
「フライトナースに興味があるけど、どのように目指すのか分からない」という看護師の方もいるのではないでしょうか。フライトナースが働く現場は急病患者が多いため、一定の臨床経験を求められる場合が多いようです。この記事ではフライトナースになる方法や、持っていると良い資格や知識を解説します。また、フライトナースに向いている方の特徴もまとめました。ぜひチェックしてみてください。
フライトナースになるには、看護師として一定の経験を積んでドクターヘリを持つ病院へ転職する必要があります。厚生労働省の「ドクターヘリの安全な運用・運航のための基準(p.8)」によると、フライトナースには以下の要件を満たすことが望ましいとされています。
基本的には必須資格はないものの、救急医療の経験が求められる傾向にあるといえます。ただし勤務先の病院によって条件が異なるので、事前に確認しましょう。
ここでは、フライトナースになるまでの基本的な流れを解説します。「どのように目指せば良いのか詳しく知りたい」という方はご確認ください。
フライトナースになるには、一般的に看護師経験5年以上(うち救急看護師経験3年以上)が求められるようです。救急科の業務以外にも、集中治療室(ICU)や手術室といった部署での看護経験も役立つでしょう。フライトナースが働く現場では重症患者の対応が多く、命を左右することもあるため、急性期の看護経験が必要とされます。
フライトナースとして勤務するために取得しておくと良い資格は、以下のとおりです。
限られた時間や場所で急病患者や災害時の対応を行うフライトナースは、一般的な看護師とは異なる資格や知識が求められます。勉強するのに労力はかかりますが、休日や退勤後の時間を有効に使うことで、看護師として働きながら取得することも可能です。
フライトナースになるには、そもそもドクターヘリを保有する病院で働く必要があります。ドクターヘリは大規模な病院であれば必ずしも持っているわけではなく、厚生労働省の「ドクターヘリについて(p.2)」に記載されているように、特定の病院のみです。
救命看護が未経験の方は、まずは病院の救命センターや救命救急科などで経験を積みましょう。
フライトナースになるのに向いている人の特徴には、「医師の指示を早く理解できる」「救急看護以外の知識も積極的に学べる人」などが挙げられます。ほかの部署とは異なった役割もあるため、以下で適性を知っておきましょう。
フライトナースが働く現場は患者さまの命に関わることが多いため、スピーディに医師の指示を理解して、行動にうつせる人が向いています。ドクターヘリに乗る人数は限られているため、フライトナース一人あたりの業務責任も大きいでしょう。「自分に任された業務をこなすのに必要なことは何か」が初期段階で把握できると、患者さまの症状に合った看護がスムーズに行えるはずです。
重症患者が多い状況でも、慌てることなく冷静な判断ができる人は、フライトナースに適性があるといえます。フライトナースの役割は、緊急度を予測して医師の治療介助や点滴などといった処置を、搬送までに行うことです。また、搬送中も患者さまの状態が悪化した際は状況に応じたケアをする場合も。一刻を争う状況の中でも落ち着いて対応できる看護師は、フライトナースとして活躍できるでしょう。
フライトナースはさまざまな怪我や疾患などの症例を目にするため、幅広い看護スキルが求められます。そのため、内科や外科といった救急医療以外の看護知識や、医療器材の使用方法などを積極的に学べるような人は、フライトナースに向いているでしょう。普段の業務の中でも常にアンテナを張って多様な医療知識を身につけられる人は、どのような現場でも対応しやすいといえます。
フライトナースは、職種の垣根を越えて円滑なコミュニケーションがとれる人に向いています。フライトナースはフライトドクターや救急救命士、検査技師といった他職種と連携をとって仕事に取り組みます。協調性があり、目標を達成するために周囲と上手く協力できる看護師は、フライトナースとしての資質があるはずです。
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フライトナースの主な仕事は、災害や事故といった重症患者の多い現場での看護業務です。要請がないときは、基本的に勤務先の救命センターや救急科で看護師として働きます。以下でフライト要請がある日の仕事内容を詳しくまとめているので、ご確認ください。
