
看護師のなかには「40代の転職は難しいのだろうか」と不安に思う方もいるでしょう。しかし、自分に合った職場に強みをアピールすれば、転職が叶う可能性は十分にあります。この記事では、40代の看護師が転職を叶えられる理由や40代が転職を希望する理由を解説。おすすめの職場や、納得のいく転職を実現するコツなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
40代の看護師が転職するのは、けっして難しくないといえます。一般的に、年齢が上がるにつれて転職の難易度は上がります。しかし、医療業界では、有資格者である看護師を求める職場も多く存在するでしょう。40代の看護師はその経験に応じて、基礎的な看護スキルだけでなく、後輩への指導力やケアに関する幅広い知見などが期待される年代です。看護師としての実務をこなす能力に加え、職場に馴染む柔軟性をアピールできれば、転職は十分可能といえます。目指すキャリアの方向性やライフプランとのバランスを探りながら、転職活動に臨みましょう。
日本看護協会の「2024(令和6)年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書(第3章応募・就職状況195p)」によると、応募者のうち、40代で就職した人の割合は20代・30代と同程度です。40代の求職者は全体の約3割を占めているので、40代での転職は珍しくないといえます。詳細については、以下の表をご覧ください。
| 年齢 | 求職者数 | 求職者の割合 | 応募者のうち施設に就職した割合 |
| 24歳以下 | 1,277人 | 1.9% | 51.2% |
| 25~29歳 | 4,736人 | 6.9% | 45.1% |
| 30~34歳 | 5,540人 | 8.1% | 48.5% |
| 35~39歳 | 6,059人 | 8.8% | 41.8% |
| 40~44歳 | 7,897人 | 11.5% | 50% |
| 45~49歳 | 9,618人 | 14% | 47.7% |
| 50~54歳 | 10,416人 | 15.2% | 46.9% |
| 55~59歳 | 9,678人 | 14.1% | 45.8% |
| 60歳以上 | 13,499人 | 19.6% | 57% |
引用:日本看護協会「2024(令和6)年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書(第3章応募・就職状況195p)」
※「不明」の項目を除く
ただし、どの年代の看護師であっても、採用されやすいのは長期的に働ける人材です。そのため、面接では「ここを最後の職場にしたい」という気持ちでアピールしましょう。
ここでは、40代看護師の転職が難しいケースとして「ブランク期間の長さ」「未経験の診療科への挑戦」を解説します。
ブランク期間が長年にわたると、転職が難しい可能性があります。特に、大規模な総合病院や専門性の高い職場では、最新の知識や技術を用いて患者さまを治療するため、長期間のブランクは「仕事についてこられるか」「看護技術が鈍っていないか」と思われる恐れも。体力やブランクの懸念を払拭するには、ブランク中の学びをアピールしましょう。
未経験の診療科に挑戦する際は、実務経験が少ないと即戦力になるか不安に思われる恐れも。全く経験のない分野への転職では、新しい環境や業務への馴染みやすさを心配される可能性があります。「同じ未経験の看護師なら年齢が若いほうが教育しやすく、人件費も抑えられる」と判断されるかもしれません。
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ここでは、40代看護師も転職を叶えられる理由として「看護師は求人倍率が高い傾向にある」「定年まで10年以上働ける」「即戦力として新人育成も任せられる」を解説します。
看護師は基本的に人手不足の傾向にあるため、多くの医療機関や施設が求人を出しています。日本看護協会が発表した「2024年度『ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析』結果(2p)」によると、看護師の求人倍率は2.51倍でした。
需要に対して供給が足りていない状況であることから、40代の看護師も転職しやすい傾向にあるといえます。
40代は定年まででも10年以上働ける年齢なので、腰を据えて長く働いてくれる看護師を求める病院にとって、歓迎したい人材といえます。子育てがひと段落ついた方もいるので、出産・育児のために退職する可能性が低いと捉えられるでしょう。
即戦力となる40代のベテラン看護師が有利な場合も多いといえるでしょう。人手不足の現場では新人看護師を一から育てる余裕がなく、採用しても「仕事についていけない」「忙し過ぎる」などの理由で早期退職してしまうリスクが懸念されます。新人の育成もできるベテラン看護師は、多くの病院で求められています。特に、40代の看護師は人生経験が豊富で安定した対人関係を築けることも多いため、チーム全体のサポートを期待される場合もあるでしょう。
ここでは、看護師が40代で転職を希望する主な背景を紹介しますので、参考にしてみてください。
厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況(p14)」によると、40代看護師の退職理由のうち、最も多いのが「子育て」で、8番目に多いのが「親族の健康・介護」です。家庭と仕事を両立させるために、日勤のみや時短勤務が可能な職場への転職を検討する方もいるでしょう。
