1~2名ほどしか配置されないため、なかなかポストに空きが出ません。
そこで、退院支援看護師を目指す方法について、下記のとおりに紹介します。
「退院支援看護師になるのが難しい」と悩んでいる方は参考にしてください。
比較的規模の大きい病院で退院調整部門が設けられている場合、部署異動を検討してみましょう。
雇用条件も大きく変わらないため、転職よりもハードルが低いです。
ただし、部署異動は申請したからといって、必ずしも希望が通るとは限らない点に注意が必要です。
訪問看護ステーションや介護施設で経験を積んでから、退院支援看護師を目指すことも可能です。
地域医療や在宅ケアなどについて学べるので、退院支援看護師になってからも実践的スキルを活かせます。
また、病院と同系列の訪問看護ステーションや介護施設を所有しているケースなら、転職せずに部署異動となるのも魅力です。
転職に抵抗がある看護師や、勤めている職場の待遇や雇用条件に満足している看護師でも安心して挑戦しやすいでしょう。
現在勤めている職場で部署異動が難しい場合、退院支援看護師を募集している求人案件に応募するのがおすすめです。
希望する部署で勤められるので、最短で退院支援看護師を目指せるのは大きなメリットと言えます。
ただし、求人案件数は多くないため、看護師向けの転職エージェントを活用すると良いでしょう。
各都道府県の看護協会で開催されている「退院支援看護師の育成プログラム」を活用して、退院支援について学ぶことも可能です。
例えば、京都府看護協会では、在宅療養移行支援ができる看護師の育成を目的に、「入退院支援看護師養成研修」が開催されています。
受講条件は下記のとおりです。
オンデマンド視聴での事前講習を受け、課題を提出するほか、4日間の訪問看護実習を終えれば、修了証が発行されます。
退院支援の知識を深められるだけでなく、スキルを証明することもできるので、これから退院支援看護師を目指したい方にぴったりです。
退院支援看護師は、経験やスキルを活かしてさまざまなキャリアを積むことが可能です。
ここでは退院支援看護師のキャリアアップ例を紹介するので確認してみましょう。
退院支援看護師としてのキャリアを極め、室長や師長を目指すことができます。
ただし、院内で1名のみしか就けないポストなので、なかなか空きが出ないことも珍しくありません。
また、病院によっては医師や社会福祉士など、ほかの職種が就く場合もあります。
長く勤めていれば必ずしも就けるとは限らないので注意しましょう。
マネジメントスキルを活かしたいなら、退院調整部門ではなく病棟の主任や師長を目指すのも選択肢の一つです。
退院調整部門の室長・師長よりも、ポストに空きが出やすいでしょう。
退院支援の知識・経験は、どのような病棟でも役立つため、キャリアアップしたい看護師におすすめです。
認定看護師や専門看護師を取得している看護師は、その道のスペシャリストとしてキャリアチェンジも視野に入ります。
病院だけでなく、介護施設や訪問看護ステーションなど、幅広い職場でニーズが高いです。
また、資格手当が支給される職場もあるため、給与アップが見込めるのもうれしいポイントと言えるでしょう。
ここでは、退院支援看護師の資格についてよくある質問を紹介します。
ニーズの高い資格を取得している看護師は、一時的に現場を離れていても高評価につながるのが一般的です。
認定看護師や専門看護師のように、取得のために通学が必要となる資格は少なくありません。
キャリアが中断することに不安を感じるようであれば、あらかじめ職場に相談しておくと安心です。
資格を取得したい看護師は、下記のような制度を利用できます。
| 取得したい資格 | 奨学金制度 | 特徴 |
| 保健師・ケアマネ | 教育訓練給付制度 | 訓練の種類に応じて受講費用の一部を支給 |
| 認定看護師 | 認定看護師教育課程奨学金 | 年額120万円以内を一括貸与 |
| 専門看護師 | 専門看護師(CNS)奨学金助成(給付型) | 一定の条件を満たせば60万円を給付 |
また、職場によっては資格取得を支援していることもあります。
全額を自己資金でまかなおうとすると、経済的な負担がかかるため、助成金や奨学金といった制度の活用を検討してみましょう。
看護師の国家資格があれば、退院支援看護師として働くことができます。
ただし、求人案件数が少ないため、「退院支援看護師になるのが難しい」と悩んでしまうケースは珍しくありません。
ケアマネジャーや在宅ケア認定看護師、地域看護専門看護師といった資格を持っておくと、有利になる可能性があります。
また、訪問看護ステーション・介護施設で経験を積むほか、部署異動や転職活動も視野に入るでしょう。
「退院支援看護師の求人案件を探したい」「時間がなくて転職活動が進まない」と悩んでいるなら、レバウェル看護にお任せください。
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