主任看護師の役割とは?給与や目標設定時の注意点について解説

2020.8.29

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主任看護師がどのように目標設定を行っているか、具体的な役割は何かなど知らない人もいるでしょう。主任看護師の目標設定は、自分だけでなく周りの看護師のキャリアアップや職場環境の改善などを意識して行います。
このコラムでは、主任看護師の具体的な目標設定の仕方や給与面について紹介。主任看護師になるメリットやデメリットも解説しているので、参考にして業務に活かしましょう。







目次

看護師の管理職には何がある?

看護師の主な管理職は、「主任看護師」「看護師長」「看護部長」です。これらの役職に就くと、患者への看護だけでなく看護部全体の管理をする必要があります。また、看護部長が看護部のトップで全体のまとめ役です。ここでは、各管理職の役割について具体的に紹介するので、参考にしてください。

主任看護師

主任看護師は、看護師長の補佐や一般看護師の指導を行います。管理職に就きたい場合、一番最初に目指す役職です。また、看護師長や看護部長を目指している場合も主任看護師として経験を積む必要があります。

看護師長

看護師長は、看護師が所属する部署をまとめる立場であり、主任看護師を経て任命される場合が多いです。主に、病棟内の看護における目標設定や問題の解決を行います。また、病院の経営管理会議の参加や組織の運営などにも関わるため、主任看護師と比べ幅広い業務を行うのが特徴です。

看護部長

看護師が所属する部署の責任者が看護部長です。マネジメント業務が中心で、病棟内の看護の質を上げるための計画書の作成や人材採用の計画などを行います。看護部長は、看護師長の経験が最低でも5年必要で、高いマネジメント能力や企画力、病棟の運営に関する知識などを持つことが重要です。

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主任看護師の主な業務内容

各看護師の目標設定や看護師長のサポートなどは、主任看護師の大切な役割です。ここでは、主任看護師の業務内容について詳しく紹介します。

各看護師の目標設定

主任看護師は、看護部で働く看護師のための目標設定を行います。目標設定では、自分の看護スキルに関する内容のほか、周りの看護師が技術向上するための目標設定や、職場全体の改善に向けた目標などの設定も求められるでしょう。

各看護師の管理や指導

各看護師の管理や指導も、主任看護師の重要な役割です。病棟内の看護の質を上げるために、各看護師のサポートや看護技術の指導などを行います。また、看護師がミスを起こしてしまった際に、主任看護師が原因と改善策しっかり考えさせ、同じミスを起こさないよう意識させるのも重要です。主任看護師は、一人ひとりの看護師と向き合い成長のサポートを行います。

看護師長のサポート

主任看護師は、一般看護師だけでなく看護師長のサポートも行います。具体的には、病棟全体の様子を報告したり、看護師長から業務に関する相談を受けたりなどです。主任看護師は、常に看護師と患者の状況を把握しているため、看護師長から頼りにされるでしょう。病棟内の業務がスムーズに進むように、看護師長の支えになるのが大切です。

職場環境の改善や向上

看護師にとって働きやすい職場をつくるのはもちろん、患者がより安心できる環境を整えるのも主任看護師の役割です。また、主任看護師がシフト調整を行う場合もあります。その際は、スムーズに業務を進めるために病棟の状況を把握し、各看護師の能力を見極める必要があるでしょう。

主任看護師に必要な力

主任看護師は、判断力やマネジメント能力などが必要です。そのほかにも求められる能力が多数あるので、詳しく紹介します。

業務の実行能力

主任看護師は、病棟内の看護師のサポートにあたるため、人に指導できるレベルの看護知識や技術が身に付いているほか、スムーズに業務をこなす必要があります。自分の業務だけでなく、周りの状況をみながら指示を出せる人が主任看護師に任命されるため、10年以上の看護師経験を求められる場合が多いです。主任看護師は、各看護師の中心に立ちお手本となる行動を心がけましょう。

看護師への指導力

主任看護師にとって、看護師への指導力は欠かせません。一緒に働く看護師は、新人から経験年数の多いベテランまでと幅広いです。そのため、各看護師に合わせた指導の仕方や相手が嫌な気持ちにならないような伝え方を意識しなくてはなりません。また、看護師から業務に関する相談を受ける場合も。その際はできるだけ相手に寄り添い、解決するために何から始めると良いかや自分だったらどうするかなど、具体的な方法を伝えてあげられると良いでしょう。

状況に応じた判断力

主任看護師は、入院患者の受け入れを効率的に進めるために、退院状況を把握して病床の管理を行うベッドコントロールの役割も担います。ベッドコントロールは、緊急で入院する患者のベッドの用意や病棟内でのベッドの移動などを行うため、状況に応じた判断力が必要です。また、患者の病状により転出の際の労力が異なるため、主任看護師の適切な判断が求められます。

コミュニケーション能力

一般看護師の相談を受けたり、看護師長のサポートをしたりする主任看護師は、高いコミュニケーション能力が求められます。看護師長には病棟の状況の報告や相談、一般看護師には看護技術の指導など常に人と関わって業務を行うのが主任看護師の特徴です。また、ベッドコントロールを行う際は各病棟や医療相談室などとの連携も必要なため、幅広い職種の人と問題なくコミュニケーションが取れるようにしましょう。

マネジメント能力

主任看護師として業務を行うなかで、マネジメント能力は重要です。とくに、各看護師の目標設定を行う際は、高度なマネジメント能力を求められます。マネジメント能力が低いと、各看護師の特徴や長所・短所などが分からず、病棟全体の適切な目標を考えられません。日頃から、各看護師の状況を把握し管理できていれば、目標が明確になり看護師の成長に繋がるでしょう。

