
看護師は立ち仕事や力仕事が多いため、中には腰痛やヘルニアを発症してしまう方もいます。ヘルニアの看護師が転職を検討する場合、腰の痛みに配慮して働ける病院を探すことが大切です。この記事では、ヘルニアを抱える看護師の転職事情について解説。ヘルニアの看護師が働きやすい職場・向かない職場についても紹介しますので、参考にしてみてください。
ヘルニアに悩まされている看護師が、転職を検討するケースは少なくないと考えられます。悪化すれば、仕事だけでなく生活に支障をきたす場合もあるため、ヘルニアは十分転職するに値する理由であるといえるでしょう。
「急性期病院における看護業務に関連する腰痛の実態調査(51p)」(吉武幸恵)によると、急性期病院に勤務する常勤看護師2,116名のうち、77.88%の人が過去に看護業務によって腰痛を発症した経験があると回答。また、腰痛を繰り返し発症した経験がある看護師は83.74%だったといいます。
この中には、ヘルニアが原因で腰痛を発症している看護師も含まれていると考えられるでしょう。このままの働き方を続けていると、椎間板ヘルニアの発症を繰り返して悪化すると考え、転職を検討する看護師も少なからずいるはずです。
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同調査(51p)によると、急性期病院の看護師が、腰痛を誘発することが「ある」と回答があった看護業務は以下のとおりです。
日本整形外科学会「整形外科シリーズ2 腰椎椎間板ヘルニア(1p)」によると、腰から脚にかけて痛みが起きる腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板が変形・断裂して起きる病気です。加齢や重いものを持ち上げる作業、長時間同じ姿勢を取る業務などが原因で発症するといいます。
上記のように、看護師は、腰椎椎間板ヘルニアを発症しやすい業務が多い仕事です。日常の業務で腰に負担のかかる業務が多く必要な職場だと、ヘルニアを抱える看護師は働くのが難しくなるケースもあるでしょう。
この項では、ヘルニアを抱える看護師の転職事情について解説します。転職理由がヘルニアである場合、以下の点をおさえておくと良いでしょう。
看護師がヘルニアを悪化させない職場を選ぼうとすると、どうしても転職先は限られてしまいます。看護師が働く職場では、患者さんの介助業務が不可欠である場合も多いです。ヘルニアは、力仕事をしたり、腰に負担のかかる姿勢でいたりすると痛みが増す病気のため、症状を悪化させずに働ける職場を探す必要があります。
ヘルニアの看護師は面接の時点で、自分がヘルニアであること、無理な力仕事ができないことをきちんと伝える必要があります。そのうえで採用されれば、職場側の配慮が期待できるでしょう。
「ヘルニアだと採用してもらえないかも」と健康状態を偽ってしまうと、転職しても前職と同じように腰痛で仕事ができなくなる恐れがあります。自分が働きやすい環境を探すためにも、ヘルニアであることは正直に話しましょう。
看護師が退職しようとすると職場で引き止めにあうケースもありますが、ヘルニアは病気に該当する転職理由になるため、スムーズに退職できるかもしれません。また、面接で前の職場を退職した理由を伝える際も、納得してもらいやすいでしょう。
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ここでは、腰や膝の痛み・持病が理由で転職することになった、2人の看護師さんの転職事例を紹介します。身体の負担が少ない職場へ転職する際の参考にしてみてください。
Aさんは総合病院で長年勤めた看護師さんです。内科病棟のナースとして勤務していましたが、介助業務の負担から発症した腰痛は年々悪化し、腰椎ヘルニアの手術も必要になったといいます。その後、腰への負担を考えて外来に異動したものの、腰痛は治らず、欠勤を繰り返すほどになって退職を決意しました。
腰痛でも負担なく働ける職場を探すため、Aさんは「レバウェル看護」に相談します。2か所の内科クリニックを職場見学しましたが、実際にナースの業務を見ると腰痛を抱えながらでは無理そうだと感じて断念。それからも詳しく希望を聞くと、Aさんには「医療現場から離れたくない」という強い思いがあったようです。その思いを受け止めながらも、腰痛を完治させることがAさんのキャリアにとって重要と考えたキャリアアドバイザーは、ある提案をしました。
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生まれつき膝に持病を抱えていたAさんは、手術をして再発はないと確信し、憧れだった看護師の免許を取得します。新卒で病院の病棟に入職しましたが、ナース2年目のときに病気が再発。その後、膝への負担を軽減するため、外来に異動しましたが持病が悪化し、病院を退職せざるを得なくなりました。
Aさんは、「看護師として働き続けるのは無理ですか?」と「レバウェル看護」に相談。持病を悪化させないためにも看護師を辞めるかどうか悩んでいると話すAさんですが、キャリアアドバイザーは、看護師を続けたいという思いを感じ取ります。そこで、看護師免許が活かせる病院以外の仕事を紹介することにしました。
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ヘルニアの看護師が働きやすい職場は、「力仕事が少ない」「体力的な負担が軽い」「立ち歩くことが多くない」といった特徴があります。「どんな職場に転職すれば無理なく働けるだろう?」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
眼科は、患者さんの体を支えたり、力仕事が必要になったりする場面が少ないため、ヘルニアを抱える看護師におすすめの転職先といえます。また、眼科はクリニック等の比較的小規模な職場であることが多く、広いスペースを歩き回って足腰が疲れることもないでしょう。
