
「老健看護師の仕事は大変なの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。老健で働く看護師の大変さには、24時間の看護体制で夜勤がある点や他職種連携が必要な点などが関わっているようです。
この記事では、老健看護師の仕事が大変と言われる理由や働き方の特徴、ほかの介護施設との違いも解説します。老健看護師が大変で辞めたいときの対処法も紹介していますので、現在働いている方も参考にしてみてください。
老健で働く看護師の仕事が大変だと言われる理由には、「24時間の看護体制が必要な介護施設だから」「スキルアップが難しいから」「他職種連携が必要だから」などが挙げられます。以下で、詳しく解説しますので参考にしてみてください。
老健(介護老人保健施設)は24時間の看護体制なので、看護師も基本的に夜勤することが求められます。夜勤中は介護士の人数も昼間より少ないので、介護業務のサポートも増えるため大変だと感じる場合もあるようです。看護師の夜勤体制は施設によって異なりますが、月の夜勤回数が多めだと心身の疲労が溜まりやすいかもしれません。
老健で働く看護師の仕事内容は、主に入居者さんの健康管理になります。医療機関に比べると、看護師が医療的な処置をする機会は少なめです。高齢者に対する看護ケアの知識や技術が高まる一方で、医療・看護のスキルを保持したい場合は不安を感じやすいでしょう。
老健では、介護職やリハビリ職など幅広い職種のスタッフが働いています。病院勤務のときよりも他職種連携や協力が必要な機会が多くなるため、意見が衝突したり、気を遣う必要があったりするのが大変だと思う看護師もいるかもしれません。専門分野が違えば考え方やアプローチも変わるため、相談と歩み寄りが大切です。
介護職員と分担されている傾向にはあるものの、老健の看護師は介護業務を担うこともあります。看護業務以外に、人手が必要な入浴や排泄、食事介助などのサポートも必要です。業務量によっては忙しく、体力的な疲れを感じる場合もあります。
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老健とは、要介護の認定を受けてリハビリテーションが必要と判断された65歳以上の人に対し、在宅復帰を目標にリハビリや介護・医療ケアといった支援を行う入居施設を指します。在宅復帰を目指すため、入居期間は短めなのが特徴です。この項では、老健の看護師の働き方について紹介します。
老健(介護老人保健施設)の職員配置基準は以下の通りです。
| 職種 | 人員配置基準 |
| 医師 | 入居者100人につき1人以上 |
| 薬剤師 | 入居者数を300で割った分の人数 |
| 看護職員および介護職員 | 入居者3人につき1人以上(看護師:介護士=2:5) |
| 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士 | 利用者100人につきいずれかの職種が1人以上 |
| 介護支援専門員 | 1人以上(入居者100人未満であっても最低1人以上) |
参照:厚生労働省「介護老人保健施設の人員、施設および設備ならびに運営に関する基準について」
老健看護師の配置基準は、介護職員を含めて「入居者さん3人につき1人以上」かつ看護師:介護士の割合が「2:5」になることと定められています。そのため、ほかの入居型介護施設と比較すると、老健は看護配置が手厚い施設が多めです。
ここでは、老健で働く看護師の仕事内容を1日の流れに沿って紹介していきます。以下は、老健看護師の日勤スケジュールです。

老健に勤務する看護師の主な仕事内容は、入居者さんの健康管理や服薬管理をはじめ、経管栄養や喀痰吸引などの医療的な処置です。必要な医療的ケアは、入居者さんの状態に合わせて医師の指示のもと実施します。介護業務やリハビリのサポートをする機会もあるため、確認が必要です。
「レバウェル看護」で独自調査(2025年3月)を行ったところ、老健の看護師の平均月給は32万2,151円、平均ボーナスは78万5,600円でした。これをもとに算出した老健看護師の年収相場は約465万円になります。
以下は、同調査を参考に、老健看護師と「病院看護師(夜勤あり)」「特養の看護師」の給料を比較し、まとめた表です。
| 平均月給 | 平均ボーナス | 年収相場 (月給×12+ボーナス) | |
| 介護老人保健施設 (老健) | 32万2,151円 | 78万5,600円 | 約465万円 |
| 夜勤ありの 病院看護師 | 34万44円 | 80万5,405円 | 約488万円 |
| 特別養護老人ホーム (特養) | 30万9,000円 | 76万8,333円 | 約447万円 |
比較すると、老健看護師の給料は夜勤ありの看護師よりは低く、特養の看護師よりは高い結果です。老健看護師には夜勤手当が支給される分、夜勤がないほかの施設看護師より給与が高い傾向にあります。ただ、業務の専門性や職場の規模の違いから、病院勤務時代と比べると年収が下がる可能性はあるでしょう。
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大変だと言われることもある老健看護師の仕事ですが、一方でやりがいや働くメリットもあります。以下を参考に、今後のキャリアプランを立てる参考にしてみてください。
