
看護師の生涯年収はいくらになるのか気になる方もいるかもしれません。看護師の生涯年収は、約2億円ほどになるといわれています。この額が多いのか少ないのかは、ほかのデータと比較しなければ分かりにくい部分です。
この記事では、ほかの職業との比較や条件別で看護師の生涯年収について解説します。看護師の生涯年収に関わる要素や年収アップを目指す方法にもふれていますので、ぜひ参考にしてみてください。
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」より、「レバウェル看護」が独自に算出した看護師の平均年収は519万7,000円です。これをもとに、22~64歳で定年退職するまでの42年間働き続けたと仮定して計算すると、看護師の生涯年収は約2億1,827万4,000円となります。
以下の表は、同調査を参考に、看護師と労働者全体の平均年収・生涯年収をまとめたものです。
| 平均年収 | 生涯年収 | |
| 看護師 | 519万7,000円 | 約2億1,827万4,000円 |
| 労働者全体 | 526万9,900円 | 約2億2,133万5,800円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/産業大分類 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で計算
※生涯年収:22~64歳で定年退職するまでの42年間として、平均年収×42で計算
看護師の生涯年収は、労働者全体と大きな差がないことから平均的な数値だといえます。世間的に給与が高めなイメージを持たれやすい看護師ですが、生涯年収で見ると抜きんでて高いというわけではないようです。
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この項では、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに、「性別」「職場の規模別」「都道府県別」「学歴別」といった条件別で、看護師の生涯年収を解説します。
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で計算
※生涯年収:22~64歳で定年退職するまでの42年間として、平均年収×42で計算
女性看護師と男性看護師の生涯年収には、およそ700万円ほどの差があります。これは、結婚や出産を期に、休職期間ができたり、雇用形態をパートに変えたりする女性看護師もいることが理由の1つにあるでしょう。
以下は、看護師と労働者全体の男女別の平均年収と生涯年収をまとめたものになります。
| 平均年収 | 生涯年収 | |
| 女性看護師 | 517万8,900円 | 約2億1,751万3,800円 |
| 男性看護師 | 534万8,300円 | 約2億2,462万8,600円 |
| 女性労働者全体 | 419万4,400円 | 約1億7,616万4,800円 |
| 男性労働者全体 | 590万8,100円 | 約2億4,814万200円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/産業大分類 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
さらに注目したいポイントは、女性看護師の生涯年収が、女性労働者全体の平均を大きく上回っている点です。女性は、出産・育児でキャリアが途切れてしまう、昇進しにくい環境にあるケースも。
女性労働者のなかで見ると、看護師の給与は高水準で、生涯で受け取る年収も多めな方だといえます。
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看護師の生涯年収は、勤務先の規模が大きいほど高くなる傾向にあります。以下の表は、職場の規模(従業員数)別でまとめた看護師の平均年収と生涯年収です。
| 職場の規模(従業員数) | 平均年収 | 生涯年収 |
| 10~99人 | 504万2,100円 | 約2億1,176万8,200円 |
| 100~999人以上 | 507万3,200円 | 約2億1,307万4,400円 |
| 1000人以上 | 583万700円 | 約2億4,488万9,400円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)/産業大分類 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額」
職場の従業員数が「10~99人」と「100~999人以上」の職場における看護師の生涯年収はそれほど大きい差はありません。しかし、「1000人以上」の職場になると明らかに高くなるため、特に大規模な職場で働く看護師の生涯年収はより高水準だといえます。
次に、看護師の生涯年収を勤務する都道府県別で見ていきます。以下は、看護師の生涯年収が高い順から5都道府県で働く看護師の平均年収・生涯年収をランキング形式でまとめたものです。
| 順位 | 都道府県 | 平均年収 | 生涯年収 |
| 1 | 東京都 | 568万9,100円 | 約2億3894万2,200円 |
| 2 | 京都府 | 564万200円 | 約2億3688万8,400円 |
| 3 | 大阪府 | 559万8,300円 | 約2億3512万8,600円 |
| 4 | 神奈川県 | 546万2,600円 | 約2億2942万9,200円 |
| 5 | 奈良県 | 542万7,300円 | 約2億2794万6,600円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 都道府県、職種(特掲)、性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)全国~埼玉・千葉~愛知・三重~山口・徳島~沖縄」
看護師の生涯年収が高い傾向にあるのは、東京都や京都府、大阪府といった中心的な都市です。大都市は労働者全体の賃金水準が高い傾向にあることや、人口が多く看護の需要も多いことが関係していると考えられます。
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「看護師は学歴によって生涯年収がどれくらい違うの?」と気になる方もいるかもしれません。看護師に限定したデータではありませんが、「医療,福祉」に従事している人の生涯年収は以下のようになりますので、参考にしてみてください。
| 最終学歴 | 平均年収 | 生涯年収 |
