
「燃え尽き症候群とはどのような症状?」「燃え尽き症候群になったらどうしたら良い?」と疑問に思う看護師もいるでしょう。患者さんに寄り添う看護師は、燃え尽き症候群(バーンアウト)になりやすい職種といえます。
この記事では、看護師もなり得る燃え尽き症候群について情報をまとめました。どのような人が燃え尽き症候群になりやすいのか、どうすれば避けられるのかを踏まえながら、看護師としての道を歩んでいきましょう。
看護師の「燃え尽き症候群(バーンアウト)」とは、看護業務に対するモチベーションの高かった方が、急にやる気や熱意を見失ってしまう状態を指します。燃え尽き症候群になる原因は人それぞれですが、仕事を頑張りすぎてしまったり、理不尽な労働環境で働いていたりする看護師に当てはまりがちなようです。看護師の仕事は感情を表に出さないようにしたり、忍耐が求められたりする「感情労働」のため、職務で燃え尽きやすいといえます。
看護師が燃え尽き症候群になると、「仕事をしていても達成感がない」「周囲と関わるのが苦痛」といった状態が続いてしまうことも。その結果、集中力を維持できなくなったり、仕事に前向きになれない自分に嫌悪を感じたりと、負のループに陥ってしまいます。需要の高い医療・福祉業界で、いかに看護師のストレスを解消していけるかが、課題となっているようです。
燃え尽き症候群の症状には、「情緒的消耗感」「脱人格化」「個人的達成感の低下」の3つがあります。それぞれの詳細は以下のとおりです。
情緒的消耗感とは、「仕事を通じて情緒的に力を出し尽くし、消耗してしまった状態」を指します。看護サービスの受け手である患者さんの気持ちを思いやり、信頼関係を構築していくには、多大な情緒的エネルギーが必要です。患者さんと感情のあるやり取りを交わすことで、疲弊・消耗していくと考えられています。
脱人格化とは、「クライエントに対する無情で、非人間的な対応」を指します。具体的には、相手の人格を無視した対応や、個人名を呼ばなくなるといった行動が当てはまるようです。周囲との接触を避けるために難解な専門用語を使ったり、意図的に事務作業に徹したりすることは、脱人格化のあらわれといわれています。
個人的達成感の低下とは、「ヒューマンサービスの職務に関わる有能感、 達成感」を指します。誰の目にもわかるレベルで成果が急激に落ち込んでおり、達成感も低下していると、看護現場からの離職や自己否定につながってしまうそうです。看護師・教員・ヘルパーなど、人と人とが関わる「ヒューマンサービス」に携わる人は、燃え尽き症候群になりやすいといえるでしょう。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「バーンアウト (燃え尽き症候群)」には、日本語版のバーンアウト尺度が記載されています。MBIをはじめとした情報を参考に、日本の現場に適した項目が作成されました。
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日本版バーンアウト尺度 |
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1 |
こんな仕事、もうやめたいと思うことがある。 |
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2 |
われを忘れるほど仕事に熱中することがある。 |
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3 |
こまごまと気配りすることが面倒に感じることがある。 |
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4 |
この仕事は私の性分に合っていると思うことがある。 |
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5 |
同僚や患者の顔を見るのも嫌になることがある。 |
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6 |
自分の仕事がつまらなく思えてしかたのないことがある。 |
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7 |
1日の仕事が終わると 「やっと終わった」 と感じることがある。 |
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8 |
出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある。 |
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9 |
仕事を終えて、今日は気持ちのよい日だったと思うことがある。 |
