アンガーマネジメントとは?看護師の怒りの原因と感情のコントロール方法も

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「仕事中に怒ってばかりいる自分をどうにかしたい」という看護師もいるかもしれません。アンガーマネジメントは、怒りやストレスを上手にコントロールするための方法で、身に付けておけば感情に振り回されることが少なくなるでしょう。本記事では、アンガーマネジメントのメリットや実践のコツなどをまとめました。現場で後輩指導に悩んでいるという方は、叱り方のポイントも解説していますので、参考にしてみてください。

※1※2 調査方法:インターネット調査/調査期間:2024年2月7日~2月13日/調査概要:「看護師転職サイト」を対象としたユーザー満足度調査/調査対象:男女、全国、看護師・准看護師資格保有者かつ対象看護師転職サイト利用経験者、20~29歳 107s(※1)、20~34歳 175s(※2)/調査実施:株式会社エクスクリエ/比較対象サービス:「看護師転職サイト」主要10サービス(専用サイトのあるサービスのみ・求人結果の表示ページは除く)

目次

看護師に必要とされる「アンガーマネジメント」とは

アンガーマネジメントとは、怒りや感情をコントロールするための方法です。
時間に追われながら膨大な業務量をこなす看護師は、人命にかかわる判断をその都度しなければなりません。過酷な環境下で、迅速かつ適切な判断をするには、感情に左右されない精神的な強さが必要です。アンガーマネジメントは、自分の感情に振り回されずに働くためにも身に付けておきたいスキルだといえるでしょう。

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看護師が仕事で怒りやストレス感じやすい原因

曽根まなみ氏らの「臨床現場における看護師の怒りが発生する場面とその対処方法に関する実態調査」によると「看護業務中に怒りを覚えた経験がある看護師」は100%という結果になっており、怒りによって以下のような影響を受けたと回答しています。

怒りによって受けた影響割合
怒りにより業務へ支障をきたした73.7%
患者に対し怒りに身を任せた行動を取ったことがある39.5%
同僚に対し怒りに身を任せた行動を取ったことがある34.2%

引用:曽根まなみ氏、松田望日子氏、古川絢也香氏、大塚亮介氏、 赤坂茉美氏、小林留加氏、山本容子氏 「臨床現場における看護師の怒りが発生する場面と その対処方法に関する実態調査」『京都府立医科大学附属病院看護部 看護研究論文集』(2021年)

また、看護師が怒りを感じやすい原因には、以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • 患者さまからの心ない言葉や暴言を受けた
  • 先輩看護師や上司から理不尽な対応をされた
  • ミスばかりする後輩看護師への苛立ちが我慢できない
  • 医師から高圧的な態度や無理な要求をされる

上記はあくまで例です。人によって怒りの許容範囲も違うため、場合によってはさほどストレスに感じない看護師もいるかもしれません。

出典
曽根まなみ氏、松田望日子氏、古川絢也香氏、大塚亮介氏、 赤坂茉美氏、小林留加氏、山本容子氏 「臨床現場における看護師の怒りが発生する場面と その対処方法に関する実態調査」『京都府立医科大学附属病院看護部 看護研究論文集』(2021年)(2025年2月20日参照)

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感情をコントロールできない看護師に起こり得るデメリット

ここでは、看護師が自分の感情をコントロールできないことで生じる可能性のあるデメリットを解説します。

患者さまへのケアに支障が出る可能性がある

怒りが制御できないことで、患者さまへのケアに支障をきたす場合があります。ダメだと分かっているのに患者さまに冷たい態度を取ってしまったという看護師もいるでしょう。
なかには看護師の対応に患者さまが激怒し、クレームに繋がるケースも。後で冷静になったときに「なんであんな態度を取ってしまったんだろう…」と後悔する看護師も多いはずです。

視野が狭くなり仕事のミスをしやすくなる

怒っているとき、普段は起こさないようなミスをしてしまったという看護師は多いでしょう。感情的になっているときは、周りが見えにくくなりがちです。視野が狭くなると冷静な判断ができないため、仕事のミスも起きやすくなります。失敗が続くと仕事へのモチベーションや自己肯定感の低下など、負の連鎖に陥る場合もあるでしょう。

