
特別支援学校を辞めたいと悩む看護師もいるでしょう。特別支援学校という特殊な環境では、保護者や仕事内容の課題を感じやすいようです。
この記事では、看護師が特別支援学校を辞めたい理由や退職に悩んだときの対処法を解説します。辞めるかどうかを迷っている段階の方は、特別支援学校から転職するメリットとデメリットも合わせてご一読いただくと、状況を解決する糸口を見つけられるかもしれません。
看護師が特別支援学校を辞めたい理由として、仕事の責任の重さに耐えられない、保護者や教員との関係性の難しさなどが挙げられます。ここでは、看護師が特別支援学校を辞めたくなる理由についてまとめました。
特別支援学校を辞めたくなる理由として、看護師に対する保護者からの要望の高さが挙げられます。特別支援学校の医療ケアで使用する資材や具体的な手順は、家庭の方法に合わせて行うのが一般的です。しかし、手順や物品を児童ごとに管理するのは、一定の大変さがあるでしょう。
保護者から自宅と全く同じ取り組み方を求められ、少しの違いがクレームにつながることもあるようです。
仕事への責任の重さに耐えられないのも、看護師が特別支援学校を辞めたくなる理由です。医師が常駐していない特別支援学校では、看護師個人にかかる医療的判断へのプレッシャーが大きいといえます。医療依存度の高い児童へのケアや複雑な手順に自信を失くし、不安を感じながら働く看護師も少なくありません。
看護師の入れ替わりが多い特別支援学校は、職員同士が意見を交わす機会が少ないといえます。担当の看護師が頻繁に変わると、情報共有の少なさから一人ひとりの適切なケアが掴めなかったり、児童の体調変化に気づくのが遅れたりするリスクもあるでしょう。このような職場環境に不安や不満を感じ、辞めたくなる看護師もいます。
養護教諭や教員との連携の難しさも、特別支援学校を辞めたくなる理由といえるでしょう。児童に関わる相談の主な窓口は、担任教員です。病院と同じ感覚で看護師が前に出てしまうと、思わぬトラブルを招く可能性もあります。
また、ケアのタイミングについても、授業の妨げになると思って躊躇したり、教員に断られたりする場合もあるようです。医療的立場の看護師と教育的立場の教員とでは、児童に対する考え方が違うのも仕方ありません。それぞれが自分の職務を遂行したいと思うからこそ、意見の食い違いに悩んでしまうこともあります。
特別支援学校で実施できる医療的ケアは限られていることから、物足りなさを感じて辞めたくなる看護師もいるようです。学校全体の健康管理を担っている養護教諭と異なり、学校看護師は医療的ケアが必要な児童の対応に限定されます。ケアを行わないときは見守り業務が発生しやすく、看護スキルの低下を懸念する看護師もいるでしょう。
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特別支援学校の看護師は、児童が安心して教育を受けられるように「医療的なサポートをする」役割を担います。下記の内容を参考に、特別支援学校の看護師の仕事内容をチェックしてみましょう。
急変の可能性が高い児童については、入学前に保護者や教員を交えた話し合いが行われます。看護師はケア内容や体調不良時の対応方法を確認し、どの職員であっても冷静に対応できるよう手順書を作成します。児童が安全に学校生活を送れるよう、かかりつけ病院や施設と連携を取っておくことも大切です。
文部科学省の「令和6年度学校における医療的ケアに関する実態調査結果(p.4)」によると、特別支援学校に多い医療的ケアは、以下のようなものが挙げられます。
実施頻度が多いのは、喀痰吸引や経管栄養の管理です。一定の研修を修了して都道府県知事からの認定を受けていれば、教員も喀痰吸引や経管栄養などの「特定行為」を実施することが可能となっています。ただし、特定行為以外のケアは看護師免許を保有している人しか行えないため、特別支援学校の看護師は必要不可欠な存在です。
薬剤の管理や投与のサポートも、特別支援学校で働く看護師の役割です。定期内服薬や頓服薬、インスリン注射など、必要な薬剤は児童によって異なります。用法・用量どおりに投与ができるよう、医師の指示や頓服のタイミングを確認し、投与のサポートを行います。飲み忘れがないように工夫したり、保護者に薬剤の使用状況を伝えたりするのも大切です。
