
「シップナースとはどんな仕事なの?」と感じている方もいるでしょう。シップナースは、船上で乗客や乗員に対し、初期対応や健康管理を行う看護師を指します。本記事では、シップナースの主な仕事や1日のスケジュールについて解説しています。メリットとデメリットについても紹介しているので、シップナースとして働きたいと考えている方や興味がある方は、ぜひ最後までご一読いただき参考にしてください。
シップナースとは、クルーズ船や貨物船に乗り込み、船上で乗客・乗員の怪我対応や体調不良時の処置、薬剤管理やアレルギー対応など幅広いケアを担う看護師を指します。少人数の医療チームと連携しながら海上特有の環境である船酔いや長時間労働にも対応しなければなりません。長期渡航による家族離れや過酷な勤務がある反面、陸上より高い給与水準が期待できます。
以下は一般的にシップナースに求められる条件です。
募集している会社によって、必要な資格や条件・経験は異なるため求人内容を確認しましょう。
シップナースの雇用形態には、主に船会社の正社員とクルーズ会社との委託契約の2つがあります。船会社の正社員は安定的な雇用と福利厚生が特徴であり、客船・貨物船いずれも乗船し、数ヶ月~半年単位の長期乗務で乗員・乗客の健康管理を行うことが主な仕事です。クルーズ会社は、委託契約のためスケジュールの自由度と多様な船種経験が得られます。3日~数ヶ月程度の期間を選んで客船に乗務し、乗客のケアに特化したサポートを提供します。
シップナースの主な仕事内容には、健康管理や薬剤管理、急病の初期対応やアレルギー対応などがあります。
定期的にバイタル測定や高血圧・糖尿病など持病の状態をモニタリングするのは、シップナースの重要な仕事です。健康相談に応じ、症状に応じて医師へ相談し生活指導を実施します。高齢者や基礎疾患のある乗客・乗員に対し、細やかな観察とフォローが必要です。
船内薬剤の在庫管理と発注、使用期限チェックも看護師の仕事です。定期服用が必要な乗客に対し、時間通りに服薬できているか確認しなければなりません。緊急時用の薬の準備と配置を確認し、即時対応できる体制を維持する必要があります。
転倒や擦過傷、骨折などの外傷に対して、医師と連携しながら応急処置を実施します。重篤な場合最寄り港への緊急搬送手配を行い、安全確保を最優先しなければなりません。船酔いの訴えに対し、適切な服薬と休息・食事指導で症状緩和をサポートも行います。
乗客のアレルギー情報は事前に確認し、いつでも対応できるようにしていく必要があります。代替食メニューを調理部と調整し、誤配膳防止にも努めなければなりません。乗客でアレルギー反応が出た場合、医師と連携し早期発見と初期対応にあたります。
以下はシップナースの1日スケジュールの例です。
| 時間 | 業務内容 | 詳細 |
| 8:30 | ミーティング | チーム全体で乗客・乗員の健康状態と当日の予定を共有し、慢性疾患のある方への対応を検討 |
| 9:00 | 午前診療の補助 | 医師の診療をサポートし、体調不良時の初期対応(船酔い、怪我など)を実施 |
| 12:00 | 昼食・休憩 | 他乗員と同様に自由に休憩・食事 緊急時には即対応できるよう常に待機 |
| 13:00 | 午後診療の補助 | 午後の診療サポート 受信者が少ない場合は薬剤・物品の在庫管理を行い、忙しい時間帯はフル稼働 |
| 18:00 | 休憩・自由時間 | 船内施設でリラックス 夜勤はないがオンコール体制を取り、乗客・乗員の急変時には対応 |
シップナースの勤務形態は、病院やクリニックとは異なります。船内の医療チームもさまざまですが、医師2名に対し看護師4名など決して多くはありません。勤務時間は寄港地での停泊時と渡航時で異なるため、求人や乗船前の説明時に確認する必要があります。
会社によっても異なりますが、拘束期間が長いことや残業や夜勤がないことを考えると、一般的な看護師より高収入な可能性であることが高いです。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は519万7,000円でした。シップナースはそれより高い場合があります。詳しくは、求人内容を確認しましょう。
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シップナースは船上できれいな海を眺められたり、福利厚生の充実や幅広い知識、長期休暇など病院勤務では経験できないさまざまなメリットがあります。
患者対応の合間や待機中に甲板や医務室から青い空を眺められ、リフレッシュできることは大きなメリットです。シフト制で自由時間が確保しやすく、好きなタイミングで景色を楽しめるでしょう。船上から見る景色は、病院勤めでは感じられない経験です。しかし、乗客数が多い渡航では対応業務が増えることもあるため、勤務中は仕事に集中する必要があります。
病院やクリニックよりも給与水準が高く、船内の食事・宿泊が無料なため生活費の節約になります。長期クルーズでは支出が抑えられる分、貯蓄もできるでしょう。充実した保険や休暇制度が整っていることが多く、安心して長期勤務に集中できます。
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シップナースはあらゆる症例を経験し、多彩な臨床知識が身に付きます。医師不在時の緊急対応や救急処置にも携わり、判断力と実践力が向上するでしょう。船酔いから重症外傷、慢性疾患まで幅広く担当する必要があり、少人数ならではのスキルを研鑽できます。