ほかの看護師との関係悪化に繋がる場合もある

人命に関わる医療現場で、怒ること自体は珍しいことではありません。緊張感を持たせたり、真剣さを伝えたりしたいときには、怒ることが効果的な場合もあります。
しかし、相手を萎縮させてしまう怒り方や不必要に怒ってしまう人は、周りから避けられてしまうことも。相手と良好な関係を保ちながら自分の気持ちを伝えるためにも、自分の怒り方が適切かどうか一度振り返ってみると良いでしょう。

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看護師がアンガーマネジメントを身に付けるメリット

看護師がアンガーマネジメントを身に付けておくことは、仕事と日常生活のどちらにもメリットがあります。以下で詳しく見ていきましょう。

状況や感情に左右されず冷静な判断ができる

緊急性の高い判断を求められることが多い看護師にとって、冷静な判断力は必要不可欠です。アンガーマネジメントを身に付ければ、物事を判断するときに感情に流されにくくなります。判断スピードも上がるため、業務の効率アップにも繋がるでしょう。

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後輩看護師や周りのスタッフからの印象アップに繋がりやすい

気持ちを自己コントロールできれば、周りからの印象アップや人間関係の改善に役立つでしょう。理性的な人として評価され、スタッフからの信頼を得られやすくなります。働きやすい職場環境作りのためにも、アンガーマネジメントの方法を知ることが大切です。

仕事以外のストレスや怒りを感じたときにも活用できる

怒りを感じる場面は、仕事以外でも多々あるでしょう。アンガーマネジメントは、私生活における感情コントロールにも役立ちます。
勤務時間外も仕事のことを考えてしまうという看護師は、悩む時間が減ることで、よりプライベートの充実が図れるかもしれません。

自分の感情と上手く付き合うためのアンガーマネジメントのコツ

ここでは、看護師のアンガーマネジメントのコツを解説します。実践できそうなものから試してみると良いかもしれません。

自分の怒りの傾向を分析する

まずは、自分の怒りの性質を知ることが必要です。たとえば、物事の大小に関わらず怒りのスイッチがすぐ入ってしまう人は、「まあいいか」という思考になりにくいため、怒りの許容範囲や基準を決めることが大切です。
日本アンガーマネジメント協会」では、アンガーマネジメント診断で自分の怒りタイプが知れるため、興味のある方はチェックしてみると良いでしょう。

出典
日本アンガーマネジメント協会「無料アンガーマネジメント診断」(2025年2月20日参照)

衝動的な発言を防ぐために「6秒ルール」を意識する

感情が爆発しそうになったら、言いたい気持ちをグッと堪えて6秒数えてみるのも手です。怒りの感情を消すことは難しいですが、一呼吸置くことで衝動的な発言を抑えられるかもしれません。いつも怒りに任せて思っていないことまで言って後悔するという看護師は、6秒ルールを意識してみてください。

怒りが収まらないときは相手やその場から離れる

怒りを鎮めるには、怒りの対象から物理的な距離を取る方法も効果的です。その場から離れ、怒りのピークが過ぎるのを待ちます。一人になれるところで深呼吸をしたり、コーヒーを飲んだりするのも良いでしょう。気持ちが落ち着いてから考え直してみることで、解決の糸口が見えてくるかもしれません。

怒りをため込まないよう自分なりのストレス発散方法を持つ

仕事で感じたストレスは、蓄積しないようにすることが大切です。スポーツで汗を流したり、温泉でリラックスしたりなど、自分なりの方法で気持ちをリセットすると良いでしょう。好きな物を食べながら映画を見たり、友人に話を聞いてもらったりするのもおすすめです。

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状況の改善が難しいときは転職も視野に入れる

前述した方法を実践したり、職場に相談したりしても状況が改善されない場合は、転職を検討してみても良いでしょう。怒りを感じ続けながら働けば、気持ちもすり減ってしまいます。
自分の経験やスキルを活かして転職した方が、問題が早く解決する場合も。すぐに行動に移さなくても、転職という選択肢を持っておくだけで心に余裕が生まれる場合もあります。

