大学病院の看護師が仕事を辞めたい理由は?続けるメリットと転職先を解説

病院の庭で座って顔に手をあて辛そうにしている女性看護師のイメージ

大学病院は、最新の治療に携わることができ、教育体制も整っています。看護師として日々学べる環境があるので、魅力を感じられる職場だといえます。しかし、やりがいを持って働いているはずなのに、忙しすぎる業務のために辞めたいと感じることはありませんか?転職したいと思っても、自分は即戦力にならないのではと不安になっている人も多いでしょう。そこで今回は、大学病院を辞めたいと思う代表的な理由や、大学病院で働き続けるメリット、大学病院経験のある看護師の転職先について解説します。

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大学病院で働く看護師が仕事を辞めたいと思う理由

大学病院の仕事は忙しく、体力的にも負担がかかるので、仕事を続ける事に辛さを感じている人も。ここでは、大学病院で働く看護師が仕事を辞めたいと思う理由について、具体的にみていきましょう。

同期の看護師と比べて仕事ができないと感じてしまう

大学病院は診療科や病床数も多く、大規模な施設であることがほとんど。教育機関でもあるため新卒の採用数も多く、同期になる看護師がたくさんいます。

同期の看護師が多いのは心強い反面、仕事の習得具合を比べてしまうのも事実。2年目、3年目になると多くの後輩が入職します。同期の看護師よりも仕事ができないと後輩から信頼が得られず、指導がうまくいかないことも。自分の中では成長していても、よくできる同期と比べて落ち込み辛くなる看護師もいます。

業務量が多く疲弊する

大学病院は、急性期を扱い重症度の高い患者さんも多いことから、緊急入院、急変などで常に忙しい現場です。休憩が十分に取れない、残業が当たり前ということも。

また医師不足により、今まで医師にも対応してもらっていた採血やルート確保などを必ず看護師が行うようになり、業務量が増加している大学病院もあります。

多忙な状態で土日の出勤や夜勤などがあり不規則な勤務体制であるため体調を崩しやすく、心身共に疲弊してしまいます。

高度な医療を扱う業務にプレッシャーを感じる

医療の「最後の砦」といわれる大学病院では、他の病院では治療ができない難しい疾患や、「未診断疾患」と言われる診断名のつかない希少な症例などを扱うこともあります。

難しい症例では治療の経過が良好でないケースも。回復していく様子を見ることができず、自分の無力さを感じることもあるでしょう。

そのため、常にスキルアップへのプレッシャーを感じ、的確な判断を行わなくてはならないという緊張感にさらされ、精神的な負担が大きいと言えます。

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委員会や勉強会でプライベートの時間が削られる

大学病院では最新の治療法や新しい医療機器の導入が多く、その度に勉強が必要です。高度な医療に対応した看護を提供するため、委員会や勉強会などが定期的に開催されます。

病院によって異なりますが、勉強会は業務時間外や自分の勤務ではない日に行われることがあり、時間外手当が付かないことも多いです。

看護の質向上のため研究活動は積極的に行われており、自宅でも勉強が必要になってきます。業務時間外でも仕事から離れることができず、負担に感じることがあります。

幅広い看護技術が身につかない

新たな検査技術や治療法を開発するための研究が行われるため、一般的な看護技術を行わない場合があります。

教育機関としての機能をもつ大学病院において医療行為は研修医が行うことが多いため、基本的な看護技術が身につかないと感じる看護師もいます。将来大学病院以外で働くことを考える看護師は転職先で「即戦力になれないのでは?」と不安になることもあるでしょう。

大学病院内でのキャリアに興味が持てない

高度な設備や技術を要した複雑な治療は一般的なものとは異なり、専門性が高く、疾患別に細分化されています。その分野での専門的知識を高めるよりも、幅広く学びたいと思う人は大学病院を辞めたいと感じてしまいます。

また、看護師のリーダーである管理職への志望意欲が湧かず、大学病院内での昇進を避けるために退職を考えたくなります。

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 看護師が大学病院で仕事を続けるメリット

「大学病院を辞めたい」と考えているときは、辞めてから後悔しないよう大学病院に勤務するメリットを見直すことをおすすめします。

大学病院は、福利厚生や給与面で好待遇のところが多いです。退職金は勤務年数が長いほど多く受け取れる施設がほとんど。個人経営のクリニックや小規模医療機関では退職金制度が整っていない場合もあります。

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また、常に学ぶという環境があり、大学院への進学や、特定分野の看護を専門的に学びたい人にとっては最適な場所であるといえます。

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さらに、将来管理職を目指している人にとって、昇進するためには1つの病院内である程度勤続する必要があるため、仕事を続けることがメリットになるでしょう。

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一旦大学病院を辞めると再度大学病院へは就職が難しくなるため、退職の決断はしっかりと検討する必要があります。

大学病院だけじゃない看護師が活躍する職場

体調に支障をきたしている、ハラスメントなどで職場環境に問題がある場合は他の職場や働き方を検討してみることをおすすめします。

また、将来の志望や興味が大学病院にない場合も、他の職場で働くことを考えてみるのも良いでしょう。ここでは大学病院以外の職場を一部ご紹介します。

公的病院、規模の大きい民間病院

「総合病院」と呼ばれるような一般病院の中でも、公的病院や規模の大きい民間病院があります。高度で専門医療を担うことが多く、教育体制が充実しているのが特徴です。福利厚生が充実していたり、収入が安定していたりするなど、大学病院と似たような環境で働くことができます。

