このあいだまで
「あらー、マリアンナちゃん、わたし最近血圧が高いのよー、ちょっと見てくれない?」って言ってた、
近所のおばあちゃま方。
近所に高齢者の方がたくさん住んでるんだけど、健康管理に不安がある高齢者たちにとって、看護師のわたしはアイドル的存在でした。
でもコロナが到来してからというもの、状況一変。
「今コロナで病院大変でしょう?」って聞かれてさ、
「はい、それなりに・・」って濁して答えたんだけど・・・。
近所だからわたしが働いている病院でコロナを受け入れているのは知られてる。そんな話をしてから、そうそう話しかけられることもなくなり、じゃっかん距離も置かれてるような・・。
え、もしかして避けられてますか?
でも、そりゃあそうだよね。
たいてい基礎疾患をもってる高齢者のひとたちからしたら、
病院で働くわたしって病原菌みたいな存在だもんなぁ。
歩く汚物みたいなもんなんだろうな。とくにこのコロナ禍では。
巷では「医療者差別」なんてキーワードもあったりしたよね。
いざ自分がちょっと体験したら、結構悲しいものがあったりする。
誰よりコロナに感染するリスクが高くて、対応に追われる医療者たち。
でも最前線で頑張っている医療者たちの多くは、おそらく今年のボーナスは減額されるでしょう。病院にもよるだろうけど、おそらく母体が中小クラスだと、ゼロに近いところもあるんじゃないだろうか。
どの病院もこのコロナ対応で不要不急の手術や検査は控えてる。外来患者も激減しているところはほとんど。
一部の報道では病院の多くが平均赤字10%になっていると言われていたほどで。利益が減るから、従業員に対価を払えないのは仕方ないんだけどね。
もちろん、世の中で大きく収入に打撃を受けたひとたちもいるから、贅沢を言ってはいけないのかもしれないけど。
でもね、実際毎日がんばって、収入が減る。それが今の医療従事者の現実。
これって経済的にも精神的にもとても辛いことです。
離職者も増えるだろうなぁ….と思う。
経済的な打撃があるのは予測していたけど、
親であって、大黒柱でもある私にとっては特に辛いものがあります。
働くママならではですが。
まだまだ短縮事業などで、こどもが家にいる時間が長くなること。
これって本当に大変なんですよ。
学校へフルで行ってたら、部活だ塾だテスト勉強だって、子どもも忙しいから手もかからないんだけど。
今はずっと家でほんと毎日ゲーム三昧。
今しかできない、くらいの勢いでゲームばっかりしてる。
その無駄な時間に発揮する活力、君は誰に似たの。
似なくていいとこばかり似るのが子どもなんだろうか。
勉強なんてまったくしない。
お前の本業なんだよって思う。
でも毎日めっちゃ食べる。
ごはん代も高くつく。
食うなとは言えない。
給食のありがたみを感じる。
運動もしてない、というよりできる場所もない。
息子よ、将来大丈夫か?
このままゲーム依存症にでもなったらどうしようかという不安を感じながら…..。
病棟ナースたるもの、シフト変更はよくある話。
だけど、コロナ騒動が始まってからというもの、
コロナ感染の患者対応、看護師やその家族のコロナ感染で人手もニーズの変化もすごくて、
これでもかというくらいにシフトが変わる。
シフト変更ってね、一応「変えてもいいか?」って尋ねられるけど、普通断ることなんてそうそう出来ないのよね。
目には見えない上からの圧力ハンパないから。断るなよ、的な。
看護師家族や看護師本人が感染すると、当事者は2週間くらいは休みになるの。だから、その欠員をみんなで埋めないといけない。
受け入れるコロナ患者が増えるほど、コロナ患者専属看護師を作るので、そのたびに人員調整をかけて、人手不足が起こる。
シフトがちょくちょく変わるから、しばらく予定は立てられない生活。たぶんこの超不規則な働き方は、コロナが完全に落ち着くまで続くんだろうなぁ。
職業柄、仕方ないか。
いったん落ち着いたように見えたりしても、第二波、第三波が来るのか、ウイルス変異が起こるのか、先のことばかりは誰にもわからない。
少なからず、すぐには元の生活に戻ることはできないだろうと覚悟はしてます。
わたしのなかで、やっぱり子育てと経済事情に影響をきたしたのが一番辛いな。想定していた収入が減るのは生活にも影響するし、受験前の子どもの学力が低下するのもすごい不安がある。
こっからどうやって立て直していけばいいものやら。
一日でも早く元の生活に戻れることを願って。
※この記事は5月22日に書かれたコラムです。
〈編集部より〉
この記事が書かれた直後、全国で緊急事態宣言が解除されました。
ピリピリしたムードは徐々にやわらぎつつありますが、先の見えないコロナの状況では決して予断を許さない状況です。
そんななか、医療従事者の給料・ボーナスのカットのニュースが飛び込んできました。
「え、こんなに医療従事者ががんばっているときに?!」
と、その理由を理解しつつも、衝撃を受けました。
国が医療・介護従事者へ最大20万円を配る予定とも言われていますが、それでも減収入分がそれを上回る可能性が高いのだそうです。
厳しいですね。
・・・今、いろいろなかたちで医療従事者が称えられていますね。
それはとても素敵な行動なのですが、
リアリティのある、真の意味で寄り添った
医療従事者へのサポートが
このコロナの時世には必要だと思います。。
マリアンナさんの公式ブログもぜひ読んでみてくださいね。
〈マリアンナさん公式ブログ『看護師になったシングルマザーのブログ』〉
https://nurse-singlemother.jp/?page_id=11
【バックナンバー】
■ナースが物申す【第1回】マリアンナさんのプロフィールを紹介しています。
■ナースが物申す【第2回】~ナースの有給休暇義務化~
■ナースが物申す【第3回】~新人ナース時代を乗り越える~
■ナースが物申す【第4回】~子育て「小1の壁」~
■ナースが物申す【第5回】~児童虐待と向き合う~
■ナースが物申す【第6回】~お局様を大解剖~
■ナースが物申す【第7回】~看護師の老後と年金問題~
■ナースが物申す【第8回】~医療事故~
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■ナースが物申す【第12回】~看護師の良いとこ悪いとこ~
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■ナースが物申す【第14回】~PNSの一長一短~
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〈イラスト:Kaoll〉
https://kaoll0719.wixsite.com/illustrator

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