
本記事では、DVT(深部静脈血栓症)について、原因や徴候と症状、診断、治療、看護についてイラストでまとめました。ぜひ看護をする際の参考にしてください。
以下について解説しています!

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DVTとは、下肢や骨盤などの深部静脈で血液が凝固し、血栓ができて静脈が詰まる病態のことです。

稀に上肢の深部静脈に発生することもあります。血栓が静脈血流に乗って肺に移動すると、肺血栓塞栓症(PTE)を引き起こす可能性があります。PTEの症状は呼吸困難や胸痛などがあり、最悪の場合心停止をきたします。
DVTは血栓のある部位により、以下に分類されます。
| 静脈領域の分類 | 静脈 | 血栓箇所の分類 |
| 腸骨型 | 総腸骨静脈 | 中枢型(近位型) |
| 外腸骨静脈 | ||
| 大腿型 | 総大腿静脈 | |
| 深大腿静脈 | ||
| 浅大腿静脈 | ||
| 膝窩静脈 | ||
| 下腿型 | ヒラメ筋静脈 | 末梢型(遠位型・下腿型) |
| 後脛骨静脈 | ||
| 腓骨静脈 |
肺血栓塞栓症のリスクは、末梢型より中枢型の方が血栓ができやすいため高くなります。

血栓が形成される要因には、血液の停滞、血管内皮の障害、血液凝固能の亢進の3つの要素があり、ウィルヒョウの3徴と言われています。
ぞれぞれの具体的な原因は以下です。
患側の浮腫や腫脹、疼痛(圧痛)、熱感、色調の変化(赤み)がDVTの徴候や症状です。無症状な場合もあります。患側と健側の左右差を観察します。
ホーマンズ徴候とは、膝を伸展し足首を背屈したときに下腿(ふくらはぎ)に痛みが生じる症状です。DVTによる静脈炎の有無を確認する目的で用いられることがあります。

DVTの診断には以下の検査を行います。無症状の場合には検査で見つかることもあります。
Dダイマーは血栓中のフィブリンが溶解された際に生成される物質です。採血で血液中に含まれる量を調べます。血栓ができると高値となりますが、異常値の有無だけではDVTの診断はできないためほかの検査と併せて診断します。
超音波検査で下肢の静脈内の血栓を特定します。検査前後の食事・水分制限がないため、いつでも実施することが可能です。
造影剤を血管内に注入してCTでDVTや肺血栓塞栓症の有無を確認します。
造影剤を下肢の静脈から注入してX線透視で確認しながら下肢静脈を撮影し、DVTの有無を確認します。
DVTには以下の治療や予防法があります。
DVTの第一選択治療です。ただし肺血栓塞栓症を起こすリスクが低い末梢型DVTは抗凝固療法をせず経過観察をすることもあります。
DVTによる肺血栓塞栓症を起こさないようにするため、下大静脈に留置するフィルターです。易出血状態などで抗凝固薬が使用できない場合に選択されます。
重症のDVTや特定の状況で適応となることがあります。
圧力のあるストッキング(靴下)を着用、もしくは包帯を巻くことで血液循環を改善しDVTを予防します。血栓がある場合は剥がれて肺血栓塞栓症を引き起こす恐れがあるため禁忌です。

DVTを予防するためには血液のうっ滞を避けることが大切です。無理のない範囲で下肢の運動、早期離床を促していきます。また、脱水になると血液の粘度が増し血栓ができやすくなるため水分摂取を促します。
手術後の初回離床時、清拭や排泄、処置、検査時など安静臥床から身体を起こすタイミングなどは、すでに血栓ができていると肺血栓塞栓症を起こす可能性があります。初回離床時は付き添うなど注意して観察します。患者さんのDVTの既往歴を確認することも大切です。
DVTは症状の観察が重要です。「DVTの診断、治療」を参考に症状の早期発見ができるようにしましょう。異常を早期発見して医師へ報告することで早期診断、早期治療に繋がります。
▼こちらも参考にしてください
【今さら聞けない看護技術・ケア Q&A】第3回 DVT(深部静脈血栓症)の観察項目が知りたい
上記で学んだ内容から、クイズを出題します!イラストでインプットできたら、クイズに挑戦してみてください。
【クイズ①】レベル★
DVTの原因に、術後の安静による長期臥床があげられる。「〇」か「×」か?
【クイズ②】レベル★★
DVT予防のために使用する弾性ストッキング・包帯の禁忌は?
【クイズ③】レベル★★★
DVTの診断で用いられるDダイマーは、血栓中の何が溶解された際に生成される物質か?
【クイズ①答え】「〇」
【クイズ②答え】血栓ができている場合
【クイズ③答え】フィブリン
イラストを参考に、DVTについての理解を深めましょう!徴候や症状が理解できると異常の早期発見にも繋がります。また、DVT予防のための看護や注意点を理解し、術後の早期離床の際など臨床でぜひ役立ててください。
今回のイラストの感想や「こんな内容が勉強したい!」など、ぜひコメントをお待ちしています。
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看護師から寄せられる“よくある質問”
Q. 現役看護師が一番稼げる科はどこ?
一般的に、高度な医療を提供する診療科や収益の多い診療科・クリニックは、高収入を得られる傾向にあります。病院だと救急救命科やICU(集中治療室)など、クリニックでは美容クリニックや人工透析クリニックなどが挙げられます。「看護師が一番稼げる科はどこ?高年収のクリニック・病院や転職のポイント」では、看護師が稼げる科を、詳しく解説しています。規模別の平均給与や、高収入な職場へ転職する際のポイントも紹介しているので、求人探しの参考にしてください。
Q. 看護師がのんびり働ける勤務先は?
病院であれば緊急対応や体力を消耗する業務が少ない外来や回復期・慢性期病棟。病院の外来やクリニックであれば重症患者の処置が少ない診療科は比較的落ち着いた環境といえるでしょう。自身のペースを大事に働きたい方は、現職の悩みを解決できるような環境・働き方を選ぶことがポイントです。「のんびり働きたい看護師向け!おすすめの職場や病院以外の仕事を紹介」では、のんびり働ける勤務先の条件や、おすすめの職場・診療科、のんびり働ける仕事のメリットやデメリットも解説しています。職場探しの参考にしてください。
Q. 看護師1年目で転職しても大丈夫?
1年目であっても転職は可能です。新卒として入職後3年以内に転職する「第ニ新卒」を歓迎する求人も多数出ている状況です。心身に不調がある場合や、職場でハラスメント・法律違反が横行している場合は、無理せず環境を変えたほうが安心です。「看護師1年目で転職しても大丈夫。病院以外の職場や好印象の退職理由を紹介」では1年目の看護師が転職したくなる理由や、仕事が辛いときの対処法、 おすすめの職場などをまとめています。新人看護師が転職に成功するコツや退職の際の注意点も解説しているので、参考にしてみてください。
Q. お礼奉公中でも転職は可能?
お礼奉公の途中でも、看護師が仕事を辞めることは可能ですが、途中で退職してトラブルに繋がるケースもあるので、辞める場合は注意が必要です。「お礼奉公中だけど辞めたい看護師へ!奨学金に関する疑問に答えます」では、「お礼奉公中の看護師は仕事を辞めても良いか」「途中で辞めると奨学金の支払いはどうなるのか」といった疑問や不安にお答えしています。また、奨学金の一括返済を求められたときや、退職を拒まれたときの対処法についてもご紹介しているので、お礼奉公がネックで前に進めずにいる方は、ぜひ参考にしてください。
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