身につける無線機やフライトスーツをはじめ、現場で使用する薬剤や医療機材、それらを入れるバッグなどを用意します。バッグに入れる基本的な道具は、以下のとおりです。
現場でスムーズに物品が出せるよう、バッグをメインとサブで分けて必要な物を入れたり、使用頻度の高い物はウエストポーチに入れたりする場合もあります。薬剤の量や中身などは、事前に管理しておくことも大切です。
要請を受けた際、患者さまの症状や緊急度などを確認してある程度状況を把握しておきます。到着したら現場にいる救急隊員から詳しく患者さまの状態を聞き、適宜バイタルサイン測定を実施。患者さまごとの重症度に応じ、どのような初期治療が必要か医師に指示を仰ぎます。
医師の指示を受け、患者さまの治療補助や処置を行います。早期治療は救命率や後遺症に関わってくるため、重要な業務です。フライトナースが対応する主な内容は、以下になります。
病院とは異なる環境の中、必要な道具をスピーディに用意し、患者さまの意識状況や体勢も考慮しながら治療にあたることが求められます。
現場で必要な治療が完了した後は、患者さまをドクターヘリに乗せて病院へ搬送します。パイロットに共有事項がある際も、詳細を伝えます。搬送中も医師やその他医療スタッフと連携をとりながら、患者さまの容態に変化がないか観察することが重要です。
バイタルサインや怪我の状態を注意深くチェックし、状況に応じて点滴や気管挿管といった処置を行います。
フライトナースが働く現場は事故や災害など緊迫した状況が多いため、患者さまご本人やご家族が不安にならないよう、精神面もサポートすることが求められます。特に重症者が多いときは、その場が騒然となってしまいがちです。慌てず冷静に状況を伝え、優しく声がけすることはフライトナースの大切な役割といえるでしょう。また、現場でさらに怪我などが発生しないように、安全面への注意も促します。
患者さまの搬送を終えたら、勤務先病院で活動した内容を記録します。まずは現場で行った対応した症例や処置内容、経過などをまとめます。また、使用した薬剤や点滴、医療器材も確認し在庫管理を実施。必要に応じてミーティングを開催し、現場の活動内容をもとに課題や改善点といった情報を他職種で共有し、次回の要請に活かします。
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フライトナースの仕事内容とは?魅力や取得しておきたい資格も紹介
ここでは、フライトナースとして働くメリットを紹介します。今後フライトナースとしてのキャリアを考えている方は、ぜひご確認ください。
フライトナースの現場は心停止やショック状態など重症者の対応が多く大変ですが、その分救命につながったときはやりがいを感じられます。また、チームで患者さまの命を助けられたという達成感も得られるでしょう。回復した患者さまやそのご家族から、感謝されることもあります。このようなやりがいは、救命医療に携わる看護師ならではといえます。
フライトナースという病院内で得られない経験は、普段の救命センターでの仕事にも活かせるはずです。救命医療の看護知識や技術が増え、普段の仕事にもより自信を持ってあたれるでしょう。急変対応や珍しい症例への処置など実践できる業務の幅が広がるため、看護師としてスキルアップにつながりますよ。
フライトナースになるには、「看護経験5年以上」「救急科の経験者」「業務に関わる資格の保有者」など一定の条件が必要とされやすいため、高給与を得やすいといえます。そもそもの基本給が高かったり、職務手当が支給されたりすることが関係しているでしょう。普段は病院の救命センターで勤務しているため、夜勤に入った際は手当も支給されます。
フライトナースならではのやりがいもある一方、重症者の対応をするため大変な点もあります。以下で詳しく解説しているので、内容を把握したうえで転職を検討しましょう。
先述したようにフライトナースが働く場所は重症度の高い患者さまが多く、「命を預かっている」というプレッシャーがあります。基本的に医師の指示で業務を行うものの、フライトナースには状況を瞬時に判断する力や、症状の変化を観察する力は求められるものです。落ち着かない状況の中、救命のために適切な処置を行わなければいけないという緊張感は常にあるでしょう。
出動要請があり向かう場所は、地震や天候悪化による災害、車両事故の現場など身動きがとりにくい環境といえます。フライトナースをはじめとする医療スタッフも負担のかかる体勢で治療することが多く、体力的にハードです。患者数が多いときは、限られた時間の中で次々にバイタルサイン測定や処置をする場合も。病院とは異なる雰囲気の中で動きも多いため、独特の疲労を感じるかもしれません。
