
クリニック勤務の看護師が年収600万円以上を得られるのか、気になる方もいるでしょう。クリニックは病院と比べると夜勤に入る機会が少ないため、平均年収はそれほど高くないのが実情です。とはいえ、高給与の職場に勤務すれば、年収600万円以上も不可能ではありません。本記事では、クリニックだけではなく、医療施設に勤務する看護師が年収600万に近づく方法や、病院選びのポイントもあわせて詳しく解説します。
結論からいうと、クリニックの看護師が年収600万円を目指せる可能性はあります。ただし、クリニックは平均年収がやや低めのため、難易度は高いといえるでしょう。年収600万円にこだわる場合は、クリニック以外の職場も視野に入れると良いかもしれません。
日本看護協会の「2021 年 看護職員実態調査(p.16)」のデータを参考に、病院とクリニック(診療所)に勤める看護師の平均年収額を算出したところ、病院勤務の看護師は約574万円、クリニック勤務の看護師は約529万円という結果になりました。つまり、看護師の平均年収は、病院・クリニックどちらの場合であっても600万円未満であること、また、その中でも病院のほうが、45万円ほど高いことがわかります。
| 平均基本給額 | 平均税込給与総額 | 平均年収額 | |
| 病院 | 27万7,696円 | 38万6,046円 | 574万3,336円 |
| クリニック (診療所) | 25万9,062円 | 35万4,563円 | 529万1,004円 |
なお、上記の金額は平均値のため、地域や勤務年数、役職の有無、スキルなどによっては、年収600万円以上を得ている人もいるでしょう。また、平均年収額は、レバウェル看護にて平均税込給与総額×12ヶ月+賞与(平均基本給額×4ヶ月分)として計算しています。あくまでも目安として参考程度にご覧ください。
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年収600万円を実現するためには、平均基本給額が約30万円、平均税込給与総額が約40万円以上の職場に勤務する必要があります(賞与は平均基本給額を4ヶ月分と想定した場合)。なお、基本給額とは給与の基本となる賃金のことを指し、税込給与総額とは、諸手当を含む税金が引かれる前の金額を指します。
また、給与に関する用語として押さえておきたいのが「手取り」です。手取りは「諸手当をすべて含んだ税込給与総額から、所得税や住民税、社会保険料などを引いた金額(差し引き支給額)」のこと。年収600万円の場合、手取り額は75~85%程度の450万円~510万円ほどになると考えられます。
前述のとおり、クリニック勤務の看護師の平均年収は約529万円です。そのため、年収600万円を目指すには70万円以上の収入アップが必要となり、難易度は高めといえるでしょう。なお、年収600万円の条件をクリアするためには、経験を積み、役職に就いたり専門スキルを身につけたりすることが求められます。詳しくは後述しますので、気になる方はチェックしてみてください。
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実際にクリニックで働く看護師は、年収以外にどのような点をメリットに感じているのでしょう。レバウェル看護公式Instagramにて「クリニックに転職した看護師さんに質問!「転職してよかった~」と思うのはどんな時?」とのアンケートを実施したところ、下記のような意見が挙がりました。クリニックでの勤務は、仕事量や患者さんの急変の少なさ、休みが取りやすいといった部分にメリットを感じる傾向にあるようです。
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どうしてもクリニックで年収600万円を目指したいという場合は、クリニックの中でも「美容クリニック」に勤務するという手があります。美容看護師は一般的な看護師と業務内容が大きく異なるため、適性を見極めることが大切です。
自由診療が基本の美容クリニックは、一般的な病院に比べて利益を得やすいため、看護師の給与設定が高い傾向にあります。また、インセンティブ制度のように、業績に応じて給料に報酬を上乗せする職場も多々あるため、努力や工夫次第ではより高収入を望めるでしょう。「高い年収を得たいけれど夜勤は避けたい」という方は、美容クリニックを目指すのも良いかもしれません。
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ここでは、クリニックを問わず年収600万円を目指したい方に向けて、収入を上げる方法をご紹介します。転職活動中の看護師さんはもちろん、転職せずに今の職場で年収アップしたいという方も参考にしてみてください。
現段階で年収600万円に届かなくても、常勤の看護師として勤務年数を重ねることで、年収アップを目指せる場合もあります。下記の表は、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」をもとに、レバウェル看護にて看護職の年齢・勤続年数別の収入をまとめたものです。20代から50代までの平均年収額を順に見ていくと、55~59歳の年齢帯で年収600万円に最も近づいていることがわかります。
この背景には、年齢とともに役職に就く看護師が増え、役職手当の加算や昇給の影響があると考えられます。看護師が年収アップを目指す場合は、次項でお伝えする「管理職」を視野に入れるとともに、着実に経験年数を積み重ねていくことが大切です。
| 年齢 | 勤続年数 | きまって 支給する 現金給与額 | 年間賞与 その他 特別給与額 | 平均年収額 |
