
看護師の中には、どの診療科が自分に合っているのか迷っている方もいるでしょう。診療科によって求められるスキルや経験は大きく異なるため、向き不向きを判断するのは簡単ではありません。
この記事では、各診療科の仕事内容や選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。診療科ごとに向いている人の特徴も紹介しますので、ぜひ自分にぴったりの科を見つけるための参考にしてください。
まず、看護師の診療科の選び方のポイントを3つご紹介します。
看護師の診療科選びにおいて最も重要なのは、自分がどのような看護師になりたいかを考えておくことです。
自分が目指す看護師像に近づくために必要なスキルが何であるのかを考え、それに沿った経験ができるのはどの診療科であるかという視点で考えると、自分に合った診療科を探す手助けになります。
看護師の働き先や働き方は多種多様です。
希望する診療科から仕事を選ぶのはもちろんですが、反対に希望する働き方から診療科を選ぶ手もあります。
病院なのかクリニックなのか、夜勤の有無、フルタイムなのか時短なのかなど、細かな勤務条件も含めて考えましょう。
看護師として成長するためには、自分の性格や特性をよく理解し、得意な点や不得意な点を認識する必要があります。
長所はより伸ばして短所を補えるように、そして短所は克服できるような診療科を選べるのが理想的です。
例えば、体力に自信がある人には、タフさがもとめられる救急系の部署や、介助などで体力を要する場面が多い脳神経系や精神科などの診療科が向いている可能性があります。
また、持ち前の精神力を活かしたい人は、救急や集中治療室などの重症患者さんを対象とする部署、緩和ケア病棟などで力を発揮できるでしょう。
仕事をテキパキとこなすタイプなのか、一つひとつの仕事をゆっくり考えながら進めたいのかによっても向いている診療科が異なるため、自分の考え方や性格を今一度振り返ってみましょう。
ここからは、下記に記載した看護師の診療科別の仕事内容と、向いている人の特徴について解説します。
診療科の他、「集中治療室」「手術室」といった配属先についても解説しているため、迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
内科は、手術療法以外の治療方法を対象とした診療科です。
内科といっても、呼吸器内科や神経内科、循環器内科、腎臓内科、膠原病科など、さらに細分化した種類に分かれていることも。
同じ「内科」であっても、それぞれの診療科によって仕事内容は大きく異なります。
病院の場合は入院が長期化しやすくリハビリを要する患者さんも多くいます。
クリニックの場合は定期的な通院や薬物の調整などを必要とすることが多く、こちらも長期的に関わっていく患者さんが多いのが特徴です。
内科では経過が長くなることも多いため、一人ひとりの患者さんと十分に関わりケアをしたい人、またアセスメント能力を鍛えたい人にもおすすめできます。
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外科では、主に手術療法を受ける人を治療の対象とします。
手術前には手術前オリエンテーションだけでなく不安への精神的なケアを、また手術後には全身状態の管理や疼痛コントロールといったケアを担います。
手術前後では全身状態が変化しやすく急性期となるため、迅速な判断力や対応力が必要です。
外科も内科と同じように、呼吸器外科や消化器外科、心臓血管外科や脳神経外科など、さらに細かく診療科が分けられていることが多いです。
一つひとつの業務をテキパキとさばく必要があるため全ての行動や判断に早さが求められます。
マルチタスクが得意な人や急性期看護を学びたい人は、外科系の診療科が向いているでしょう。
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小児科では、産まれたての新生児から思春期・青年期の患者さんまで、幅広い年齢の子どもを対象とします。
内科・外科を問わずさまざまな疾患を扱い、疾患は主に先天性疾患と後天性疾患に分けられます。
子どもだけでなく保護者や兄弟・姉妹を含めた家族看護が重要であるのも1つの特徴。
自分の症状や気持ちを上手く訴えられない子どもも多いため、看護師には観察力やアセスメント能力が求められます。
また、体が小さいゆえ、看護技術への難易度も上がります。
毎日子どもと向き合うため、この4つのなかでも特に「子どもが好き」は必須の条件であると考えましょう。
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整形外科では骨・筋疾患を対象とした手術療法や保存療法を行うため、看護師には周術期看護や疼痛コントロールなどの技術が求められます。
保存療法では、牽引や包帯法など他の診療科では行わない、特殊な看護技術も必要です。
また、ADLの向上や退院後の生活を見据えたリハビリへの支援も必要となることでしょう。
整形外科では、周術期看護から退院支援まで、幅広く学ぶことができます。