「育児が落ち着いたので、時短からフルタイムに切り替えたい」と考える40代看護師もいます。子どもが成長すると育児の負担は減るものの、教育費用は増えていくことから、より多くの収入を得られる職場に転職を希望する方もいるでしょう。
日本看護協会の「2021年 看護職員実態調査」にある【統計表 8 年齢・現在の勤務形態】によると、40~49 歳の看護職員のうち、全体の87.8%がフルタイムの正規雇用職員です。40代の独身看護師も、定年後を見据えて収入アップが見込める職場に転職したいと考えることがあるようです。
あまり体力を必要としない職場で働きたいというのも、40代の看護師に見られる転職理由の一つでしょう。看護師は立ち仕事が多く、ときには患者さまの体を支えて移動の補助をすることも。年齢を重ねるとこれらの業務がきついと感じる場合もあるので、体の負担を減らせる職場に転職したいと思う方もいるでしょう。無理なく仕事を継続するため、日勤のみ・残業少なめの職場への転職を考える40代看護師もいます。
40代看護師の中には、知識や経験を活かしてスキルアップ・キャリアアップを目的に転職を検討する方も。十分な知識や経験が伴っている40代看護師は、看護師長や看護部長といった管理職候補としても転職できる可能性があります。転職先で専門的な資格の取得を目指したり、新先端の医療を学んだりすることも考えられるでしょう。現状からステップアップしたい看護師にとって、40代は転職するのに良い時期といえます。
ここでは、40代看護師におすすめの転職先を「プライベートとの両立」「キャリアアップ」「急変対応の少なさ」などに沿って紹介します。
プライベートと両立するなら、以下のような職場がおすすめです。
入院施設のないクリニックの多くは土曜の午後や日曜・祝日が休診日で、夜勤なしの働き方ができます。病院の外来も基本的に日勤のみで働ける職場。業務内容は診察の補助や注射・採血などの処置が中心で、患者さんへの指導も行います。療養型病院は病状が安定している患者さんが多いので、緊急対応や残業が少ない傾向に。企業看護師は企業のカレンダーに合わせた休日で基本的に土日祝が休めます。
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スキルアップやキャリアアップを目指して転職する40代の看護師には、総合病院がおすすめです。総合病院は診療科が多いため幅広い経験を積みやすく、専門性の高い医療を学ぶチャンスもあるでしょう。経験を積んだ40代の看護師は管理職になれる可能性もあるため、リーダーや師長として活躍したい人にも向いているといえます。
急変対応が少ない環境への転職を希望する方には、以下のような求人がおすすめです。
介護施設の仕事は、介助の補助がある場合があるものの、基本的には健康チェックが中心です。医療処置が少なく、急変対応も少ないのが特徴といえます。訪問看護は基本的に1人で行うため、自分のペースで仕事を進められます。夜間・休日のオンコール勤務がある職場も多い点には注意しましょう。健診・検診センターは予約制で残業が少ないので、体力的な負担が少ない職場です。採血スキルを求められる傾向にあるため、採血をする機会が多かった方が有利になりやすいといえます。
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ここでは、40代看護師が納得のいく転職を実現するためのコツをご紹介します。
40代看護師の転職では、ある程度条件に妥協が必要なことを踏まえると、納得のいく職場選びがしやすいでしょう。たとえば、求人に年齢制限が設けられている場合があるので、希望の職場に応募できないこともあります。ブランク期間の長さによっては即戦力とみなされず、前職より給料が下がる場合もあるでしょう。転職先のスタッフの年齢層が自分よりも若い可能性もあり、人間関係に馴染むのに努力が必要かもしれません。
経験やスキルが伴っている40代看護師であっても、50代になったときに希望の職場に転職できるとは限りません。40代で選んだ転職先が最後の職場になる場合もあるため、現在の状況だけでなく50代以降のことも考えて転職を検討しましょう。50代以降に無理なく働くために、譲れない条件とある程度妥協できる条件を洗い出してみてください。「夜勤がない」「自宅から通いやすい」「土日に休める」など、さまざまな希望条件を優先度に応じて並び替えていきましょう。
転職活動が長引くと気持ちの焦りからミスマッチを起こしやすいので、複数の求人を比較しましょう。「看護師として技術を磨きたい」「上位資格を取得したい」「看護主任・看護師長・看護部長」などの方は、認定看護師や専門看護師、助産師、ケアマネージャーなどの資格取得費用を補助している職場を選ぶのも一つ。
院内外の研修・勉強会や書籍購入時の助成金があるなど、スキルアップに役立つ制度が整った職場を選ぶのもおすすめです。条件の良い管理職求人は、一般公開されていない場合もあるので、看護師専門の転職サイトや転職エージェントに相談するのも手です。
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40代看護師が納得のいく転職を実現するには、40代の強みと弱みを理解して面接対策をしましょう。以下のように、弱みを補うように説明するのがおすすめです。
| 40代看護師が弱みと思われやすいこと | 強みとして伝える方法 |
| 柔軟性がないと思われやすい | 前職のやり方にとらわれず臨機応変に対応できることを示す |
| 体力・記憶力を不安視されやすい | 家庭との両立や体力に問題がないことを伝える |