| 20~24歳 | 1.6年 | 29万5,900円 | 46万3,900円 | 401万4,700円 |
| 25~29歳 | 3.8年 | 33万3,800円 | 73万5,900円 | 474万1,500円 |
| 30~34歳 | 6.1年 | 33万7,600円 | 82万300円 | 487万1,500円 |
| 35~39歳 | 7.8年 | 33万6,700円 | 81万2,700円 | 485万3,100円 |
| 40~44歳 | 10.7年 | 35万7,700円 | 92万3,800円 | 521万6,200円 |
| 45~49歳 | 12.8年 | 37万4,700円 | 102万2,300円 | 551万8,700円 |
| 50~54歳 | 14.2年 | 38万8,200円 | 100万7,700円 | 566万6,100円 |
| 55~59歳 | 17年 | 39万4,900円 | 112万500円 | 585万9,300円 |
※企業規模計(10人以上)の場合を参照
※平均年収は「きまって支給する現金給与額」×12ヶ月分+「年間賞与その他特別給与額」として算出
看護主任や看護師長、看護部長といった管理職に就くことも、年収アップを目指す方法の一つです。管理職に就くと、役職手当の加算や昇給によって給与が上がっていきます。
日本看護協会「2021 年 看護職員実態調査(p.70~p.72)」によると、看護職員のうち、非管理職の平均基本給額は25万7,729円、中間管理職は31万7,126円、管理職は36万1,189円でした。非管理職と管理職の差を比較すると、その額は約10万円にのぼることがわかります。ボーナスを含めればより収入の差が広がる可能性があるでしょう。
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看護師がキャリアアップを目指す場合は、上司と良好な関係性を築き、高評価を得ることが大切です。無理に気に入られようとする必要はありませんが、挨拶や笑顔、感謝などを心がけ、円滑なコミュニケーションを図るようにしましょう。役職に就くには、マネジメント能力も求められるため、周囲の信頼を得ることで、仕事のチャンスが広がるといえます。
看護業務に役立つ資格を取得すると、資格手当の支給により、年収アップにつながるかもしれません。日本看護協会「2022 年 病院看護・助産実態調査 報告書(p.32)」によると、専門看護師の場合は平均12,229円、認定看護師の場合は平均10,335円の資格手当が支給されています。
ただし、資格取得により昇給や手当が付く職場はまだまだ少ないのが現状です。資格取得によって年収アップを図る場合は、事前に職場の支給状況などを確認しておく必要があります。専門性を備え、市場価値を高めたい看護師の方は視野に入れると良いでしょう。
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看護師の給与は夜勤手当によっても左右されるため、夜勤回数を増やすのも一つの方法です。日本看護協会「2023 年 病院看護実態調査 報告書(p.31)」によると、1回あたりの夜勤手当の平均額は以下のとおりとなっています。
| 三交代制 準夜勤 | 4,234 円 |
| 三交代制 深夜勤 | 5,199 円 |
| 二交代制 夜勤 | 11,368 円 |
前述のように経験年数を積んだり、管理職に就いたりといった長期的な視点ではなく、短期的に収入を上げたい人には向いている方法といえるでしょう。夜勤手当の金額は職場によって異なるため、求人選びの参考にしてみると良いかもしれません。なお、夜勤は生活リズムが崩れやすいため、無理をし過ぎないことが大切です。
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看護師が年収アップを目指すには、副業で収入を底上げする方法もあります。看護師資格を活かせる求人の中には、イベントでの救護活動や健康診断会場での看護業務、介護施設など、単発の仕事も複数あるため、さまざまな働き方を選ぶことが可能です。
過密なスケジュールで体調を崩さないように注意する必要はありますが、自身の都合に合わせて効率的に稼ぎたい方には向いているかもしれません。なお、職場によっては副業が禁止されている場合もあるため、本業の就業規則を事前に確認するようにしてください。
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転職時の給与交渉で年収を上げる方法もあります。面接で採用担当者から給与の話題が出た際に、希望金額を伝えるのが給与交渉です。転職時の給与は、前職を考慮して考えられるのが一般的ですが、自分から交渉すればより理想に近い給与を貰えるかもしれません。給与交渉をして年収を上げたい方は「看護師は転職で給料交渉できる!最適なタイミングと年収アップのコツ」の記事を参考にしながら、交渉の準備をしておきましょう。
なお、「面接で給与の話をしづらい」と感じる方は、転職エージェントの活用もおすすめです。転職エージェントでは、担当のアドバイザーが給与交渉を代行してくれるため「自分からは言い出せない」という方も安心して進められます。
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看護師は年収600万円を実現できる!その理由や高収入を目指す方法を解説
前述のとおり、看護師の平均年収は、クリニックよりも病院勤務のほうが高いという調査結果が出ています。そのため、年収アップを最優先に考える場合は、高収入を目指せる病院に転職するのも手です。求人を探す際は下記のポイントを参考にしてみてください。