主任看護師が目標設定を行う際に意識する点

主任看護師が目標設定を行う際、看護師のスキルアップはもちろん病院の理念や方針も頭に入れながら考える必要があります。ここでは、目標設定を行う際に意識する点について紹介するので参考にしてください。

職場環境の改善

主任看護師は、看護師が働くうえで最も大切な職場環境をより良く改善する必要があります。看護師が職場に不満を抱えていると、患者へ険悪な雰囲気が伝わってしまう場合も。常に各看護師の意見や悩みに耳を傾け、職場環境の改善に向けた目標設定を行いましょう。

看護師のスキルアップ

目標設定を行う際は、看護師のスキルアップに繋がる目標を考えるのが重要です。そのために、看護師とコミュニケーションを積極的にとり、具体的にどの業務に苦戦しているか、どんな看護師を目指しているのかなどを把握します。そうすることで、看護師にとってスキルアップに繋がる目標を立てられるでしょう。

病院の理念や方針

自分が目指す看護師像が明確にあるのも良いですが、病院の理念や方針をもとに目標設定を行うのも大切です。また、理念や方針を深く理解していると、看護師に指導を行うときや何か相談されたときに統一性を持ってアドバイスができます。主任看護師として、ほかの看護師の模範になれるよう病院の指針をしっかり頭に入れておきましょう。

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主任看護師の給与

人事院「2019年(平成31年)職種別民間給与実態調査」によると、一般看護師の平均給与額は約36万円、看護師長の平均給与額は約43万円となっています。主任看護師は、一般看護師と看護師長の中間のため、金額も36万円~43万円の間と考えて良いでしょう。また、病院によって当直手当が付く場合もあります。当直とは、夜間の待機と緊急時の補佐を担当し、その後日勤業務をこなし合計で1.5日間働く勤務体制です。しかし、当直手当がない病院も珍しくありません。さらに、主任看護師は一般看護師よりも夜勤を担当する機会が少ないため、夜勤手当は期待できない可能性が高いでしょう。夜勤手当が少なくなり、一般看護師のときよりも給与が下がる場合もあります。

参考元
人事院
2019年(平成31年)職種別民間給与実態調査

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主任看護師になるメリット

主任看護師になると、一般看護師のときとは異なり病棟全体の看護業務に携われます。また、看護師を指導する側になるため、間近で成長を感じられやりがいに繋がるでしょう。ここでは、主任看護師になるメリットについて詳しく紹介します。

病棟全体の看護業務の改善に携われる

主任看護師は、病棟全体の看護業務や患者の状況を把握します。また、看護計画の確認や看護師に向けた委員会の内容の共有をするため、一般看護師のときと比べ業務の幅が広いです。病棟全体の看護業務の改善に携わると、看護師のキャリアアップの手助けにもなれるためやりがいを感じられるでしょう。

ほかの看護師の成長を感じられる

看護師の成長を感じられるのは、主任看護師にとって大きなメリットです。主任看護師は、看護師が設定した目標に対し、達成するための具体的な指導や支援を行います。そのため、看護師が自分で問題を解決し成長している姿をみると、自分のことのように嬉しくなるでしょう。

キャリアアップにつながる

主任看護師の経験を積むと、看護師長や看護部長へとキャリアアップできる可能性があります。看護師長や看護部長になると、病棟の運営や経営に関われるためより自分の目指す看護ができるようになるはずです。今後管理職に就きたいと考えている人は、まず管理職の最初の段階である主任看護師の話を受けてみましょう。

主任看護師になるデメリット

主任看護師になると、一般看護師よりも患者への看護業務が中心でなくなったり、夜勤手当が減ったりなど人によってはデメリットを感じる場合もあります。具体的なデメリットについて解説するので、参考にしてください。

夜勤手当が減る可能性がある

看護師は夜勤が多いイメージですが、主任看護師は一般看護師に比べ夜勤が少ないです。基本的に日勤の勤務が中心で、夜勤の回数は一般看護師の半分になる場合も。一般看護師のときよりも夜勤手当が減るため、デメリットと感じる人もいるでしょう。また、病院によっては主任看護師に対し役職手当を付け、残業手当をなくす場合があります。残業手当と夜勤手当がなくなると、給与が少なく不満に感じてしまう可能性があるため、主任看護師になる前に手当の内容を詳しく聞くのが大切です。

看護師長と現場との板挟みになる

主任看護師は、看護師長のサポートをしつつ一般看護師の意見を聞く必要があるため、双方の板挟みになり苦労する場合があります。また、看護主任よりも看護師長の方が立場が上であるため、看護師長が決めた案をそのまま一般看護師に伝えなくてはなりません。万が一、看護師長の考えを一般看護師に受け止めてもらえず不満に繋がっても、直接不満を受けるのは主任看護師です。常に一般看護師の悩みや相談を受けている主任看護師だからこそ、伝えづらく感じる場面があるでしょう。

現場での看護業務が中心ではなくなる

主任看護師になると、看護師の指導や職場環境の改善などの業務が中心になるため、一般看護師と比べ直接患者へ看護業務を行う機会が少ないです。そのため、患者の看護業務に専念したい人は主任看護師に就くのに抵抗があるでしょう。また、専門看護師や認定看護師を目指したい人が管理職に就くと、患者への看護業務よりもマネジメント業務が中心になるため、希望通りの働き方ができない可能性も。そのため、自分の目指すキャリアビジョンを明確にし主任看護師への出世を断るのも大切です。断っても出世を強要される場合は、自分の働きやすい職場へ転職するのも良いでしょう。

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