
「看護部長の年収はどれくらいもらえるの?」「年収の額によってはほかのキャリアも検討したい」とお悩みの看護師もいるでしょう。看護部長の平均年収はほかの看護師よりも高い傾向にありますが、人によっては業務量と収入が見合っていないと感じる場合もあります。
この記事では、看護部長の平均年収について詳しく解説。地域・施設・役職ごとの年収の傾向にも触れています。
公益社団法人日本看護協会「2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書(P.149)」によると、看護部長を含む管理職の平均年収は719万3,631円でした。なお、現在の平均給与や働く地域、経験年数などによって看護部長の年収は変動することを理解しておきましょう。
同資料によると、看護部長の平均給与は以下のようになっています。
| 役職 | 平均給与 |
| 看護部長 | 42万7,573円 |
| 副看護部長 | 40万5,373円 |
引用:「2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書」
管理職手当や賞与などを含めると、看護部長として受け取れる年収はさらに高くなるでしょう。
地域による看護部長の平均年収は、以下の表のような傾向になっています。平均年収の数値は、行政区分の基本給月額と管理職の賞与総額から算出しました。
| 行政区分 | 看護部長の平均年収 |
| 特別区(東京23区) | 746万1,720円 |
| 政令指定都市 | 690万3,852円 |
| 市 | 655万6,308円 |
| 町村 | 637万6,080円 |
引用:「2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書(P.68) / (P.147)」
このデータを参考にすると、看護部長の平均年収は特別区や政令指定都市が高い傾向にあることがわかります。看護部長に就いて年収アップを検討している人は、働く地域にも目を向けるのがポイントといえるでしょう。

施設による看護部長の平均年収は、以下のとおりです。
| 設置主体 | 看護部長の平均年収 |
| 公的医療機関 | 666万9,324円 |
| 社会保険関係団体 | 785万484円 |
| 医療法人・個人 | 653万5,644円 |
| 学校法人 | 739万6,800円 |
| 公益社団法人・公益財団法人 | 644万2,932円 |
引用:「2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書(P.68) / (P.147)」
上記の表を確認すると、看護部長の平均年収は社会保険関係団体が一番高く、次いで学校法人、公的医療機関の順となっています。専門性の高い分野ほど、看護部長の平均年収も上がると考えられるでしょう。
看護部長になると基本給が高くなり、管理職手当で受け取れる額も上がります。しかし、看護部長に就いたからといって、必ずしも大幅な年収アップを実現できるとは限りません。
看護部長はマネジメント業務が中心となるため、看護現場での夜勤の機会が減少します。その分夜勤手当を受け取れなくなる関係で、思うよりも年収が上がらなかったという看護部長もいるようです。
ここでは、看護師の役職における年収の違いを表にまとめました。
| 役職 | 平均年収 |
| 看護部長 | 663万5,508円 |
| 副看護部長 | 636万9,108円 |
| 看護師長 | 595万6,020円 |
| 副看護師長 | 571万5,216円 |
| 主任 | 543万348円 |
引用:「2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査報告書(P.68) / (P.147)」
看護部長は看護師長や主任よりも上の立場にあるため、ほかの役職と比較しても平均年収が高い傾向にあります。ただし、大規模な病院で勤めている主任と小規模な病院で活躍する看護部長では、前者の方が年収が高い場合もあるので注意が必要です。
看護部長の平均年収は、一般的な他職種の管理職と比較すると、低くなる場合があります。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況(7)役職別にみた賃金」によると、一般労働者における役職別の平均年収は以下のようになりました。
| 役職 | 平均年収 |
| 部長級 | 約693万円 |
| 課長級 | 約571万円 |
| 係長級 | 約441万円 |
引用:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況(7)役職別にみた賃金」
こちらの数値は、役職別の平均賃金を12カ月分に単純計算したものです。ここに各種手当や賞与が追加されると、看護部長の平均年収を上回る職種もあるといえるでしょう。
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看護部長は、業務計画の作成や病院の運営に関する業務、在籍する看護師のマネジメントなどの役割を担います。看護現場の意見を取り入れた質の高い計画書を作成し、病院の運営をサポートすることが看護部長の仕事です。運営側と現場側の考えを聞き、双方に不利益のないよう調整することも求められます。
看護部長として活躍すれば、ほかの看護師よりも高い年収を得られます。携われる業務範囲が広がり、職場の運営方針に意見を提案することが可能です。現場を経験したうえで自身の考えを反映できれば、これまでに抱えていた課題を解消できます。高い年収を確保しながら、看護現場に求められる提案ができることは、大きなやりがいにつながるでしょう。
看護部長の仕事は責任感が重く、マネジメントスキルの高さも求められます。職員の声に耳を傾け、より良い人間関係を構築しなければ、病院を運営する側の立場を保てません。看護現場の職員と運営側の意見が食い違う際は、両方の考えをよく聞き、最適な判断をすることが求められます。このように周囲をまとめる大変さから、業務の負担と収入が見合っていないと考える人もいるようです。
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看護部長になって年収アップを図るには、同じ職場で経験を積んだり、管理職に就ける環境へ転職したりする方法が挙げられます。それぞれのポイントをチェックしてみましょう。
同じ職場で看護部長として経験年数を積めば、着実に年収アップを図れます。看護部長の仕事は専門性が高いため、経験を重ねてスキルに磨きをかければ、相応の評価をしてもらえるでしょう。経験加算のある職場なら、業務に携わってきた分を見てもらえるので、モチベーションの維持にもつながります。
現在の職場でキャリアアップが難しいと感じる場合は、管理職に就ける環境に転職するのも手です。より良い待遇の職場に転職できれば、基本給や各種手当の額が上がり、充実した福利厚生も受けられます。キャリアアップしやすい制度が整備されていると、看護部長といった管理職も目指しやすいでしょう。
年収アップを目指して転職を希望する際は、病院の規模や立地、労働条件、キャリアアップ制度などの要素を確認することが重要です。
ここでは、看護部長の年収に関する質問をQ&A形式で回答いたします。
看護部長の年収は、看護師長より約68万円高い傾向にあります。医療・福祉業界で看護に関する仕事に携わりながら、年収アップをしたいと考えている方は、看護部長を目指すのがおすすめです。本記事の「看護師の役職による年収の比較」では、看護部長と看護師長の年収の違いをまとめているので、参考にしてみてください。
職場によっては、年収1,000万円に近づける可能性があります。看護部長と副院長を兼務したり、都心寄りで働いたりすれば、ある程度の年収を確保できるでしょう。看護師長として高い年収を目指す方法は、本記事の「看護部長になって年収をアップさせるには」にもまとめているので、ぜひご確認ください。
看護部長を含む管理職の平均年収は約719万円となっており、看護の仕事のなかでは比較的高い収入を得ることが可能です。特別区(東京23区)や政令指定都市で勤務したり、社会保険関係団体や公的医療機関といった専門性の高い分野で働いたりすれば、年収アップを図れるでしょう。看護部長はほかの看護師よりも高い年収を得られますが、現場側と運営側の板挟みになりやすく、業務の負担と給料が見合っていないと感じる人もいます。同じ職場で経験年数を重ねることや、管理職に就ける環境に転職するといった方法なら、看護部長としてさらなる年収アップを目指せるでしょう。
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