病院で働く以上、看護師と医者はセットのようなもの。
看護師たるもの、いろんなタイプの先生とうまく仕事をしていくことが大事。
だけど実際働いてると、「なんだこの医者は!!」って思うめんどくさい先生って結構いるのよね。
今回は、現役ナースのわたしが体験した「めんどくさい医者」とその対応方法を紹介。
ナースの皆さん、先生を理解して、もっとよい看護を提供していきましょう♪
看護師は医師の指示に基づいて医療行為を行うのが基本。
だけど、看護師をしていると必ず出くわす「医師指示が適当」な先生。
「え、おしっこ出てないって?ラシックスいっといて」
え、ちょっと、いやラシックス何CC?何アンプル?って聞く前に電話切れてる。
「血圧高いって?ニカルジピン始めといて」
って言ってさっそうと立ち去る先生。
ちょ、時間何ccからはじめて、血圧がどれくらいまで下がったら減量したらいいの?
ちょっと先生ー!
忙しいのか、「声をかけるなよ」、っていう表情満載。
指示を出してくれてはいるんだけど、いやその情報だけでは看護師は医師指示を施行できないのよって思うような指示しか出さない先生。
いるんだよねー。
医者はみんな忙しいから、先生自身指示を出さなきゃっていうことはわかってくれてはいるんだろうけど、看護師が実際に施行できないような、あいまいな指示を出す先生も多い。
でも、もう一歩具体的な指示がほしいのが看護師。
医師指示が適当な先生には「こっちから指示を提案」
医師指示を明確に出さない先生は、忙しさに飲まれてしまう先生。
頭では看護師が動けるような指示を出さないとって思ってくれているはずなんだけど、忙しすぎてそこまで気が回らない。
でも具体的な医師指示がないと動けないのが看護師。
そういう先生のときは、医師指示の提案をこちらから出したりします。
「○〇さん血圧200超えてるので、ニカルジピン時間2㏄からはじめていいですか?あと、180切ったら1㏄ずつ減量でいいですか?」
とか。
そこまで看護師から提案しておけば、
忙しい先生はあと「うん、それでいい」というだけ。
緊急の指示がいるときでも、準備ができる。
それで医師指示が成立するので、看護師も医師指示に従って薬剤を施行できるよね。
先生の忙しさをくみ取ってあげるのも看護師の仕事なのかもしれない。
外科の体育会系に多いかなーと思うんだけど、時々います。
DVなんですか?っていうくらい怒鳴り散らかす医者。
警察いたらたぶん逮捕されるんじゃないかっていうぐらい、威圧的・高圧的な医者もなかにはいる。
医療現場ってささいな言い間違いや聞き手の受け取り方、すれ違いで、うまく連携がとれなかったりすることもある。誰が悪いっていうわけでもない問題が起こることがあります。
普通は「今度からお互い気をつけようね」で終わる話なんだけど、気性の荒い先生にこういうことが起こると、「自分が悪くなくて周りが悪い」って思ってるのか、周りにキレちらかすことがある。
ナースステーションから外に丸聞こえで怒鳴るのは普通で、怒鳴るだけじゃなくて、看護師にはさみやメスを投げる先生もいたとかいないとか。
もう普通に暴力だよね。
内心どんな生い立ちだったらそんな感情失禁になるんだよ、って突っ込みたくもなりますが。
そういう先生にかかわって怖がりすぎても仕事にならないし、ヒートアップして言い返しても解決にはならないんだよね。
ひどすぎるときは上司に相談。
しっかり証拠残しもぬかりなく。
一般論だけど、怒り散らかしているひとはまず自分が正しいと思っているので、おなじテンションで言い返すのはNGです。
仮に看護師が悪くなくても、いったん相手の言い分をしっかり聞きましょう。
医療業界って怖い先生がいることや、医者がエラい、みたいな空気が当たり前で、こういう怒鳴る系の先生が普通にスルーされてるような雰囲気あるけど、威圧的に怒鳴り散らかすとか立派な「パワハラ」だし、まず上司を取り込んだ周知徹底が大事だと思います。
わたしはこういう先生に出くわした時、先生がキレだした経緯と、自分がしっかり対応したことは証拠を残しといて、上司に相談しています。あまりにひどいときは、師長から外科部長のトップに相談してもらい、直接キレる系の先生に指導してもらったこともある。
暴力的な人格の人には、真向から対応するより違う角度から違う立場の人に対応してもらうのもひとつの手だと思うんですよね。売り言葉に買い言葉をしているとただの喧嘩にしかすぎないし、興奮している相手だからこそ、こっちは冷静に対応するのが吉だと思うので。
患者に興味がない、話を聞かない、聞く気がない。
なんといえばいいのか。
ひとことで言えば、「やる気ない先生」。
患者をぜんぜん見に来ない。
いやあんた主治医だろうよ。
あんたがみないで、誰がみるのよ。
患者の状態を報告しても上の空。
え、ていうかそもそも患者治す気あるの???