配属先によっては大学病院よりも幅広い看護技術を身につけることも期待でき、自身のキャリアアップにつながるでしょう。

ただし、病院の機能から考えても業務の忙しさや看護師が受けるプレッシャー、業務外の勉強や委員会にかかる時間などは大幅に改善するわけではありません。

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中規模の民間病院

中規模の病院では、急性期から在宅まで幅広く対応するなど、地域のきめ細かな医療ニーズに応える病院があります。

急性期がメインの病院は、看護技術を習得したい人、緊急の場面に対応できるスキルを身に着けたい人におすすめです。患者さんが回復する様子を見ることができるため、やりがいにもつながるでしょう。

慢性期・回復期がメインの病院は、患者さんに向き合いたい人におすすめです。その人に応じた日常生活援助は専門性を発揮でき、看護師として充実感を味わうことができます。

中規模の民間病院で働くことは、看護技術を身につけてジェネラリストとして活躍したい人に向いていると言えます。一方でスペシャリストとして専門看護師や認定看護師の資格を取得しスキルを上げていくことも可能です。

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訪問看護

より地域に密着した医療提供を行います。在宅医療のニーズも高く、訪問看護師の求められる役割は重要です。

1人で対応しないといけないプレッシャーを感じる場面もありますが、訪問先で困ったことはチームや上司に相談できるなど、サポート体制が充実している施設もあります。

また、訪問看護は患者さんの「意思」を尊重したケアが可能です。生活に密着したケアになるため病院のルールに縛られすぎない、その人に合った対応を工夫することができます。看護師が判断する場面が多いためやりがいにつながるでしょう。

在宅ケア分野の認定看護師、家族支援・在宅看護の専門看護師やケアマネジャーなどの資格取得や、特定行為研修を修了するというキャリアアップも実現可能です。

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クリニック

基本的に夜勤がなく日中の勤務になるため、規則正しい生活を送ることができ、休日も決まっているためプライベートも両立しやすいです。

施設によって異なりますが、重症者が来院するケースは少ないです。身近な病気と向き合った看護が提供でき、地域の人の健康に貢献する仕事を行います。

ただし、新たな技術を取り入れたり、積極的な看護技術を学ぶ機会は少なく、事務作業などの幅広い職務も求められます。

数は少ないですが各科目の専門医が開業しているクリニックでは、最先端の医療提供を行う施設もあり、そういった職場では専門的な知識やスキルを身に付けることも可能です。

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介護施設

高齢化社会において介護施設に求められる看護師の役割は重要です。特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービスなど施設によって仕事内容は異なります。

介護施設での主な仕事は、健康管理や服薬管理など、高齢者の健康をサポートするものが多いです。医療行為が必要な方には医療処置を実施します。

急患が入ることがないので病院よりも予定に沿って業務が進められ、比較的体力の負担が少ないといえます。デイサービスなど夜勤のない施設であれば、家庭との両立もしやすいでしょう。

また、高齢者の方の状態をアセスメントし、医療機関への受診が必要かどうか判断するのも介護施設で働く看護師の大切な仕事です。

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看護学校の教員

教育に興味がある人は、看護教員として働く方法も。看護教員になるには、5年以上の臨床経験があり、看護教員養成講習会を受講するか大学で履修する必要があります。

看護教員の仕事は、看護師を目指す健康な学生を教育することで、人の生命に関わるような精神的なプレッシャーを感じることはありません。これからの看護を担う学生が成長していく姿を見ることができ、やりがいを感じられるでしょう。学校の夏休みなど長期休暇があるときは仕事のペースダウンができるのもポイントです。

まとめ

大学病院の看護師は、高度な医療を扱う業務にプレッシャーを感じ、業務量の多さに疲弊してしまうことも多いです。また、専門性が高く疾患別に細分化されている大学病院での看護に、興味が持てなくなる人もいます。辞めたいと感じたときは、辞めた後に後悔しないよう仕事を続けるメリットを見直すことが大切です。

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大学病院に勤務する看護師によくある質問

大学病院勤務の看護師です。採血が苦手だと転職はできないでしょうか?

採血ができない看護師よりも、採血のできる看護師の方が転職には有利ではありますが、転職できないということはありません。採血が苦手であれば、介護老人保健施設、デイサービス、保育園、保健室など採血が必要ない職場を選ぶと良いでしょう。また、苦手な採血を克服したいという気持ちがあれば、採血が必要な職場に転職することも可能です。その場合、採血経験が少ないことは伝えたうえで、努力する気持ちがあることをアピールすれば、採用につながるでしょう。

大学病院と一般病院の看護師では仕事内容に違いはありますか?

大学病院は病気の診断、治療だけではなく、医療従事者の教育と医学研究を担います。そのため、大学病院の看護師は根拠をもとに病態と合わせて患者さんを見る能力が問われます。また、一般病院では看護師が担当する採血などを研修医が実施することも多く、看護技術の実施が少なくなる傾向も。一方で細かい業務は完全分業化されているので、より専門的な看護に注力することになります。

一般病院の役割は、診断と治療の実践です。さまざまな科目に対応する病院も多いので、患者さんの疾患や状態も様々。看護師に求められる疾患の知識や、看護技術も幅広くなります。地域密着型の病院では、患者さんとの距離が近く、精神的なケアや人間関係を築く看護が必要になります。

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