耳鼻科も、眼科と同じく腰への負担が少ない職場です。耳鼻科で働く看護師の主な仕事は、診療器具の準備や検査の補助など。基本的に日勤のみなので、生活リズムが崩れにくく、体を休めやすいという点でもヘルニアを抱える看護師におすすめといえます。
病院ではなく、一般企業の産業看護師として転職するという選択肢もあります。産業看護師は、社員の健康相談や保健指導、ケガや急病の際には処置を行うのが主な仕事です。基本的には座り仕事がメインなので、ヘルニアが悪化しないよう安静にしながら働けるでしょう。
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看護師の資格や経験を活かして働ける、治験の進行をサポートする治験コーディネーターという仕事もあります。治験を受ける方への説明の補助や投薬のスケジュール管理、相談対応などが主な業務です。主にデスクワークのため、治験コーディネーターはヘルニアの看護師が働きやすい仕事といえます。
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デイサービスの中でも移乗・入浴介助がない施設の場合、看護師は腰に負担のかかる業務が少ない傾向にあります。そのため、ヘルニアを抱える看護師も働きやすい転職先です。ナースの移乗・入浴介助の有無は基本的に求人情報に記載されているので、デイサービスへの転職を考えている方はしっかりとチェックしましょう。
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看護師が担う業務の傾向から、腰への負担が懸念される職場もあります。ヘルニア・腰痛を抱えている方は、各職場で看護師が行う仕事内容について、留意しつつ転職先を探すことが大切です。
外来ナースは看護業務に加えて座ってできる事務仕事もあるため、一見ヘルニアの看護師が働きやすそうなイメージもあるでしょう。しかし、大きな総合病院の場合、広い院内を歩き回ったり、外来の患者さんを介助したりすることも多いため、腰痛が悪化するリスクはやや高いといえます。職場の規模や忙しさも加味して求人を探すと良いかもしれません。
介護施設の看護師は、利用者さんの服薬介助や各種検査などが主な業務です。中腰で行う仕事も多い傾向にあるため、ヘルニアの方は転職先で苦労する場合があります。
また、利用者さんの身体介護は介護職の方がメインで行うとはいえ、看護師も一緒に介護にあたる可能性がゼロとはいえないので注意が必要です。
病棟勤務も体力の負担が大きく、ヘルニアの看護師が転職するのは控えた方が良いかもしれません。患者さんをストレッチャーからベッドに移動させたり、体位交換を行ったりなど力仕事は多くなります。腰痛の症状を悪化させやすい仕事に追われるため、ヘルニアを抱える看護師の転職先としては向かないといえるでしょう。
健診センターのナースは基本的に座って仕事ができる一方で、採血を行う機会が多めです。採血の際は中腰の姿勢になりやすいため、腰に負担がかかります。「夜勤もないし病棟勤務より楽かもしれない」と思って転職すると、想像していたより腰に負担が大きかったと後悔する恐れがあるので注意しましょう。
小児科は症状別に診療科が区別されていないため、さまざまなケガや病気の子どもが来院します。患者さんの数も多くなるため、看護師は多忙で、長時間立ちっぱなしで対応しなければならないことも珍しくありません。
また、子どもが診察を嫌がってじっとしてくれないときに、看護師が体を押さえたりすることもあるので、腰への負担が少ない転職先とはいえないでしょう。
この項では、ヘルニア・腰痛に悩む看護師さんが転職する際のポイントを紹介しますので、参考にしてみてください。
重度のヘルニアで症状が辛い方は、正職員での転職にこだわらないのもポイントです。無理をしてフルタイム勤務をしたり夜勤に入ったりすると、痛みが悪化する恐れもあります。転職先では日勤だけ、パートとして時短勤務から始めるなど、自身の体を優先した働き方も検討しましょう。
ヘルニアを抱える看護師が転職先を探す際は、症状を悪化させずに、治療と仕事を両立できる職場を選ぶのが大切です。そのためには、職場の仕事内容や業務の負担感をしっかりと確認して、応募するようにしましょう。
面接の際に詳しく確認したり、職場見学を依頼したりすると、よりミスマッチを防ぎやすくなります。
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ここでは、ヘルニアを抱える看護師の転職に関する疑問について、Q&A形式でお答えします。
眼科や耳鼻科で働く看護師の仕事は、ヘルニアを抱える看護師も無理なく働きやすいといえます。介助が必要な患者さんが少なく、医師のサポート業務が中心のため、腰への負担は少なく済みます。椎間板ヘルニアを治療しながら看護師を続けたいという方は、記事内の「ヘルニアの看護師が働きやすい転職先5つ」を参考に、自分が働きやすい転職先を探してみてください。
腰痛が酷くなってしまい、治療のために休職することを選ぶ看護師もいるかもしれません。現在の勤務先が、病棟や介護施設のような腰に負担がある業務を避けられない職場の場合は、転職して仕事復帰することを検討した方が良いでしょう。ヘルニアは再発・悪化する恐れがあるため無理は禁物です。
ヘルニアの看護師にとって働きやすい職場に転職したいときは、面接で自身がヘルニアであることを伝える必要があります。また、腰に負担のかかる仕事がメインの職場を避けることも大切です。現在フルタイム勤務をして症状が悪化している方は、転職先ではパートから始めるのも選択肢の一つ。自分の体を最優先に、無理なく働ける転職先を見つけてみてください。
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