患者さんを入院から退院まで受け持つこともあるため、急性期・慢性期両方の看護を学びたい人には、整形外科が向いています。
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産婦人科・婦人科は、病院やクリニックによって1つの診療科となっていることもあれば別々になっていることもあり、注意が必要です。
産婦人科では、妊娠から出産にわたるまでのさまざまな支援や不妊治療などを扱い、助産師との連携が求められます。
一方婦人科は、子宮がんや卵巣がんなどの女性特有の悪性腫瘍や、子宮内膜症・子宮筋腫などの良性疾患を扱う科です。
産婦人科では人工妊娠中絶や死産、長きに渡る不妊治療など、シビアなシーンも経験します。
また婦人科では手術療法や抗がん剤治療を必要とする患者さんも少なくありません。
デリケートな治療内容であること、そしてなかには女性としての器官を失うことによるショックを受ける患者さんも多いため、精神面のケアも必須です。
産婦人科・婦人科の分野では、助産師や認定・専門看護師への転向などにより、努力次第でキャリアアップが望めます。
女性の思いに寄り添える、優しい人、精神面のきめ細やかなケアができる人におすすめです。
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うつ病や統合失調症など、あらゆる精神疾患を患った患者さんを対象とし、急性期から慢性期にわたるまで長期的に支援します。
病院(閉鎖病棟、開放病棟)、クリニック、就労支援施設など、働き先によって仕事内容が大きく異なるのも特徴の一つ。
病院では急性期の患者さんも対象とし、安全の確保のために隔離が必要になる患者さんも。ある程度の体力が求められます。
また日常生活援助や薬物療法を中心に、患者さんの生活を全般的に支援するのも精神科看護師の役割。
治療が難航することも少なくなく、不安や辛い症状と向き合う患者さんと関わります。
また採血や点滴、心電図など一般的な看護技術も経験できます。
精神的に落ち込んでいる患者さんも少なくないため、看護師自身のメンタルと患者さんの状態を切り離して考えられる人、オン・オフの切り替えが得意な人は精神科の看護師として働ける可能性が高いでしょう。
反対に、患者さんの気持ちや状況に自分のメンタルが引っ張られやすい人は、精神科で働くうちに心がしんどくなってしまう可能性があり、注意が必要です。
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眼科では、白内障や緑内障などの進行性疾患、近視など見え方の問題、また網膜剥離など重症な疾患など、眼科疾患のすべてを対象とします。
なかには失明してしまうような重症な病態も。
病院では手術看護を、またクリニックでは視力矯正や手術看護を経験します。
耳鼻咽喉科では、アレルギーや副鼻腔炎などの一般的な疾患から、めまい症、難聴、頭頚部腫瘍などまで幅広く対象とします。
クリニックには、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが来院するのも特徴の一つです。
手術療法が必要となるケースも少なくないため、周術期看護の経験が可能です。
病院では咽頭がんや喉頭がんなど耳鼻科系に発生する悪性腫瘍も対象とするため、がん看護や摂食・嚥下リハビリ看護などを学べます。
眼科や耳鼻科では、患者さんの多くが視力や聴力といった生活に密接する症状と関わる疾患を抱えているため、精神的なケアの面でも看護師の腕の見せどころです。
また、小さい規模の手術であればクリニックでも実施することがあるため、周術期看護を学びたい人にもおすすめです。
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救急科の看護師は、救急外来や救急救命センター、あるいは事故現場や災害現場など病院外の場所において、トリア―ジから初期治療といった重大な業務を担います。
重症度・緊急度の判断が患者さんの命に直結するため、判断力やアセスメント力の正確性と迅速性が求められます。
ハイレベルな看護技術・知識が求められるため、看護全般に自信がある人はぜひ救急科看護師を目指してみましょう。
また、精神力がある人も救急科看護師として活躍できるでしょう。
オン・オフの切り替えができる人、悲しい現場の次にもすぐに次の業務へ向き合える人は、救急科看護師として適応できるはずです。
美容皮膚科・美容外科では、対象となるのが「患者さん」ではなく「お客さま」である点が、他のあらゆる診療科と大きく異なる点です。
治療が必要な内科的・外科的疾患ではなく、より美しくなりたいと思っている人の美容医療を提供するため、自由診療制がとられています。
クリニックによっては看護師一人ひとりに対するノルマが設定されていることもあるため、注意が必要です。
美容クリニックでは命に直結する場面がほぼなく、夜勤もありません。
残業も少ない傾向にあるため、ワークライフバランスを整えたい人や、美容以外の診療科での看護師勤務に疲れてしまった人などに適しています。