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10 |
同僚や患者と、何も話したくなくなることがある。 |
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11 |
仕事の結果はどうでもよいと思うことがある。 |
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12 |
仕事のために心にゆとりがなくなったと感じることがある。 |
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13 |
今の仕事に、心から喜びを感じることがある。 |
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14 |
今の仕事は、私にとってあまり意味がないと思うことがある。 |
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15 |
仕事が楽しくて、知らないうちに時間がすぎることがある。 |
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16 |
体も気持ちも疲れ果てたと思うことがある。 |
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17 |
われながら、仕事をうまくやり終えたと思うことがある。 |
上記の尺度には、情緒的消耗感・脱人格化・個人的達成感の低下(逆転項目)が17項目でまとめられています。ただし、この診断を通じて自分が燃え尽き症候群かどうかを明確に判断することはできないため、あくまでも参考程度に利用しましょう。
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看護師の仕事が楽しくない…悩みを抱く理由と現状を改善する対処法とは
この項では、燃え尽き症候群になりやすい看護師の特徴をまとめました。性格や置かれている状況から、自分が燃え尽き症候群になりやすいかどうかをチェックしておきましょう。
真面目に看護業務に取り組み、患者さんに寄り添える人ほど、燃え尽き症候群になりやすい傾向にあります。他人のために行動できる看護師は、どれほどストレス耐性が高くとも消耗しやすいといえるでしょう。患者さんに対する優しさはもちろん大切ですが、配慮によって疲労を感じている場合は、距離感を意識した方が良いかもしれません。
夜勤や残業時間が多い職場で働いている看護師も、燃え尽き症候群になりやすいでしょう。日々の負担が積み重なると、次第にモチベーションが低下していき、やる気を失ってしまいます。向上心を保てない環境では長期的な活躍が難しくなり、医療現場から離れてしまうこともあるそうです。
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看護師が「もう無理」と悩みを抱える理由とは?転職の判断基準と体験談
職業的に燃え尽き症候群になりやすい看護師は、目標設定の見直しや気持ちの切り替えをすることが大事です。下記では、看護師が燃え尽き症候群になるのを「防ぐ」方法を解説します。
看護師が燃え尽き症候群になるのを回避するときは、目標を高く設定しすぎていないか確認しましょう。キャリアや仕事に関する目標設定が高すぎると、なかなか達成に近づけないことから疲れやすくなってしまいます。ハードルの低い内容で目標を定め、小さな成功体験を積み重ねていくと、やる気や熱意を保つことが可能です。
感情労働に徹する看護師は、誰かに不安や悩みを理解してもらえると、気持ちが楽になります。一人で悩みを抱え込まないよう、心身負担を感じた時点で周囲へ相談しましょう。職場の先輩・友人・家族などに相談すれば、自分では思いつかなかった改善策が見つかることもあります。業務負担が多くて無理をしていた場合は、担当していた仕事を分散してもらえることもあるかもしれません。
看護師の燃え尽き症候群を防ぐには、仕事とプライベートのメリハリをつけることも重要です。仕事の不満や悩みを私生活の時間で考え込んでしまうと、気持ちの切り替えができなくなってしまいます。趣味や楽しいことに取り組む時間を確保し、プライベートを充実させることを心がけましょう。
患者さんの気持ちに寄り添いすぎてしまう看護師は、ある程度の距離感を意識するようにしましょう。看護業務を効率的に進めるためには、冷静な対応が求められる場面もあります。客観的に物事を判断すれば、情緒的エネルギーを消耗せずにケアに取り組むことが可能です。
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看護師が疲れたときの対処法は?仕事に悩む理由や転職の判断基準も解説