特別支援学校で働く看護師は、児童が急変したときに迅速かつ適切な対応が求められます。具体的には、発熱や痙攣発作、アナフィラキシーショックなどの状態が挙げられるでしょう。いざというときに冷静な対処ができるよう、急変リスクに備えながら緊急時の対応に努めることが重要です。
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学校看護師の仕事内容・役割とは?特別支援学校の勤務スケジュールを紹介
特別支援学校を辞めたいと感じ始めたら、解決できる理由かどうか整理してみましょう。改善が難しい場合は、職場を変える選択肢もあります。ここでは、特別支援学校を辞めたいときの対処法を解説します。
特別支援学校の退職を検討する際は、辞めたい理由を分析することが重要です。理由が漠然としている場合は、不満や現在の気持ちを文字に起こしてみると、自分が何に悩んでいるのかを整理しやすくなります。理由によって対処方法も変わってくるため、退職の決断は急ぎ過ぎないほうが賢明です。
悩みを引き起こしている原因が、転職せずとも解決できそうな問題かどうか見極めるのも大切です。自分で改善できそうであれば、試行錯誤して解決策を見出してみましょう。
ただし、人間関係に関する悩みは、時間や労力がかかります。相手の行動や考えを変えるのは難しいため、割り切って自分が変わるか、職場を変えるか決めたほうが、辛い環境から早く抜け出せるでしょう。
相談しやすい先輩や同僚がいれば、悩みを打ち明けてみるのも対処法の1つです。具体的な解決策が見つからなくても、話すだけで気持ちが軽くなるかもしれません。
周囲に相談しにくい場合は、転職エージェントの活用もおすすめです。レバウェル看護では、今すぐ転職を考えていない方の相談にも対応しています。キャリアアドバイザーが客観的に物事を判断し、状況に応じたサポートを受けられますよ。
心身に不調をきたしている看護師は、早めの転職を検討するのが望ましいかもしれません。一度体調を崩してしまうと、看護師として働けなくなるだけでなく、仕事をすること自体が難しくなる可能性もあります。
責任感が強い人は無理しがちですが、ぎりぎりの状態で働き続ける必要はありません。自分らしく働ける職場で再スタートが切れるよう、後悔のない決断をしましょう。
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看護師が転職準備にかかる期間は?スケジュールの組み方も解説
看護師が退職や転職を決めるときは、その後の状況を想定したうえで判断することが大切です。以下では、看護師が特別支援学校を辞めて転職するときの、デメリットとメリットを紹介します。
看護師が特別支援学校を辞めて転職すると、給料が下がったり求職活動で不利になったりする場合があります。それぞれの内容を確認してみましょう。
現在勤務している特別支援学校と同じような労働条件で転職先を探す場合、給料が下がる可能性があります。地域によっても差はありますが、特別支援学校で働く看護師の給料は、月収23万円〜27万円が相場となっており、日勤のみの職場のなかでは高めです。これ以上年収を下げたくないと考える人は、転職先の選択肢が狭まってしまうかもしれません。
特別支援学校を入職してから退職するまでの期間が短いと、「またすぐに辞めてしまうのではないか…」と、早期離職を懸念される場合があります。また、退職理由が人間関係などの場合、事実をそのまま伝えてしまうと、自分の性格に問題があるのではないかと捉えられる可能性も捨てきれません。採用担当者に不安を抱かれないよう、退職理由の伝え方には工夫が必要です。
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看護師が特別支援学校を辞めて転職するメリットには、現在の悩みを解消できたりこれまでの経験を活かせたりすることが挙げられます。それぞれの詳細は以下のとおりです。
転職して職場を変えれば、現在抱えている不満や悩みを解消でき、辛い環境から抜け出せるでしょう。自分の力でどうにもならない状況は、新しい職場で再スタートを切ったほうが、長い目で見ると良い場合もあります。転職が自分にとってプラスになるかどうかを考え、冷静に判断することが大切です。