船によっては2〜3ヶ月乗船と、20〜30日程度のまとまった休暇が取得できるため、長期休暇を取りやすく心身をリセットできます。次のクルーズまでの期間で自己研鑽や旅行など、自由に使えるプライベート時間が豊富に確保できるでしょう。長期間の拘束後は疲労が蓄積しやすいため、メリハリのある過ごし方をすることが大切です。
1日の勤務は10〜12時間程度で、定時を過ぎればほぼ残業はありません。夜勤シフトがほとんどなく、毎日の生活リズムを安定させやすいです。オンコール体制はあるものの発生頻度は低く、プライベートを守りやすいでしょう。
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シップナースにはメリットもありますが、その反面デメリットもあります。ここでは5つのデメリットをまとめました。
一度乗船すると帰港まで数日~数ヶ月、貨物船では3〜6ヶ月間は船内で過ごすことになり自宅に帰れません。家族との時間が取れず、家庭や生活リズムの維持が難しくなる可能性があります。仕事が長期であり、友人や家族とも会えないため孤独感や精神的ストレスを抱えやすいでしょう。
チームが少人数なため、薬剤の在庫管理・発注・使用期限の管理なども行わなければなりません。診療補助以外にも、清掃準備や物品管理など雑務も多岐に渡ります。小規模クリニック並みの幅広い業務負担で体力的・精神的に消耗しやすいでしょう。
船内という閉ざされた空間で生活するため、外部への外出が原則できないことはデメリットの一つです。毎日同じ人間関係が続くため、新鮮な刺激やリフレッシュの機会が得にくい可能性があります。行動範囲の狭さから閉塞感により、ストレスが溜まる人もいるでしょう。
医師不在の時間帯もあり、緊急対応や搬送手配を看護師の判断で行うことも考えられます。看護師1人で多様な症例を担当する必要があるため、高度な知識・技術が必要です。責任感から精神的負担が大きくプレッシャーを感じることもあるでしょう。
国内外問わず、シップナースの求人自体が非常に限られるため、働きたくても募集が少なくなかなか職に就けない可能性があります。人気職種ゆえに応募者が殺到し、希望条件での採用が難しいかもしれません。求人やWebサイトなどの情報をこまめにチェックし、常にアンテナを張っておきましょう。
求人が少ないシップナースに転職するには、求人情報のこまめなチェックのほか、クルーズ船の委託契約や船会社の正社員になる必要があります。
看護師専門の転職サイトやクルーズ船会社の公式サイトを、定期的にチェックしましょう。事前に雇用形態や航海期間、航路条件などを比較して希望に合う案件をピックアップしておくとスムーズに探せます。求人数が少なく、人気職種なためタイムリーに情報収集を行い、求人が出たタイミングですぐに応募できる環境を整えておくと良いですね。
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船会社の正社員として雇用されれば、高水準の給与・福利厚生と食事・宿泊まで確保できます。クルーズ会社との委託契約も選択肢の一つです。委託契約の場合、勤務時間を自分で調整できる一方で、次回乗船まで収入が不安定になるリスクがあることも把握しておきましょう。
複数の看護師向け転職サイトに登録することで、さまざまなところから情報を得られます。条件や求人数を比較し、有利なタイミングで応募できるようにしておきましょう。通知機能をオンにして、新着求人は即チェックできるように常にアンテナを張っておくと希望の条件を見つけやすくなります。
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転職エージェントに登録することで、自分に合った求人を紹介してもらえます。専門のプロから履歴書や面接対策など、手厚いサポートも受けられるでしょう。自分の希望条件を伝えることで、交渉や入社手続きまで一括して依頼できるのも利点の一つです。
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ここではシップナースに関するよくある質問をQ&A方式で回答します。
日本旅行者のみを乗せる客船では英語不要の場合もありますが、基本は英語が話せたほうが良いでしょう。日常会話レベルだけではなく、医療英語が使えると採用時に大きなアドバンテージになります。
勤務中に観光はできないが、勤務サイクルに休暇が組み込まれており、寄港地で観光の時間を作れます。休暇期間中は、旅行や趣味などに自由に時間を使えるでしょう。業務中はあくまで船内業務が優先なので、観光は休暇中に限られます。
基本的に年齢制限というものはありません。しかし、経験やスキルなどが重視され、病院勤務〇年以上など条件が設けられている可能性があります。勤務条件に関しては求人を確認すると良いでしょう。
「シップナースとはどんなお仕事?」「条件や給料など具体的な情報を知りたい」と考えている方もいるでしょう。シップナースはクルーズ船や貨物船に乗り込み、怪我対応や体調不良時の処置、薬剤管理などを行う仕事です。観光地やきれいな海を眺めながら仕事ができる反面、長期的に帰宅できなかったり、業務範囲が広いことなどのデメリットもあります。「もっと詳しくシップナースについて知りたい」という方はレバウェル看護の利用がおすすめです。シップナースの働き方の相談ができるだけではなく、一人で情報収集するよりも詳細な情報が得られます。プロが自分と求人をマッチングしてくれるためミスマッチも起こりにくいでしょう。利用料は無料であり、相談のみでも可能なため気軽に聞ける環境が整っています。
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