
看護師に興味がある人の中には、「自分の年齢で看護師を目指すのは難しい?」と思う人もいるでしょう。看護師は、30代や40代から目指す人もおり、なるのに遅過ぎることはありません。この記事では、養成校に入学する人の年齢や資格取得の方法、必要な学費や難易度について詳しく解説します。キャリアチェンジする際の注意点も紹介しますので、挑戦するのを躊躇している人の参考にもなるはずです。
社会人として働いていると、自身や家族の入院などをきっかけに、「自分も看護師として働いてみたい」と感じることがあるかもしれません。そこで、思い浮かぶのが年齢の問題ですよね。看護師を目指す上で年齢制限や条件はあるのか、以下で見ていきましょう。
結論からいうと、看護師は何歳からでも目指すことが可能です。看護師の受験資格に年齢制限は設けられていないため、年齢を理由に諦める必要はありません。
実際に、厚生労働省「看護師養成所における社会人経験者の受け入れ準備・支援のための指針(p.1)」によると、「看護師養成所の23.7%が社会人経験者」との調査結果も出ています。また、以下の表は厚生労働省「令和6年度看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」をもとに、看護師3年課程の入学者の年齢をまとめたものです。
| 年齢階級 | 入学者の人数 |
| 20歳未満 | 17,874人 |
| 20~24歳 | 1,400人 |
| 25~29歳 | 929人 |
| 30~34歳 | 575人 |
| 35~39歳 | 470人 |
| 40歳以上 | 476人 |
参考:令和6年度看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査
入学者の合計人数(21,724人)のうち、約11.3%が25歳以上であることからも、社会人から看護師を目指す人は珍しくないといえるでしょう。
社会人経験者が看護師を目指す場合、条件を満たせば教育訓練の受講支援を受けられます。今日、国内では高齢化の進行に伴い、看護師の確保が急務の課題となっています。そこで、国が実施している対策の一つが、教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)です。この制度を活用すれば受講費用の負担を軽減できるため、安心材料になるでしょう。
現に、厚生労働省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況(p.19)」によると、令和3年度は看護師養成課程で3,803人、准看護師養成課程で712人の社会人経験者が受給しているようです。
社会人が看護師資格を取得するには、高等学校卒業以上の学歴が必要です。最終学歴が中学校卒業の場合は、准看護師から目指すルートもあります。下記の内容を参考に、自分に合った方法を選んでみてください。
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最終学歴が高校卒業以上の場合は、養成校を卒業し国家試験受験資格を得た上で、毎年2月に実施される国家試験に合格する必要があります。養成校の選択肢は以下のとおりです。
上記の中で社会人の割合が高いのは専門学校ですが、「保健師や助産師といった上位資格を視野に入れたい」「一般教養も学びたい」という場合は、4年制大学を視野に入れるのも良いでしょう。なお、通常卒業までには最低3年かかりますが、大卒資格がある場合は、3年次編入によって2年に短縮できる可能性があります。
最終学歴が中学校卒業の場合は、5年一貫看護師養成課程校に通うか、一度准看護師として実務経験を積む方法があります。
准看護師として一定の実務経験があれば、看護師養成校に通う際に定時制や通信制も選べます。そのため、「一足先に医療現場で働きたい」という人には向いているかもしれません。ただし、日本看護協会が准看護師養成の停止に取り組んでいることは、心に留めておきましょう。
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以下の表は、養成校の種類別に入学金と授業料をまとめたものです。総平均のため看護師に限定したものではありませんが、目安にはなるでしょう。全体の傾向としては私立大学が最も高いようです。
| 施設の種類 | 入学金 | 授業料 |
| 国立大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 |
| 公立大学 | 37万4,371円 | 53万6,191円 |
| 私立大学 | 24万806円 | 95万9,205円 |
| 私立短期大学 | 23万7,122円 | 72万9,069円 |
| 専門学校 | 17万8,000円 | 73万6,000円 |
参考:国公私立大学の授業料等の推移,令和5年度専修学校各種学校調査統計資料(p.51),私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
養成校を選ぶ際は、入学金や授業料だけではなく、教科書代やユニフォーム代、交通費なども考慮する必要があります。独自の奨学金制度があったり、学費の減免や援助があったりする場合もあるため、調べてみると良いでしょう。また、3年制と4年制でかかる金額の差も計算することが大切です。
この項では、社会人が看護師資格を取得する際の難易度を見ていきます。「ハードルが高いのでは…」となかなか一歩を踏み出せない人は、参考にしてみてください。
下記の表は、令和6年2月に実施された国家試験の結果をまとめたものです。
| 出願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
| 第113回看護師 | 63,931人 | 63,301人 | 55,557人 | 87.8% |
| うち新卒者 | 58,215人 | 57,860人 | 53,903人 | 93.2% |
参考:第110回保健師国家試験、第107回助産師国家試験及び第113回看護師国家試験の合格発表
合格率を見てみると、新卒者は93.2%、全体で87.8%と高い水準であることがわかります。決して易しい試験ではありませんが、きちんと計画を立てて対策を練れば、合格の可能性は十分にあるといえるでしょう。
養成校の入学難易度は看護学校によって異なりますが、とくに4年制大学は倍率が高い傾向にあるようです。また、社会人を対象とした「社会人入試制度」も、募集人数が少ないことから倍率が高くなりがちです。受験科目数が少なく書類審査や面接を中心に判定されることが多いため、社会人が挑戦しやすい入試制度といえます。