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集中治療室では、さまざまな年代・疾患の患者さんを対象に集中治療を提供します。
気管挿管や人工呼吸管理、ECMOや補助人工心臓など、命に関わる医療行為や医療機器の使用があるのが特徴。
意識のない人や鎮静をかけている患者さんも多くいます。
観察力やアセスメント力はもちろんのこと、ME機器の操作やモニターの正しい解読、急変対応などが求められます。
重症患者さんを看護する経験は、その後他の診療科に異動しても必ず活かせる技術です。
看護力を全般的に底上げしたい人、強い精神力がある人は、集中治療室で活躍できる可能性があります。
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手術室看護師は、手術前・手術中・手術後の看護を行います。
手術室看護師と聞くと手術の直接・間接介助を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、手術前オリエンテーションや手術後訪問など、意識のある状態の患者さんと関わる場面も多くあることを理解しておきましょう。
手術室では次から次へと休みなく手術が続く場合もあるため、体力やタフさが必要です。
一日中立ちっぱなしのこともあることを覚悟しておきましょう。
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ここでは、できるだけ自分の希望に沿った形で配属してもらうために必要なことについて解説します。
なぜその診療科を希望するのかを明確にしましょう。
診療科を希望する理由は志望動機や面接などで聞かれる可能性が高く、説得力のある説明ができると採用してもらえる可能性が高まります。
また、診療科に配属されてからのキャリアビジョンまで考えられるのが理想的です。
その診療科でどのような経験をしたいのか、今後どのような看護師をめざしていきたいのかを自分の言葉で説明できるよう準備しましょう。
診療科を希望する理由を強く訴えるには、これまでに得たスキルや経験を通して学んだことなどをアピールすることも必要です。
今回、今までに配属していた診療科と全く異なる診療科を希望する場合であっても、これまでの経験やスキルを新しい診療科でどのように活用し応用できるのかを考えましょう。
希望する診療科があっていくら説得力のある理由を準備しても、必ずその診療科に配属してもらえるとは限りません。
その点を踏まえて、希望する診療科を専門としている病院やクリニックへの転職を考えるのも一つの選択肢にあがります。
例えば精神科であれば精神科病院や精神科・心療内科クリニック、小児科であればこども専門病院やこどもクリニックなどといった具合です。
特定の診療科への配属を希望して転職する場合には、転職エージェントへの登録をおすすめします。
転職エージェントは、ネット検索からでは得られない求人情報を把握しています。
過去の傾向からどのような診療科への希望が通りやすいのか、あるいはどの診療科から求人の募集が出ているのかなど、細かい情報をもとに転職への対策ができます。
ここでは、看護師の診療科の選び方に関してよくある質問を紹介します。
診療科ごとの仕事内容をきちんと理解し、自分の性格やスキルに合った科を選ぶことです。診療科によって求められるコミュニケーションスキルや経験は異なるため、得意な点や苦手な点を考慮するようにしましょう。また、周囲の人にアドバイスをもらうことも自分を客観視するのに役立ちます。この記事の「診療科別の仕事内容と向いている人の特徴」もぜひ参考にしてみてくださいね。
一般的には本人の希望や病院の方針、適性などを考慮して、話し合いの上で決まります。希望する診療科で働くためには、志望理由に説得力を持たせて、キャリアビジョンをしっかりと示すことが大切です。また、希望する診療科を専門としている病院やクリニックを選択肢に入れるのも良いでしょう。状況によっては希望が通らないこともありますが、どのような経験も将来のキャリアにおいて大きな財産となるはずです。
レバウェル看護公式Instagramのストーリーズで、「勤めてみたい科ある?」とのアンケートを取ったところ、精神科や産婦人科、小児科といった声が多く上がりました。とはいえ、診療科には多くの種類があるため、どの分野が自分に合うかは目指す看護師像によって異なります。興味を持てる分野を選ぶこともモチベーションの維持には重要なため、自分の性格を踏まえた上で選ぶようにしましょう。
今回は、看護師の診療科の選び方について解説しました。
自分に合った診療科を選び看護師人生を充実させるためには、自分の性格や特徴をよく理解し、スキルや経験を活かせる診療科を選ぶことをおすすめします。
とはいえ、本当に合う診療科を自分だけで探すのはなかなかに難しいもの。
レバウェル看護では、専門のアドバイザーが看護師の転職を全般的にサポートしています。
条件や経歴を詳しくヒアリングし、あなたに合った診療科を一緒に考えることが可能です。
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