| 専門学校卒 | 456万400円 | 約1億9,153万6,800円 |
| 高専・短大卒 | 435万4,400円 | 約1億8,288万4,800円 |
| 大学卒 | 564万4,400円 | 約2億3,706万4,800円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 産業中分類 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」
「専門学校卒」と「高専・短大卒」の看護師の生涯年収は、ほとんど同じくらいの数値です。そのなかで、「大学卒」の看護師は、ほかの学歴と比べると生涯年収が高くなっています。
これは、大学卒の看護師の初任給が高めでスタートすることや、専門性を発揮することでキャリアアップが叶いやすく昇給や手当アップの可能性があることが関係しているでしょう。
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厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに「レバウェル看護」が独自に算出した結果、保健師と助産師の生涯年収は看護師を上回ることが分かります。看護師・保健師・助産師の平均年収と生涯年収の比較は、以下の表をご覧ください。
| 職種 | 平均年収 | 生涯年収 |
| 看護師 | 519万7,000円 | 約2億1,827万4,000円 |
| 保健師 | 521万2,400円 | 約2億1,892万800円 |
| 助産師 | 580万5,600円 | 約2億4,383万5,200円 |
参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額で計算
※生涯年収:22~64歳で定年退職するまでの42年間として、平均年収×42で計算
看護師と保健師の生涯年収は大差ありません。一方、助産師の生涯年収は両者よりも3000万円ほど高くなっています。助産師は開業権を有し、助産院の開設もできることも関わって、平均年収は高水準です。
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看護師は、キャリアアップによって年収が上がる可能性が高い職業です。特に、役職手当や資格手当、専門性の高い部署で支給されることもある危険手当といった各種手当によって、年収が引き上げられている側面があります。
以下は、看護師の給与に関わる要素の例です。
年収にはボーナス額も大きく関わります。そのため、看護師の生涯年収は、職場のボーナス支給額や雇用形態によるボーナス支給の有無にも左右されるでしょう。
また、正職員として一定期間以上働き、退職した看護師には退職金が出る場合もあります。退職金の額はそれぞれですが、生涯年収のプラスになる要素の1つです。
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この項では、看護師が生涯年収アップを目指す方法について紹介します。ポイントはキャリアアップと職場選びです。
看護師は、経験年数が豊富な方が高年収になる傾向にあります。そのため、なるべくブランクを作らず、看護師としてのキャリアをより長く築いていく方が生涯年収は高くなりやすいでしょう。
休暇制度を上手く利用する、ライフプランを見据えて計画的に転職するといった方法を取ることで、長く看護師を続けることで年収アップに繋がるかもしれません。
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看護師は、役職に就くと昇給したり役職手当の支給がされたりする場合もあります。役職を担った経験があれば、転職する際に管理職候補として高条件の求人に採用される可能性も。マネジメントや管理にも興味がある看護師は、役職への昇進を目指すのも1つの道です。
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看護師の上位資格には、専門看護師や認定看護師といったものがあります。高い専門性を有する証明になるため、資格を持っていると転職先や任されるポジションの幅が広がって、より高給与の職場で働くことに繋がるかもしれません。
職場によっては資格手当が支給される場合もあります。取得には、一定の臨床経験と教育課程の修了が必要です。究めたい看護分野がある方は、取得も検討してみてください。
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前述のとおり、看護師の生涯年収はさまざまな条件で変わります。年収アップを目指したい方は、より待遇の良い職場への転職も視野に入れてみてください。
求人を選ぶ際は、基本給だけでなく、ボーナスや各種手当の支給額にも注目することが大切です。また、ワークライフバランスや子育てとの両立なども考慮して、長く働きやすい環境の職場を選ぶと収入の安定に繋がります。
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ここでは、看護師の生涯年収のよくある疑問について、Q&A形式でお答えします。
看護師の生涯年収は労働者全体の平均と同じくらいなので、ほかの職種と比べて低いわけではありません。同じ看護師のなかでも、勤務先や雇用形態、勤続年数などで生涯年収は変わってきます。記事内の「条件別で見る看護師の生涯年収」もチェックしてみてください。
世代ごとの看護師の平均月収を推移しながら定年まで働き続けると、生涯年収は約2億円前後になると予想されます。ただ、将来的にキャリアアップや高給与な職場への転職で年収アップも目指すことは可能です。キャリアプラン次第のため、自分に合った働き方を模索してみましょう。
看護師の生涯年収は約2億円ほどです。ただし、この数値は「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに算出した看護師の平均年収の約519万円を参考に、22~64歳の42年間働き続けたと仮定した場合の生涯年収になります。それぞれの看護師の勤務先やキャリアプラン・ライフプランによって、生涯年収は異なるでしょう。また、看護師の生涯年収には、基本給にプラスされる各種手当や賞与の支給額も関わります。看護師が年収アップを目指す際は、キャリアアップや資格の取得、好待遇の職場への転職といった方法も検討してみてください。
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