40代看護師は経験豊富な反面、「新しい職場のやり方やルールになじめないのでは?」と不安視されないために、「前職のやり方にとらわれず臨機応変に対応できる」「転職先の仕事を謙虚に学びたい」という姿勢をアピールすることが大切。忙しい急性期病棟などへの転職では、採用担当者から「新しい業務にスムーズに取り組めるだろうか」と心配される可能性を払拭しましょう。
自分の得意なことや体力、体調面を考慮した選択であると伝えると誠実な印象を与えます。子育て中の方は、家族の協力がある点を伝えると安心してもらいやすいでしょう。「ブランクがある」「美容クリニックなど競争率の高い職場に応募したい」など、転職活動に不安がある方は、転職サイト・転職エージェントへの相談も検討してみてください。
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ここでは、40代を機にレバウェル看護を利用して転職した看護師の体験談を紹介します。
総合病院の外科系病棟とICUで12年間、大学病院の内科系病棟で6年間、正看護師として働いてきたNさん。バタバタと時間が過ぎていく中、40歳という年齢を目前にし、思い切って働き方を変えてみようと一大決心をすることに。「じっくりと患者さんに向き合って看護がしたい」との希望をキャリアアドバイザーに相談した結果、理想の看護ができるケアミックス病院へ転職することに成功しました。今では訪問看護に関わりたいという目標も生まれ、勉強に励んでいるそうです。
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40歳を目前に理想の看護ができる環境へ!妥協せずに選んだ転職先とは
訪問看護ステーションに11年勤務し、管理者を8年務めたAさんは、結婚・出産を機に引越しをしたため転職先を探していました。生後半年のお子さんの育児をしながら、家計のために日勤の正職員として働こうとしていたAさんは、希望条件に合う求人をなかなか見つけられませんでした。相談を受けたキャリアアドバイザーは、非常勤も視野に入れることを提案しましたが、収入が減る心配をされるAさん。
そこでキャリアアドバイザーは、子育てに理解があり、給与が高めの訪問看護ステーションにAさんの事情を伝えました。すると事業所はAさんの経歴を高く評価し、Aさんの希望が叶う非常勤の給与額を提示。Aさんはオンコールなしの非常勤職員として入職し、将来の管理者候補として活躍しています。
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結婚・出産・引越し・育児、生活の変化に合わせた働き方を実現させる方法
ここでは、転職に不安を抱える40代看護師によくある質問をQ&A形式で回答します。
40代で看護師を辞めて違う仕事に就くことは可能です。事務職やIT関連職のほか、コールセンター、サービス業、介護職などの選択肢があるでしょう。40代の看護師は、医療機関や医療・ヘルスケア関連の企業など、知識を活かせる職場で働けます。医療知識や他職種との調整力、ご高齢の患者さまと接した経験などを仕事に活かせるでしょう。
40代看護師が転職する際は、「離職率の多い職場を避ける」「過去の医療ミスの発生について確認する」などをしておくのがおすすめです。離職率の高さは、長時間労働や休日出勤の多さが原因である可能性があります。適切な医療を提供できていない職場の場合、人手不足で1人あたりの仕事量が多い職場かもしれません。
転職回数が多い40代看護師の方であっても、職場を変えることは可能です。転職回数の多さを、柔軟性や適応能力の高さとして伝えるのも手です。たとえば、「視野の広さを活かして、ケアミックス病院への転職を考えた」と言えば、説得力が生まれます。転職回数を点ではなく、一つのストーリーとしてつなげれば、キャリア形成に誠実で前向きな印象を与えられるはずです。
准看護師として仕事に従事する傍ら、将来的には、国家資格である看護師を目指すと、実務経験を積みながらスキルアップできます。場合によっては、国家資格の受験が終わるまでの間、勤務日数や勤務時間を柔軟に調整してくれる職場もあります。自身のライフスタイルや家族の状況に合わせて、無理なく看護師を目指す計画を立てるのがおすすめです。
40代看護師が転職するメリットには、「人生経験を活かせる」「専門職としてスキルをすぐに活かせる」などがあります。一方、40代看護師が転職するデメリットには、「以前の職場より給料が下がる場合があり、高給与を目指しにくい」「同期が若くてコミュニケーションに悩む」などがあるでしょう。
40代の看護師が転職するのは、それほど難しくないといえるでしょう。40代看護師も転職を叶えられる理由には、「看護師の求人倍率は高い傾向にある」「定年まで10年以上働ける」「即戦力として新人育成も任せられる」などがあります。
40代の看護師が転職を考える背景には、「育児や介護と両立したい」「フルタイムで収入を増やしたい」「残業や夜勤を減らしたい」などの理由があるようです。転職では、「50代以降の働き方も見据える」「複数の求人に応募する」「40代の強みと弱みを理解しておく」などのコツを押さえることで、納得のいく働き方を実現できるでしょう。
しかし、「1人では転職先の詳細が調べられない」「応募書類でアピールできるだろうか」「自分に合う働きなのか客観的に判断できない」といった不安もあるでしょう。そうした方はぜひレバウェル看護にご相談ください。
レバウェル看護では、キャリアアドバイザーがこれまでの経験の棚卸しから、応募書類、面接までを一貫してアドバイスいたします。自分で探すよりも、将来を見据えた長く働ける職場を見つけやすくなるでしょう。LINEやメールで求人情報を受け取れるので、在職中の方もお気軽にお問い合わせください。
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