社会人から看護師に挑戦する際は、良い未来を期待する一方で「本当に上手くいくだろうか…」と不安になることもあるでしょう。以下の注意点を押さえておくと、理想と現実のギャップに悩むことなく、良いスタートを切れるはずです。
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看護師資格を活かせる職場は多くありますが、年齢によっては有利不利が生じる可能性があります。たとえば、急性期病院では体力のある若手看護師が歓迎されたり、大学病院では新卒募集にウェイトを置いていたりする場合があるでしょう。そのため、自身の志望先と求める人物像がマッチしているかには注意が必要です。
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これまで通常の労働時間制で働いてきた社会人の場合、シフト勤務になることで「体力的にきつい」と感じる可能性があります。家庭を持つ人が夜勤を担当する際には、家族の協力も必要になるでしょう。看護師の職場には、「クリニック」「訪問看護」「保育園」など、日勤のみで働ける職場もあるため、視野に入れると良いかもしれません。
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看護師に関わらず、社会人が転職をすると、年下の先輩や上司と働くこともあるでしょう。その際、過去の成功体験やプライドが邪魔をすることもあるかもしれません。
実際に、レバウェル看護公式Instagramで「先輩看護師さんのアドバイス求む!社会人から未経験で看護師を目指す人に伝えたいことは?」とのアンケートにも、以下のような回答が挙がりました。
もちろん、これまでのスキルや経験は人生を形作る土台です。その上で、ゼロから学ぶ覚悟があれば、新しい職場にも馴染んでいけるでしょう。
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ここでは、30代で看護師になった人のエピソードを3つ紹介します。3名の共通点は、最初の勤務先が合わずに転職した経験がある点です。どれも看護師が陥りやすいケースのため、今後求人を選ぶ際の参考にしてください。
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34歳で看護師となり、実習先の都立病院で働き始めたKさんは、急性期病棟でのハードな日々に体力面での負担を感じていました。Kさんが理想としていたのは、患者さんとしっかり向き合う看護。
そこで、相談を受けたレバウェル看護のアドバイザーは、回復期病棟を紹介し、病院見学を勧めることに。その結果、Kさんは自分に合った職場で無理のない働き方を実現することに成功しました。
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34歳で看護師になったけど激務…患者さんと向き合える病院に転職したい!
34歳で看護師となり、周囲から勧められるがままにリハビリ病院で働き始めたMさん。ですが、入職してみると、めまぐるしい忙しさで患者さんと向き合えない日々。やりたい看護が叶えられないMさんは、レバウェル看護に相談をしたのでした。
アドバイザーは、周囲への後ろめたさから転職を悩むMさんと何度も話し合い、中規模病院の療養病棟を紹介することに。その結果、無事に希望の職場に転職できました。
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34歳で看護師デビューしたのに雑務ばかり…理想の看護師になるための転職
一般企業に勤めていたTさんは、救急分野の看護師を目指して急性期病院に就職しました。ですが、「サービス残業の常態化」や「有給の取りにくさ」といった労働環境に疑問を抱くことに。上司や同僚にも聞く耳を持ってもらえず、短期退職したTさんは、レバウェル看護に相談をしたのでした。
アドバイザーは、Tさんが存在意義を発揮できるであろうケアミックス病院を紹介することに。その結果、看護部長からの理解も得られ、労働環境の改善に取り組みながら前向きに働ける職場へ転職できました。
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会社員から看護師になるも、労働環境が疑問で早期退職。見つけた打開策とは
ここでは、「看護師は何歳までなれる?」と気になる人によくある質問を紹介します。
厚生労働省「令和6年度看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」によると、看護師3年課程における40歳以上の入学者は、476人となっています。詳しくは、「看護師の資格取得に年齢制限はない」をご覧ください。
看護師になるのに年齢制限はないため、50歳から挑戦することは可能です。体力面や勉強面で負担を感じることはあるかもしれませんが、遅いということはないため安心してください。資格取得の詳細は「社会人が看護師資格を取得する方法」でご覧いただけます。
入職後、想像以上に精神的・体力的な負担があったり、自分に合わない勤務形態を選んでいたりすると後悔することもあるでしょう。看護師の職場は多岐にわたるため、事前の情報収集も大切なポイントです。「30代から看護師に転職した人の体験談」では、就職から転職までの3名のエピソードを紹介しているので参考にしてみてください。
40代の新人看護師が就職できないということはありません。高齢化社会において看護師は需要が高い職業のため、求人を見つけることは可能です。ただし、若手看護師が歓迎される職場では不利になる場合もあるでしょう。
看護師は、年齢問わず何歳でも挑戦できる職業です。社会人から看護師を目指す人向けのサポート制度も整備されているため、上手く利用すると良いでしょう。厚生労働省では、教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)の実施や、各養成校では学び直しの負担を考慮して、社会人入試制度が設けられていることもあります。
また、看護師資格取得後は、職場によって体力的な負担を感じる可能性もあるため、自分が働きやすい環境を見つけることが大切です。レバウェル看護では、豊富な求人数の中からあなたに合った求人をご紹介します。職場の年齢層も事前に把握できるため、「周りと馴染めるかな…」という不安も軽減できるでしょう。情報収集のみの利用も可能なため、看護業界に対する理解を深めたいという方も、ぜひお気軽にご活用ください。
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