患者の要望を伝えてもスルー。
患者家族が病状説明を希望、その旨伝えたら
「病状説明とかしなくていいでしょ。退院なんだし」って。
もうお前なにしに病院きてるねん。
めんどくさい先生のタイプのなかで、わたしが一番嫌いなタイプの先生。
患者さんに興味がない。
ひどい先生は1週間以上患者のところへまともに訪床してない先生もいたの。治療の方向性を考えることも、患者家族と話をすることもなく、
患者をほったらかしにしている先生。
こういう先生は一番ややこしくて、患者さんも家族さんもかわいそうだし、だからって看護師はがっつり治療や退院後の方向性を誘導する権利がないから、すごくもどかしい状態になる。
治療の主体は医者。その医者にやる気や興味がない場合、もうどうしようもないのよね。
報告した証拠はすべて看護記録へ。逐一師長にも報告
こういう先生の患者さんは、先生と患者、家族がうまくコミュニケーションをとれてないことが多いし、医者―患者間で信頼関係もできてないことが多い。先生が治療も積極的じゃないので、状態が悪くなることもありえるし、大きなトラブルに発展することも考えられる。
看護師としては、すごく要注意なタイプの先生。
自分が先生に報告したことや相談したことは必ず看護記録に残したり、申し送りでみんなに伝える等、「自分がちゃんと対応した」ことを残しておくことが大事。
あと、自分で解決できるもんでもないから、やっぱりこれも人を動かすべきと思って対応してます。わたしは師長に報告して、上から指導してもらうようにしてた。
トラブルの原因になりそうな先生は、ひとりの看護師だけで対応しない。
上司や周囲のひとに協力してもらってしかるべき対応をとるのがベターじゃないでしょうか。
それでも一緒に仕事をするんだから
めんどくさい先生の立場や性格も理解してあげて。
とにかく大切なのは「チームワーク」。
めんどくさい先生ってどこにでもいる。
先生の対応の大変さは、看護師にとって切っても切れない永遠のテーマ。
でも看護師だって人間だもの。医者に本当に腹が立って、怒り狂うときもある。
でもそんなときこそ冷静になりましょう。
医療の主体は患者。
患者にとって一番どうすることがいいのかを考えたら、おのずと答えは出てくるもので。医者を患者にとって一番いい方向へ誘導するのも看護師の仕事なのかもしれない。
良い看護を提供するためには、どんなめんどくさい先生でも、うまくやっていくことが大事。
そのためには先生の個性を知らないといけないし、先生に応じた対応を考えていかないといけない。
医者ってやっぱりストレスが多くて、志が高くないとやっていけない仕事だから、ちょっと変わっている人は多い。
だけど、わたしたち看護師にはできないような
努力や責任を負って、医療を担ってくれているのはまぎれもなく先生たち。
腹のうちでは「めんどくせーなこいつ」と思いつつ、
先生に理解や感謝の気持ちを少しでも持てないと、
良いチームワークってできないと思うんですよね。
めんどくさい先生こそ、
その先生の立場ならではのプレッシャーや、
性格をちょっと理解してあげて。
明日も素敵なスマイルで先生に対応しましょう♪
〈編集部より〉
「こんな医者ほんとにいるんだ?!」
と思いながら編集しました。
ナースの皆さんは業務の辛さだけでなく、こんな苦労(心労?)もあるんですね。
『ナースときどき女子』編集部の看護師からは、
「とにかく指示がテキトーなドクターが何よりも困るし、どうにかしてほしい。
極端な話、指示をちゃんと的確かつ時間内に出してくれるなら、性格悪くてもヒステリックでもまぁ許せる!
夕方にふらっと来て変な指示出されると残業確定なので、殺意すら覚えることもw」
だそうです。
ナースのストレスって、結構ドクターによるところ多いんですね。
では、このコラムをお読みのドクター!(もしいたら)
看護師はがっちり協力体制です!
医師もぜひ看護師にお気遣いを!
次回のコラムもお楽しみに。
マリアンナさんの公式ブログもぜひ読んでみてくださいね。
〈マリアンナさん公式ブログ『看護師になったシングルマザーのブログ』〉
https://nurse-singlemother.jp/?page_id=11
【バックナンバー】
■ナースが物申す【第1回】マリアンナさんのプロフィールを紹介しています。
■ナースが物申す【第2回】~ナースの有給休暇義務化~
■ナースが物申す【第3回】~新人ナース時代を乗り越える~
■ナースが物申す【第4回】~子育て「小1の壁」~
■ナースが物申す【第5回】~児童虐待と向き合う~
■ナースが物申す【第6回】~お局様を大解剖~
■ナースが物申す【第7回】~看護師の老後と年金問題~
■ナースが物申す【第8回】~医療事故~
■ナースが物申す【第9回】~病院退職~
〈イラスト:Kaoll〉
https://kaoll0719.wixsite.com/illustrator

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