日本看護協会の「2023年病院看護実態調査報告書(p.126)」によると、病床数が多い医療施設ほど基本給与額や税込給与総額が高い傾向にあることがわかります。以下の表は、勤続10年、31~32歳の非管理職看護師の平均値をもとにレバウェル看護が年収額を算出し、病床数ごとにまとめたものです。
99床以下の病院と500床以上の病院では、平均年収額の差が約68万円にもなります。高収入を目指すのであれば、病院規模や病床数も応募先を選ぶ際の基準となるでしょう。
| 病床 | 平均基本給与額 | 平均税込給与総額 | 平均年収額 |
| 99 床以下 | 23万8,939円 | 31万2,151円 | 470万1,568円 |
| 100~199 床 | 24万2,411円 | 32万2,341円 | 483万7,736円 |
| 200~299 床 | 24万7,792円 | 32万6,827円 | 491万3,092円 |
| 300~399 床 | 25万8,928円 | 33万9,992円 | 511万5,616円 |
| 400~499 床 | 26万3,266円 | 34万6,317円 | 520万8,868円 |
| 500 床以上 | 27万610円 | 35万8,465円 | 538万4,020円 |
※1:平均年収額は、平均税込給与総額×12ヶ月+賞与(平均基本給額×4ヶ月分)で計算
※2:税込給与総額には、通勤手当、住宅手当、家族手当、夜勤手当、当直手当、看護職員処遇改善等事業に基づく手当等を含む(時間外勤務の手当及び新型コロナウイルス感染症に係る危険手当等は除く)
※3:夜勤をした場合には、当該の月に三交代で夜勤 8 回(二交代で夜勤 4 回)をしたものと想定
病院の規模や病床数、仕事内容が同じでも、地域によって年収が上がることがあります。地域別の平均年収の違いがわかるよう、職業情報提供サイト(日本版O-NET)「看護師」から主な都道府県を抜粋しました。
| 都道府県 | 平均年収 |
| 全国 | 508.2万円 |
| 東京都 | 522.8万円 |
| 千葉県 | 526.7万円 |
| 埼玉県 | 517.2万円 |
| 神奈川県 | 545.6万円 |
| 大阪府 | 568.1万円 |
| 京都府 | 532.1万円 |
引用:看護師
全国の平均年収と各県を比較してみると、いずれも全国の平均年収である約508万円を上回っていることがわかります。都会で働きたいと考えている方は、看護師の給与水準が高い地域への転職を検討してみるのも一つの方法かもしれません。
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看護師の各種手当には、法律で定められている「時間外手当」「休日手当」「深夜手当」のほかに、任意で支給される手当があります。手当が充実している病院に転職すれば、年収アップが望めるでしょう。なお、病院が任意で支給している手当の例は下記のとおりです。
任意で支給される手当の金額は、各病院の裁量で決められます。職場によっては、手当の支給が少なかったり、手当そのものがなかったりする場合もあるため、転職する際は詳細を十分に調べておくことが大切です。
ここでは、クリニックで年収600万を目指す看護師によくある質問を紹介します。
クリニックは大規模病院に比べて住宅手当の支給がない場合が多いようです。住宅手当は法定外福利厚生のため、支給の有無や支給条件は職場によって異なります。「家賃手当」や「家賃補助」と呼ばれることもあるため、求人を探す際は惑わされないようにしましょう。
看護師の給与水準は都心部のほうが高い傾向にあるため、ほかの地域に比べて狙いやすいといえるでしょう。「2.都心部など給与水準が高い地域の病院」では、全国の平均年収と東京都を含む主な都道府県の平均年収を比較していますので、参考にしてみてください。
年収600万円は、病院やクリニックに勤務する看護師の平均年収よりも高い金額です。そのため、転職の難易度を考慮すると、転職エージェントを活用したほうがチャンスが広がるかもしれません。また、面接日時の調整も任せられるため、多忙で転職活動が進まない場合でも、負担を軽減することが可能です。
訪問看護の管理者の年収相場は600万円〜800万円程度といわれているため、年収600万を実現することは可能といえるでしょう。ただし、業績に応じて収入が変動する場合があるため注意が必要です。詳しくは「訪問看護ステーション管理者の年収の平均は?なるための条件やスキルも解説」をご覧ください。
クリニックに勤務する看護師の平均年収は約529万円、病院の場合は約574万円です。そのため、クリニックで年収600万を目指す場合は、インセンティブを狙える美容クリニックを視野に入れると良いかもしれません。また、高収入を目指して病院に転職する場合は、病床数や地域、手当の充実度などのポイントを押さえた上で「勤続年数を重ねる」「管理職に就く」「資格を取得する」などの方法にチャレンジすると良いでしょう。
なお、転職時の給与交渉を自分で行うのはハードルが高いと感じる場合は、看護業界に特化したレバウェル看護のサポートを活用するのもおすすめです。年収600万円以上の求人を1人で探すのは難易度も高いため、キャリアアドバイザーから希望条件に沿った求人の紹介を受けることで、スムーズな転職活動が可能となります。納得できるまで丁寧に対応いたしますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。
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