燃え尽き症候群に「なってしまった」看護師は、現状から脱するため行動に移しましょう。以下では、燃え尽き症候群から回復するための対処法をまとめました。
看護師が燃え尽き症候群から回復するには、休養の時間を確保することが重要です。仕事から意識をできるだけ離し、睡眠時間や心身を休める時間を生活で多めに取り入れるようにします。退勤後に休むだけでは疲労やストレスが解消されない場合は、休職を検討するのも手です。
「燃え尽き症候群が治るまで休職したい」「回復に時間がかかりそう」という場合は、カウンセラーや医者といった専門家への相談が効果的。燃え尽き症候群が行き過ぎると精神的な病気につながる恐れもあるため、早期の相談が求められます。専門家から実践的なアドバイスを受け取れば、心身の回復がしやすくなるでしょう。
現職で燃え尽き症候群になってしまった看護師は、無理のない働き方を叶えられる環境に転職するのもおすすめです。「患者さん対応が比較的少ない」「日勤のみで勤務できる」というように、自分にとって負担の少ない職場で働ければ、その後も燃え尽き症候群になるのを防ぎながら看護師として活躍できます。再び燃え尽き症候群になるのを避けるためにも、どのような職場なら働く意欲を保てられるかをよく考えるようにしましょう。
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この項では、燃え尽き症候群になってしまった看護師が、医療現場への転職を成功させた体験談をご紹介します。自分にとって働きやすい職場を探すための参考にしてみてください。
一般病院の急性期で4年間努力してきたGさんは、ある日を境に燃え尽き症候群になってしまったそうです。はじめはボーっとしたり仕事の日に起きられなくなったりしていましたが、次第に身体のだるさが消えなくなり退職。その後は派遣看護師として働いていましたが、任期満了で転職を迫られてレバウェル看護へ相談してくださいました。
しかし、「仕事先に求める希望は何もない」というGさん。アドバイザーは「Gさんにもう一度仕事の充実感をおぼえてほしい」と感じ、要望を引き出すための提案を行いました。
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燃え尽き症候群の看護師はどう転職する?興味のある分野を見つける方法とは
脳外科で3年勤めてきたKさんは、ハードな業務に疲れてしまい退職。しばらく休養したのち、常勤看護師として勤務するためにレバウェル看護へ相談されました。
しかし、Kさんは休養が不足していそうなご様子で、元気のないまま無理をして働こうとされていました。アドバイザーはKさんの心身を気遣いながら、サポートできることはないか伺いました。
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バーンアウトに気づかず始めた転職活動…迷いや不安を話すことの大切さとは
ここでは、看護師が燃え尽き症候群について抱えるお悩みへ、Q&A形式でお答えしていきます。
「仕事がどうでも良いと思える」「心身の疲労を感じている」「睡眠が取れない」などの状態になると、燃え尽き症候群の前兆かもしれません。少しでも心身に異変を感じたら、安静にしたり好きなことをして過ごしたりし、状態を悪化させないようにしましょう。燃え尽き症候群になってしまった場合は、本記事の「看護師が燃え尽き症候群から回復するには」を参考に対処法を試してみてください。
新型コロナウイルス感染症の患者さん対応で疲弊してしまった看護師は、無理せずに休むことが大事です。燃え尽き症候群を自覚したまま働き続けてしまうと、看護現場に嫌気が差してしまう可能性もあります。いまの仕事で1人あたりの負担が大きいと感じるなら、協力して働ける環境に転職するのも手です。
看護師の燃え尽き症候群とは、業務に対するやる気を見失い、モチベーションを維持できない状態にあることを指します。患者さん対応にエネルギーを使い果たしてしまったり、時間外労働が長引いたりすると、燃え尽き症候群になりやすいでしょう。看護業務にしっかりと向き合っている人ほど疲労やストレスを抱えてしまうため、日頃から対処法に取り組んで燃え尽き症候群を防ぐことが重要です。万が一燃え尽き症候群になってしまった場合は、休養の時間を確保したり、働き方を変えたりする必要があります。
「このままでは燃え尽き症候群になりそう」「もう少しゆとりのある勤務がしたい」という希望のある看護師は、転職を検討するのも手です。
看護師の転職に特化した「レバウェル看護」を活用すれば、現在職場で抱えているお悩みを相談できます。どのようなポイントを改善したいのかを話し合ったうえで、転職の方向性を固めることが可能です。「自分で求人を探す気力がない」という方も、アドバイザーが幅広い選択肢のなかから、あなたの希望に寄り添った求人をご提案いたします。
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