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老健では入居者さんの生活に沿ったリズムでスケジュールが進みます。そのため、病院よりも緩やかな時間の流れのなかで、一人ひとりに合わせた看護がしやすい環境です。介護職員と分業できる部分も多いので、看護ケアに集中できると感じる看護師もいるかもしれません。
老健は、入居者さんの在宅復帰に向けて支援する施設です。目標に向けた看護ができるため、患者さんの状態の変化も感じやすくやりがいに繋がりやすといえます。生活動作の自立を促すために、残存機能を見極めながらサポートすることも大切です。
介護施設の中では、老健の看護配置は多めだといえます。また、入居者100人以上なら医師が常駐しているため、指示を仰ぎやすい環境です。介護施設へ転職したいが看護経験が浅くて自信がないという方も、老健なら周囲のサポートを得ながら働きやすいかもしれません。
看護師が介護施設へ転職する場合は、施設それぞれの特徴を知ったうえで、自分の希望に合う職場を選ぶことが大切です。
以下は、入居型介護施設のうち、老健・特養・介護付き有料老人ホーム(介護専用型)の特徴をまとめた表です。
| 入居者さんの特徴 | 看護師の夜勤・オンコール | |
| 介護老人保健施設(老健) | 要介護度1~5 | 夜勤あり |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 基本的に65歳以上で要介護3以上 | オンコール対応あり |
| 介護付き有料老人ホーム(介護専用型の場合) | 要介護1以上 | 夜勤あり |
特養の看護師は日勤のみで、その代わりにオンコール対応を行うのが一般的です。有料老人ホームには幅広い種類があり、入居者さんの介護度も看護体制も異なります。上記で紹介した介護専用型有料老人ホームの場合は、老健と体制が似ているのが特徴です。
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老健に向いている看護師の特徴は、高齢者看護・リハビリテーション支援に関心がある人や他職種連携が得意な人が挙げられます。緩やかな時間の流れの中で、入居者さん一人ひとりに寄り添う看護をしたいという希望がある場合も、老健でやりがいを持って働けるはず。
また、老健は夜勤があるため、介護施設に転職後も給与水準を落としたくない人にもおすすめです。
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現在、老健で働いていて「大変だから辞めたい」と悩んでいる看護師さんもいるかもしれません。この項では、老健が大変で辞めたいときの対処法を紹介します。
老健で働くうえで、他職種との連携は不可欠です。職種ごとの価値観の違いを理解しようとし、積極的にコミュニケーションを図ることが重要になります。考え方を共有しあい、他職種間の連携が円滑にできるようになれば、悩みも軽減されるかもしれません。
業務や労働環境に負担を感じている場合は、業務負担を減らせないか、やり方を変えて改善できないかを上司に相談してみてください。相談することで、改善策を検討してくれるかもしれません。また、夜勤が負担に感じるなら、上司にその旨を伝えて、夜勤回数を減らしてもらったり、免除してもらったりする方法も検討してみましょう。
職場の労働環境が大変さに繋がっているなら、別の老健に転職するのも手です。同じ老健でも、施設によって看護師の働き方は異なります。老健での経験を活かして、ほかの介護施設に転職を考えてみるのも1つの選択肢です。効率良く自分に合う求人を探したい方は、転職エージェントの活用も検討してみてください。
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ここでは、老健看護師の仕事が大変なのか気になる方のよくある疑問に対して、Q&A形式でお答えします。
病院看護師が老健に転職すると、医療的な処置をする機会が減り、スキルを保持・向上するのが難しくなる可能性があります。一方で、高齢者看護やリハビリの経験値を積める職場のため、キャリアプランも踏まえて転職を検討しましょう。
働きやすいと感じるポイントは人それぞれ異なります。記事内の「介護施設ごとの違いを比較」でも紹介しているように、老健と特養は、夜勤・オンコールの有無や看護配置、医師の常駐など異なる点があるので、特徴を把握して自分に合う職場を探すことが大切です。
老健で働く看護師が大変さを感じる理由は、24時間の看護体制や他職種連携が必要なこと、医療的処置のスキルアップが難しいことなどです。老健看護師の仕事は大変さがある一方で、「入居者さん一人ひとりに寄り添う看護がしやすい」「在宅復帰という目標に向かって支援できる」といったやりがいや働くメリットもあります。現在、老健で働いていて転職を考えている看護師は、別の老健でも働いてみるのが良いのか、ほかの介護施設や医療機関にチャレンジするのか、よく検討してみてください。
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