どのような現場でも救命につなげられるよう、フライトナースは常に最新の救急医療について学ぶことが求められるでしょう。最新の医療機器の知識や使用方法、重症患者の処置、さまざまな症例などを学び続ける必要があります。院内外での研修や勉強会へ参加するだけではなく、ときには勤務時間外に救急医療の専門書を使って勉強することもあるでしょう。
フライトナースとして活躍することで、認定看護師や管理職に就くなどのキャリアアップを目指せます。「フライトナースとして長く勤務してキャリアを積みたい」とお考えの方は、以下をご一読ください。
フライトナースとしての経験を活かし、救命医療に関する認定看護師を目指す道もあります。認定看護師の中では、集中的な治療を要する患者さまへのケアに関する「クリティカルケア分野」が該当するでしょう。認定看護師の資格を取得することで、専門的な知識を身につけられるため、重症者の多い現場において質の高い看護を実践できます。高い看護技術が評価され、給与アップにもつながるかもしれません。
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フライトナースとして熟練したスキルを身につけた方は、新しいフライトナースの育成に携わる可能性もあるでしょう。業務経験や仕事への姿勢、人柄などが職場で評価されることで、教育者としてフライトナースを育てる側になることもあります。今後フライトナースを目指す看護師を支えられる、やりがいのある仕事です。「自身の経験を活かして救急医療に貢献したい」といった方に適しています。
フライトナースとしてのキャリアをもとに、病院の管理職になるという選択肢もあります。看護主任や看護師長といった管理職になるには、基本的には職場ごとの条件を満たす必要があります。病院によって「上位資格の取得者」「特定の分野での経験が◯年以上」など条件は異なるようです。救命救急センター以外にも、急性期の看護経験を活かしてICUや手術室の管理職として活躍するという道もあるでしょう。
ここではフライトナースを目指す方によくある質問をQ&A方式で紹介しています。
フライトナースになるには、基本的に大学卒・専門卒など学歴は関係ありません。学歴に関わらず目指すことは可能ですが、一定の臨床経験や資格が必要な場合が多く、看護師として幅広い看護知識や高い看護スキルが求められます。まずは現状でフライトナースになるには何が必要かを見極め、キャリアプランを明確にしましょう。
フライトナースは病院の救命センターで勤務し、フライト担当の日に要請があれば出動するのが基本です。また、病院内の人手や現場の状況によっては、緊急出動する可能性もあるでしょう。そのため、常に「今日出動するかもしれない」という意識を持ちながら、日常の業務に取り組みます。要請がきたらスムーズに現場へ向かえるよう、可能な範囲で準備しておくことも大切です。
厚生労働省の「ドクターヘリについて」に記載があるように、ドクターヘリを所有する病院は限られています。そのため、一般的な病棟やクリニックの求人と比べると、少なめといえます。さらに「フライトナース」という名称で求人が募集されていることは、少ないかもしれません。まずはドクターヘリを持つ病院の救命センターを見つけて、転職することをおすすめします。
フライトナースとは、ドクターヘリに乗り、出動要請のあった現場で活躍する看護師のことです。フライトナースになるには、一定の臨床経験や救急医療に関する資格などが求められます。重症患者の多い場所で看護にあたるため、「医師の指示を素早く読み取れる人」「冷静に状況を判断して行動がとれる人」がフライトナースに向いています。
今のキャリアでフライトナースを目指すべきか、適性があるか向いているか客観的に判断しにくいという方は、第三者のアドバイスを受けることをおすすめします。
看護業界に特化した転職エージェントの「レバウェル看護」では、実績のあるキャリアアドバイザーが、フライトナースの働き方や特徴などをお伝えできます。フライトナースを目指せる職場以外にも、適性やキャリアプランに沿った求人を紹介することも可能です。
「まだフライトナースになるか明確に決めたわけではない」という方も、転職相談や情報収集のみの利用もできますよ。きっと転職の幅を広げられるでしょう。
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