申し送りで「怒られる、ツッコまれる」に終止符!マリアンナの苦い経験から学ぶ申し送りのコツとは?【ナースが物申す第28回】

2020.6.23

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「何年たっても申し送りって完璧にはならないものですね。」

患者はケースバイケースだし、先生によっても治療方針とか違うし、病棟や病院が変わったらルールも違ったりするし・・。できるようになったと思えば、できなくなるのが申し送り。

申し送りで失敗するたび、自分看護師向いてないわって落ち込むこと多々あったりする。

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目次

申し送りの失敗と辛い体験

「予想できなかった先輩からのするどい突っ込み

「その点滴、何時までするのか先生に聞いた?」

「それって、看護師の判断でやっていいの?」

「ちゃんと前の勤務の人に聞いといてもらわないと困るわー」

すいません、本当にすいません。
わたしの推測が甘かったばっかりに・・・。
新人でまだリーダー始めたばっかのときは、謝罪会見みたいに謝ってばっかり

ベテランナースの突っ込みだけは、本当に予測できないところから飛んでくる。えー、そこっすか、ってところ。

一番勉強になるところだったりするんだけど、突かれて痛いところを突いてくるので、リーダー業務が続くと辛い。

いじわるナースのいじわるな突っ込み

病棟に一人はいるお局とかいじわるナース。

「もうええやろ」って重箱の隅をこれでもかって突っついてくる。

そういうやつって、たいてい決め台詞に
「ちゃんと申し送ってくれないと、こっち困るんだけど~。」って言う、でかい声で。
いや別にそれ言わんでいいやん・・。

申し送りって、絶対ここまで申し送らないといけないっていう決まりはない。だからこそそんな完璧な申し送りなんかあるかーいって言いたいけど、やっぱ目上のひとだったりすると、いじわるってわかってても反論できないのよね。

申し送りしないといけないことを忘れて怒られる

病院にもよると思うんだけど、連休明けの平日とか、緊急入院が多い日とか、てんやわんやしたときのリーダーって、ほんと情報をタイムリーに整理なんかできなくて。今から申し送り整理するよーって時に、ドクターはアホみたいに病棟の電話を鳴らす、指示を飛ばす。電話の線、抜いてやろうか。ほんとリーダーナースは忙しい。

もうね、やっぱり何年たってもたまに忘れたらあかんことを忘れたりするのよね。

病院にいるあいだに思い出せたらまだよくて。家にかえって布団に入ってから
「あ!言うの忘れてた!」ってなって病棟に電話したりもよくする。

家に仕事を持ち帰るストレス。これ、看護師である以上ずっと続くんだと思うわ。

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申し送りで押さえておきたいポイント

いつまでたっても失敗する申し送り。
完璧な申し送りはないけど、次の勤務の申し送りをするときに「これだけは外さないようにしよう」と思ってることがわたしなりにあります。
これからリーダー業務をする世代のひとたちのために、最低限おさえておいてほしい申し送りのポイントをお話しします。

医師の指示系は必須

内服、点滴、ADLなにもかも、医師指示に絡むものの申し送りは必須。優先順位超高い

なぜならば、看護師は「医師の指示に基づいて看護する」のが仕事だから。当たり前の情報共有だけど、これを申し送り忘れると、大事故になる可能性もあったりする大事な情報です。

新しい指示が出た、医師指示に変更があった、点滴や内服に変更があったときも必ず次の勤務のナースにそのことを伝えます。ちなみに医師指示は、その指示を施行する看護師がスムーズにできるよう具体的にもらうのが鉄則

例えば
「血圧を下げる点滴○○を開始」って指示があっても、その指示と一緒に、
「血圧が○○mmhg以下になったら点滴○○は中止する」っていう指示ももらっておくとか。

先生によっては具体的な指示をくれない先生もいるので、次の勤務の看護師が働きやすいように指示を整えておくことも大事だったりするんですよね。

わたしのなかで申し送りは医師指示系は最優先で、マーカーひきまくって、一番最初に伝えるようにしてます。

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次の勤務で予測できることは必ず伝える

なんか点滴自己抜去しそうな気がする・・。

なんか転倒転落しそうな気がする・・。

今日明日あたりに急変する気がする・・。

病棟の看護で大事なのは、患者がどの看護師からも統一した看護が受けることができる「継続看護」。だからこそ申し送りがあるのです。

今すぐ起きそうになくても、もしかしたら次の勤務で起こるかもしれないこと。予測が外れてもいいから、その「起こるかもしれないこと」を伝えるのが大切。

その情報をもとに、次の勤務のナースは観察項目を考えたり、優先順位を組み立てる。外れてもぜんぜん構わない。
「おかしいかも」って思ったことが、継続看護になっていくのが大事

大きな事故になる前に「あの患者さん、こんなこと起こるかも・・」っていうのを伝えるようにしましょう。

今日、状態変化があったことは?

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自分の勤務のあいだに、患者に起こった「変化」。
これを伝えることはすっごく大事。

これから勤務に入っていくひとにとって、自分がみる患者に今日なにが起こったのか、何が変わったのかっていうのは大事な情報。もちろんカルテからも拾えることだったりするし、カルテと重複して情報を伝えるのは無駄な作業かもしれないけど、わたしは自分が次の勤務ナースに引き継ぐとき、患者に起きた変化は必ず自分の口から伝えます。

急に疼痛の訴えが増えた。

ADLが今日から拡大し始めた。

食欲がなくなって今日から何もたべていない。

患者の変化は、ときに患者の体のなかで起こっている変化を表していることもある。あと、次の勤務で起こる事故リスク要因だったりもする。自分の勤務ではアセスメントしきれなかったことも、「患者がいつもと違う!」っていう情報をもとに、次の勤務で新しい看護展開につながるかもしれない。

「ちょっと○○さん、今日から食欲全然ないんですよね・・。他の所見はないと思うんですけど。要観察しておいてもらえますか?」

この一言があるかないかで、忙しい先輩とかもちょっと注意してみてくれるようになったりする。わたしもそういう引き継ぎしてくれると、マークして観察したりするんだよね。

申し送りって失敗も多いし辛いけど、患者さんのためには大切な看護業務のひとつ。

要点をおさえて上手に、ストレスフリーに乗り越えたいものですね。

〈マリアンナさん公式ブログ『看護師になったシングルマザーのブログ』〉
https://nurse-singlemother.jp/?page_id=11

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〈イラスト:Kaoll〉
https://kaoll0719.wixsite.com/illustrator

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