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後輩看護師へ効果的に指摘する5つのコツ

後輩への指導方法に悩む看護師も少なくありません。ここでは、後輩看護師への効果的な指摘のコツを5つご紹介します。

1.叱るときのタイミングや場所に注意する

叱るときは、お互いの記憶が鮮明なうちに伝えることが必要です。ただし、患者さまやほかの看護師がいる前で怒ってしまうと、相手の自尊心を傷つける恐れがあります。周りに見られているという恥ずかしさから、言いたいことがあっても言えず、一方的な指導になってしまう可能性も。
後輩看護師の成長を考えて怒るならば、場所に配慮することも大切だといえるでしょう。

2.伝えたいことは自分を主語にする

叱るときには、少し言い方を工夫してみるのも良い方法です。「Iメッセージ」を用いて伝えれば、ネガティブなことも相手に不快感なく伝えられるでしょう。
たとえば「もっと早く報告して!」ではなく「もっと早く報告してほしかった」と自分を主語にして伝えることで、自分の気持ちもしっかり伝えつつ、強要しない伝え方が可能です。
ソフトな印象になるので相手も受け止めやすく、指摘するときの手法として効果的だといえるでしょう。

3.ほかの看護師と比較するような言い方はしない

早く成長してほしい気持ちから、ほかの同期の看護師を例に挙げてしまうこともあるかもしれません。しかし、ほかの看護師と比較するような言い方はできるだけ避けましょう。他人との比較は、焦りや自信を失くす原因となり、ミスに繋がる場合もあります。

4.具体的な改善策まで伝えて相手の気づきを促す

「同じミスがないよう次から気を付けて」「もっと効率的にして」など、抽象的な叱り方だと、相手が問題点を理解しにくくなります。後輩看護師の成長を促すには、自分自身で問題点や改善策を考えてもらうことも大切ですが、間違った行動を取ってほしくないのなら、指導者からの具体的なアドバイスも伝えることが必要です。

5.相手を萎縮させない程度に感情表出する

感情も織り交ぜて伝えた方が、相手にとって良い場合もあります。淡々と怒るより言葉や感情に強弱があった方が「これは特に注意した方が良いことなんだ」と、重要度がより伝わりやすいでしょう。ただし、感情表現は相手が萎縮しない程度にとどめておきましょう。

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レバウェル看護への相談で指導方法を見つめ直した看護師の例

新人の指導係を任されるようになった看護師3年目のMさん。しかし、新人のミスが起こるたびに自分が怒られるようになってしまい、出勤することが億劫になってしまいました。「転職すれば、そこでは新人になれますよね?」と転職を希望するMさんですが、アドバイザーは今転職してもMさんのためにはならないと判断します。そこで、アドバイザーはMさんの話を伺いながらある提案をしました。

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看護師のアンガーマネジメントに関する質問

ここでは、看護師のアンガーマネジメントに関する質問を、Q&A形式でお答えしていきます。

アンガーマネジメントに関する研修は開催されていますか?

アンガーマネジメントに関する研修は「日本看護協会」でも開催されています。研修日程は、各都道府県ごとに異なるため、Webサイトからチェックしてみると良いでしょう。民間企業が開催しているセミナーなどもあり、通信講座やオンライン開催など形式もそれぞれです。さまざまなセミナーから自分に合ったものを選んでみると良いでしょう。

精神科看護師の感情コントロールの重要性は?

患者さまのメンタルケアが重要視される精神科看護では、看護師自身のメンタルが安定していることも大切です。しかし、精神疾患を持つ患者さまの言動や行動に影響を受ける場面も多いでしょう。看護師の感情が巻き込まれるのを防ぐためにも、感情コントロールが重要です。

まとめ

怒りや気持ちを自己コントロールするためのアンガーマネジメントは、医療現場で働く看護師にとって重要なスキルだといえます。怒りが抑えられそうにない場合は、時間や距離をおいて気持ちを落ち着かせる時間を取るのが効果的だといえるでしょう。
それでも状況が改善せず仕事に支障をきたす場合には、転職を視野に入れるのも選択肢の一つです。

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この記事を書いた人
「レバウェル看護」編集部
「レバウェル看護」は累計利用者数47万人(※)を超える看護師専門の転職支援サービス。 編集部の制作体制には看護師経験者や現役看護師を交え、これまでに1,000記事以上(※)を執筆。看護師にとっての悩み・不安・疑問を一番に相談する"相談窓口"になることを目指し、医療・介護の現場で尽力している方々をサポートするためのコンテンツを発信中。 (※)2023年6月時点
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