特別支援学校の看護師として働いた経験は、幅広い職場で活用できます。保育園や児童養護施設のように、子どもに関連する職場でなら、医療的ケアの経験や子どもへの対応スキルを役立てられるでしょう。応募先ごとに的確なアピールができれば、採用で有利にはたらくかもしれません。
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特別支援学校以外で看護師が子どもと向き合える職場には、保育園や小児に特化した訪問看護ステーション、保健室の先生などが挙げられます。この項で主な職場の例をチェックしてみましょう。
保育園で働く看護師の仕事は、園児の健康管理がメインです。体調不良や怪我の処置、感染症への対応なども行います。病児保育を併設している保育所では、病児の対応を兼任することもあるようです。
特別支援学校と比べて医療的ケアを行う機会は少ないですが、子どもが元気に保育園で過ごせるようサポートする重要な役割を担います。
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訪問看護ステーションのなかには、小児に特化した事業所もあります。小児の訪問看護師は、在宅療養が必要なお子さんの自宅に訪問してケアを行います。特別支援学校に通っているお子さんが、訪問看護を利用している場合もあるので、これまでの知識や経験を発揮しやすいでしょう。
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児童養護施設は、虐待の恐れがある子どもや保護者がいない子どもを対象に、生活の場を提供する施設です。児童養護施設で働く看護師は、子どもの生活支援や体調管理、感染予防などを行います。そのほかにも、悩みを抱えた子どもの精神的なサポート役を担うことも。一人ひとりと親密な関係性を築き、子どもの成長を見守れる職場です。
学校の保健室で働く看護師は、学校に通う子どもや職員の健康管理を行います。生徒から頼りにされる「保健室の先生」として、子どもの体や心をケアする仕事です。
学校の保健室で働く場合、小学校から高校までは養護教諭免許状が必要ですが、大学であれば看護師免許のみで働けます。
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看護師から養護教諭になれる?その方法や仕事内容、転職するメリットを解説
ここでは、特別支援学校を辞めたい看護師によくある質問を、Q&A形式でお答えしていきます。
特別支援学校の看護師に求められるのは、細かい異変も見逃さない観察力です。医療機関ではなく学校に属している点を意識し、他職種と連携して仕事ができる人も、向いている特徴の1つといえます。
反対に、積極的に医療処置がしたい人や、1人で判断して業務を行う自信がない看護師は、仕事内容を考えると不向きかもしれません。
特別支援学校の看護師として活躍すれば、子どもの成長を見届けることが可能です。ハンデを抱えながらも課題に取り組んでいく姿を見て、子どもと関わる仕事をしていて良かったと感じられる場面もあるでしょう。
勤務条件においては、日勤のみで働けるメリットがあります。小児看護の経験も身につけられるので、キャリアの幅を広げられるかもしれません。
学校全体の保健業務を行う養護教諭と、医療的ケアが必要な子どもの対応をする学校の看護師とでは、必要な資格や役割に違いがあります。養護教諭に必要な養護教諭免許は、看護師資格がなくても取得が可能です。
反対に、学校看護師として入職する場合は、養護教諭の免許がなくても働けます。特別支援学校で働く看護師の詳しい仕事内容は、本記事の「特別支援学校の看護師の仕事内容」で解説していますので、ご覧ください。
保護者からの高い要望や医師がいない環境での業務にプレッシャーを感じることが、特別支援学校の看護師を辞めたい原因となっているようです。
辞めたいと感じ始めたら、自力で解決できそうな悩みかどうかを整理してみましょう。信頼できる人に相談するのも1つの手段です。改善が期待できない場合は転職を検討するのが望ましいですが、現在の仕事を辞めるメリットとデメリットの両方を理解してから判断することをおすすめします。
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