「新人を育てたければ自分が変わること!」プリセプターの心得をあらためて話します『ナースが物申す』【第48回】

2021.4.14

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辛い新人時代や看護学校時代を乗り越えてひと段落すると、ついつい

「わたしたちの時代はとっても大変だったのよ」

「最近の子は甘やかされているわ、もっと私たちの時代みたいに厳しくしないと」

みたいな考えが芽生えたりする。

人って、自分を育てた人を教育者としてのモデルのように思ってしまうし、自分が育てられたように誰かを育てようとしてしまうんだけど、過去の教育方法のすべてが正しいわけではないことにも目を向けないといけなくて。

今回の記事では、教える側の「プリセプター」に心がけてほしいことをお話します。

目次

できないことだけじゃなく、できるようになったことを認めて

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病棟では、新人Nsが入ってきて時間が経ってくると、「あれもできてない!」「これもできない!」と、仕事ができないことで怒られている場面をよく見ます。もはや例年の出来事。

わたしもよく怒られたわぁ・・。辛かったわぁ・・。

看護師は問題解決思考。だからついついその人の持つ「問題」にフォーカスしがち。

だけど新人Nsって見方を変えてみれば、採血だったり輸液管理だったり、できるようになったこともたくさんあるんですよ。新人時代って、できるようになっていることが評価されないことが多いよね。新人Nsの立場からすると、そこを評価されずただ否定的な評価が増えていく。それって精神的にしんどいことですよね。

新人Nsも3か月、半年って経っていけば、入職時できなかった採血、検査出し、申し送り等々、一人でできるようになったこともたくさん増えてきてたりする。できないことを指導することも重要なんだけど、ぜひできるようになったことも随時評価していってあげてほしい。きっとその仕事が出来るようになった背景に、たくさんの練習や自己学習が隠れていると思うので。

 
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新人とは「フランク」に話せる関係性を

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たしかに「教える・教えられる」の関係って、一定の距離感は必要かも。でもあまりに距離が遠すぎると、新人Nsのキャラクターによっては、

「怖くてプリセプターに相談できない」という一番あってはならない関係性ができたりすることもあって。

昔、すごく尊敬してた医者がいたの。その医者は看護師に絶対怒らない人で。

ある日、「なんで先生はそんなに怒らないんですか?」って聞いたら、「僕が起こると看護師さんは僕が怖くなって、すぐに相談してくれなくなるでしょ。でもその看護師が悩む1分1秒が、患者さんの命を奪ってしまうこともあるからね。」って言ってました。

マジ神!と思った。

もうね、新人Nsが「実は先輩Ns怖くて相談できませんでした」で起こす医療事故が一番怖い。新人って、やっぱ突拍子もない医療事故を起こすことは多いから。やっぱりなんでも相談しやすい関係性ってすごく大事だと思うのよ。指導のことだけじゃなく、日常会話も普段からできるような関係だと、内向的な新人Nsが入ってきても、きっと相談しやすい関係性が保てると思うんだよね。

教えなきゃ!と意気込まず。数年後それなりになればいい

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わたしがプリセプをするときは、いつも同じ目標があって。それは、新人Nsが看護を好きになってくれること。逆を言えば、この仕事を嫌いにならないこと。です。

時々いるじゃないですか。1年目や2年目で心が折れてしまって、退職して、全然違う仕事をしてしまう人。なんかさ、せっかく長いこと看護学校頑張ったのに、社会でのギャップが辛くてやめちゃうとか、もったいないよね。きっとその子しかない才能もあったんだろうし。

みんなそれぞれ個性があって、患者とコミュニケーションをとるのがうまい子もいれば、フィジカルアセスメントが上手な子もいるし。それぞれ苦手なところもあるでしょう。

新人Nsそれぞれの「いいところ」を見つけながら、その子の個性を引っ張り出すようなプリセプターがたくさん増えてくれるとうれしいです。

マリアンナさんの公式ブログもぜひ読んでみてくださいね。

〈マリアンナさん公式ブログ『看護師になったシングルマザーのブログ』〉

https://nurse-singlemother.jp/?page_id=11

『ナースが物申す』バックナンバー』

■ナースが物申す【第1回】マリアンナさんのプロフィールを紹介しています。

■ナースが物申す【第2回】~ナースの有給休暇義務化~

■ナースが物申す【第3回】~新人ナース時代を乗り越える~

■ナースが物申す【第4回】~子育て「小1の壁」~

■ナースが物申す【第5回】~児童虐待と向き合う~

■ナースが物申す【第6回】~お局様を大解剖~

■ナースが物申す【第7回】~看護師の老後と年金問題~

■ナースが物申す【第8回】~医療事故~

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〈イラスト:Kaoll〉

https://kaoll0719.wixsite.com/illustrator

 
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